提督の憂鬱   作:sognathus

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“今晩一緒に飲みたい”

その日、演習から戻って来た雲龍が唐突に提督に酒の相手を頼んできた。
特に断る理由もなかったので提督は二つ返事でその誘いを承諾したが、その際に雲龍からもう一つお願いをされた。

“できるなら今日は二人っきりで”

この言葉を聞いて提督は彼女の意図を考える為に、自分の身の周りにある物からそのヒントを得ようと一瞬の間に探った。
演習の結果報告書をチラリと見る。
判定はS、紙面には勝利に至るまでの過程も細かく記載されており、そこには勝利の結果、能力が上昇し練度が上がった者の名前も記されていた。

『雲龍 レベル99 初期到達最高練度達成』

それを目で認めた瞬間、提督は全てを察した。

*明らかな性的描写あり


第×47話 「淫酒」R-15

「ん……く……ふぅ……。はぁ、おいし……♪」

 

「大丈夫か? 飲むペースが大分早い気がするが」

 

「だって美味しいんだもの」

 

グラスをかたむけながら酒気によってほんのり染まって嬉しそうな顔をする雲龍に、提督はその様子から確認する様に言った。

 

「……それは同意と見ていいんだな?」

 

「流石に察してるのね。うん、そう……。私、大佐とケッコンしたい」

 

「分かった。それが嬉しくて酒が美味い?」

 

「勿論よ。でもこのお酒も本当に美味しいわよ」コクコク

 

「チョコレートリキュールなんだが、かなり気に入ったみたいだな」

 

「甘いお酒は特に好きじゃなかったけど、こういうお菓子みたいなのもあるのね。ん……うん、これ、大好き」

 

「そうか、それは良かった」ゴクッ

 

「大佐は何を飲んでるの?」

 

「ん? ああ、これはウォッカだ」

 

提督は片手に持っていた雲龍より小さなグラスを軽く揺らした。

透明の容器の中で同じく透明の液体がちゃぷんと音を立てる。

雲龍はそれを興味がありそうな目で見ながら訊いた。

 

「美味しい?」

 

「酒自体は悪くない代物のはずだが、実は飲むのは初めてなんだ」

 

「え? 試し飲みしてるの?」

 

「知り合いに慣れれば美味いと聞いてな」

 

「ふぅん……そう。でもその様子だとまだイマイチって感じね?」

 

「ん……ふぅ、まぁそうだな。まだ味よりアルコールを強く感じる」

 

「……慣れないお酒を無理に飲むのはあまり良くないわよ。私の……飲む?」

 

「ん? それじゃぁ口直しに貰おうか。グラスを」

 

「……」プチッ

 

プルンッ

 

雲龍はおもむろに服の前をはだけかと思うと、普段から服の上からでも十分存在感を放っていたものを晒け出した。

 

 

「……グラスより、こっちで飲んで欲しい、かな」

 

雲龍はそう言うと、グラスに入った酒をとろりと下に垂らす。

それを見て彼女が何を求めているのか解らない程、提督は流石に鈍くはなかった。

 

「……飲んで」

 

「……では」

 

カプッ

 

「んぁっ」ピクン

 

「ちゅぅ、ぺろ……」

 

「ん……あ……はっ……。あ、んっ」ピクッ

 

「っぁは、ふぅ……」

 

僅かな時間でそれを舐め取った提督に雲龍は潤んだ瞳で聴いた。

 

「美味しかった?」

 

「ああ」

 

「そう、良かった。ねぇ、今度は大佐のを飲みたいな……」

 

「これか?」

 

雲龍の要望に提督は自分が持ったウォッカが入った自分のグラスを揺らす。

だがどうやらそれは違ったようで、雲龍が小さく笑いながらチョコレートリキュールが入っている自分の方のグラスを揺らしながら言った。

 

「ううん、あまり強いのは今この場で飲んでも楽しめる自信ないから、やっぱりこれで」チャプン

 

「分かった。……という事は」

 

「うん……。私も、大佐の……私も味わってみたい……」

 

 

「ちゅぅ……んむ、ぺろ……」

 

程なくして二人はベッドの上で身体を重ねていた。

元々それなりに感じる質だったのか、それとも雲龍の技術が優れていたのかは定かではなかったが、提督はその刺激に小さく息を漏らす。

 

「っ……」

 

「んむぅ……っはぁ……。ふぅ……ね、どう?」

 

「……まさか男でもここまで感じるとはな」

 

「うふふ、そうね。ここを愛されて気持ち良いのは女だけじゃなないのよ。ん、ちゅっ……」

 

「っ、おい……もう無いぞ」

 

「あ、本当ね。……じゃぁ次行きましょうか?」

 

「……ああ」

 

 

スルッ……。

 

「ちょっと、恥ずかしい……わね」

 

「ちょっとか?」

 

「好きな人に見られてるんだから嬉しさもあるの」

 

「そうか……」

 

「ね、たくさん愛して……」

 

雲龍はそう言うと再びベッドに仰向けになると提督を迎えるように手を広げた。

 

「……普段からは想像も付かない格好だな」

 

「んっ……恥ずかし……けど、大佐になら見られて嬉しいかも……」

 

「酒の勢いというのもある。素面に戻ったら恥ずかしさで暫く立ち直れないかもしれないぞ?」

 

「えぇ……? ふふ、そう……ね。じゃぁちょっと私がそこまでお酒の力に頼ってないってところ見せてあげましょうか」

 

 

雲龍はそう言うと、傍に置いてあったまだ酒が残っているグラスを持ち上げた。

提督は彼女の行動を半ば予測できていたが、それでも念の為確かめるように一応効いた。

 

「雲龍? 何を……?」

 

「ふふ、見てて……」

 

トロー……。

 

「……」

 

「ふ……あぁ……っ。く……やっぱりこれもお酒ね、何か沁みる感じ……」

 

「基本的に口以外の内部機関にアルコールは触れさせない方がいい。それ以上はやめておけ」

 

「はぁ……あぁ、そう……ね。なんかあ……つい、し……チョコレートこれ、入って……るからこのままじゃいろいろ問題かも……」

 

「……これは完全に取り除かないとな」

 

提督の言葉を聞いて雲龍は彼が自分の誘いを理解して乗った事を理解した。

その瞬間、快感と歓喜が入り混じった何とも言えない感情がゾクりとした感覚と共に彼女の身体を走り抜け、感電した様にぶるっと震えた。

 

「! そう、そうね。だからお願い……。私を大佐のにする前にもう一度私で……」

 

「……これが酒の勢いに飲まれてない証拠か? どう見ても逆だと思うが……ぺろ」

 

「……っ! あぁ……っ♪ ん……ち、違うわよ。さ、流石にここま……ではっ、お酒の力借り……ても、あ! 」

 

「うん? ちゅるっ」

 

「ふぁぁぁぁ! はぁ、はぁ、はぁ……じ、自分のい……ひぃが無いと……て、出来ないと思わ……ない?」ビクンビクッ

 

「……まぁ」(これだと、逆に酒に飲まれたらどこまでエスカレートするのか少し怖いな)

 

提督はそんな事を考えながら雲龍の誘いに乗り、できる限り彼女を悦ばせようと努めた。

そんな調子で暫くの間彼女を攻め、もう何回か絶頂へと導いた思われる頃、雲龍が焦点の合わない目で息も切れ切れに提督を見つめながら言ってきた。

 

「ね……はぁ……はぁ、待って」

 

「……ちゅ……ん、すまんやりすぎたか」

 

「ふっ……っあぁ! ち、違うの……そ……その、もう、準備は……いいんだけど、そのま……えに、大佐のを……」

 

そう言う雲龍の目は提督のとある個所に熱い視線を注いでいた。

そこはもう十分に自己主張と言えるまでに大勢が整っており、提督に可愛がられながらさり気にそれを意識していた雲龍はある事を考えていた。

 

“私も提督にしてあげたい”

 

「お願い、本番のま……えに、大佐のお……」

 

「分かった。それ以上言うな」

 

何故かそれ以上雲龍の言葉を聞く事に言いようのない危うさを感じた提督は、彼女の口を塞ぐ替わりに態勢を変えて彼女の要望が通り易い恰好をした。

 

「あ……これが、た……の……。……んんっ」

 

「んく……こ……はっ……」ビクッ

 

そのあまりにも強いがっつき様から来る快感の波は半端ではなく、提督は本能のままに攻める雲龍の技に意識を危うく持って行かれそうになる。

 

「はぁ、はぁ……あ……んむっ……ぺろっ。大佐……たいさぁ……」

 

雲龍の愛情は爆発しており、その行為の広がりはとどまる事を知らない様子だった。

 

これはいけない。

このままでは本番を迎える前に何もできなくなってしまう。

 

そう感じた提督は半ば強引に態勢を変える事にした。

 

「あ……」

 

「すまないが、あのままでは果てそうでな。だが最初に果てるなら……」

 

ズ……。

 

一瞬残念そうな顔をしていた雲龍だったが、提督のその意図を理解すると再び嬉しそうに手を広げて更に彼の身体が自分に近付くのを迎えんとした。

 

「うん、来て……。私の……最初になって……。大佐……!」

 

「雲龍……いくぞ」

 

ズン!

 

「あ……♪」

 

既に暴走しそうなどの快感で痛覚が半ば麻痺していた雲龍には、初めてを捧げた痛みは殆ど感じられず、その替わりに自分の中に提督を迎える事ができたという至上の喜びのみが広がって行った。




雲龍とケッコンしました。
後久しぶりにかなりエロいの書きたくなったので、ついでにエロくしました。
ケッコン艦が増えてきました。
やっぱりレベルが100以上あると頼もしい気がします。

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