クロバス+プラス   作:ネッシュ

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第十一回目は・・・ばっばん!宮地清志先輩です!

いいですねえ・・・宮地先輩・・・♡
オカンっぷりもいい!ドルヲタとかいい趣味してるぜ!

ってなわけで、どうぞ!


クロバス+プラス 宮地清志

 秀徳高校 【宮地清志】

 

 

「うぅ・・・だるい・・・」

 

女子高生が起きて早々「だるい」という発言は自分でもどうかと思うけど、起きるのがだるいというわけじゃない。体調が悪い時のだるいだった。

 

「はあ・・・せっかくの休みなのになあ・・・」

 

寝返りをうって、小さく呟く。黒い髪がさらりと頬に落ちた。

 

 

prrrrrrrrr・・・

 

 

枕元に置いてあったケータイが振動し、機械的な冷たい音が鳴る。どうやら電話のようだ。

 

「はい、もしもし・・・」

 

「おう美咲ー・・・ってなんか元気なさそうだな・・・。大丈夫か?」

 

電話をかけてきたのは私より一つ上の先輩の宮地清志先輩。非常に頑張り屋で、努力を惜しまない。そして、気遣いなどもできるという、私にとって憧れの人。

 

「あ、はい・・・。大丈夫、です・・・」

 

「・・・お前、熱あるんじゃねえの?」

 

先輩に的確に突かれ、思わずドキッとしてしまう。・・・はあ、この人はなんですぐにウソを見破っちゃうのかなあ・・・。なんか、隠しても無駄な気がしてきた・・・。

 

「・・・熱は、測ってないんですけど・・・頭も、お腹も、痛いです・・・先輩、どうしたらいいですか・・・?」

 

いつにもなく、よわよわしい声で問う。先輩は、真面目な声音で返答してくれた。

 

「・・・とりあえず、あったかくして寝てろ。すぐそっち向かう」

 

「ちょ、先輩・・・」

 

 

   ブツッ

 

 

「・・・切れた。そっち向かうって・・・家に?」

 

いやいや。まさかそんなことは・・・ない、よね?

 

「とりあえず、寝てよう・・・先輩にもそう言われたし」

 

私は布団を頭からかぶると、その温もりに包まれ、静かに眠った。

 

 

 

 

  ピンポーン

 

「ん・・・誰・・・?」

 

インターホンの音で目が覚めた。日曜日のお昼なんかに・・・誰だろう?

 

「はい、どちらさまですか・・・って、せ、先輩・・・?」

 

扉を開けるとそこにはさきほど電話で話していた宮地先輩の姿があった。

 

先輩は髪も整っておらず、ホントに急いでやってきたのだと分かる。

 

「悪いな、起こしちまって・・・」

 

「い、いえ。そんなの気にしないでください!・・・でも、どうしてここに?」

 

「はあ?さっき電話でそっち向かうって言っただろ?」

 

不思議そうに私を見る先輩。わわわ・・・ホントに家にくるって意味だったんだ・・・!どうしよう、部屋綺麗にしとけばよかった・・・。

 

「あ、そうだ。お前、何か食ったか?」

 

「え?い、いえ・・・何も・・・」

 

「ったく・・・。お粥作ってやるから、お前はベッドで大人しくしてろよ」

 

 

そういうと先輩は、私をお姫様抱っこした。

 

 

「せ、先輩!?な、なななにをして・・・!」

 

「あ?病人に歩かせるわけねーだろ。・・・たまには、甘えろよな」

 

「・・・!」

 

その一言で、紅潮してしまう。どうして、そんなことを平気で言ってしまうのだろう…?

 

「んじゃ、ちょっとキッチン借りるな」

 

「はい・・・」

 

 

 

 

「ほら、出来たぞ。食欲ねーかもしんねーけど・・・ちゃんと食えよな」

 

「は、はい・・・!すみません、ありがとうございます」

 

私は手を合わせて「いただきます」とつぶやく。

 

口に入れた瞬間・・・

 

 

「あふゅい・・・」

 

 

めっさ熱いですよこれ・・・!お粥だから当たり前かもしれないけど・・・。熱い!

 

「ぶはっ!ったく、何やってんだよ。ほら、貸してみろ」

 

そう言って先輩は私からスプーンを取り、それでお粥をすくう。そして、そのお粥に息を吹きかける。

 

「ほら、口開けろ」

 

「ふぇ!?」

 

うわわ!変な声でちゃった・・・。っていうか・・・これって、俗にいう、あーんってやつ・・・!?

 

「ほら、早く口開けろって」

 

「う・・・はい」

 

  

   ぱくっ

 

 

口に入ったお粥は丁度良い熱さになっており、食べやすいものになっていた。

 

「ふふっ、美味しいです」

 

何故だか、笑顔になれた。自然に、笑みがこぼれた。

 

 

「やっと笑ったな」

 

 

「え?」

 

「お前は、やっぱり笑ってるのが一番似合う」

 

「・・・!///」

 

その表情、反則ですよ・・・!こんなんじゃ、余計熱上がっちゃうよ・・・!

 

 

 

 

「よし、食べ終わったな。んじゃ、もう寝ろ。病気っつーのは寝て治すもんだからな」

 

そう言って、私の頭を乱暴にぐしゃぐしゃっと撫でる。

 

「すみません、先輩。今日は、本当にありがとうございました」

 

「ん?気にすんなって。じゃあ、これ片付けてくるな」

 

 

 

「じゃあ俺はそろそろ・・・って、もう寝たのか。早いな」

 

彼女の寝顔はとても愛らしく、その吐息さえも愛おしく感じてしまう。

 

「早く、よくなれよ」

 

 

そう言って俺は、彼女の頬にキスを落とした。

 

 

「じゃあな」

 

ふっと微笑んでから、扉を閉めた。

 

 

 

 

先輩が帰ったのが分かると、私は体を起こした。

 

 

「・・・っ!狸寝入りなんか、しない方がよかった・・・///」

 

 

私はまだ熱の残っている頬を抑えながら、呟く。

 

 

「熱、上がっちゃったし・・・先輩のばーか///」

 

 

 




ふ~・・・なんか長くなったごめんなさい!!

つーか、途中でなに書きたくなったのか解んなくなった。
読みにくいと思うけど最後まで読んでくださった方ありがとうございます!

ではではこの辺で!

リクエストなど、受け付けておりますのでぜひ!!

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