Maskd Rider Wizard Re:Magic 作:バルバトスルプスレクス
ウィザードは二番目に好きなライダーでして今回書こうかと思い亀更新になるかもしれませんが新連載として始めました。
因みに、一位から好きなライダーは、
一位 クウガ
二位 ウィザード
三位 オーズ
四位 真
五位 ディケイド
五位タイ The First
みたいな感じです
"希望の太陽と絶望の月交わりし時、呪われた儀式が開かれ、聖なる者と邪なる物が誕生する"
それはある古文書の書き出しだった。それ以降は文字が潰れていて満足に読む事さえ出来ず、文面を除いていた二人の小学生の子供は読むことを諦め、もとあった本棚の一部に戻していた。
「全然読めないね」
「早くおっちゃん来る前に出ようか。バッタリ会って怒られたくないし」
琴林邸の書斎に、主の娘琴林コヨミと幼稚園来の幼馴染みの刀魔ハルトの二人はいた。興味本位で入ったコヨミの父、琴林ソウの書斎の宝探しをしていて、本棚に戻した古文書を見付けたのだった。物理学者であるソウの部屋の内装が気になったハルトが言い出しっぺのお宝探し。何か面白いものはないかと言う子供らしい理由だ。
ソウの書斎を出た二人はコヨミの母である琴林キョウコに見つかった。ソウの書斎に入った事に軽く怒られはしたが、それ以上厳しくはされなかった。
やがて時間も過ぎていき、ハルトは琴林邸を後に自宅へと戻るのだった。
◇
それから、五年近く後の事。その年は日食の年。この時高校生のハルトとコヨミは、気が付いたら何処かの岸辺に複数の男女と共に居た。
ここが何処で、自分たちがどうしてここに居るのか分からないハルト。思案している間に空では太陽と月が重なり始めていた。その瞬間、ハルトとコヨミを含めた全員が苦しみ始め、次第に立てられなくなっていく。
彼らの顔には紫色の罅が走る。ハルトも、コヨミも、男も、女も、子供も、大人も皆苦しみながら、今まで自分だった殻のような何かを割って、違う姿に変わる。
「……よ………」
「は……と……」
「こよ………み………ぃ…!」
「は………ると……………!」
ハルトとコヨミが互いを呼び、手を伸ばす。
そこで互いの意識は途絶えた。
◇
それから数か月が経った。ハルトとコヨミは住んでいた町に、戻っていた。大量誘拐事件で帰ってこれたのがその二人だけ。残りは全員行方不明で、現在も尚捜索中との事。通っている高校にも未だ行方不明の生徒がいるそうで、二人が戻ってきたことにクラス中以上に学校中ではお祭り騒ぎだった。
下校して、二人はハルトの部屋にいた。遊びでも、勉強会でも、ましてや不純な行為でもなかった。
学校では誰も気にしなかったベルトのバックルが手形に変わっていた。どのベルトに変えても、必ず小さな手形のアクセサリーが現れる。そして、懐にあった手形模様の指輪。あの日食の事件からだ。
「……だれも気付かないなんてな」
「昔お父さんの書斎で読んだアレを覚えてるハルト?」
コヨミがバックルと指輪の正体に悩んでいるハルトに対して引き合いに出したのは、かつてソウの書斎で読んだあの書物の事だ。
"希望の太陽と絶望の月交わりし時、呪われた儀式が開かれ、聖なる者と邪なる物が誕生する"と書かれていたあの書物。その一文の"聖なる者"と"邪なる物"が今の二人の最大の謎でもあった。
その謎が解き明かされるのは、それから間もない……すぐの頃だった。
続く
次回、初変身!
因みに、どっちがウィザードで、どっちが白い魔法使いか分かった人は感想欄にお答えをどうぞ!
またまた因みに、白い魔法使いのライダー名ってワイズマンらしいですね