ロウきゅーぶ!!!~エリーゼ・ルタスの大冒険~ 作:藤林 明
…てか誤字やら脱字が多い上に意味わからんことになってる描写が多くて直すのしんどい…(泣)
昔の俺……いい加減過ぎないか…?…まぁ今もだろうけどw
…それではどぞ!
~エリーゼside~
それから日直だったひなと合流した私と愛莉は、3人で体育館へと向かいました。…行く途中に教わったのですが、体育館とは室内で運動が出来る所なんだそうです。…私の居た世界でいう「闘技場」みたいな所でしょうか?…なんだか懐かしいです。
…そして、体育館に着いた私は、色々な意味で驚きました。例えば…床が地面ではなく木製であった事とか…何故か見知らぬ男の人が居た事とか…
……なにより1番驚いたのは…
ダンダンダン…シュッ…パスッ
ボールを地面に突いてから空中へボールを投げて小さなリングへ入れている智花の姿でした。…とっても綺麗、です。
「えへへっ、いつ見ても智花ちゃんのシュートって綺麗だよね」
「おー、ともかのシュートは、いつも見ても綺麗」
…2人は見慣れた様な感じで話してます。…やっぱり、誰が見ても綺麗なんですね。
そんな感じで見とれていたら、智花と真帆がこちらに気が付いて近付いて来ました。
「ひな、日直お疲れ!あれ、どしてエリーゼがここに?…あ!もしかして入部してくれるのか!?」
…等と興奮気味な真帆が一気にまくし立てます。…早とちりで人の話を聞かない性格はまるでレイアそのものです。
「本当なのエリーゼ?…だったら放課後もずっと一緒に居られるし嬉しいな」
智花も嬉しそうに話に合わせて来ます。…確かに一緒に居られるのは私も嬉しいのですが…
「智花ちゃん真帆ちゃん、今日はバスケを知らないエリーゼちゃんにバスケってどんなものかを見て貰う為に連れて来たの。だから今日は見学だよ」
そう説明する愛莉に首を縦に振って返事を返します。…そうなんです。私はそもそも「バスケットボール」も「バスケ部」というのも知らないのですぐに入るって言えないんです。
「おー、でも、きっとエリーゼも気に入ってくれる。ひなはそう思うな♪」
満面の笑みで私にそう言ってくれるひなに、私も笑顔で返します。…ジュード達もそうでしたが、本当に私は良い友達に恵まれてます。
…5人でそんな話をしていたら、紗季と知らない男の人が一緒にこっちへ来ました。…人見知りな私はついつい愛莉の後ろに隠れてしまいましたが、男の人は特に気にした風でもなく
「こんにちは、俺は長谷川昴。皆のバスケのコーチをしてる者です。」
と自己紹介をしてくれました。私も愛梨の後ろに隠れながら「……エリーゼ・ルタス…です」と小声で自己紹介をします。…私、ティポが居ないとホントダメだなぁ…。
「よろしくエリーゼ。あと俺の事は昴でいいよ。…今日は見学、で良いのかな?」
…でも、ハセガワスバルさんはまるで全部わかった様な感じで話し掛けて来ます。…あ、そっか。さっき…えっと、昴さんと紗季だけ離れた所で話してたけど…私の事、事前に昴さんに話してたからなんだ。…流石紗季です。
…等と考えながらも、昴さんに「はい…よろしく…お願いします」と答えます。すると
「ああ、よろしく。それじゃあエリーゼは俺と一緒にここで皆を見てようか。皆は準備運動をしたら練習を始めます」
「「「「「はい!よろしくお願いします!」」」」」
昴さんは皆に指示を出し、皆はそれぞれ行動を開始します。…皆、慣れてるなぁ〜。
〜〜〜〜〜〜〜♪
…練習風景は私が予想してたよりも凄く激しい感じでした。特に驚いたのは、皆の体力がジュード達前衛組と同じ位じゃないかという事です。…後衛組の私じゃ半分ついていけるか怪しいのが本心です。…バスケ部、恐るべし!
「よし!じゃあ5分休憩!」
「「「「「はーい!」」」」」
昴さんが皆にそう指示を出し、皆は元気に返事をして座って飲み物を飲んだりタオルで汗を拭いたりしています。…昴さんも今は手に持ってる白いボードに色々と書き込んでいるみたいです。…最初からずっと質問攻めを私がしていたので結構貯まってしまったのでしょう。…申し訳ない限り…です。
「ふふっ、エリーゼも大分興味を持ってくれたみたいね」
紗季がそう言って私にウィンクしてきました。
「はい…私にも出来ないか、聞いたりしてました。…でも、難しそうですね」
なので苦笑いしてそう返しました。…実際、結構難しそうでしたので遠慮とか嘘じゃないですよ?
「そんな事無いわよ。私達だってまだ始めて3ヶ月位だし」
「……えっ!?」
……紗季、いくらなんでもそんな嘘は――――
「ふふっ。今、嘘だって思ったでしょ?…で・も、実際本当なのよ?ね、長谷川さん」
……どうして、私の考えてる事が分かったんだろう?…紗季にもティポみたいな能力があるのでしょうか?
「ああ、智花以外は皆始めたばかりだよ」
…なんて考えてたらいつの間にかこっちへ来ていた昴さんも、紗季の意見に同意してました。
「…皆、凄い…です」
「そんな事無いわよ。…むしろ凄いのはトモ位なもんよ」
感嘆している私に紗季はそう言います。…あ、でもその言い方だと…
「なにお〜ぅ!!アタシだってもっかん程じゃないけど凄いんだぜ!?」
近くにいた真帆はそう紗季に言い返しました。…ほら、やっぱり。…前にレイアも似たような事でジュードに対抗意識燃やしてましたから…絶対反応すると思いました。
「何言ってんのよ…アンタは私と大して変わらないじゃない」
紗季はため息を吐きながら真帆にそう言いました。…あ、その言い方だと…
「なんだとー!!アタシはサキなんかより全然上手いだろうが!?…そうだよねすばるん!?」
……やっぱりそうなりますよね…だって、そのまんまレイアだもん…あ…昴さん、苦笑いしてる。…お疲れ様です。
紗季と真帆が言い合いを始めてしまったので、私は愛莉達に話し掛ける事にしました。…昴さん、後は任せます。
「ひな、愛莉、智花…お疲れ様…です」
「ありがとエリーゼちゃん♪」
「ありがとうエリーゼ」
「おー、エリーゼ、どうしたの?」
「えっと…ひな達って、凄いんだねって、言いたかっただけ…だよ」
ひなにどうしたのかって聞かれたので、素直に思った事を伝えます。…うん、1日で少し言いたい事言える様になってきたかな…?
「おー、せんきゅー♪エリーゼも、ひな達と一緒に練習したら、きっと凄くなれるよ~…ひな、エリーゼとも一緒が良いな♪」
ニコニコ満面でひなは私にそう言います。…私にも、出来るのでしょうか?
「そうだね!昴さんに教わればエリーゼだってきっと上手くなれるよ。ね、愛莉?」
智花もそう言ってくれます。…愛莉は
「うん!私はまだまだへたっぴだけど、エリーゼちゃんならきっとすぐに上手くなれると思うな♪」
智花やひなの言葉に頷きながらそう私に言ってくれました。
「そうね、長谷川さんもいらっしゃいますし、エリーゼもすぐに私達位にはなれるんじゃない?」
いつの間にかこっちへ来ていた紗季も同意してくれます。…昴さんって凄い人なんですね。
「じゃあじゃあエリーゼも入るって事!?よ~し、負けないぞ~エーりん!!」
真帆に至っては既にバスケをやることもバスケ部に入る事も確定事項の様です。……私、まだ入るって言ってないのになぁ…やっぱり性格がレイア…です。「レイアニズム」って、言っても良い…です。…それにしてもエーりんって…私の事、でしょうか?…これは流石に恥ずかしい…です。
「…皆もこう言ってるし、興味はあるみたいだから皆と一緒にバスケ、やってみないか?」
むー…昴さんも、こう言ってますし、もちろんやってみたい気持ちもあります。…なんだ。気持ちは決まってるじゃないですか。
「…あの…わかりました…私も…参加させてくだい」
という事で早速本心を皆に話します。すると…
「やったー!!よろしくなエーりん!」
真帆。…後でエーりんは止めてって言わなきゃ…
「ふふっ。これは強力なライバル登場ね」
紗季。…ふふっ、ライバルは当分先の話しですよ。
「うん、よろしくねエリーゼ」
智花。…こちらこそ、よろしくお願いします。
「うん、これからは同じチームの仲間だね♪一緒に頑張ろ♪」
愛莉。…とっても嬉しそう…です。
「わーい、これからはエリーゼもいっしょだね♪」
ひな。…全身で嬉しさを表現してくれてて、こっちも嬉しくなります。
…よし、じゃあちゃんと昴さんにも挨拶しなきゃですね。
「…昴さん…これから…よろしくお願い…します」
お辞儀をしながら昴さんへ挨拶します。
「ああ、こちらこそよろしくなエリーゼ」
昴さんも笑顔で返してくれます。…やっぱり、良い人ですね。イメージは…ジュード、かな…?
「さて、エーりんの入部も決まった事だし、早く練習始めようぜ!すばるん」
もはやテンションMAXな真帆が昴さんの腕を掴んで急かしてます。…うん、もう色々と、疲れました。
「了解、それじゃあ智花以外の皆はシュート練習をやろう!…あ、エリーゼは着替えある?」
昴さんは手慣れた様に真帆をいなして指示を出します。
「はい…今日は体育があったので大丈夫…です」
私も着替えはあるので昴さんに返事をします。
「うん、じゃあ今から着替えて来て貰えるかな?今日はあまり時間無いけど、少しなら智花と一緒に基礎練習位なら出来るしさ」
「わかりました。更衣室…行ってきます」
そう答えてから更衣室に走って行きます。…ふふっ、楽しみだなぁ。
~~~~~~~♪
その後、着替え終わった私は智花達に混ざって練習を行い、気が付いたら午後6時半を指す頃になってました。…楽しい時間は過ぎるのが早いです。
「よし!じゃあ集合」
「「「「「「はい!」」」」」」
「今日の練習はこれで終わりにします。お疲れ様でした」
「「「「「「ありがとうございました!!」」」」」」
昴さんにお礼を言って、今日の練習は終わったみたいです。…むー、ちょっと、もの足りない…です。
「あはは、エリーゼはちょっともの足りないって思ってる?」
「えっ!?」
私は驚いて昴さんの方を見ます…紗季も昴さんも、どうして私の心が読めるのでしょうか?
「どうやらエリーゼは顔に出やすいタイプみたいだからね。…まぁそれはともかく、次の練習からは最初からやってもらうから結構大変だと思うよ」
「が…頑張ります!」
もちろん望むところなので、昴さんに決意表明をします。
「アタシ達の特訓は大変だぞ~エーりん!」
真帆…恥ずかしいから…その呼び方はやめて…
「えへへっ、これでエリーゼちゃんも仲間だね♪」
愛莉…すごく、嬉しそう…です。…あ、そういえば…
「あの…仲間って、友達とどう違うんですか?」
「エリーゼ、仲間って言うのは同じチームで一緒に練習したり戦う人達の事だよ。でも、友達同士で組む事が多いから友達と似たような意味だって思ってくれて良いと思うな」
智花は私にそう説明してくれました。…なるほど、仲間…ですか…
「…かっこいい、です」
「ふふっ、エリーゼも今日から私の仲間で、友達よ」
紗季はそう言って喜んでくれました。…私も嬉しいです。
「わーい、エリーゼも、これから一緒。ひな、嬉しい♪」
ひなも満面の笑みを向けてくれます。…やっぱり友達…ううん、仲間が出来るのは嬉しいです。
「おーい!お前ら、早くしないとスクールバスに乗り遅れるぞー!!」
…皆で盛り上がってたら、美星さんが私達にそう言ってきました。…バス、すっかり忘れてました…。
~sideout~
~昴side~
「…んで、どうだった?」
皆が更衣室に入って行った後、ミホ姉にそう聞かれた俺は、少し考えてから
「…エリーゼの事か?」
と聞いてみた。…まぁ大体察しがついてるけどな。
「それ以外に何があるんだよ。…んで、どう?バスケ出来そう?」
「うーん、正直まだ何とも。…なんせパスとかドリブルを知らないからそこからやってたしさ」
そう。エリーゼは驚いた事にバスケの基本であるパス、ドリブル、シュートを全く知らなかったんだ。正直、小学校6年生で知らないのは普通ありえない《・・・・・・・》。何故なら体育の授業で必ず1回はやったことがある《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》からだ。…だからこそ、ミホ姉は事前に俺にこうメールを送って来たんだと思う。
『今日の練習にエリーゼって転校生が多分バスケ部に行くと思うんだけど、そいつ特殊な環境で育ったみたいで重度の人見知りな上にかなりの世間知らずだ。だから色々と気をつけろよロリコン!』
…と。…ってか俺はロリコンじゃねぇ!!
……とは言え、正直ミホ姉からメール貰って無かったら危なかった。紗季に具体的な話は聞いたのだが、エリーゼの世間知らずは俺が予想してた以上に凄かったからだ。
「そっか。…ま、これからも頼むよ」
ミホ姉はそう言ってこの話を終えた。…気のせいか、珍しく悩んでいる感じがしたのでこれ以上は話し掛けられなかった。
~sideout~
後書きスキット:エリーゼも…?
――更衣室にて――
紗季「それにしても、まさかエリーゼまで長谷川さんの事を昴さんって呼ぶなんてね」
エリーゼ「えっ?…あの…それはs――」
真帆「おおーっ!あおいっちに続いてまたしてもライバル登場か!?どうするもっかん?」
智花「ふぇっ!?そ、そんなライバルなんて……」
ひなた「おー?エリーゼもお兄ちゃんの事好きなの?」
エリーゼ「えっ…!?おn――」
愛莉「ええっ!?そうだったの!?」
紗季「愛莉まで反応してるし……」
真帆「で?どうなのどうなの?」
エリーゼ「え…えっと…」
5人「うんうん」
エリーゼ「あの…その…」
5人「その?」
エリーゼ「…………(うぅ~皆の視線が凄く怖いです…なんて言えない…)」
おわり
ご愛読ありがとうございましたm(_ _)m