好きな見た目に脳内補正して読んでください(๑•̀ㅂ•́)و✧
「ウオオォォーーーーッ!!」
長い戦闘が終わった。
ミッドランドの辺境貴族に雇われてチューダーのクソ野郎共と殺り合って2ヶ月。
奴らが引き上げてくれたおかげで俺らもやっと解放された。
また多くの部下が、戦友が、どうでもいいけど貴族お抱えの騎士達が戦場に溶けていった。
俺は1人、城壁の上で落とさなかった命を抱きしめるように膝を抱えている。
右を見れば死者の世界が、左を向けば生者の世界が。
地平線に沈む夕日に迫る夕闇が下の景色と合わさって、今いるココがこの世とあの世の境目ではないかと錯覚してしまう。
勝ち戦に沸き立つ生き残りを見てると、やっぱりこれが現実なんだなと再認識させられる。
悪夢として片付けられたらどれだけいいか…。
それはそうとつい最近、大切な事を思い出せた。
そう、ガッツを拾う事になる場所だ。
はっきりと覚えてる訳じゃないが、雨上がりで木に人が吊るされてる場所だった。
溜まりに溜まった疲労で動きたくなかった俺は手近な部隊長に面倒事を押し付けることにした。
このくらい楽したってバチは当たるまいよ。
「おいバーラン、こんな血錆臭ぇ城からさっさとおさらばするぞ。生き残り集めて出発の用意しとけ。準備出来たら呼びに来い」
「あいよ、ボス」
慣れてるとばかりに各部隊長を集めて指示を飛ばしていくバーランを尻目に、焼け残った馬小屋に向かう。
俺か?俺はいいんだよ。
酒と一緒に藁山にダイブしてサボんだから。
シスんとこ行っても良いんだが血なまぐさいのは好きくないらしい。「うーー!」って威嚇されちまうんだよなぁ…。
お気に入りの酒を煽りながら兜を外す。
もしかしたらこのままガッツに出会わないなんて事も有り得るんじゃないか?そんな事を考えちまう。
よく言うだろ?「運命なんて簡単に変えられる」「運命は簡単には変えられない」ってよ。
前者はバタフライ・エフェクトだ。僅かな違いが世界の
運命は定められた結末に回帰しようとする傾向がある。
俺が生き延びるためには運命の自己修復を上回る力で流れを乱すしかない。そして運命を変えたら最後、戻れない手探りの人生を歩むことになるのが決まってる。
ったく、転生なんてするもんじゃねぇなぁ……
なんか気分が重くなっちまった。
のんびりチビチビ飲んでた酒が半分くらい減った頃、バーランが呼びにきた。
「ガンビーノ!皆揃ったぜ、後はアンタの命令待ちだからな。飲みもその辺にして来てくれ」
「んぁ?ああ、そうだな」
まぁ、なるようになれ。だな
「バーラン、カルテマに女達の馬車の護衛に付かせとけ。無ぇとは思うがいつ襲撃されても平気なようにな」
分かった、と馬で走り去っていくバーランの後を自分も馬に乗って追いかけ団員達に合流する。
「よぉしてめぇらぁ!帰るぞ!!」
叫んだ俺に全員が歓声で答える。
これでいい。これでいいんだ。俺は傭兵として生きてそして死ぬ、死ぬまでは必死で生き延びる。
後悔の無いように、な。
〜〜〜◇〜〜〜
おかしい…
何かがおかしい…
この感覚…どっかで…
デジャブ?分からない。でもどっかで見たことある気がする。
そうだ、見覚えがある。あの木。
そう…丁度あんな感じに人が吊られてて…
「ん?どうしたガンビーノ、死体なんか見つめて…今どき珍しくもねぇだろ。大方商隊か近くの村が襲われて遊ばれた挙句に吊られたんだろ……おいガンビーノ?どうした?」
あれは…いや、まさか。
「バーラン、子供…いや赤子は見えるか?」
「え、ガキか?……………いや、見えねぇな。助かったんじゃねぇか?まあ探しゃあその辺に隠れてるかもな。はははッ」
俺には笑い事じゃないんだが。
いや、だけどたまたま似てる雰囲気なのかもしれない…
「笑うトコじゃねぇだろ…探さなくていいぞ、無視して通れ」
「だな、金目のもんなんか残ってなさそうだしな」
不謹慎な奴め。
ああ、殺し殺されの傭兵家業やってる俺が言えたこっちゃねぇか。
自嘲気味に笑った瞬間だった。
「ガンビーノ!!」
カルテマの声だ。
なんだ?後ろでなんかあったのか?
「んだよ言ったじゃねぇかシスから目ェ離すn「すまないッ!シスが勝手に……!!」
「あ"ぁ?」
「────落し子、拾っちまった…」
なん……だと!?
話の長さ調節に御協力を(今は大体1500くらい)
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これでいい
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も少し長く