「うぉおおおおおおお!!」
腹の底から張り上げた咆哮と共に、遠心力と超速度の加わった一撃を蓮は巨体目がけて振るう。蓮の見立てでは、シスター自体に戦闘力はなく、あるのは人間離れした装甲のみ。だからこそ、目の前の巨人を使役しているのだと判断できるし、それさえ倒してしまえば櫻井がいない今勝利は確実。
だからこそ、超速攻で目の前の敵を片付けてさっさと勝利する。時間がかかればかかる程不利になるのは蓮だ。持っている力全てをここで出し切る気で、蓮はその一撃を叩き込む。しかし、
「■■■ッ!!」
「ぐぉっ!?」
蓮が振るった過去最高の一撃は、難なく目の前の巨体にガードされた。しかも、ノックバックをさせるどころか、打ち込んだ蓮の方が受ける力に押されそうになる。体格の差が圧倒的な為に、真正面からパワー勝負をすればどちらに分があるかは明白だ。
即座に真正面からの打ち合いを斬り捨て、新たな判断を下す蓮。力に逆らわず、自分から弾かれるようにして退避距離を稼ぐと同時、加速するための助走距離も確保する。勿論、トバルカインもそれ
を黙って見逃す様な失態はしない。
自らもその巨体からは信じられない程の速さで駆け出し、蓮に追撃すべく大剣を振り上げる。しか
し、自らの力だけでなくトバルカインの怪力まで利用した蓮の速度には一歩追いつかない。
着地すると同時、蓮は正面には向かわず左斜め前に、トバルカインの右を低い姿勢ですり抜けると同時、その脇腹を掠める様にギロチンの刃を振りぬいた。
「ッオ!?」
ダメージは軽くではあるものの与えられた。しかしそれでも、微弱。決定打には決して届かない一撃だ。
「(硬い!!その上何て感触だ。死体ってのは、こうも気持ち悪い感じなのか?)」
元々、大きなダメージを与えられるとは思っていないが、それでも残念感は否めない。だが本来ならば、まだ形成位階にしか達していない蓮が、現存団員の中でも最強クラスのトバルカインに手傷を負わせる事が奇跡にも近い所業なのだ。先程まで櫻井相手に一方的にやられていた人物とは思えない。それほど、蓮の成長ぶりは異常だった。
だからこそ、蓮以上にリザは驚いていたのだ。
「(未だ聖遺物を発言してから一月も経たずにこの成長ぶり。加えて戦闘技術の向上。さすがね。副首領閣下のいう事為す事は流石というべきか。レオンがムキになってたのも、藤井君の才能に嫉妬してたってのもあるのかもね)」
今はいない、先程までいた櫻井の事を思い出して考えるリザ。彼女の目から見ても、やはり蓮は異常と言わざるを得ない。何十年と年月を重ねた今の力を得た黒円卓の連中と比べ、藤井蓮という少年はその百分の一以下の時間でここまで成長して見せた。
確かにこれならば認めざるを得ない。カール・クラフトが告げた、ツァラトゥストラは、黒円卓にとっての恋人だと。
「本当に、羨ましいくらいに立派。だからこそ、いじめたくなるのかもしれないけど。カイン!!」
「■■■■■ーーーッ!!」
リザの言葉の直後、トバルカインのスピードが更に上がる。それと同時、櫻井と蓮の殺し合いを中断させたあの一撃が、大剣から繰り出された。
「なっ!?」
迫りくるは三本の黒い雷撃。普通の人間どころか、蓮のような人外でも躱すのは至難の業と言える速度。刹那、蓮はそれをどう回避するのか考えるが、回避は今の態勢では不可能と判断。わかりに、右腕のギロチンを振りぬいてそれを払う事を選択する。普通であれば、そんな事で迫る雷撃を払うのは不可能だろう。
どころか、ギロチンはもろに金属だ。触れるだけで帯電し、所有者である蓮にダメージを与えることは確実。しかし、蓮の右腕のギロチンはただのギロチンではない。トバルカインの攻撃が聖遺物によるものなら、同じ聖遺物、しかも破格の存在である彼のギロチンをもって防げない道理はない。
結果、迫りくるギロチンを見事に迎撃。正直、自分でやっていて信じられないという気持ちが蓮にはあったが、それに驚いている暇はない。何故なら、トバルカインが更なる追撃を仕掛けようとしているのが、蓮の目に入ったからだ。
「くそっ!!そう何度もやられちゃたまんねぇぞ!!」
蓮は即座にその場を離れ、その後一秒と経たずに蓮が立っていた地面を爆散させる、だけに止まらず、放たれた雷光が木の枝の様に分岐し、それに驚いて反応に遅れた蓮を射抜いた。
「ぐぁあああああっ!?」
「ちょ!!何バカやってんのよ蓮!!」
雷光に打ち抜かれ悶絶して吹き飛ぶ蓮と、そんな蓮を見てギョッとする霊夢。正直、文句の一つでも言ってやりたい蓮だったが、そんな暇はない。吹き飛ばされて尚、更に雷を打ち込もうとしているトバルカインを見て、蓮は無理やり態勢を捻って地面に着地。
その衝撃と、無理に体を捻ったことで身体に激痛が走るがそんなのは気にしていられない。
更に放たれた雷光が蓮に届く直前に、蓮はギロチンで再びの迎撃に成功する。それと同時に、思い切り地面を蹴って急加速。一気に接近し、トバルカイン目がけて振りかぶったギロチンを叩き込む。だが、
「■■■■ーーーッ!!!」
そんな見え透いた攻撃を直撃するトバルカインではない。構えた大剣でその一撃を見事受け斬る。しかし、蓮もそれは見抜いていた。
初めから、そんな見え透いた攻撃を喰らうなどと楽観視はしていない。ギロチンの刃と、トバルカインの大剣が激突した直後。自ら地面を蹴って、その衝撃を上へ逃がすと同時に自らもトバルカインの後方へと飛んで逃げる。
逃げた先には霊夢が立っていた。そのまま着地するのはまずいので、身体を捻ってそのすぐ横に着地すると、曲芸じみた今の攻防が成功したことにホッと息をつく。
「ふぅ、やってみるもんだな」
「な・に・が、やってみるもんだなよ!!見てるコッチが心臓止まるわよ!!あんたバカじゃないの!?あんな怪物に、勝算もないのに自分から喧嘩売るなんて何考えてんのよ!!目的達成する前に死なれたら、こっちも迷惑よ!!」
「ぐっ、うるせぇな!!こっちにも色々事情ってものがあるんだよ!!ってか、そう思うんなら少しは加勢してくれてもいいんじゃないか?」
「自分から喧嘩売っといて何言ってんのよ!!」
戦闘中にも関わらず、ゴチャゴチャ言い合う二人。その間、不思議とリザは追撃をかけてこなかった。その理由が呆れているからなのか、それとも他の理由からなのか。いずれにしても理由は分からないが、これはチャンスである。霊夢は蓮の頭を一発叩くと、自身の考えを手早く蓮に伝えることにする。
「見たとこ、さっきの女との戦闘より分が悪いのは誰が見てもわかるわ。だから、今度は私も本格的にサポートしてあげる。文句は言わせないわよ」
「なっ・・・おい、本気か?幾らお前が強いからって、あんなの喰らったら、ってか掠りでもしたら一瞬でミンチだぞ!!」
「っさいわね、そんなのみりゃわかるわよ!!いいから少しは同盟相手の事を信じなさい。私だって、伊達に今まで異変を解決してきたわけじゃないわよ。それに、あんたに任せてたら家の原型が無くなりそうで怖いのよ!!!!」
何故か最後のとこだけ力説する霊夢。その話を一方的に近い形で聞いている蓮としては、寧ろ最後のが本音だろうと言いそうになるもそれを押し止めて唾と一緒に飲み込む。今はそんなことを話している場合ではない。文句は終わった後で言えばいいのだと、自身を納得させることでこの場は収めることにする。
「だが、サポートったってどうする気だよ?俺でも反応しきれないような一撃をぶっ放す奴だぞ?」
「さっきも言ったけど、少しは信用しろ。こう見えても、ああいう雷だとか電撃だとかぶっ放してくる手合いとはやり慣れてるのよ。だから、寧ろ心配するべきはあんた。そこで、私があんたに防御壁張ってあげるから、少しはそれでマシになるでしょう」
「防御壁って・・・そんなのあんのかよ」
「まぁ、防ぎきれるかどうかはやってみなきゃわからないけどね。それに、私も痺れを切らして私を本気で殺しに来ない程度には攻撃もしてもいい。どちらにせよ、守ってるだけじゃ勝てないのは事実。その為には、まずあの雷撃をどうにかしないと始まらないでしょ?」
「・・・・・・わかった。じゃあ頼む」
数秒悩んで、結局素直に頷く蓮。その理由には、意地を張っている場合ではないというのと、自分一人では逃げ回るしか選択肢がほぼなく、神社を滅茶苦茶にしかねない為にというのもあるのかもしれない。こんな状況でも、大人しく待ってくれているリザには感謝しつつ、しかし全力で打倒することを決める。
蓮は霊夢と幾つか話のやり取りを終えて、再び巨人に立ち向かう。すると待っていましたと言わんばかりに、トバルカインの握る大剣に暗黒の雷が宿る。そしてそれは、蓮が地面を蹴った瞬間に炸裂する。向かってきたのは5本の稲妻。しかしそれほど威力はないように見える。
それを見て判断を決めると、蓮は予め振りかぶっていたギロチンで向かってきた内側3本を撃墜し、残りの外側二本はその間を潜り抜けて回避する。
が、そこを狙ったかのように、先程の5本の出力にも勝る1本の太い稲妻が蓮目がけて振り立った。刹那、判断を悩む蓮。左右に回避は
不可能、前進すれば直撃、後退と迎撃は間に合わない。残った選択肢は最悪の一手。即ち、直撃。脳内で下された判断に絶望的窮地に陥りそうになるが、それは独りで戦っていた先程までの場合だ。
今の蓮は独りではない。蓮は霊夢を信じて、迷わず前進を選択する。その自滅とも取れる判断に唖然とするリザだが、稲妻が直撃したにも拘らず、無傷でトバルカインに迫る蓮を見て驚愕する。
「(うそ!?何で・・・)」
躱したようには見えず、防いだにしてもあり得ない結果だ。リザはその原因を探ろうとして、ふと視界の端に捉えた右手を蓮に向けて翳している霊夢の姿が目に入る。
『夢符 二重結界!!』
「(あの女の子!!)」
「貰ったァアアアアア!!」
躊躇った、というより驚愕したというには余りにも短い一瞬の出来事。トバルカインは指示が遅れて回避は出来ず、手に持った大剣は振り下ろされた状態でガードは出来ない。このままならいけると、蓮が確信するがその判断は早計だった。
「クレシェンド」
「■■■■■■ーーーーッッッ!!!」
リザの呪文が不気味なくらい響き、トバルカインの周囲に先程までとは比べ物にならない雷撃が、蓮を巻き込んで展開された。その威力と衝撃を結界越しにとは言え、モロに喰らった蓮は展開された結界を破壊されながら庭の外れに弾き飛ばされ、木々を粉砕しながらやがて大木に打ち付けられ止まる。
そんな蓮の様を見て唖然とする霊夢。あまりのやられ様と、トバルカインが発した雷撃の威力に唖然とする霊夢だが、直ぐにハッとなって蓮の元に飛ぼうとして、固まる。とてつもない悪寒が、背筋を伝い冷や汗を促す。それを起こしている原因は、言うまでもない。
「動かない方がいいわよ?もうあなたを侮ったりなんてしないから」
先程まではリザも霊夢の事を侮っていたが、トバルカインの雷撃を防ぐような者を放っておくような状況ではなくなったのだ。それを感じた霊夢は、内心で思い切り舌打ちをする。霊夢とて、ただでトバルカインにやられる気はない。あの速度は確かに超人的で怖ろしいものではあるが、躱せないというほどでもない。
ただし、それは確実性には乏しいし、弾幕ごっこのように掠る程度に躱したぐらいでは、即死は確実。そんなダメージを、蓮が負っても即死しないのは単に防御力が凄まじいというだけの事であり、霊夢にそれがない以上同じようには戦っていられない。しかし、それでも何もしないで黙ってみていられるほど、博麗霊夢という少女は大人しくなかった。
「それは光栄ね。それより、何であなたは未だここにいるのかしら?あなたはさっきまで、戦う気はないって言ってたのに、今は進んで戦っているじゃない?逃げようと思えば、幾らでも隙があったでしょうに」
「確かにね。でも、それも確実とは言えない。彼が無事である以上、少なくとも追ってこられたら面倒だし。その途中で、うっかり殺してしまはないとも限らない。そんなことをすれば、無駄になっちゃうし」
「無駄?それって・・・」
「知ってるの?ああ、そういえばヴァレリアが話したんだっけ?それは兎に角、此処ならばその万が一が起こっても問題ない。それに・・・試してみたいことも出来たから」
最後の言葉は、霊夢には聞き取れなかった。しかし、戦闘中にもかかわらず一瞬でも悲しげに目を伏せたリザを、何故か心の底から憎むことができなかった。とは言え、彼女がやる気な以上霊夢もやるしかない。このままでは、蓮も霊夢もマズイのは事実。どうするべきかと、霊夢が口の端を噛んだその時、ズダンッと音を立てて霊夢の横に着地した。
「ぐっ、くそ、マジ洒落になってねぇ!!あんなのまともに喰らったら、本当にお陀仏しかねないぞ」
「ってあんた、無事だったの?かなりヤバイやられ方してたけど」
「無事じゃねーよ。実際かなりキツイの貰っちまったし。結界があったおかげで、即死と重傷は免れたけど、今のあの威力の電撃はそう喰らって・・・あぶねぇ!!」
「キャッ!?」
咄嗟に霊夢を抱えてその場を駆ける蓮。突然の事に驚く霊夢だったが、その一瞬後に地面を撃つ雷撃を見て顔を引き攣らせた。
「ちょっと!!あんたがこっち来たら、私まで一緒に黒焦げになるでしょうが!!」
「そんなこと言ってる場合か!!くそっ、何か考えねぇと」
「元はと言えば、あんたがあの女煽ったんでしょうが!!大人しく退かせとけばいいものを!!」
「うるせぇな!!さっきも言ったろ!!こっちにも事情はあるし、退けない理由も・・・がぁっ!?」
「ちょっ!?」
会話の途中で、雷撃が蓮の背中を撃つ。雷を分散させていたからか、それほど威力は強くなかったがそれでも直撃してしまった。腕の中の霊夢は庇ったとはいえ、今の一撃で蓮が負った傷は浅くない。蓮と霊夢はそのまま地面をバウンドしながら激しく転がり、神社の壁に激突。
壁のおかげで止まったとはいえ、その衝撃で壁を粉砕する。霊夢の心中で、痛み以上にその事実に悲鳴が上がるが視界の端に移った黒い雷光にギョッとする。
「(嘘っ!?このタイミングで)」
咄嗟に札で結界を張ろうとするが、手を動かした瞬間激痛が走る。見ると、動かそうとした腕が曲がってはいけない方向に曲がっている。完全に骨折していた。ではもう片方の腕でと、札を懐に入れた瞬間、横から伸びた蓮の腕が霊夢をその場から思い切り弾き飛ばす。
「バカ?!!」
「っ・・・!!ガァアアアアアアッ!!?」
結果、霊夢は逃げられたものの、その分遅れた蓮は雷を直撃する。一点に絞られたその雷の一撃は、蓮の身体を焼き、服を焦がし、その全身を痛めつけた。だが、死んではいなかった。蓮からしても、今の雷の一撃を直撃して生きていられるというのは奇跡にも近い出来事だと理解している。
反射的に上がったギロチンの刃がなければ、どうなっていたかは想像に難くない。蓮はそれを起こしてくれた相棒に感謝すると同時に、ボロボロの身体で立ち上がって、しかし膝を屈しかける。それは肉体的ダメージによるものだけではない。寧ろ、精神的ダメージの方が大きいだろう。
何せ、今の状態と言えば櫻井と戦闘したときの十倍以上は酷い状態だ。勝算は見えず、身体はズタボロで、状況は絶体絶命。これ以上はない不利の状況に、笑いたくなるくらいだ。次に雷を直撃したら、間違いなく死ぬ。今度は絶対に助からない。反撃するにしても、今の身体の状態では全力で攻勢に出れるのはあと一度のみ。
そんな一度で、何ができるというのか。ピンピンした身体の状態でもあの様だったのだ。霊夢との連携をするにせよ、今の状態では蓮を仕留めた後霊夢を始末するも、その逆も容易い事だろう。つまり、万策尽きたという状態。リザは自分から退くと言ったのに、彼女の話に逆上して掴みかかった結果がこの様だ。
なんて無様な結果。このままでは、こんなところで、こんな何も為せないままに、藤井蓮という少年は終焉を迎えることになる。それは受け入れられるのか?受け入れていいのか?受け入れなかった所で、何をすれば迫る雷撃を躱し、トバルカインに届くのか。刹那、蓮の頭の中で自問自答が繰り返される。
その結果は、否。このまま何もできず、何も為せないまま死ぬなんてことが出来る筈もない。こんな所で諦めてしまっては、何の為に彼女と戦うことを決めたのかわからなくなってしまう。とは言え、根性精神論だけでは何も変わらないのは事実だし、身体の状態も最悪だ。霊夢は負傷し、サポートはそれほど期待できない。
ならば如何にして、あの速さの雷撃の中を潜り抜け、怪物に刃を届かせるべきか。その自分の問いに、蓮は自然と答えを用意することができた。
「創造・・・」
聖遺物の第三位階である、創造。形成の上の位階であり、櫻井やヴィルヘルムと同じレベルの人外に。それを発現させるための条件はたった一つ。己の渇望をルールとして世界をつくる。それは酷く自己勝手なモノであり、常識外れな代物。しかしそれを、蓮は己の内にある渇望を理解していた。
時間が止まればいいと思っていた。今が永遠に続けばいいと思っていた。この日常が終わって欲しくないから、この瞬間を引き延ばしたい。いつか終わるとは分かってはいても、じゃあ終わってしまえとは思えるわけがない。だからどうか、時よ止まれ。美しく思う刹那を永遠に。
時間が過ぎると言うならば、それを止めてしまえばいい。時間の流れが速すぎるというのなら、それを停滞させてしまえばいい。何故ならそれが、あらゆる物事を飽くことなく繰り返した自身の渇望に他ならない。
「やってやるよ!!」
いつの間にか閉じていた眼を見開き、今なお雷光を集わせ蓮に放とうとしているトバルカインを睨む。雷の如く速く進むというのなら、その時間を分割させ停滞させてやる。俺より早く動くというのなら、お前を停滞させてやる。だからお前のような非常識が俺の日常を闊歩するなと、蓮の怒号が咆哮となって示される。
瞬間、放たれる雷光は回避不能、防御不可の威力を孕んでいた。しかし蓮はそれを見据え、その両目をしっかりと見開き浮かぶ不吉な紋章。そして・・・・・・雷が、トバルカインが、霊夢が、リザが。蓮以外の世界の全てが停止した。
やっと書き終わりました。
リアルが忙しすぎてヤバス。
次回、更新少し遅れるかもしれません。今回のこの話も、二徹した状態で書いているのでちゃんと無事なものか不安。
変なところがあれば、ご指摘いただけると幸いです。直ぐ直します。
ではノシ