恒久の平和を誓った国の崩壊――この物語の、それははじまり。

"紅騎"と呼ばれた姫がいた。まことに美しい姫であったが、その背には巨大な一振りの剣。
姫である事が守られるべき理由にはならないと、戦乙女と称えた吟遊詩人に姫は述べた。
銀色の髪を持ち、緋色の瞳をしたその名を、オリヴィアという。

終末の空は黄金に輝き、大地を紅くにじませる。
容赦なく押し寄せる異形の軍勢。無慈悲な侵略者たちの前に、民は嘆きとともに斃れ、王は無念の声をあげてその身を果てた。
守るべき故国を滅ぼされた亡国の姫は、その色に何を思うのか。

生きるために戦うのか。
復讐するために戦うのか。

この物語は、絶望に侵食されていく世界で、明日を望む姫騎士の叙事詩である。
  ―― 《王都崩壊》 ――()
  ―― 《斜陽の騎士》 ――2014年05月26日(月) 12:00()
  ―― 《賢王崩御》 ――2014年05月27日(火) 17:00()
  ―― 《喪失》 ――2014年05月27日(火) 21:00
  ―― 《襲撃》 ――2014年05月28日(水) 12:00
  ―― 《ヨークランド王》 ――2014年05月28日(水) 17:00
  ―― 《追いかけた背中》 ――2014年05月28日(水) 21:00
  ―― 《道標 ―みちしるべ―》 ――2014年05月29日(木) 12:00
  ―― 《くすぶる思い》 ――2014年05月29日(木) 17:00
  ―― 《難民》 ――2014年05月29日(木) 21:00
  ―― 《割に合わぬ交渉》 ――2014年05月30日(金) 12:00
  ―― 《依頼》 ――2014年05月30日(金) 17:00
  ―― 《偵察》 ――2014年05月30日(金) 21:00
  ―― 《襲われた村》 ――2014年05月31日(土) 12:00
  ―― 《戦禍の饗宴》 ――2014年05月31日(土) 17:00
  ―― 《懐古》 ――2014年05月31日(土) 21:00()
  ―― 《貪欲なるもの》 ――2014年06月21日(土) 17:52()
  ―― 《丸呑み》 ――2014年07月12日(土) 20:49()
  ―― 《忠義の騎士》 ――()
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