めだかボックス?知ってる、主人公チートの漫画だろ?   作:慧都

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お久しぶりです
最近忙しく、またもや短期間で書き上げました

矛盾点や不明な点がありましたら教えて頂けると幸いです


『生徒会長』と一般生徒

眼下に広がる高層ビル群、灰色の風景を見ながら球磨川玲は考える

地上に見える極小の黒点、その一人一人が人間であり愛すべき存在である

悩み苦しみ喜び楽しみ怒り悲しみ愛し憎しむ自分と同じ人間、意思疎通を可能とする生物

この黒点の幾つが安心院なじみの端末であったとしても、己で考え思い行動するのであればそれは個の存在と考えるべきであるのではないか、と

 

「……でも彼らは僕の一部といってもいいんだよ。つまり、君の愛は他の有象無象に比べて僕に多くの割合が注がれているといっても過言ではないのさ!!」

 

そう言って胸をはる白髪巫女服螺子巻少女、実年齢は3兆4021億年と9382万年ちょい生きていることを考えると相当な若作りババアである

 

「酷いね、僕は確かに長い時を生きているけど存在した瞬間からこの姿なのさ」

 

声に出していないのに『思考を読むスキル』で勝手に突っ込んでくる安心院なじみは放置して、長らく離れていた街を観察し続ける

 

球磨川玲が球磨川禊と姉弟で無くなってから早2年、正確には《なかったことにされて》からと言うべきなのだろうが

 

この2年の間、球磨川玲は地球上の『異常性』や『過負荷』に悩んできた人間を助けてきた

 

時に破壊衝動を抑えられない存在から異常性を消去し、死を間近に感じ苦悩する存在から異常性をコントロールする術を教えた

望まぬ未来を見せられ続けた過負荷の人生を《書き換えた》こともあった

 

愛すべき存在が苦悩しているのならば手を差し伸べてやることは必要だ

だが、全てを救っていては成長する機会を奪うことになり、結果同じような事で更に深く苦悩することとなる

その度手を差し伸べてやるのは簡単だが、続けていればいずれ堕落し、周りの存在にも手を差し伸べなくてはならなくなる

個人ではどうしようもない力や、コントロールできないと判断した時のみ介入すること。それが玲の出した結論であった

 

その結果救われた存在は5000人ほど、1日で14人を救った計算になるのだが玲は特に何も感じていなかった

救われた存在がいる、とは知っているがそれはこれからの為。箱庭学園に黒神めだかが入学し、物語が始まるまでの下準備

助けた存在のことを、玲は強く覚えてはいない

しかし、玲に救われた存在は玲に深く感謝し同じような存在を助けることで、恩を返そうとし、それが巡ってここ最近助ける人数は激減しているのが現状だ

 

 

さて、所変わって箱庭学園講堂

現在この場所では生徒会選挙が行われている

この物語の世界で言うなれば第1話、連載開始の大事な回である

 

「ーーーーー世界は平凡か 未来は退屈か 現実は適当か 安心しろ。それでも、生きることは劇的だ」

 

壇上に立つ少女が凛とした態度で言うと、会場が水を打ったように一瞬静まり返り直後爆発したかのように歓声が沸き起こる

 

中学の時よりカリスマ性が格段に上昇しているな

さすがは「主人公だ。このままたくさんの人間を幸せにしてもらいたいものだ。って君は思ってるよね?」

 

…この痴女が、我の思考をまたもや

 

「ああああ!痛いっ、痛いから!!無表情でアイアンクローをするのをやめて!!!さすがの僕でも頭蓋骨を粉砕されてしまったら死んじゃうから!!!!」

 

こんな痴女ババアは無視しておきたいのだが、声が大きくて耳が痛い

…仕方ない、もう少し見て痛かったが安心院を埋めなければならないので外に出るとするか

 

「痛いのは僕だよね?そして君が手を離せば万事解決なんじゃないかn、ああああ!!!!」

 

仕事が早いな半纏、校庭に穴を掘ってくれたのか

深さは…1kmか、十分だありがとう

さて、落ちろ安心院なじみ。穴は埋めてやる

 

「えっと、冗談だよね?能力の殆どを封印された今の状態でフリーフォールは死んじゃうと思んだけど」

 

またな、安心院。二度と合わないことを祈ってるぞ

 

「ちょ、ちょっと待ってーー!!なんで半纏も当然のように玲君の後に続くのさ、君は僕の予備じゃ……あ、希少なのは玲君の方だから、と。それはそうかもしれないけど酷くないかい!?」

 

さて、そろそろ黒神めだかが来る気配がするからここから立ち去るとするか

物語の都合上、黒神めだかに安心院なじみを合わせるのは良くないな

 

半纏、仕方ないから安心院を連れて行くぞ

 

後ろにいる半纏にそう声をかけると、さっさと学園を後にする

 

「これからのストーリーが幸多きものでありますよう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ、ここで騒いでいた奴はどこに行ったのだ。懐かしい気配が私のレーダーに引っかかったから、集会が終わってすぐに来たというのに…」アホゲピコピコ

 

「…もしかして先輩なのか?先輩がこの学園に在籍していることはお兄様から聞き出した、生徒会長たる者学園の全生徒の情報を覚えるのは当然である。つまり先輩の事を知ることも当然という事ッ!よし、早速全校生徒の情報を見るとするか」ルンルン

 

「…先輩、私は今でも貴方の事を追いかけています。またご指導賜りたいものです」リンッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「球磨川玲、三年十三組所属、情報はこれだけとはねー。あひゃひゃひゃひゃ、あたしは忙しいってのにこれ以上負担が増えるのはちょっとめんどくさいかなー。お祖父様とお嬢様が言うならしたかないですけどねー」モグモグ

 

「あの人苦手なんだよなー、あたしじゃなくて私を見てくるのはあたしの役作りが未熟なのかな?」アホゲションボリ

 

「…こんなに悩んでたら、これからに響くよね!あひゃひゃひゃひゃ、あたしは不知火半袖なんだから」クルッ ぽきゅぽきゅ





次は話が少し飛ぶと思われます
不定期かつ駄文ですが、お付き合い頂けると幸いです

P.S 玲の性格はこんな感じです、自分が全知全能であるとは思っていないので、助けられる数は限られていると判断しています(実際は能力を使えば全ての救済は可能)

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