クロバス+プラス   作:ネッシュ

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第十七回目はー・・・ででーん!荒木雅子監督です!

今回も百合でお送りいたします。
そして、百合は今まで美咲ちゃん目線でしたが、今回は相手側の目線で書きたいと思います!


ではでは、久しぶりの投稿いっきま~す!!


クロバス+プラス 荒木雅子

 

 陽泉高校 【荒木雅子】

 

 

部活動が終了し、ほとんどの選手が体育館を後にした。大きな体育館に静寂が広がる。

 

・・・今日はちょっと練習がハードだっただろうか。いつもより疲れた顔がうかがえた気がする。マネージャーの神崎も忙しそうにせわしなく動いていたからな。明日は練習無しにしておいて良かったかもしれん。

 

・・・そういえば、神崎はまだ残っているようだな。何をしているのだろうか?

 

おそらく部室にいると推測した私は「神崎?」と声をかけながら部室の扉を開けた。

 

 

「あ、監督!お疲れ様です」

 

 

彼女は、屈託のない笑顔で私を迎えてくれた。全く、可愛らしいな。

 

「ああ、お疲れ。仕事熱心なのもいいがそろそろ帰るんだぞ?」

 

「あれ?もうこんな時間だったんですね・・・。すいません」

 

本当、仕事熱心だな。いつも選手のサポートを欠かさず、選手それぞれの能力値も把握している・・・。男子バスケ部のレギュラーメンバーといっても過言ではないな。

 

「そうだ。監督、明日備品の買い出しに行ってきますね!そろそろなくなりそうなので」

 

「おお、そうか。何がなくなりそうなんだ?」

 

「えっとですね・・・。スポドリと、テーピングと・・・コルプレとか。いろいろですねー」

 

もうそんなにないのか・・・。だが、その量なら・・・

 

「結構な量になるのではないか?」

 

男子なら大丈夫だとは思うが・・・神崎は女の子だからな。持てたとしても、辛いだろうし・・・。

 

 

ああ、そうか。

 

 

「神崎、明日は私も買い出しに行こう」

 

 

私なら車もあるし、量があっても大丈夫だろう。

 

「で、でも・・・。マネージャーの仕事ですし、監督に申し訳ないですよ」

 

困ったように言う神崎。・・・全く、本当に出来た子だ。

 

 

「いいんだよ。たまには私に甘えろ、な?」

 

 

神崎は、心が強いのだと思う。だからこそ、自分で自分を責めたり、重く責任を感じてしまったりするのだろう。だから、マネージャーの仕事も全て自分だけで、と思っているのだ。

 

「神崎。私はな、お前のそういうところも好きだが、もっと頼ってほしいし、甘えて欲しい。・・・お前は、嫌か?」

 

「い、いえ!・・・その、じゃあ、迷惑じゃないなら・・・」

 

神崎はちょっと照れた表情で私に問いかける。

 

 

「明日、一緒に行ってくれますか?」

 

 

その問いに、ふっと微笑む。

 

「ああ、了解した」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日

 

 

10時に高校の近くの公園で待ち合わせをしている私たち。約束の5分前につくと、公園に一人の少女の姿が見えた。神崎だ。

 

「神崎、すまない。待ったか?」

 

「いえ、大丈夫ですよ。・・・そういえば、監督の私服って初めて見るかも・・・」

 

そういえば、そうか。学校でしかあったことないからな。

 

「神崎も似合ってるぞ。ふふ、可愛らしいな」

 

「・・・!もう、ズルいです・・・!」

 

ぷくっと頬を膨らませて赤くなった彼女。そんな表情も愛らしいと感じる。

 

「はは、すまないな。じゃあ、行こうか」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・っと、けっこう人が多いな」

 

「日曜日ですからね。家族とか、カップルとか多いみたいですね」

 

見渡してみると神崎の言った通り、子供連れやカップルが多く見られた。

 

 

・・・これだと、はぐれる可能性があるな。神崎はしっかりしてはいるが、意外と天然っぽいところがあるし・・・。よし、こうするか。

 

 

「か・・・監督?///」

 

「はぐれたら困るだろう?さ、買い出しに行くぞ。・・・まあ、嫌なら離しても構わないが・・・」

 

「い、いえ!嫌じゃ、ないです。むしろ・・・」

 

ん?顔が赤いようだが・・・大丈夫だろうか?

 

「神崎?」

 

「え!?ああ、なんでもないです!は、早く行きましょう?」

 

神崎は私を引っ張るようにして早足で歩きだした。

 

 

握られた手は、少し緊張していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふー・・・けっこう買えましたね!これで当分は買い出し大丈夫です!」

 

車に乗り込んで笑顔で言う神崎。・・・なんだか助手席に神崎がいるって変な感じがするな。

 

「今日は楽しかったです!いつも一人だったから、本当にありがとうございました!」

 

「そうか、私も楽しかったよ。ありがとうな、神崎」

 

お互いに顔を見合わせて微笑みあう。なんだか、とても幸せだと感じるのはなぜなのだろうか?

 

神崎とは学校で毎日のように顔を合わせて話しているのに、とても楽しいと、幸せだと感じるのは、どうしてなのだろうか?

 

 

「・・・なあ、神崎」

 

 

私は、ふと彼女の名を呼んでいた。

 

彼女は「なんですか?」と私を見やる。

 

 

・・・ああ、解った。この感情の名前が。

 

 

「先生?」

 

「ああ、すまない。なんでもないよ」

 

ふっと自然に微笑んだ。

 

 

この感情、もっと前から知っておけば良かったな。

 

神崎もこの感情を持っているのだろうか?

 

・・・できるなら、私に向けていて欲しい。

 

 

美咲、お前に向けた感情は・・・

 




はい!どうもお久しぶりです。ネッシュでございまする。

ええ~、いかがでしたでしょうか?まさか百合を連発で書くとは思いませんでしたが・・・。まあ、いいや。

久々に書いたので文才が落ちに落ちまくっていますがご了承くださいませ。

ではではこのへんで!閲覧さんきゅーです!!


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