【完結】ダイスで生き抜け宇宙世紀、一年戦争編(ジオン)   作:小倉ひろあき

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第8回、エース機……?

 はい、アンタレス作戦を撃退したところから続けていきましょう。

 

 パプワ級トマソンのクルー、特に美人さんのウレノ艦長はプロパガンダに起用されたようです。

 ザビ家暗殺を企んだ襲撃にいち早く気付き、味方艦隊到着まで勇ましくも単艦で連邦艦隊を防ぎ続けた(ことになった)彼女ですが、もともと広報活動で顔が露出していたこともあり、大きなニュースとなったようですね。

 これによりウレノ艦長は中佐への昇進とジオン十字勲章。小隊員とクルーは昇進とジオン功労賞を授与されました(功労賞はデラーズがつけてるやつです)。

 そりゃガンダムを討ち取ることが十字勲章ものなら、ザビ家暗殺を防げばもらえるでしょう。

 モブくんはルウムでも表彰されていますし(そりゃ軍曹が少尉になる戦功ですからね)、おそらく攻撃軍のエースの1人くらいには喧伝されたでしょう……されたよね?

 

 では、プロパガンダにも使用されたモブくんの新機体をダイスで決めていきましょう。

 いい機体がくるといいですね!

 

1、高機動型ザクII(R-2型)

2、リックドム

3、指揮官用ザクII(S型)

4、ビグロ

5、指揮官用ザクI(カスタム)

6、ヅダ

dice1d6【5】

 

……き、旧ザク?

驚きました。どれだけ旧ザクを愛しているのでしょうか。

まあカスタム機のようですからパーソナルカラー塗装もされてると思います……されてるよなあ!

専用カラーならある意味で当たりですね!

 

それではモブくんのパーソナルカラーを決めていきましょう。

劇中で使われていない24色色鉛筆のカラーから適当に選んでいきます(ジオンカラーの緑系は除外、シャアは赤とピンク扱い)。

灰色はゲルググカラーなので迷いましたが、言い出したらキリがないので入れてます。

 

1、灰色

2、山吹色

3、赤紫

4、スミレ色

5、こげ茶色

6、銀色

dice1d6【2】

 

山吹色です。なかなか目だってパーソナルカラー感があるのではないでしょうか。

イメージとしてはザクIの緑が山吹色になった感じです。

 

ついでにウレノ中佐の乗艦も決めていきましょう。

 

1、パプワ級トマソンのまま

2、ムサイ級(主砲2門のタイプ)

3、チベ級(緑色)

4、ザンジバル級

5、ヤップ級

6、バゾク級

dice1d6【2】

 

おっ、ムサイですね。同系艦には主砲が2門と3門があるのですが、こちらは2門タイプです。

艦名は……ヌッツロースにしましょう。

ムサイは艦隊戦からパトロールなどでも確認できる万能艦ですのでモブくんの母艦にもピッタリです。時期的に考えれば量産型と後期型の過渡期にあたる艦になるのではないでしょうか。

モビルスーツを6機も運用できるようですから追加でパイロットも来るでしょう。

 

 

 9月某日、ジオン本国(ズム・シティ)

 

「はあ、表彰って大変なことなんですね。全く記憶にないジュニアのころの同級生から連絡が来て驚きました」

「まあねえ、正直『私たちなんかやりました?』って感じだもんねえ」

 

 軍施設内の撮影スタジオ、控え室でボヤいているのはイテル軍曹とスギウチ軍曹だ。

 今は表彰式後、広報用のインタビューと撮影中。現在モビルスーツ小隊長のブランド中尉の番である。

 

「索敵は大切だけどさ、私たちは艦隊の周りを飛んだだけだし」

「たしかに新型を撃破したってマツナガ大尉とかガトー大尉のほうが表彰されそうですよね?」

 

 彼女らが不思議に思うのはムリもない。

 今回の表彰は明らかに戦功からではなく、戦意向上のための政治的なプロパガンダなのだ。

 若い彼女らがいまいちピンと来なくても仕方がないところではある。

 

「そう言うな、お前らはそれだけのことをやったのさ」

 

 インタビューが終わり、控え室に戻ってきたブランド中尉が彼女らをたしなめる。

 今は戦時中だ。どこで誰が何を聞き咎めるか分かったものではない。

 

「ええー? そうですか?」

「そうだとも。ジオンの中枢を狙った暗殺作戦を防いだのだ。胸を張ればいい」

 

 イテル軍曹が「胸をね……」と複雑な表情を見せたが、それは気にしなくてもいいだろう。

 

 今回の連邦軍の動きを単体で見れば小規模艦隊によるソロモン攻撃でしかない(まあ、ザビ家が集まるタイミングを狙ったのはあるだろう)。

 これを『連邦軍による卑劣な暗殺計画』と喧伝することで連邦へ非を鳴らし、ジオンの正義を演出しているのだ。

 また、広報関係で顔が売れているウレノ中佐と、ルウムで活躍したブランド中尉が敵艦隊を発見したのも都合が良かった。

 彼らを英雄として前に出すことにより『才色兼備の艦長と、優秀なジオン軍人が卑劣な連邦の陰謀を粉砕した』ことになったわけだ。旧世紀から変わらず、民衆は この手のヒロイックなストーリーが大好きなのである。

 

(功労賞には少ないが年金もある。彼女らにも悪いことではあるまいよ)

 

 作られた英雄を演じるのも一時のことだ。ブランド中尉は割りきってカメラの前で『望まれた姿』に徹している。

 すなわち沈着冷静、エースにして知謀に長けた忠勇無比の公国軍人である。

 

「そう言えば隊長はルウムでも表彰されたんですよね。インタビュアーの人が英雄だって褒めてましたよ!」

「2級十字勲章は他にもたくさんいたさ。英雄ってのは……それこそ赤い彗星とか、黒い三連星の話だろう?」

 

 興奮気味のイテル軍曹をいなしながらブランド中尉は自嘲した。

 今回の件で愛機のパーソナルカラー使用を許可された彼だが、撃墜スコアは艦船4(うち共同撃墜3)である。エースと呼ばれる基準にすら到達していないのだ。

 

「では映像チェックの後で別番組の収録もお願いします。民間向けの配信動画になります」

 

 ノックをした広報官の言葉を聞き、イテル軍曹が「うへえ」と顔をしかめた。

 なるべく軍務に穴を空けないため、詰め込みでいくつも撮影するのである。

 

 チェックした映像は、敵艦隊の集中砲火を前にして単艦勇ましくムサイを指揮するウレノ中佐と、縦横無尽に敵艦隊を蹂躙する山吹色のザクIと2機の新型モビルスーツ、リックドムだ。どうやら新兵器のアピールも兼ねているらしい。ちなみにブランド中尉の専用ザクIは新型の性能に頼らず、技量と経験でカバーする『ジオン精神の発露』なのだとか。

 宇宙世紀のCGは人物もモビルスーツも実写と見分けがつかないほどの精度だ。

 

「うーん……これ、いいんですか? ジオンの若きエースたちって」

 

 生真面目なスギウチ軍曹が険しい顔で難色を示し、ブランド中尉はなだめるのに相応の苦労をすることとなった。

 

 

 

と、言うわけでムサイ級ヌッツロースを受領しました。

そのままモビルスーツ小隊もスライドで異動します。

搭載されたモビルスーツはカスタムされた指揮官用ザクI、リックドムが2機です。

この時期はリックドムの量産体制に入っているようですが、さすがに先行モデルの可能性が高いですね。プロモーションの一環なのでしょう。

プロパガンダ万歳、ジークジオン。

 

さて、パプワ級トマソンと3機(予備機ふくむ)のザクIIはどうなったでしょうか。

ダイスで決めていきましょう。

 

1、旧式艦としてザクともども練習艦に転用

2、ザクはヌッツロースに移し、トマソンは輸送艦として改修

3~4、新たな艦長を迎えて他の任務に

5~6、ウレノ中佐の指揮下に入り『艦隊』を編成する。

dice1d6【1】

 

トマソンとザクは新兵たちの訓練用になったようです。

これはもうフレーバーですね。本当は艦隊にしたかったんですがダイス神は許しませんでした。

原作キャラとエンカウントしてムサイ単独で勝てるビジョンが湧きません。

 

続いてモブくんのザクIをカスタムしましょう。

ダイスを2回ふり、出目で何が強化されたのか決まります。

 

1、攻撃力(特殊装備)

2、防御力(追加装甲)

3、機動力(スラスター追加)

4、継戦能力(増槽)

5、通信能力(アンテナ追加)

6、生存性向上(脱出ポッド追加)

dice1d6【5】【4】

 

うーん、渋い。

通信力アップのために後頭部からゲルググのトサカみたいなアンテナが増設されました。

続いて継戦能力アップのためにランドセルに増槽(プロペラントタンク)が増設されました。

絶対にエース機じゃないだろコレ。

武装は据え置きですね。ザクマシンガン、バズーカ、ヒートホーク、スパイクシールドを組み合わせる感じです。

 

さて、機体乗り換えイベント(1人乗り換えてない)の後はどのような任務を行うでしょうか?

 

1、慣熟訓練。当たり前だよなあ

2、新しい機体で慣れた仕事を。パトロール任務

3、連邦軍の動きが活発化している。地球周回軌道上を警戒せよ

4、赤い彗星が連邦の新型モビルスーツを発見! ただちに合流し、これを撃破せよ

5、赤い彗星が連邦の新型艦を追跡中! ルナツーへ先回りせよ

6、赤い彗星から補給要請! ガデム大尉と共に急行せよ

dice1d6【1】

 

ええ……?

そら新兵器の訓練は必要ですよ、でもガンダム世界なんだからもうちょっとこう、手心と言うか……

 

ガンダムを倒す最大で最後のチャンスは訓練で過ぎ去りました。

 

 

 ソロモン周辺宙域。

 ムサイ級ヌッツロースは操艦、ならびにモビルスーツ小隊の慣熟訓練に励んでいた。

 

『3番機、目標J-4撃破しました』

『……よしっ。2番機、目標A-2撃破!』

 

 2機のドムが先行し、それぞれの目標のデブリにロックオンをして引き金をひく。実弾こそ出ないが、ディスプレイには撃破数が加算される。

 そのままドムは新型機の推力を活かし、次のターゲットへ狙いをつけて飛び出していく。

 

「チッ、スピードでは劣るか。1番機、目標F-1、F-2、撃破だ」

 

 やや遅れてブランド中尉の専用ザクIがドムを追う。

 最新鋭の熱核ロケットを推力とするリックドムと競走するには旧式化したザクIでは分が悪い。

 

 そのままターゲットを狙い続けることしばし、イテル軍曹から『2番機、推進剤の残量20%を切りました』と通信が入った。

 ブランド中尉がザクIのタンクを確認するとまだ半分も減っていない。増設したプロペラントタンクに至ってはまだ未使用である。

 

「了解。訓練は終了、帰艦する。3番機の推力剤はどうだ?」

『27、いえ26%になりました。ザクRよりマシだとは聞いていますが……やはり推力と継戦時間はトレードオフですね』

 

 小隊3機が合流し、派手な山吹色のザクと2機のドムが編隊を組みコンバットランディングでムサイの格納庫へと向かう。

 通常のムサイの格納庫にはカタパルトは設置されていないのだが、このヌッツロースはカタパルトデッキが設置されたテスト艦である。

 格納庫も初期型より広くなっており、技術本部の試行錯誤が形になりつつあるらしい。

 

「このジャイアントバズは良いですけど、ヒート剣はどうですかね?」

「ロケットの推力が足の裏からだからね、頭から突っ込む姿勢になるのが問題かな? 姿勢制御のスラスターを増設してーー」

 

 着艦し、パイロットとメカニックはすぐさま意見の交換をはじめる。

 なにも慣熟訓練とはパイロットだけのものではないのだ。

 

「ふむ、ドムのバズはザクIでも使えるように調整できるか?」

「そのままは厳しいですね、ザクバズーカの砲身をドムのやつと交換してみます」

 

 新しい艦、新しいモビルスーツ、そして新しいクルー。

 急速に発展する兵器に変化する戦場。

 これらに対応する将兵もまた必死なのだ。

 

 

訓練だけじゃ書けねえんだよ(憤怒)!

 

昇進と訓練ですから、成長してもおかしくないですよね。

2回ダイスをふり、モブくん、ウレノ中佐、イテル軍曹、スギウチ軍曹の順に成長を決めていきましょう。

 

1、ニュータイプ能力

2、指揮能力

3、作戦能力

4、攻撃力

5、防御力

6、機動力

7、精神力

8、カリスマ

dice1d8×2

モブ【8】【6】

ウレノ【4】【5】

イテル【1】【1】

スギウチ【2】【8】

 

結果は以下になりました。

 

モーリス・ブランド

ニュータイプ能力【2】

指揮能力【7】

作戦能力【11】

攻撃力【5】

防御力【10】

機動力【5】+1

精神力【9】

カリスマ【5】+1

機動力とカリスマが上がりました。いい感じに弱点が減り、平坦なステータスになってきました。

まずまずの結果ではないでしょうか。

 

コリー・ウレノ

ニュータイプ能力【8】

指揮能力【4】

作戦能力【3】

攻撃力【5】+1

防御力【3】+1

機動力【6】

精神力【2】

カリスマ【5】

うまいこと攻撃力と防御力が上がりましたね。弱いなりに順当なパワーアップです。

 

アレツ・イテル

ニュータイプ能力【6】+2

指揮能力【1】

作戦能力【5】

攻撃力【7】

防御力【6】

機動力【3】

精神力【12】

カリスマ【4】

うーん……同僚のスギウチ軍曹に刺激をうけたのでしょうか?

ニュータイプ値が2つ上がりましたがオールドタイプのままです。

なんとコメントしたものやら。

 

ツヨ・スギウチ

ニュータイプ能力【11】

指揮能力【7】+1

作戦能力【5】

攻撃力【10】

防御力【3】

機動力【11】

精神力【4】

カリスマ【6】+1

指揮とカリスマが伸びました。出世したら小隊長も任せることができそうです。

やっぱコイツ、どこかのアナザーストーリーで大活躍しそうですね。

 

さて、パワーアップを済ませたところで、ムサイ級ヌッツロースに新たなパイロットが着任したようです。

 

では今回はここまでにします。ブリーフィング回でしたね。

次回は新たなパイロットを選ぶところからになりそうです。

 

 

 

 


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