ちょっと身長低いとこがいいよね! かわいーーー!!!
ってなわけで、本編へGO!
陽泉高校 【福井健介】
練習が終わり、チームのみんなは帰り支度をはじめたり、「お疲れっしたー!」と声を張り上げて体育館に背を向けて帰路についたりと、バラバラと散っていく。
私も帰りたいところだが、マネージャーである私は一番最後に体育館を出て鍵を閉めるという仕事を担っている。なので、練習が終わってみんなが帰るのを見送ってからやっと私も帰路につくのだ。
なので、体育館を出るまでの間、明日の練習の内容や、今後改良すべきところを模索したりと有意義に使っている。
「・・・と、もうみんな帰ったかー。私もかーえろっと」
ノートをカバンに入れ、すくっと立ち上がる。いつも通りに鍵を閉め、いつも通りに一人で帰ろうと歩き出す。すると、
「おい」
横から、聞きなれた声が私を呼び止めた。その声の主はーーー
「福井、先輩・・・?」
そこにいたのは、私よりも二年先輩の福井健介先輩だった。
「どうしたんですか?こんなところで。忘れ物でもしました?」
先輩は吐いた息を白くしながら口を開く。
「そんなんじゃねーって。・・・その、さ。一緒に、帰れねえかなって・・・」
「え? もちろんいいですけど・・・どうしたんですか?急に」
小首をかしげて先輩に問う。すると先輩は顔を赤くして目線をずらす。
「か、帰り道一人じゃ危ないだろ! ほら、最近不審者が出てるとかいうし・・・。と、とにかく!! 夜道一人じゃ危険だから! わ、わかったな!?」
こんなに声を荒げて話す先輩を見たのは初めてだった。いつもクールというわけではないが、あまり慌てたり、焦ったり、大声をだすなんてことはなかなかなかったので少々驚いた。
でも、なんだか新鮮だなあ。
「ふふ、じゃあ一緒に帰っていただけますか?」
ふにゃりと笑うと先輩は明るい笑顔で、無邪気に「おう!」と頷いた。
~帰路~
「そういや、そろそろテストだっけか。・・・お前って、頭いいの?」
「・・・・・・・ちゅ、中の上・・・くらい?」
「視線をそらして言うな」
「・・・・・・下から数えた方が早いです」
「はあ~・・・。ったく、仕方ねえ奴だな。今度勉強見てやるよ」
「え?先輩って私に教えるほど余裕あるんですか?」
「てめえ・・・俺は上から数えた方が早いんだぞ?」
「な、なんですと!? ・・・同レベルだと思ってたのに」
「お前の中の俺の評価どんだけ低いんだよ・・・」
はあ~っと先輩はため息を吐く。その息も、やっぱり白かった。
「ふぇ・・・くしゅん!!」
冷たい風が私の横をよぎった。・・・マフラーでもしてくれば良かったなあ。
そんなふうに後悔していると、先輩は「美咲」と私の名を呼んだ。
「ん、これ」
差し出してきたのは、先輩が手にはめていた手袋の片方だった。
「片方、はめとけ。ちょっとは違うだろ?」
少し恥ずかしそうに笑って言う先輩。何だか可愛いらしい。
「でも、これじゃ先輩が寒いですよ?」
そういうと先輩は「じゃあ、こうすっか」と言って、手袋をはめていない私の手が、先輩の大きな手の中に包み込まれた。
「せ、先輩!?」
急なことに驚きの声を上げてしまう。すると先輩はちょっと拗ねたように唇を尖らせた。
「・・・嫌、だったか?」
「そ、そういうわけじゃなくって・・・!」
ぼんっと、顔が真っ赤になるのが分かった。触らなくても分かってしまう。それほどまでに、私は紅潮していたのだ。
先輩はちらっと私の表情を見て、「なあ」と声をかけた。
「美咲ってさ、好きな奴とか・・・いるのか?」
「え・・・?えと、気に、なる人は・・・できました・・・///」
「へえ、そっか・・・」
先輩はどこか嬉しそうにしながら言葉を返した。私も、質問をする。
「先輩は、いないんですか?・・・好きな人、とか・・・」
この台詞を口にしたときの私は、多分、熟したリンゴのように真っ赤になっていたんだと思う。
・・・すごく、恥ずかしかったから。
「俺も、出来たよ。・・・好きな奴」
へへっとまた先輩は無邪気に笑う。
その笑顔に、また胸が高鳴って。
その声に、自然と笑顔になって。
いつか、この人と一緒になりたいって。
そう思えば思うほど、
このくすぐったい気持ちがどんどん膨れ上がっていって。
・・・だから、少しだけ待っていてください。
この気持ちを、伝えるまで。
「
なんだこれ、途中で何かいてるのか解んなくなってきた・・・。
でもま! 両片思いだよね! わかってるって!・・・そこだけね。
ほんじゃ、今回はこの辺で!感想などお待ちしておりま~す!!