食事を取って余った時間に提督は読書をしています。
なんだか久しぶりに味合う静かな休み時間です。
しかし残念ながらあまり長く続きませんでした。(オイ
コンコン
提督「ん?」
龍田「大佐ぁ?龍田です。入っていいですかぁ?」
提督「ああ、いいぞ」
ガチャ
龍田「失礼しまぁす」
提督「何か用か?」
龍田「別に用とかはないんですけどぉ。ほらぁ? 最近大佐わたし達とよく話すようになったじゃない?」
龍田「だからわたしもお話にきたのよぉ? 迷惑だったかしら?」
提督「別に、問題ない」
龍田「良かったぁ。それじゃ何話します?」
提督「唐突な話題の振り方だな。普通話しに来た方が話題を出すもんだろ」
龍田「ふふ、そうねぇ。じゃぁわたしの事どう思っているか教えてくれない?」
提督「なかなか自分から振る話題じゃないな。答えないとダメか?」
龍田「こ た え な さ い ?」
提督「ダメだな。ある程度崩れた話し方は許してるが、上司に対して敬意が感じられない奴には俺は何も応える気はない」
龍田「あら......言うじゃない? わたし貴方より強いのよ? その事分かってます?」
提督「例え力で敵わなくても納得できる理由もなく、上司を脅す奴は俺は願い下げだ」
龍田「そんなこと言ってわたしの機嫌損ねて殺されたりしたらどするのかしらぁ
?」
提督「殺した後存分に後悔しろ。その時はお前は軍人ではなくなり国家の敵となる」
提督「そしてそんなお前の仲間だった奴らはお前と同じ評価を受ける事になるんだ。その事を後悔しながら裁かれるがいい」
龍田「......」
提督「......」
龍田「ふ、ふふふふ」
提督「冗談もこのくらいにしないか?」
龍田「あら? 分かってたのぉ?」
提督「正直、お前の性格は一番扱いづらくて好きではないが、それでも信用できる部下である事には変わりはない」
提督「まぁそれに、俺はともかくお前が仲間を蔑ろにする筈はないからな」
龍田「やめてよぉ。照れちゃうじゃなぁい♪」
提督「照れてるのか? 加賀とは違ってた意味で感情が読み難い奴だな」
龍田「そんなこと言って最初からわたしの脅しを冗談だと見抜いたのは大佐だけよぉ?」
龍田「これって結構すごい事なんだから」
提督「確かにまるで本気のような脅しだったな」
龍田「その割には全然動揺しなかったじゃなぁい? それどころか攻めてくるなんてお思いもしなかったわぁ」
提督「信じていたからな」
龍田「......その自信は何処から来るのかしら?」
提督「特に明確な根拠はないが、強いて言うならお前の存在そのものが信用に足ると言ったところか」
龍田「あら......」
提督「俺は部屋で指示するだけだが、それでも一緒に戦う仲間の命を互いに守り合ってるお前のことは分かっているつもりだ」
提督「正直、人間の身である故に一緒に出撃できないことを申し訳なく思っている」
龍田「......」
龍田「大佐?」
提督「なんだ?」
龍田「さっき貴方、自分はともかく他の仲間は―っていったじゃない?」
提督「ああ」
龍田「正直、わたしにもそういう事を思う部分はあったわ」
提督「そうか」
龍田「でもね。貴方の言葉を聞いて決めた。守ってあげる」
龍田「わたしは仲間も貴方のことも必ず守るわ。だから――」
龍田「貴方もわたしを信じて。そしてわたしも貴方の事を信じさせて?」
提督「その全幅の信頼、軍人としては何にも代えられない誉れだ」
龍田「もう、そんな堅苦しい言い方しないでよ。ただ、一言『ありがとう』て言えばいいの」
提督「そうだな。あー」 龍田「ありがとう」
龍田「もう女に先言わせるなんてダメよ?」
提督「......やはり扱い難い奴だ。ありがとう」
龍田「こちらこそ」ニコッ
はい。龍田先生の試験終了しました。
怖すぎですねあの人。
軽巡なのに一人だけ威圧感バリバリです。
そんな彼女だから作中扱いに結構緊張しました。
加賀とは明らかに使い方が難しいんですよね。
まぁ、それでもこれで少しは動かし易くなったと思います。
何時までも怖いままのキャラだと可哀想ですしね。