投稿遅れてホントにごめんなさい。受験終わったので書かせていただききます。
これからも頑張るので応援よろしくお願いします。
では、本編へどうぞ!!
桐皇学園 【今吉翔一】
今日は今吉先輩とデートでカフェに来ています。…が、急にこんなことを言われました。
「美咲は、いつになったらわしのこと名前で呼んでくれるん?」
突発的な言葉に私はどう反応していいのか分からず「…え?」と声を漏らした。
「だーかーらー、もう付き合い始めて2年やろ?こっちは『美咲』って名前で呼んでるんにそっちは『今吉先輩』やで?」
不満そうな表情で私の顔をじっと見つめる先輩。眼鏡越しの瞳が、鋭く光っているようだった。
…そんなこといわれても、私たちは先輩後輩の関係でもあるわけだし、名前で呼ぶのはどうなんだろう?呼び捨てなんて絶対無理だし…。
「呼び捨てやなくてもいい。『翔ちゃん』とかでもええで?」
「からかわれるんで絶対嫌です」
「なんやーノリ悪いわー」
再び不満そうな表情で唇をとがらせる先輩。こういうところは本当に子どもっぽいよなあ…。なんか、ズルい。
「というか、そもそもなんで急にそんな事言い出したんですか?今まで一度も言わなかったのに」
問うと、先輩は隣の席に座っているカップルを小さく指差した。
そのカップルは私達と同じ高校生くらいで、次のような会話をしていた。
「なあ綾、そのケーキ一口くれよ」
「え~?しょうがないなあ。一口だけだよ?」
「分かってるって。お前、怒ると怖いんだから」
「ちょっと、どーゆー意味?もぉ、樹のばーか!」
「はははっ、悪かったって。可愛いな、綾は」
…という、甘ったるい会話が飛び交っていた。よくもまあそんな事がペラペラと言えるもんだね…。
「で?ああいう甘ったるい会話がしたくて名前呼びしろって言ったんですか?」
顔をしかめる私。それが目的だったらちょっと嫌だし。
「ちゃうちゃう。わしは美咲に名前で呼んでほしいなぁって思っただけや。その方が新密度もある気がするし」
「…まあ、言われてみればそうかもですけど…」
別に、名前で呼ぶのは嫌じゃない。むしろ、いいと思う。…けど、私そんなに女の子っぽくなし、そもそも恋愛ってガラじゃない。若松に聞かれたら散々からかわれるのが目に見えるんだよね…。
そのことが、私のコンプレックス。
今吉先輩は、背も高いし、運動も出来るし、勉強も出来るし、かっこいいし。
女の子慣れしてるってわけではないけれど、私の前で一度もうろたえたり、焦ったりはしたことがなかった。
そんな先輩の横に私なんかがいてもいいの?と、最近思うようになってきた。
たしかに、先輩から私へ思いを告げてくれた。でも、もしかしたら私のことが好きじゃなくなるかもしれない。一緒にいるのがつまらなくなってくるかもしれない。
…いつか、私と別れる日がくるかもしれない。
考えたくないけれど、そんなことばっかり思ってしまう。先輩が、私の事をどう思っているのかどうか_____。
そんなことを考えている内に私は冷めたコーヒーに映る自分と見つめ合っていた。
視界がぼやける。…ああ、なんでこんなにも弱いんだろう。
不意に、私の両手を温かな手が包み込んでくれた。
顔をあげると、頬を濡らした雫を彼が拭ってくれた。
「美咲が何を考えているかなんて全部は分からんし、気持ちも、悩みも、想いも、全部は分からん。でもな___」
ふっと柔和に微笑み、優しい声で私に言った。
「わしは美咲の事、愛してるで」
その言葉は、私が今一番欲している言葉だった。…ああ、この人はなんでも分かっちゃうんだなあ。私の欲しい物は、全て…。
私も心からの笑顔で答える。
「ありがとうございます。私も大好きです、翔一さん!」
翔一さんは「ちょ、ズルいわ…美咲…」と、顔を赤くしてうろたえた。初めてみる彼のその表情に思わず微笑んでしまう。
いつか、自分でも胸を張って彼の隣にいられること。
いつか、永遠の愛を誓うこと。
心からのことばでそう言えるように。
「愛しています。翔一さん」
いつか必ず、その言葉を。
どうもみなさん、ほんっとうにお久しぶりです!ネッシュです。
まだ合否は出ていませんが、受験終わったので書きました。
文章が大変なことになっていますが・・・ご了承くださいませ。
ではではこの辺で失礼いたします!!