景品はどんなものが用意されているのか?
提督からのご褒美は何なのか?
提督に何をお願いするのか?
最後のイベントなのにまだ盛り上がりは収まりそうにありません。
提督「それでは、これより表彰式を始める」
提督「先ず第3位、雷巡・特務グループ代表前へ」
北上「は~い」
提督「大会の功績を湛えて貴君にこれを――」 北上「待って」
提督「ん?」
北上「そんな堅苦しい言い方じゃなくて、いつも通りに褒めてほしいな」
提督「......そうか」
提督「よく頑張ったな」
北上「ん、それでいいよ。あとついでに」
提督「まだあるのか?」
北上「頭を撫でて褒めて欲しい、なんてね」
北上以外の艦娘「!」ザワザワ
提督「ふっ......。これでどうだ?」ポンポンナデ
北上「ん~、いいねぇ♪」
明石「ちょっと羨ましいかも」
あき「私も後でお願いするであります!」
大井「ちっ、あんなのの何が......別に羨ましくなんて」
木曾「そう......だな。羨ましくなんてない......よな」
提督「榛名、景品をここに」
榛名「分かりました。3位の方達への景品はこちらです!」
北上「おぉ!」
榛名「32号電探人数分です!」
北上「ちょっと豪華すぎない?」
提督「そうでもない。使ってない資材が僅かに減っただけだ」シレ
北上(どれだけ余裕があるんだか......)
北上「ま、ありがとねっ。頂かせてもうらうよ」
提督「では、続いて第2位、空母グループ代表前へ」
加賀「はい」
提督「......」
加賀「......やりました」
提督「そうだな。よくやった」
瑞鶴「え? 何この空気」
瑞鶴「き、緊張するわね。何故か」
蒼龍「え、修羅場ってやつ?」
飛龍「こら、蒼龍!」
提督「榛名、頼む」
榛名「は、はい。2位の方達への景品はこちらです!」
榛名「南国のフルーツの盛り合わせ1トンです!」
会場全体 シーン......
提督「少々味気なかったか?」
加賀「そうでもありませんよ。見てください」
提督「うん?」クル
提督(空母のメンバーだけでなく、全ての艦娘の視線がフルーツに集中している......?)
加賀「そういう事です。これは私達だけで頂いてしまっては、後にどのような恨みを買ってしまうかわかりませんね」
提督「なるべく波風立たないように頼む」
加賀「ふふ、分かりました。それでは――あ」
提督「?」
加賀「大佐、また......後ほど」
提督「......ああ」
提督「それでは第1位、潜水グループ前へ」
イムヤ「はい......」
イムヤ「......」
提督「なんだ、不満そうだな」
イムヤ「! そ、そんな事ない......わよ」プルプル
提督「最後に勝てなくて悔しかったんだろう。気にするなとは言わない」
提督「だが、俺はお前たち潜水艦の実力は理解しているつもりだ。泳ぎに関してはお前たち個々の力は間違いなく最高だろう」
イムヤ「そんな......こと言ったって......勝てなきゃ意味......ない......じゃん」ヒック
提督「今、どうやってお前はここに立てたと思っている。お前だけじゃない、全員の力じゃないか」
イムヤ「!」
ゴーヤ「そうだよ。イムヤちゃん! ゴーヤ達頑張ったよ!」
ハチ「イムヤは頑張り屋さんですね。でもそれは私達も同じなんですよ?」
イク「そうよ! 今こうして1位になれたのは間違いなくイムヤのお蔭でもあるのよ!」
まるゆ「まるゆイムヤさんが1位に慣れなかった事なんか気にしてません! イムヤさん最後まで全力で凄くカッコよかったと思います!」
イムヤ「み、みんなぁ......」ウルウル
提督「イムヤ」
イムヤ「う......ぐす......は、はい!」
提督「よく頑張った」ポン
イムヤ「っ......う、うわぁぁぁぁん大佐ぁぁぁ!」ダキッ
提督「泣きたいだけ泣け。落ち着くまでいてやるから」ポンポン
北上「あ~、これは仕方ないかなぁ」チラ
大井「な、なんでこっちを見るのよ北上さん」
木曾「そ、そうだ。何故俺達を見る......!」
あき「自分に正直になれないのは損でありますね」ボソ
明石「ま、らしいって言ったららしいけどね」クス
瑞鶴「イムヤちゃん可愛い♪」
翔鶴「でもちょっと羨ましい、かな」
蒼龍「どうしたのよ飛龍~、黙っちゃって」ニヤニヤ
飛龍「ぐす......感動して涙が......」
加賀「本当にそれだけですか?」クス
提督「さて......落ち着いたか?」
イムヤ「ぐす......うん! もう大丈夫! ありがとう大佐!」グシグシ
提督「その言葉は俺だけにか?」
イムヤ「いいえ......!」クル
イムヤ「皆ありがとうね! あなた達のお蔭で優勝できたわ!」
潜水Gメンバー「イムヤ最高ー!」ワァワァ
提督「さて、榛名。頼む」
榛名「ぐす......はい! 1位の方達への景品はこちらです!」
榛名「我が鎮守府オリジナルのデザインにして、本部の最新の技術で作り上げた新しい水着です!」
榛名「しかも、一着一着に大佐直筆で潜水艦の名前が書いてあります!」
潜水艦メンバ一同「わぁぁぁぁぁ」キラキラ
提督「華やかさに欠く景品で悪いが、込めた気持ちは本物だ。大事に使ってくれると嬉しい」
イムヤ「ううん。本当に嬉しい......! 大佐、ありがとうございます!」
潜水艦Gメンバー「ありがとうございます!」
提督「喜んでもらえて何よりだ」
すいません。
2-5やってて結局今夜は一話で終わりそうです。
あ、浦風は出ませんでした。
勲章だけでも十分な収穫です。