『更新停止』 東方加速録   作:sinononns

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どうも、sinononnsです。
今日はちょっと字数少なめです。
幻想郷の方々も出てきません。原作は東方プロジェクトなのに。なんでだろう。


第三話 ブレインバーストの正体

黒『ははははは。早速狩られたか。』

 

ハ『笑い事じゃないです。本当に死ぬかと思いましたよ。』

 

昼休み、ぼくは昨日と同じくラウンジに来ていた。黒雪姫に呼ばれたからだ。

 

黒『わたしの言うことを守らんからだぞ、少年。』

 

ハ『たしかにうっかりグローバルネットに接続したぼくが悪いですけど・・・・。』

 

朝の謎の加速は、その後一方的にバイクに轢かれ続けて、青いバーが無くなり負けた。

 

黒『だが、これでわざわざ説明する必要がなくなったな。君も分かっただろう?言ってみろ。』

 

ハ『ただの対戦格闘ゲーム。しかも現実を舞台にした遭遇戦。』

 

黒『正解だ』

 

やはり、ブレインバーストは対戦格闘ゲームだった。と言うことはあのカウントは制限時間、青いバーは体力ゲージだったようだ。緑のバーはよく分からないが、これだけは言える。

 

ハ『思考を一千倍に加速とか、ソーシャルカメラのハッキングとか、そんなすごい技術使ってやることが格ゲーですか。』

 

黒『んー。その言い方はちょっと意味が違うな。我々は対戦する為に加速しているのではない。加速し続ける為に対戦しているのだ。』

 

ハ『?。それってどうゆう意味ですか?』

 

黒『どう言えばいいかな・・・。ちょっと加速してみてくれ。』

 

ハ『え、あ、はい。』

 

黒・ハ「「バーストリンク」」

 

バシィィィィィィィィィ!

ハルユキは青い世界でブタ型アバターになり、黒雪姫の指示を待つ。

 

ハ「それで?加速してどうするんですか?」

 

黒「君の仮想デスクトップに、新しいアイコンが増えているはずだ。それがブレインバーストのメニュー画面だ。」

 

黒雪姫の言うとおり、見慣れないアイコンが増えていた。それをクリックすると、いくつかの項目が出てきた。

 

ハ「はい、ありました。どうすればいいんですか?」

 

黒「マッチメイキングのボタンを押してみろ。」

 

押してみると、7つの名前が現れた。その1つは、今朝も見た、シルバー・クロウ。

 

黒「我々は現在グローバルネットに接続せず、学内ローカルネットにのみ接続している為、対戦リストにはわたしと君、あと5人のバーストリンカーがいるはずだ。」

 

ハ「はい、ブラックロータスさん、ですよね?」

 

黒「ほう。なぜ分かったんだ?」

 

ハ「そのアバターが黒揚羽蝶だし、あとはなんか、そんな感じがしたんです。」

 

黒「なかなかの洞察力だな。」

 

ハ「残りの5人は誰なんですか?やっぱり、先輩の知り合いですか?」

 

黒「ほかの5人の事は後にして、まずは対戦を学んでもらう。わたしの名前をクリックして、わたしに対戦を申し込んでみろ。」

 

ハ「え、でも。」

 

黒「本当に戦う訳じゃない。タイムアップで引き分けにするだけだ。」

 

「わ、分かりました。」

 

ハルユキはリストのブラックロータスをクリックした。

その瞬間周りの景色が一変し、自分の姿も朝と同じひょろっとしたアバター、シルバークロウになった。目の前には、学内ローカルネットと同じ、黒揚羽蝶のアバターが佇んでいた。

 

黒「それが君のデュエルアバターか。シルバークロウ。いい名前だ。色もいい、フォルムも好きだな。」

 

ハ「なんか弱そうじゃないですか?そもそもこのアバターは誰が設定したんですか?」

 

黒「君自身さ。君は昨日の夜、とても怖く長い夢を見ただろう?」

 

ハ「はい。よく覚えていないけど、たしかに嫌な夢を。」

 

黒「ブレインバーストが、君の深層心理にアクセスしたからだ。ブレインバーストが君の欲望を汲み取り、そのアバターを作ったんだ。」

 

ハ「じゃあ、ぼくがこのアバターを望んだって言うことですか?こんなひょろっとした身体を。」

 

黒「プログラムが読み取るのは、劣等感だからな。」

 

きっと、ぼくはあの太い身体を嫌っていた。だからぼくのアバターはこんな細い身体になったんだな。

 

黒「・・・今ならまだ戻れるぞ。普通の生活に。君をいじめる馬鹿者はもういない。どうする?」

 

ここで断ったら、先輩とはこれまで・・・・。

 

ハ「ぼくには、まだ返すものがありますから。先輩はぼくを地獄から助けてくれた。それは一生分の幸せです。わざわざゲームの最高スコア調べたり、こうしてレクチャーしてくれたりするのは、何かさせたい事があるからじゃないんですか?」

 

黒「的確な推論だ。」

 

ハ「ぼくは、先輩と喋れる様な人間じゃないんです。バカでのろまで、弱くて、それでもぼくに出来る事があるなら、ぼくは先輩の慈悲に答えるためになんでもします。バーストリンカーとして。」

 

言い切ったハルユキだが、無駄に長々と喋ってしまったことに気づいたハルユキは悶え始めた。

 

ハ(あれ?最後の言葉だけでいいんじゃ。うわーだらだらと喋っちゃった、どうしよう。恥ずかしい!)

 

そんなことを考えながらもじもじしていると、先輩が喋り始めだ。

 

黒「慈悲、なんて言葉を使うな。わたしは君と同じただの中学生だ。君と同じ空気を吸って、君と同じ時の中を過ごす人間だ。このたかが仮想の2メートルが君にはそんなに遠いのか?」

 

そう言って手を差し伸べてくる。その手を見てハルユキは思う。

 

ハ(遠いです。あなたには分からない。あなたの様な人間の視界に入るのが、ぼくにとってどんなに苦痛か。)

 

そんな本音を隠しハルユキは答える。

 

ハ「さっきも言った様に、先輩には地獄から助けてくれました。それは一生分の幸せです。それ以上は望みません。」

 

黒「そうか。」

 

手を下ろし黒雪姫は咳払いしてから、話を再開する。

 

黒「君の言う通り、わたしは今少々厄介なもんだいを抱えていてな。その解決に力を貸して欲しい。」

 

ハ「ぼくは何をすればいいですか?」

 

黒「まずは、対戦の仕方を学んでもらう。」

 

黒雪姫の指導を終えて、現実世界に帰って来たハルユキはぐったりしながら、黒雪姫ひ問いかける。

 

ハ「あんな事、本当にぼくに出来るでしょうか?」

 

黒「君の素質なら大丈夫だ。そんな事より早く食べてしまおう。冷めてしまうぞ。」

 

ハ(そうだった。加速してたから、現実じゃあまだ1秒ぐらいしか経ってないんだった。)

 

ハルユキの前には大盛りカレー、黒雪姫の前にはシーフードグラタンがホクホクとゆげをたてて置いてあった。腹ペコのハルユキはそのカレーがだす、美味しそうな匂いにつられスプーンを持つ。

 

女子生徒「ちょっといいかしら、姫?」

 

ハ「ん?あぁなんだメグミか。」

 

メグミと呼ばれた女子生徒(生徒会書記だったはず)ハルユキと黒雪姫を交互に見ながら、

 

メ「そろそろ教えてもらえるかしら?あなたとこの殿方はどうゆう関係だと解釈すればいいのかしら?」

 

黒「ふむ。」

 

黒雪姫は少し考える素振りをした後、爆弾発言かました。

 

黒「簡単に言えば、わたしが告白し、彼がフったのだ。」

 

一瞬の静寂の後、

 

「「「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ⁉︎」」」」」」」

 

ハルユキはカレーを持ってラウンジから逃げたのは言うまでも無い。

 

_____________________________________________________

 

その日の放課後、黒雪姫と並んで生徒玄関を出たハルユキは黒雪姫に問い詰める。

 

ハ「何考えてんですか!ぼく、またいじめられますよ!いじめられますからね!絶対!」

 

黒「そう言いながら、満更でもなさそうだったぞ?」

 

そう言って、てをこちらに振ると、ローカルネット経由で写真が送られてくる。

 

ハ「うぎゃーーーーーーーー⁉︎」

 

その写真をすぐさまゴミ箱に叩きこむ。その写真にはカレーのスプーンを口に咥えて、目を丸くした、顔が写っていた。

 

ハ「いつの間にこんな写真を撮っていたんですか⁉︎」

 

黒「なに、ほんの記念だ。わたしにふられた男子は多くとも、わたしをふったのは君だけだ。胸を張りたまえ。」

 

ハ「いつそんな事を言いました!」

 

黒「そんな事より。」

 

2人は校門の前で立ち止まる。

 

黒「この校門を抜ければ、グローバルネットに接続され、対戦を挑み放題になる。だから対戦をを挑まれる前に、対戦リストからアッシュローラーを捜して挑め。」

 

ハ(ぼくに出来るのか。いや、やるしかない。)

 

黒「これが本当のデビュー戦だ。グットラック!」

 

黒雪姫がハルユキの背中を押す。ハルユキの脚が校門を超えると同時に、叫ぶ。

 

ハ「バーストリンク!」

 

END

 




どうだったでしょうか。
不定期ですいません。一週間の内に一話は出す様にします。これからもお願いします。


11/28 リメイク(台本化)

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