提督の憂鬱   作:sognathus

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夕雲がこの鎮守所属になってから暫く経った日のこと。
その日の秘書艦だった隼鷹がある提案をしてきました。
その提案とは......。


第34話 「提案」

隼鷹「大佐、歓迎会しようよ!」

 

提督「歓迎会?」

 

隼鷹「そう! 夕雲ちゃんの歓迎会」

 

提督「夕雲の......」

 

隼鷹「他所からうちに来たのって、あの子が初めてでしょ? だから歓迎会をしないかなって」

 

提督「ふむ。そういえばうちは、打ち上げや慰労会はやった事があるが歓迎会はまだなかったな」

 

隼鷹「でしょー? だからぁやってみない?」

 

提督「ふむ......」ジッ

 

隼鷹「ちょ、な、なんでそんなにこっち見るの?」ドキ

 

提督「隼鷹、お前まさか単に酒が飲みたいから歓迎会を提案してるんじゃ......」

 

隼鷹「何それ!? ひどい!」ガーン

 

提督「ん、そうか。本心だったか。それは悪かt」

 

隼鷹「いや、まあ確かにお酒は飲みたい......けどね?」テヘ

 

提督「まあいいだろう、許可しよう。今夜にでもやるか」

 

隼鷹「ヒャッホーー! 酒宴だぁ!」

 

提督「おい。一瞬で歓迎会を飲兵衛の集会にするんじゃない」

 

隼鷹「冗談だって♪ 嘘、ウソ♪」

 

提督「本当か......?」

 

隼鷹「う......あっ! それじゃ、あたし皆と夕雲ちゃんにも知らせてくるね!」

 

提督「待て」

 

隼鷹「は、はい」ビク

 

提督「ここを出るついでに叢雲を呼んできてくれないか?」

 

隼鷹「叢雲を? 了解! そいじゃ失礼しましたー」ササー

 

バタン

 

提督「正に『逃げるように』だな」

 

 

――数分後

 

叢雲「来たわよ」

 

提督「ああ、ご苦労。少し確認したいことがあってな」

 

叢雲「確認? 何かしら」

 

提督「まず、夕雲の歓迎会の事は......」

 

叢雲「知ってるわ。大佐に呼ばれてる事を伝えられた時に一緒にそれも聞いたから」

 

叢雲「いいんじゃない? あの子もきっと喜ぶと思うわよ」

 

提督「そうか、そうだな」

 

叢雲「確認したい事ってそれだけじゃないわよね?」

 

提督「ああ。例のチップ、だったか。感情を制御する装置の事だ」

 

叢雲「ああ」

 

提督「夕雲はうちとしては初めて受け入れた他所からの艦娘だ。という事はだ」

 

叢雲「取ったわよ」

 

提督「......そうなのか?」

 

叢雲「既に生まれて自立してるから、どう除去したのか気になるのね」

 

提督「そうだ。まさか無理やり意識を、という事はあるはずないな」

 

叢雲「くす。そんなことしないわよ」

 

叢雲「夕雲には直接、理由を話して除去させてもらったわ」

 

提督「本人に直接話したんだな」

 

叢雲「ええ。彼女ならこの事実を知っても理解できると思ったし。それに」

 

提督「......」

 

叢雲「理解者は多いに越したことないし、ね?」

 

提督「そうだな。いつまでも隠しておきたくはないしな」

 

叢雲「夕雲には口外しないように頼んであるから、打ち明ける役が大佐なのは変わってないわよ」

 

提督「了解した。それでいい」

 

叢雲「確認したい事は以上かしら」

 

提督「そうだ。もう戻っていいぞ」

 

叢雲「そう......」

 

提督「......ん?」

 

叢雲「......ねぇ、今ここは私達二人っきりよね」

 

提督「......そうだな」

 

叢雲「キスして欲しい」

 

提督「仕事中にそういう事はしない」

 

ギュ

 

提督「む」

 

叢雲「ね、お願い。キスだけでいいから」ジッ

 

提督「......」

 

叢雲「それ以外は何もしない。ホントよ? ひ、卑猥な事もしないから......」カァ

 

提督「叢雲」ソ

 

叢雲「なに――ん......」

 

提督「......」

 

叢雲「ん......む......はぁ」ペロ

 

提督「んくっ......ふぅ......」

 

叢雲「はっ......ふぅ......ふふ♪」トロン

 

提督「......舌を入れるのは反則だ」

 

叢雲「あら、そんな条件は聞いてないわよ♪」

 

提督「全く......」

 

叢雲「......ねえ」

 

提督「なんだ?」

 

叢雲「また、シテね?」

 

提督「......ああ。またな」




実は、叢雲が一番提督との仲が進んでたりして。
だてに一人目じゃないし......ま、そこは加賀さん達と相談してもらいましょうw
でも、一番大人っぽいのは叢雲だと俺は思います。(エッ

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