紅の夜叉 THE CRIMSON SAGA ──3人の戦士── 作:つくカイ
ONE OF THE SAGA
──永遠に続く幸せなど 存在しない──
──どんな幸せだろうと いつかはヒビが入り 脆く 崩れてしまうだろう──
英雄【えいゆう】
1才知、武勇、胆力にすぐれ、ふつうと人にはできないような大事業を成しとげる人。ヒーロー。
2証のこと。
【明鏡国語辞典より引用】
一瞬、地面が崩れ落ちたかのかと思った。
彼がそう感じた次の瞬間、脳に、何かを強打したかのような激痛が走る。
そして彼は何かを脳に直接叩き込まれるような感覚に陥った。
──これは……何だ!?
3匹の、巨大な龍の「創造」。
「蟲の王」の名を取る生物と巨神の兵。
1人の赤い目の少女と、髪にいる蛇。
その姿を持たない、魂の集合体。
寂しげな表情を浮かべた精霊達。
無限の空に浮かぶ巨大浮遊城。
無数の敵に立ち向かう
謎の模様が彫ってある、大きな扉。
輝く、7つの 宝石エメラルド。
星を思わせる
壁を破壊し、人を喰らう巨大な巨人。
街を駆け、巨大な化け物に立ち向かう巨兵。
3つの兵器。
焦土に立つ白い夜叉。
緑の龍。
9匹の神獣と、1人の少年。
紅い龍と、1人の少年。
金色の悪魔。
犬耳の半妖。
片目を隠した妖怪。
天空を貫くドリル。
「神」の名を取る食材。
超能力と魔法が混合した都市。
黒いコートの医者。
三つ目の小さな少年。
心を持った優しきロボット。
異世界の住人と異能力者の闘い。
金色の、3つの三角形を組み合わせた形の秘宝。
3種の神器を纏った天使。
空に浮かぶ大陸に住まう天使。
それらの映像が脳に流れては消え、また流れてくる。
上下左右の感覚がまったく掴めない。宇宙にいけばこういうことになるのだろうか。まず、ここが宇宙かどうかですら分かりもしないが。
──やめろ……
──やめろ!!
──これ以上見たくない!!
──やめてくれ!!
──お願いだ!!
──これ以上……
──ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!
視覚が完全にシャットアウトし、浮遊感と僅かな吐き気を催しながらーー彼の意識はここで途絶えた。
『じゃあな。あばよ』
プロローグ 【ONE OF THE SAGA】終
とりあえず今1番欲しいのはーー執筆する暇が欲しいです。