……ん?赤…赤?赤ァ!?:( ;´꒳`;):ナ、ナニゴト?
↑ホントにびっくりしましたw
う、嬉死す前に投下!(;´∀`)っロ
ガンビーノ傭兵団。
戦時は敵兵を圧倒する程の歴戦の戦士達が集まる傭兵団。そして平時には近づくだけで襲いかかってくる危険な猛獣共。
それがミッドランド、チューダー両者の認識だった。
いかにも危ない奴等の寄合い世帯。老いも若きもその目は並の兵士より鋭く、精神まで洗練されている。
そんな団員達の視線は1ヵ所、ガンビーノ、シス、そして
赤子を抱きかかえるシスに寄り添うように、その強面をなんとか緩めて笑顔を作ろうと奮闘するガンビーノ。
だが悲しいかな、ぎこちない笑みは不気味さを増幅させて赤子の泣き声が一段と強くなるだけ。それをシスが静かにあやす。絵画のような幸せな家族の姿がそこにはあった。
しかし、傭兵団のほぼ全員がガンビーノの行動を理解出来ずに唖然とした顔を並べている。
ガンビーノは一体何をしているんだ…?と。
〜〜◇カルテマ◇〜〜
シスのあんな笑顔は久しぶりに見た。
言葉を無くす前を最後に、ついぞ見れなかった誰かを慈しむ様な優しい微笑み。
その腕には赤子を抱きかかえて、傍らにはガンビーノが。
いつだったかシスから聞いた夢の話。「幸せな家族を作りたい」って大きくなったお腹を擦りながら言ってたっけ。
彼女の夢が今、叶っている。そう思うだけで目頭が熱くなってくる。
なのに…
よりによって今、無粋を体現したような男バーランがアホ面下げて近づいて来てる。
空気ってもんを読めないのか?アイツ。
「ああ、ここに居たのかカルテマ。ちょっと聞きてぇんだがお前から見てどうだ?なんつーか変じゃねぇか?最近のガンビーノは。どう思う?」
「……は?」
呆れた。見て分からないのかこのバカは
言葉を忘れても尚、かつて思い描いた夢を忘れられなかったシスの行動をガンビーノが受け入れたんじゃないか。
まったく…独り身の男共は皆して阿呆だ。
「それをわざわざ私に聞きに来るのかバーラン。よっぽど暇なんだな、お前らは」
「いやいや、だっておかしいだろ?
「………」
バーランの言葉に彼を睨んでた視線をシス達に戻す。
なるほど、このバカの言う事も一理ある。
確かに、私の知りうる限りガンビーノという人間は誰かに優しく接するようなタイプじゃない。
この傭兵団に所属して長い古参兵辺りは気付いているが、せいぜいシスに対して情が厚い位だろう。
だけど誰にだって心境の変化って物くらいある。ガンビーノも人間だったって事じゃないか。
「良いんじゃないか?何もお前が面倒見ろって押し付けられてる訳じゃないんだ。あまり過剰に毛嫌いしてるとガンビーノに斬られるぞ」
「えぇ、マジかよ…斬られんのはゴメンだぜ」
「なら気をつける事だな、知らん訳じゃないだろ?シスの件でガンビーノに何度も突っかかって行った奴がどうなったか」
バーランの渋い顔を横目に自分の天幕に戻る。
最近のガンビーノは宿営地でもやたらとうるさくなった。もちろん悪いことじゃない。
「汚ぇ!手ぇ洗え!」とか「そんなとこで済ますなッ!便所の場所は決めただろうが!」とか。他にも色々言うようになった。多分子供に気を使ってるから言ってんだと思う。
いい父親になれるんじゃないかな、ガンビーノは。あくまで私個人の考えだけどね。
テントの中でガンビーノに渡す子育ての注意事項を布切れに書きあげる。
シスのこれからの幸せを願いながら。
話の長さ調節に御協力を(今は大体1500くらい)
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これでいい
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も少し長く