普通のラーメンではなく、スープが赤い辛いラーメンです。
鼻を突くスープの匂いが部屋に充満し始めた頃、部屋から漏れた匂いにつられて隼鷹が訪ねてきました。
コンコン
隼鷹「入っていいかい?」
提督「隼鷹か?いいぞ」
ガチャ
隼鷹「大佐、何作ってるんだい?」
提督「ラーメンだ」
隼鷹「え? ラーメンてこんな匂いしたっけ?」
提督「激辛ラーメンというやつだ。名前の如く辛い」
隼鷹「うわぁ......スープが見たこともない色してる。これ大丈夫なの?」
提督「食べ過ぎは体に悪いが、二日酔いで気分が優れない時や空腹のときは結構美味しく感じるらしい」
隼鷹「大佐はどっちの理由で作ってるんだい?」
提督「俺は元々辛い物が結構好きなんだが、今回の場合は前者が理由だ」
隼鷹「ああ、昨日晩酌だったんだーって、えー! 聞いてないよ!」
提督「元々昨日は足柄と飲む約束をしてたんだ」
隼鷹「何それ。特別な関係ってやつ?」
提督「邪推するな。その日はサーモン沖の作戦を実行してな」
隼鷹「あー。慰労ってやつ?」
提督「そう。思いの他飲んでしまったんで、ちょっと酔い覚ましにな」
隼鷹「大佐が酔いが残るって昨日どんだけ飲んだのささ。あー、あたしも飲みたかったなぁ」
提督「空気は読まないのか?」
隼鷹「分かってるって。例え知っててもそんな野暮な事しなかったって」
提督「だろうな。それで、食べて行くか?」
隼鷹「えっ」
提督「どうせ匂いにつられてきたんだろ?」
隼鷹「いやー、確かに匂いに引かれて来たわけだけどこれは......」
提督「辛いのは苦手か?」
隼鷹「というより、食べた事ないの。匂いキツイからちょっと、ね」
提督「怖いか」
隼鷹「え、怖い? 怖いっていうか、自信がないっていうかーうーん」
提督「激辛とは言うが、実際のところこれはそれほど辛くはないと思うが」
隼鷹「え? そうなの? そのスープなんか凄く赤いけど」
提督「材料の関係上どうしてもスープはこういう色になってしまうんだ」
隼鷹「へぇー」
提督「ほら。少し味見してみるか?」スッ ←小皿にスープを入れた
隼鷹「まぁ、こくらいなら......」ズズ
隼鷹「んん!? や、ちょっと辛いかなこれ。でも初めてだからかも」
提督「麺と一緒に食べればまた印象が変わると思う」
隼鷹「味が変わるのかい?」
提督「変わるというより大分食べ易くなる。流石に辛いスープだけ飲むは誰だってキツイさ」
隼鷹「確かに」
提督「――と、話している内に出来たな。どうだ? やっぱりやめておくか?」
隼鷹「んー、じゃ食べてみる。どういう風に食べ易くなるのか気になるし」
提督「分かった。小皿に取ってやろう」
――数分後
提督「よし、準備ができた。ほら」トン
隼鷹「あ。ありがとう」
提督「さて、頂くか」
隼鷹「頂きます!」
隼鷹「ん......」パク......ズズ
提督「どうだ?」
隼鷹「あ、美味しい。辛いけど食べ易い。うん、これはイケる」
提督「気に入ったか」
隼鷹「割と。まだ食べれるよ」
提督「俺の分を見るな。これしかないんだ」
隼鷹「えー」
提督「また作ってやるから」
隼鷹「本当? 約束だよっ」
提督「ああ。だがさっきも言ったが、こういう味が濃いのは食べ過ぎはよくないから気を付けるんだぞ」
隼鷹「はーい......と、隙あり!」サッ
提督「甘い」ヒョイ
隼鷹「お、やるねー」
提督「油断も隙も無い......ほら」
隼鷹「お、サンキュー。流石大佐♪」
提督「調子が良い奴だ」
辛い食べ物が好きです。
俺は胡椒のようなスパイシー系が好きですね。
激辛ラーメンも良いですが、俺の場合一杯食べただけでもちょっと胃がもたれるんで苦手なんです。
あ、お腹空いてきた。