提督の憂鬱   作:sognathus

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金剛姉妹とのクアッドデートの日、提督は定石に則り早目に待ち合わせ場所に居ました。
今回は提督よりは先に誰も来てなかったらしく、後ろから彼に呼びかける4人の賑やかな声に振り向きます。
そして暫し言葉を失いました。


第33話 「から騒ぎ」

金剛「大佐ァ!」

 

比叡「大佐、今日は宜しくお願いします!」

 

霧島「お待たせしました。大佐」

 

榛名「すいません。待たせてしまいました?」

 

提督「......」

 

霧島「大佐?」

 

提督「金剛と榛名は眼鏡を掛けて来たのか......伊達か?」

 

金剛「イエース! これもオシャレの一種だっテ比叡が言ってマシタ!」

 

榛名「私も同じ理由で......。大佐、その......似合ってますか?」

 

提督「ああ。2人ともなかなかのものだと思う。榛名は淑やかさに磨きが掛かった感じがする」

 

榛名「淑やかだなんて、そんな......♪」フルフル

 

金剛「ねぇ大佐、ワタシはワタシは!?」ピョンピョン

 

提督「お前は、髪を全部下ろしてストレートにした所為でもはや別人だな。メガネの効果もあって非常に大人しそうな印象だ」

 

金剛「大人しいっテ、お淑やかってことデショ? やったネ♪」

 

提督「ああ、その通りだ。だが、だがな金剛」

 

金剛「hm......?」

 

提督「なんでお前だけ学生服なんだ?」

 

比叡(あ、やっぱり)

 

榛名(やっぱり気になりますよね......)

 

霧島「? 何か問題でもあるのですか?」

 

金剛「そうヨ! これ、凄く pretty じゃナイ?」

 

比叡「ごめんなさい大佐。お姉様何故かそれを凄く気に入っちゃって......」

 

金剛「日本の女子コーセーはセンスがいいネ♪」クルクル

 

提督(......せめて霧島が教師っぽい格好だったらな)

 

霧島「た、大佐。私をそんなに見つめてどうしたんです?」ポ

 

提督「いや、なんでもない」

 

提督(それにしても......)

 

・金剛:女子高生の夏の制服、ストレートパーマ&眼鏡

・比叡:ノースリーブのシャツ、薄いチェックのミニスカート

・霧島:デニムのショートパンツ、黒のインナー、半袖のレースのカーディガン

・榛名:水色のノースリーブワンピース(腰に白いリボン)ポニテール&眼鏡

 

提督(一様に恰好が異なるが、元々の素体が良いから結局よく似合っている)

 

提督「大したものだな」ボソ

 

榛名「大佐?」

 

提督「ん、ああ悪い。さ、行こうか」

 

金剛「大佐、手繋ぎまショウ♪」ギュ

 

比叡「あ! じゃ、じゃぁわたしは左手......」ギュ

 

霧島・榛名「う......」

 

提督「......交代で代ってやれ」

 

 

――数分後

 

霧島「私達の番ですね♪ では、大佐」グッ

 

提督「む......」

 

金剛「な......!?」(う、腕を組んだ!)

 

榛名「......失礼しますね」グイ、フニィ

 

提督「おい」

 

比叡「ええ!?」(あ、当ててる......当ててるよね、あれ!)

 

霧島「さぁ行きましょうか」シレ

 

榛名「そうですね♪」ニコニコ

 

金剛・比叡「うー......」

 

提督(なんだこれ......)

 

 

~映画館

 

提督「まずは映画か......」

 

金剛「大佐、どうしたノ?」

 

霧島「この映画はお嫌いでしたか?」

 

提督「いや、そうじゃない。せっかくの機会なのに、いきなりただずっと観ているだけになるぞ?」

 

比叡「雰囲気を楽しむのもデートの一環ですよ、大佐」

 

榛名「榛名は大佐と一緒にこれが見たいです♪」

 

提督「そうか。分かった」

 

 

~劇場内

 

金剛・比叡「zzz......♪」

 

提督(上映開始数分で2人揃って俺の膝を枕にして寝た......)

 

榛名「大佐......ちゅ......ん......」スリスリ

 

霧島「榛名、ずるい......わよ......。ん......」スリスリ

 

提督(後ろの二人は周りが暗い所為か大胆に甘えて来る......)

 

提督「......」(映画に集中できん......)

 

 

――数時間後

 

榛名「面白かったですね♪」

 

霧島「そうね。なかなか良かったわ」

 

金剛「ふぁぁ......寝ちゃったネ」コシコシ

 

比叡「くぁ......んむ......おはようごじゃます......」ムニャ

 

提督「......」(この中に映画の内容をちゃんと覚えてる奴はいるのか......?)

 

 

~喫茶店

 

提督「俺の驕りだ。何でも好きなのを食べろ」

 

金剛「ワオ! thank you ネ、大佐♪ じゃぁアールグレイお願イ♪」

 

比叡「あ、わたしハンバーグ!」

 

霧島「エスプレッソお願いします」

 

榛名「そ、ソーダ......」カァ

 

提督「せめてメニューを見てから決めろ。セットもあるぞ」

 

 

~夜、鎮守府前砂浜

 

提督「宵も深まったな......ベタではあるが、ここで暫く休んでから帰ろう」

 

金剛「Oh......前に遮るものがないカラ、空を凄く広く感じるヨ」キラキラ

 

榛名「素敵です......」

 

霧島「流石大佐♪」

 

比叡「夜戦では空なんか全然集中して見れないもんね......こんなに大きかったんだ......」

 

金剛「ねぇ大佐......」

 

提督「ん?」

 

金剛「泳が......ナイ?」シュル......パサ

 

比叡「お、お姉様!?」

 

霧島「榛名、止めて!」

 

榛名「///」プシュー

 

提督「金剛、やめておけ」

 

金剛「Why? 下着も水着も隠シてる面積は一緒ヨ?」

 

提督「防水性が違うんだ。風邪をひくかもしれない。やめるんだ」

 

金剛「ワタシ魅力ないカナ......」グス

 

提督「結論を飛躍させるな。そうじゃない。心配だからやめて欲しいんだ」

 

金剛「大佐......わかりまシタ」

 

提督「うむ。それじゃあ、そろそろかえr」

 

金剛「次は水着持ってくるカラ next time は夜の海を一緒にシマショウ♪」

 

霧島「シ、シマショウってなんですか!? 泳ぎですよね!? そうですよね!?」

 

比叡「あ......じゃ、じゃぁその時はわたしも......」

 

榛名「榛名も行きますから! 大佐!」

 

提督「お前たち、帰る時くらい大人しくしないか」




少しあっさりでしたかね。
テンポを考えてまとめてみました。
私服姿......絵にしたいですね......いつ描くか分からないけど。

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