ナレーター「萩調流古武術――萩月流と袂を分かち、基底を同じくしながらも独自の進化を遂げた流派。本家である萩月流と、長きにわたり対立してきたが、今となっては、その理由を覚えている者はいない」
――とある喫茶店――
ナレーター「そして今、萩調流の四天王が、一堂に会していた―!!」
ゴゴゴゴゴゴゴ!!!
青龍「というわけで、萩調流四天王定例会議を始めたいと思うが」
ヒューヒューヒュー!
ズドォォオオオオン!
パチパチパチパチ!!
【リーダー 残酷の青龍(せいりゅう)】
青龍「会議するにあたって、何か議題ある?」
【守護神 残忍の白虎(びゃっこ)】
白虎「そこら中に降ってる焼夷弾について話す?」
【紅一点 残虐の朱雀(すざく)】
朱雀「その前に消防車呼べよ。壁も天井も燃えちゃってるし」
【アニメ大好(だいす)き 残念な玄武】
玄武「ていうか………………これ『東京大空襲』だよッ!! 飯食ってる場合じゃねえー!」
朱雀「二つ名には突っ込まないんだ」
玄武「そこに突っ込んでる余裕ねーよー! 絶対死者10万人超えてるよ! 」
白虎「いや、でも、俺達の場合、炎の方が避けてくし」
朱雀「別に逃げる必要ないよねー」
玄武「なわけあるかッ! 萩月流みたいなこと言ってんじゃねえ!」
青龍「そういやパズドラじゃ玄武って木属性だもんな。お前も火に耐性ないのか?」
玄武「知らねーよ、なんだよパズドラってえ! 何時代の話してんだよ!」
白虎「青龍は水、朱雀は火、俺の白虎は闇属性だぜ?」
玄武「闇属性ってなんだー! お前一人だけ抽象的すぎるわアホ金髪!」
朱雀「闇って厨二属性だよな。牡丹が好きそうでちょっとむかつく」
玄武「なんでー!?」
朱雀「おい青龍、お前のキャラ『カリン』だったろ? この前萩月流の部活に入った1年と同じ名前じゃないか。なんか……むかつくな」
玄武「もうどこからどこまでがどう関係してるのか分からねえよ! お前は一体何にむかついてるんだー!?」
朱雀「私もカリンになって、牡丹から可愛がられたい」
玄武「ええー! 遂に本音でちゃったー! あいつは敵だって言ってるだろぉ! 味方に嫉妬してどうすんだ!」
青龍「いや、今の敵はアメリカだろ。萩月流は敵じゃないよ」
玄武「そうだけど! 国と萩調流なら後者優先だろぉー! 仮にも俺達は萩調流四天王なんだからー!」
白虎「青龍の言う通りだよ。今は萩月流と戦ってる場合じゃないべ? ちくしょー、俺も牡丹ちゃんとフレンドになりてー」
玄武「単なるお前の願望じゃねえか! てかちゃん付けやめろ!」
朱雀「ふふん、まーあたしはあいつとフレンドだけどぉ?」
青龍・白虎・玄武「なん……だと……!?」
白虎「お、オレのHハクが100回送っても拒否されたのによー!」
玄武「てかお前もフレンド申請送ってのかよッ!! お前ら萩月流のこと好きすぎなんだよっ!」
朱雀「べ、別に私は萩月流のことなんか好きじゃないわよ! お、お国のためしかたなくなんだからねッ!」
玄武「うっせーよツンデレ・ツインテールッ! もっと分かり難く好意を示せッ! だから俺達の敵はアメリカよりも萩月流だろォーッ!!」
あざらし「ザッザッザッザ! 軍靴の足音だー」
朱雀「あ、憲兵隊がそこまで来てるっぽい」
玄武「えっ……この空襲の最中に!?」
青龍「俺達は定例会議のために召集令状無視してるからな。捕まったらやばいぞ」
白虎「早く逃げんべ!」
玄武「おいー! どこがお国の為なんだよー!!」
――数日後、帰宅部帰宅中――
牡丹「まーた同じ奴からフレンド申請来てるよ。かなりの高ランカーだけど、一体誰なんだこいつ」
花梨「何のキャラですか?」
牡丹「メイメイだよ。私、四神は朱雀しか持ってないから使い道ないんだよなー、拒否っと」
朱雀(ストーキング中)「…………っ!?」
――
あざらし「通常、助っ人には自分のリーダーと同じキャラクターを用いるよ」
――
青龍・白虎・玄武(偵察中)「(朱雀育てないと……!)」
――次回予告――
玄武「亀田です……って、ええーっ!? 次回予告オレがすんのー! そ、それじゃ玄武にちなんで亀の話でも……ってそれは前回やった!? ていうか、なんで予告で動物の話しなきゃなんねーんだよー!? 次回は空襲の五、『ゆずらないよ2』!」