『更新停止』 東方加速録   作:sinononns

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どうも、sinononnsです。
投稿遅れてすいません。ちょっとキャラのセリフに四苦八苦していまして、遅れました。というのは建前で本当は、友達に借りたGODEATER2やってたり、アルファサファイアやってたりしていたらこんなに遅くなってました。

え?さっさと本編読ませろと?わかりました。

それでは、第10話 交渉、お楽しみください。


第10話 交渉

【HERE COMES A NEW CHALLENGER‼︎】

 

<フィジカルフルバースト>

レベル9にのみ許された最大最強の加速コマンドである。その効果は思考だけでなく、肉体を100倍まで加速する禁断のコマンドである。この絶大の効果を持つフィジカルフルバーストだが強い力には必ず代償があるものだ。

まず一つ目は全身にかかる負荷によるダメージである。身体を100倍まで加速するということは、身体の限界を超えた動きをするということに他ならない。身体が悲鳴を上げるのも無理ないことだ。

二つ目が消費ポイントだ。このコマンドを使うのに、全ポイントの99%を消費することになる。100ポイントあれば1ポイントに、1000ポイントあれば約10ポイントまで一気に減ってしまう。

そんな諸刃の剣を使う決意を決めた黒雪姫の視界には、現れるはずのない英文が浮かび上がっていた。

 

黒(対戦⁈グローバル接続はしていないし、他のネットも繋がっていないのに。まさかハルユキ君が?いや、彼はコンソールを操作していない。まさか近くにシアンパイルがいたのか?仮にそうだったとしてもどうやって対戦を挑んでいる⁈)

 

混乱する黒雪姫だが時間は待ってはくれず、黒雪姫のアバターは対戦フィールドに降り立つ。ステージの構成は紅館ステージだった。建造物が硬く紅くなっている。

対戦相手の名前は『Night Knife』と表示されていた。

 

黒(なっ⁈バ、バカな!こいつは……このアバター名は……)

 

ハ「先輩!これはどういうことですか?」

 

黒「ハルユ………じゃない。クロウ。何故きみが?あぁ、私を観戦登録していたのか」

 

ハ「ええ、はい。それで?このナイトナイフ?っていうアバターは誰なんですか?」

 

黒「このアバターはーーーっ!くっ」

 

黒雪姫は殺気を感じ、とっさに身を翻す。すると、黒雪姫のいた足元にはナイフが二本刺さっていた。

 

?「さすがは黒の王。普通なら当たっていたものなのですが、避けられてしまいましたね。」

 

ナイフが飛んできた方向から声が聞こえた。

 

黒「過激な挨拶だな。イレギュラーズの一角、ナイトナイフ。」

 

ハ「え!こいつが⁈」

 

ナ「名声高き黒の王に名を覚えていただけるとは、嬉しいですね。改めて、イレギュラーズ所属、ナイトナイフと申します」

 

ハルユキはこの声に聞き覚えがあった。しかし、それがなんなのかは思い出せず、うーんと唸っていたが、そんなハルユキをおいて話は進んでいく。

 

黒「どうやって私に対戦を挑んだ。グローバル接続はしていなかったはずだが。」

 

ナ「もちろん、直結してですよ。まぁ、どうやってとか、そういう話をしている時間は無いのではないですか?」

 

黒「なんだと?」

 

ナ「あなた達のリアルの状況を思い出してください。」

 

そう。黒雪姫とハルユキは今現在進行形で命の危機に直面しているのだ。

 

ハ「そ、そうでした。」

 

黒「それで?お前の目的はなんだ。」

 

ナ「あなた達、ネガ・ネビュラスと、私たちイレギュラーズの協力体制の締結。というよりあなた達の仲間に入れて欲しいんです。ある情報を集めるために」

 

黒「ある情報?なんだそれは」

 

ナイフは肩を竦めてやれやれと言った風に話す。

 

ナ「正確な情報はありませんし、私も細かいことは聞いておりませんので、この後私達のリーダーのような人とリアルで会ってもらいたいのです。協力していただけるならば、あなた方を助け、シアンパイルのことに関してもお力添え致しましょう」

 

それを聞いた黒雪姫はしばし考えた後、決断を下す。

 

黒「信じると思っているのか?何をさせられるかもわからないのに力を貸せと言われて、しかもリアルを明かせなどと。交渉は決裂ーーー「待ってください」ハルユキ君?」

 

ハ「先輩。ここはあの人の言うことを信じましょう。どちらにしてもこれだけの時間を使ってしまったんですから、助かる可能性はさらに低くなっています。だったら、少ない可能性を信じて見ましょうよ。」

 

いくら加速していると言っても、一分一秒が惜しいこのタイミングでこれだけの時間をロスしてしまっては、アンリミテッドバーストでも助けられるか分からない。

 

ハ「それに、あなたは前に屋上で助けてくれた人ですね」

 

ナ「あら、覚えていてくれたのかしら。有田春雪くん」

 

ハ「もちろんです。あの時はありがとうございました」

 

ナ「別にいいわよ。あの時はただあいつらが気に入らなかっただけだから。それで?あなたは私を信じてくれるのかしら?」

 

ハ「ええ。自分で言うのもなんですが、人の負の感情というか、悪巧みとかには意外に敏感なんです。あなたからはそう言う感じがしない」

 

黒「待て、ハルユキ君。この話が嘘だったらどうする。第一、どうやって我々を助けると言うのだ。加速でも不可能なことを」

 

ハ「でも他に方法はありません。なら賭けてみるしか無いでしょう」

 

ハルユキは黒雪姫の顔を正面から見つめる。ハルユキは気づいていないが、二人の距離は1mちょっとしかなく、初めてハルユキはまっすぐに黒雪姫を見つめていた。その目は確かな意思と決意がこもっていて、黒雪姫は説得は不可能だと、直感的に悟った。

 

黒「はぁ、分かった。ハルユキ君を信じよう。そういうことだ。ナイトナイフ、私とハルユキ君をどうやって助けるのか知らんが、頼むぞ」

 

ナ「もちろんです。期待に応えて見せましょう。それでは、この戦いはドローにしますので、リアルに戻ったら、絶対に口を開けないでくださいね。それでは、これを」

 

そういったナイトナイフはコンソールを操作し、ドロー申請を黒雪姫に送り、黒雪姫もそれに応じて、この戦いはドローとなった。ナイトナイフはすぐにログアウトし、消えて行った。

 

ハ「すみません。勝手なことを言って」

 

黒「構わんさ。むしろ、私が感謝したいぐらいだ。ありがとうハルユキ君。私が決断できたのは、君のおかげだ」

 

ハ「そんな⁉︎ぼくは何もしていませんし、黒雪姫を助けることもできないし………」

 

黒「気にするなと言ったところで、君は来んのだろう?だから、互いに自分を責めて、互いに謝って、それで終わりにしよう。リアルに帰ったらな」

 

ハ「はい‼︎」

 

黒「よし‼︎では、リアルに戻るぞ。わたしがログアウトすれば、ギャラリーの君も自動でログアウトする。では行くぞ。3、2、1、バーストアウト。」

 

黒雪姫が言い切ると、黒雪姫の黒揚羽蝶のアバターが消えていき、ハルユキの次回も、ブラックアウトし、次第に意識が消えて行った。

 

_____________________________________________________

 

リアルの世界に戻ったハルユキと黒雪姫の視界に最初に映ったのは白い乗用車だった。その次の瞬間、気づいたら二人はビルの屋上にいた。

 

ハ「うわぁぁぁぁぁ‼︎ってあれ?アラヤは、というかここどこ⁈」

 

黒「ハルユキ君‼︎無事か?」

 

ハ「先輩‼︎はい、ぼくは大丈夫です。それより、ここは?」

 

黒「分からん。気づいたらここにいた。リアルに戻った瞬間はしっかりと車が見えていた。なのにいきなり視界が変わった。というより、すり替わったと言った表現の方が近い気がするが。」

 

?「どうです。ちゃんと助かったでしょう?」

 

後ろから聞こえて来た声に反射的に振り向くとそこには梅郷中の制服を着た女子生徒が立っていた。

 

ハ「あ、あなたは‼︎屋上の時の‼︎」

 

黒「何⁈ということは、貴様がナイトナイフの正体か。」

 

咲「はい。ナイトナイフ改めて、梅郷中学校2年、十六夜 咲夜(いざよいさくや)と申します。」

 

黒「十六夜………B組の奴か。噂は聞いたことがある。とても頭がよく、人当たりもいい転校生が来た、とな」

 

咲「そんな噂があるんですか。あの程度の問題も解けないほうがよくわからないですけどね。っと、そんな話をしにきたわけじゃないですからね。では、これから一緒に来ていただけますね?新生ネガ・ネビュラスの皆さん」

 

黒「仕方あるまい。で、どこへ行くんだ?」

 

咲「私の家ですよ。もうみんな集まっているので、今からスキマで送ってもらうので、絶対に声を出さないでくださいね」

 

スキマ、という言葉に黒雪姫は疑問を抱くが、すぐわかると自らを納得させ、ただ頷く。

 

咲「では、さっそく。紫、お願いします」

 

その瞬間3人の足元に謎の割れ目が出現する。割れ目の中には目がたくさん浮かんでおり、なんとも気持ち悪い空間があった。3人はそのスキマの中に為す術なく落ちていく。

 

黒・ハ「なんだそりゃぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

二人の悲鳴が上がったのは言うまでもない。

 

 

 

END

 

 




いかがでしたでしょうか。
咲夜さんの口調は難しいですね。原作と違かったらごめんなさい。

活動報告の次回作アンケートはまだまだ続いています。返信もらえると嬉しいなぁ。

それでは、まだ次回。(いつになるかな〜)

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