【完結】ダイスで生き抜け宇宙世紀、一年戦争編(ジオン)   作:小倉ひろあき

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第4回、美人艦長()

さて、前回の続きからやっていきましょう。

モブくんが新人パイロットを鍛えるところからです。

同僚のカワハヤ少尉はモブくんにどのような感情を持っているのかチェックです。数字は高いほうが仲良しです。

dice1d12【4】

 

おっと、敵意があるほどではありませんが、あまり仲良くはないようです。同じ階級ですし、ライバル視しているのかもしれませんね。

ちなみに誰だよカワハヤって人に説明しますと、コンスコンの部下で、ドムに乗ってサイド6にいたホワイトベースを偵察していた人です。まだ分かりませんか? 大丈夫です、作者も分かりません。間違いなくモブです。

なんでコイツが同僚かって言うと、ぶっちゃけ他にネームドいないからだと思いますよ。

 

どれくらいの時間が進んだか チェックしましょう。

dice2d6で出た数字×週だけ進みます。

dice2d6【5】

 

5週間、1ヶ月強ほど経過しました。

今は7月末程度だと思われます。

 

 

「どうした、1番機! 目標タイムより遅れているぞ! 4番機はコースを逸れるな!」

『了解』

 

 ソロモン周辺宙域、決められたコースを周回する5機のザクII。

 それを基地の管制局から厳しくチェックし檄を飛ばすのはブランド少尉だ。

 

 宇宙要塞ソロモン周辺は防衛のためデブリが遮蔽物として配置されている。

 新兵が駆るザクは武器を保持しながら速度を維持し、これを縫うように進む。

 

『目標地点到達しました、ターゲットを攻撃します』

 

 ザクが順にターゲットに向けてマシンガンを構え、ロックオンした。

 発砲はない。ジオンにそんなムダ弾を打つ予算などないのだ。

 

「撃破を確認、先頭を3番機に交代。Eコースを巡航速度で帰還せよ」

『了解、3番機に交代。Eコースを巡航速度で帰還します』

 

 イロハのイ、基礎中の基礎、単純な操縦訓練である。

 だが、促成栽培の新米はモビルスーツの搭乗時間がとにかく足りない。

 ブランド少尉が受けた戦前の訓練でも実機こそ少なかったがシミュレーターで十分に訓練は積めたのだ。

 

「よし、帰還後はノーマルスーツのまま重力ブロック、トレーニングルームに向かえ。これより15分以内とする」

『……っ! 了解、15分以内にトレーニングルームに向かいます!』

 

 搭乗訓練の次は休む間もなくパイロットのフィジカルトレーニングだ。

 新兵の大半はティーンエイジャーであり、過酷な戦場で耐えられるだけの肉体がない。

 トレーニングは地味でハードな内容だがパイロットとしてのからだ作りは急務だった。

 

『1人前にする時間がない、とにかく慣れさせなければ』

 

 これが訓練の趣旨なのだから酷いものだとブランド少尉は思う。

 

「2番機と5番機は十分だろう、配属を申請すべきだ」

 

 隣で訓練を見ていたカワハヤ少尉が強めの口調で進言してきた。

 このカワハヤ少尉はブランド少尉と同じ時期に少尉任官をしておりなにかと張り合ってくる。

 もともとこの訓練も新米10人を2人で教育する形だったのだが、意見が合わず、いつの間にか半分ずつを1人で受け持つようになってしまった。

 

 同じ階級、任官時期も同じ、互いにやりづらい関係である。

 

「……5番機はまだしも2番機はまだ訓練を始めたばかりだ」

「だからどうした? 彼らはすでに任官した伍長だ。できるものは次々と任務をあたえるべきだろう」

 

 確かに一理あるが、2番機パイロットは加入したばかりだ。1週間で放り出すのはさすがに気が引ける。

 

「5番機は申請しよう。2番機のパイロットはフィジカルトレーニングの結果次第だ」

 

 そう言い残し、ブランド少尉はトレーニングルームへ向かった。

 

 

さて、7月の後半ともなれば情勢の変化があります。

 

ジオンでは重力戦線で潜水艦隊が暴れまわり、ドロス級ドロワがソロモンに配備されました。

また、ドムの生産がスタートし、人事ではシン・マツナガ大尉、本国へ召還されたようです。

連邦ではいよいよペガサス級2番艦ホワイトベースとプロトタイプガンダムが完成したようですRX計画もかなり進んできました。

 

さて、モブくんの動向はどうなるでしょうか?

 

1~3、成果は出ている! 継続して新兵を鍛える。

4、連邦の動きが活発化している。航路パトロール任務へ

5、シンマツナガが抜けたドズル親衛隊に

6、ルナツーで連邦の新型モビルスーツが開発されているようだ。偵察任務へ

dice1d6【4】

 

おっと、物語が動きました。

情勢が変わったために任務に変更があったようです。

さすがにモビルスーツパイロットだけでパトロールはできませんので、母艦の艦長をダイスで決めていきましょう。

モブくんの時と似たようなメイキングです。

性別、年齢、既婚(恋人)未婚、キャラデザインを決めていきます。艦長ですからさすがに年齢は20代から、階級は少佐固定になります。

 

1、男性

2、女性

3、その他

dice1d3【2】

 

1、20代前半

2、20代後半

3、30代前半

4、30代後半

5、40代前半

6、それ以上

dice1d6【3】

 

1、既婚(もしくは恋人)

2、未婚

3、恋人いない歴=年齢

dice1d3【3】

 

キャラクターデザイン

dice1d12【11】

 

おっと、なんか面白いキャラクターが生まれました。

30代前半、恋人いない歴年齢、キャラクターデザインが11はかなりの美人さんです。恋人ができないのは性格に難があるのでしょうか。

ついでに能力も決めていきましょう。

dice1d12で高い方が強いです。

 

ニュータイプ能力【8】

指揮能力【4】

作戦能力【3】

攻撃力【4】

防御力【2】

機動力【6】

精神力【2】

カリスマ【5】

 

なんということでしょう。

能力平均4ちょい……無能です!

ポンコツ艦長が来てしまいました。なぜかちょっとニュータイプにひっかかってる以外は長所がありません(顔は除く)。

少佐ですから妙に偉いですが名家の出身かもしれませんね。

 

では最後に母艦を決めましょう。

 

1、ムサイ級

2、改造ムサイ(ファルメル)級

3、パプア級

4、バゾク級

5、ザンジバル級

6、ヨツンヘイム級

dice1d6【3】

 

パプア級です。

ガデムが乗ってた旧式艦ですね……たぶん干されてるんでしょうね、この艦長。

名前は……コリー・ウレノさんです。なぜか売れ残ってしまったポンコツ美女です。

あと、パプワ級(ミサイル運用艦から輸送艦に改装された艦船です)はモビルスーツの運用ができませんので、輸送艦からさらに試験的に改装されたという設定にします。仕方ないね。

 

 

 8月1日、ジオン公国軍の戦力は開戦当初の状態にまで復旧したと大本営より発表があった。

 これにより、ブランド少尉、カワハヤ少尉の任も解かれ新たな任務を言い渡された。

 ブランド少尉は活発化する連邦軍の動きを探るため航路のパトロール艦のモビルスーツ隊長に。

 カワハヤ少尉はコンスコン機動大隊への転属である。

 新人パイロットへの訓練は別の形で引き継がれるそうだ。

 

「来たか、モーリス・ブランド少尉。私はコリー・ウレノ、このパプワ改級トマソンの艦長だ」

 

 ブランド少尉を向かえたのは美しい女性艦長とパプワ級の双胴艦だった。

 パプワ級はもともとミサイル艦であったが、ミノフスキー粒子により誘導ミサイルが陳腐化し、輸送艦に改修が進められている旧式艦だ。

 

 思わずブランド少尉は「パプワ級ですか」と声に出して驚いた。

 パプワ級はモビルスーツの母艦として向いているとは言えず、パトロール艦としてはいささか疑問が残るためだ。

 

「このトマソンはモビルスーツ運用艦として試験的に改修が行われたものだ。その結果、パプワ級は輸送艦としての改修が有用であるとされたが……まあ、モビルスーツの修理などは難しいが補給や運用には問題ないはずだ」

 

 ブランド少尉は疑問が顔に出ていたかと反省し「ご配慮ありがとうございます」と敬礼をした。

 上官がわざわざ説明をしてくれたのだ。無視できるほど図太い性格ではない。

 

「ふん、まあいいさ。こちらには予備機を含めてF型のザクIIが3機、それと少尉の専用機になるだろう機体が配備されている」

 

 

モブくん専用機をダイスで決めます。

 

1、旧ザク

2、F型ザクII

3、指揮官用S型ザクI

3、指揮官用S型ザクII

4、試作R型ザク

5、試作リックドム

6、専用カスタムザク

dice1d6【3】

 

旧ザクですか……?

 

 

「旧式化しつつあるザクIだが、指揮官機としてカスタムしてある。この通信能力を活かし、貴官にはトマソンの戦闘隊長として指揮をとってほしい」

「はっ、1つ質問があります。モビルスーツ隊長ではなく戦闘隊長とはいかなる役割でしょうか?」

 

 ブランド少尉の質問にウレノ艦長は難しい顔をする。何か言いづらい事情があるようだ。

 

「うむ、私は実戦の……いや、前線での勤務経験すらない。本国は戦備は万全と言うが、内実は私のような士官ですら使わねばならない状況なのだ。戦闘指揮に関しては経験豊富な貴官に頼ることになるだろう」

「……艦隊勤務が無いのに艦長ですか」

 

 これには『なにが開戦当初の戦力だ』とあきれ果てる他はない。

パイロットは促成栽培、艦長は素人、これは人材不足と言うレベルではないだろう。

 ジオンに兵なしとはよく言ったものだ。

 

「艦隊勤務か……1日艦長として就任したことはあったか」

「1日艦長? ですか。失礼ですが少佐はーー」

 

 ウレノ艦長は「広報課だ」と美しい顔を不安げに歪めた。

 

 

どうやらウレノコリーさんはモデルとしてプロパガンダ広報をしていたようですね。

カリスマは……ないです(無慈悲)。

 

今回はここまで。

次回は小隊員のキャラメイクからになります。

 

 


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