提督の憂鬱   作:sognathus

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金剛・比叡・霧島の榛名も巻き込んだ(予定)デートの計画(*第二部 第21話参照)が動き出しました。
お伺いを立てるのは勿論、提案者の霧島です。


第32話 「お誘い」

霧島「大佐、デートをしましょう」

 

榛名「 」←本日の秘書艦

 

提督「......ん」

 

霧島「ど、どうしました?」

 

提督「いや、霧島からそんな事を言われるなんてな。意外で」

 

霧島「わ、私だって偶にはそういう事を言ったりします。で、どうですか?」

 

提督「今更もう断ることはしない。いいぞ」

 

霧島「そうですか! それじゃぁ何時にしm」

 

榛名「ちょ、ちょっと待って下さい!」

 

霧島「あら、どうしたの? 榛名」

 

榛名「どうしたの? じゃないよ霧島! なんでこんな......」

 

霧島「私と提督のデートが気になるの?」

 

榛名「そうじゃ......! そうだけど......。だからって私の目の前でしなくても......」

 

霧島「安心して榛名。デートはお姉様達も一緒よ」

 

榛名「え?」

 

提督「なに?」

 

霧島「大佐、お願いの後出しのような形で恐縮ですが、私達4人とデートをして頂けませんか?」

 

榛名「4人って......わ、私も?」

 

霧島「さっきからそう言ってるじゃない」

 

提督「待て。お前たち姉妹全員と出掛けるのか?」

 

霧島「そうです。お願い、できますか?」

 

提督「いや、それは流石に行動はできたとしても男としてあまりにも節操がなさすg」

 

ギュ

 

榛名「大佐、そのデート......榛名からもお願いしたいです」

 

提督「榛名、お前まで......」

 

霧島(いいわ。でかしたわよ榛名!)ガッツポーズ

 

榛名「お願い......です。初めてのデートが全員一緒なら、榛名も心置きなく楽しめると思うので......」

 

提督「むぅ......」

 

ギュ

 

霧島「提督、私からも改めてお願いします。一緒にシテくださいませんか?」ジッ

 

榛名「大佐......」ウル

 

提督「ぐ......分かった」ガク

 

霧島「っ、ありがとうございます!」

 

榛名「大佐ぁ!」パァ

 

提督「じゃぁ......この日でどうだ? 少し遅くなるが、夕方くらいから」

 

霧島「ええ。了解しました!」

 

榛名「了解です♪」

 

提督「そうか。じゃあまたその日にな」

 

霧島「はい! それではお姉様達に知らせてきます」

 

霧島「大佐、本当にありがとうございました。失礼します♪」

 

バタン

 

 

提督「......ふぅ」

 

提督は溜め息を吐くと同時に深く椅子に座り直した。

 

榛名「あ、大丈夫ですか?」

 

提督「ああ。大丈夫だ。少し慣れない決断をして気疲れしただけだ」

 

榛名「やっぱり4人一緒だなんて、迷惑......ですよね。ごめんなs」

 

ポン

 

榛名「う......?」

 

提督「元々俺が硬派な所為もある。だが、それとて精神を頑強にする良い機会と考えれば......」

 

榛名「た、大佐?」

 

提督「すまん。つい自分に言い訳をしてしまった。まあなんだ、気にするな。俺も榛名達と楽しい思いでを作れるように最善を尽くす」

 

榛名「あ、ありがとございます」(なんか凄い気合を感じる)

 

提督「......すまん。こんな時に限って適切な態度を取る為にはどうしたらいいか頭が回らない」

 

榛名「え?」

 

提督「柄にもなく混乱しているんだ」ポリポリ

 

榛名「ふふ、相変わらずお顔からは分かり難いですね。大佐?」

 

提督「うん?」

 

榛名「こういう時は――」

 

ギュ

 

提督「ん......」

 

榛名「こうやって抱きしめて貰えると榛名は嬉しいし......落ち着きます」

 

提督「そうか」

 

榛名「大佐は、落ち着きました?」

 

提督「方法としてはあまり人前ではできないが......。そうだな、落ち着く」

 

榛名「......良かった♪」

 

 

~その頃の金剛の部屋

 

金剛「ワオ! 霧島、それ really !?」

 

霧島「ええ。間違いありません。約束してきました」

 

金剛「さっすがワタシの妹ね! 愛してルワ霧島ッ♪」ギュー

 

霧島「ん......もう。お姉様ったら♪」

 

比叡「ひぇぇぇ......。い、いきなり全員とデートですか。た、大佐もなかなかやりますね」

 

金剛「そうヨ、比叡。初めての Date が妹たちも一緒なんて素敵ネ♪」

 

比叡「それはわたしも同意見です! んー、デートかぁ......初めてだからなぁ......何着て行こうかな......」

 

霧島「え?」

 

金剛「What?」

 

比叡「え?」

 

霧島「......ねぇ比叡姉様」

 

比叡「?」

 

霧島「服っていつも着てる服じゃダメなんですか?」

 

比叡「えっ」

 

金剛「ワタシ、服はこれとパジャマしか持ってないヨ?」

 

比叡「......も、もしかして二人とも最初から普段着を着て行くつもりだったんですか?」

 

霧島「やはり問題が......?」

 

金剛「そ、そうナノ?」

 

比叡「いやぁ......それは流石に......」

 

霧島「くっ、どうすれば!? 何を着れば!?」

 

金剛「だ、だから服はこれシカ......」

 

比叡「ちょ......落ち着いて!」

 

霧島「落ち着けと言われても、これじゃぁダメなんですよね!?」

 

金剛「どうしよう......どうシヨウ......」ハンベソ

 

比叡「ふぅ......仕方ないです。不肖、この比叡が二人に服を選んであげます」

 

霧島「比叡お姉様!」パァ

 

金剛「ウゥー......比叡ィー!!」ブワッ

 

この日二人は比叡の意外な女子力の高さを目の当たりにする事となった。




まずはデートの誘いから。
それにしても榛名のヒロインスキル半端ないです。
始終甘い雰囲気、お蔭で筆者の心中は書いてる最中ずっとブリザードでした。

因みに榛名は見た目通り女子力高いので比叡に言われるまでもなく、私服を持っています。

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