めだかボックス?知ってる、主人公チートの漫画だろ?   作:慧都

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凄く久しぶりの投稿です

リハビリがてらに1時間程で書き上げました


2/14ってなんの日だかみなさん知っていますか?(血涙)





『先輩』と後輩

さて、今日は2/14、世間一般ではバレンタインデーと呼ばれる日である

このバレンタインデーとはキリスト教の聖人、ヴァレンティヌスを悼み祈りを捧げる日であった。と言っても聖ヴァレンティヌスが実在した記録は存在しない為、創作された物語であるわけだがそんなことを言ってしまえば過去の歴史というものの根幹を揺るがすことになってしまうのでここらで口を閉ざすことにする。

話を戻すが、日本におけるバレンタインデーには菓子業者の策略により恋人ないし、大切な存在にチョコを渡すという行事となっている。

 

《僕》だった頃の自分は、姉や学校の友人などに数多くのチョコを貰ったものだ

しかし、《我》となった自分には、姉はおらず、姉の価値に引き上げられていた路傍の石たる他の友人に価値は見出せなくなってしまっている

 

唯一対等である(とするならば)安心院なじみがいるが、大切で愛すべき存在と言うまでは至らない

だがしかし…

 

「やれやれ、習慣というのは恐ろしい。気がついたらチョコレートを作り終わっているなんて。」

 

今日が2/14だと脳が認識していたからか、ふと気がつくと右手には包装されたチョコレートが存在していた

 

さて、このチョコをどうしたものか

自分で作って自分で食べるというのも些か興に欠けるというものだし、渡す存在もいない

 

ふと頭に浮かんだのは安心院なじみのバックアップである、男ーーー不知火半纏

特に恨みも無く、友人といってもいいだろう存在だ

 

そこまで考えて、自分の考えの浅はかさに気付く

彼にチョコを渡すことはいいが、確実にその表面の存在であるあいつが煩いだろう

自分が持つ異常性《二次創作者》は反則級の能力だが、いかんせんこういった小さいことには不向きである

《二次創作者》で使いやすい異常性を追加することも考えたが、たかが無意識下で作ったチョコ程度でそこまでする必要もない

 

しかし、素人が手を加えたチョコレートは様々な観点から早めに食べたほうがいい

そこで名案が浮かぶ

 

〈買い出しの途中で会った知り合いに渡せばいい〉と

 

「ちょうど食料品も買わなくちゃいけないし、いなければ捨てればいいや」

 

要するについでである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視点変更、黒神めだか

 

世界は彼を中心にして回っていると本気で考えていた

先輩である球磨川怜、何故か同じ姓を持つ球磨川禊と正反対の大きな正の感情を抱かせる存在

正義を体現するかのような立ち振る舞い、物事を兄である黒神まぐろよりも正確に把握し絶対にベストな選択を下す思考力

彼のようになりたいと努力をし、少しでも近づけるように生徒会に自分を売り込んで同じ空間で学んだ

 

しかし、そんな自分にとって最高の世界はある存在によって打ち砕かれた

 

球磨川禊によって

 

いまでもあの時のことを思い出すだけで怒りが湧き上がる

 

おっと、危ない危ない

善吉に公共の場で怒らないようにと止められていたんだった

 

いま、私は先輩がよく出没するという商店街に来ている

先輩を探すためならば黒神グループの総力を挙げようと思ったが、まぐろ兄様が「彼が会いたいと思ったらでてくるから、探さないほうがいい」と言うので止めている

だが黒神グループ総出で先輩を探したとしても、先輩が本気で逃げたら絶対に捕まえることはできないだろう

 

ちなみに先輩は一学期だと言うのに、既に卒業したらしい

本当にすごい人だと思う

 

ああ、先輩はいまどこで何をしているのだろうか

 

そして、私がこうして確率の低い行動をとっているのは何故なのだろうか?

会って何がしたいのか自分にもわからないが、先輩に会えたら解決するはずだ

 

 

 

ところで、2/14はバレンタインデーだがいま私がチョコを持っているのは特に理由はないぞ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視点変更、人吉善吉

 

先輩がいなくなってから一ヶ月が過ぎた

この一ヶ月で学校の様子は随分変わってしまったように思う

 

生徒会はめだかちゃんのお兄さんであるまぐろさんが会長を引き継ぎ、何故か空いていた副会長の席にはめだがちゃんが着くことになった

そして改心した『破壊臣』こと阿久根高貴が生徒会入りした

 

カッ、ホント気にくわねぇ奴だぜ

 

そんなことはどうでもいいか

先輩のめだかちゃんを凌ぐ圧倒的カリスマ性によって保っていた風紀委員はかつての様な機能を失い、学校は荒れている

学校全体も冷え切ってしまい、誰一人先輩のことを口にしなくなった

 

俺の心にもポッカリと穴が空いたように感じるが、これは先輩からの試練だと思って乗り越えてみせるぜ

 

ちなみにめだかちゃんが言っていたがまだ一学期が終わったばかりだというのに、卒業しちまうなんて先輩は凄いとしか言いようがないなッ

 

アッ?チョコレート?

知らねぇよそんなもん(血涙)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視点変更、安心院なじみ

 

えっ、僕?

地上の有象無象のことはどうでもいいけど、怜には作るつもりだよ?

ご機嫌とりにね

 

それ以外の意味なんてないさ、本当だからね!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

視点変更、???

 

「『ははは』『なんだか悲しくなってきた』『なんでだろうな』」




戦績、ゼロ個(血涙)

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