提督の憂鬱   作:sognathus

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サーモン沖海域。
それなりの規模の艦隊を誇る提督の鎮守府ですが、未だにこの海域は制圧できないでいます。
その主な原因は強制的な暗所での戦闘による苦戦。
深海棲艦の能力によるものかは定かではありませんが、この海域は常に暗く、その暗さは夜戦を得意とする艦娘ですら砲撃の計算に苦労する程です。
無理な攻略はせず、定期的に試みることで少しずつ戦果を重ねいますが、果たして今回はどのような結果になるのでしょうか。


第26話 「夜戦」

提督「これより作戦を開始する」

 

Bis「サーモン沖か......よし、今日こそやってみせるわ!」

 

金剛「ソーネ!いつまでもここで break time してるワケにはいかないワ!」

 

足柄「肩の力抜きなさいよ? 気合空回りしちゃ意味ないんだからね」

 

鈴谷「相変わらず金剛ネーサン達のやる気パないねー。それに比べて足柄の姐さん随分悟った感じになっちゃったね?」

 

足柄「もうリベンジやる気なくなっちゃったのよ。あれだけ戦り難いとね」

 

提督「もう出撃したくないか? なんだったら衣笠に代えてもいいが?」

 

足柄「何言ってるのよ。いくら撤退しても絶対に負けないわよ」

 

提督(そういえば、好戦的だった足柄がここまで落ち着くとはな。)

 

提督(戦い好きを表に出さなくなった分内に秘めた闘争心は前より燃え盛ってるようだが......頼もしくなったものだ)

 

Z1「そんなに戦い難い海域域なの?」

 

Z3「面白いじゃない」

 

提督「お前たち2人はこの海域に出るのは初めてだったな。やる気もあるのも良いが、鈴谷や足柄のようにあまり意気込んで行かない方がいいぞ」

 

Z1「うん。分かった」

 

Z3「大丈夫よ。絶っt――」ポン

 

足柄「ダメって言ったでしょ? あたし達の背中しっかり見てなさい」

 

Z3「あ......」

 

Z3「スゥー.........ハァー......。ん、ごめんなさい」

 

鈴谷「お、いい目になったじゃん?」

 

金剛「Oh! 頼もしーネ!but もっと active にいってもイーのヨ?」

 

Bis「そうよ!今度こそ今度こそ......やってやるわ!!!」

 

提督「お前たちはもう少し落ち着け。子供か」

 

鈴谷「ま、ネーサンたちが一番出てるからね。でもマジこのやる気だけは凄いと思うよ?」

 

足柄「そうね。出直す度にリベンジに燃えまくってるわよね」

 

提督「ムキになっているようにしか見えんがな」

 

提督「まぁ良い。轟沈はしないように戦略的撤退の判断は誤るなよ」

 

提督「それでは、第一金剛機動艦隊出撃」

 

第一艦隊メンバー「はっ!!」

 

 

~サブ島沖ポイントC

 

金剛「やったネ!perfect で抜けたワヨ!!」

 

Bis「次の戦場......いえ、勝利が私を呼んでいるわ!!」

 

足柄「昔のわたしを見ているようで恥ずかしいわね」

 

鈴谷「あ~、ついに姐さのセリフを言っちゃうまでになっちゃったかぁ。悔しいスか?」

 

足柄「お酒でも入ってないともう言わないと思うわ」

 

Z1「な、なんか凄く冷静だね。僕こんなに戦い難いとは思ってなかったよ」

 

Z3「私も冷静になったつもりだけど、予想以上ねこれは。姐さんの言葉に感謝しないと」

 

足柄「マっちゃんもあたしのこと姐さんて言うようになっちゃったか」

 

鈴谷「あははは。姐さんまた舎妹増えちゃったね~?」

 

足柄「自称第一号のあんたの所為よ」

 

Z3「あの、ダメだったからしら姐さんて呼んじゃ?」

 

足柄「ダメなわけないでしょ。頼られるのは嫌いじゃないから」

 

足柄「でもあなたもしっかり良いところ見せなさいよ?」

 

Z3「わ、わかったわ!」

 

金剛「What doing? 早く征くヨー!!」

 

Bis「そうよ! もう勝利は目の前よ!!」

 

足柄「あの人達はホント......」

 

Z1「でも、お蔭で周りは暗いけど気持ちは全然暗くならないよ」

 

鈴谷「お、レイスちゃん良いこと言うじゃん~?」

 

足柄「フフ、そうね。それは間違いないわ」

 

足柄「さて、行くわよ」

 

 

~ポイントD

 

旗艦金剛 副艦ビスマルク 大破 チーン

 

金剛「Nooooooooooooooォ!」

 

Bis「なんでよおおおおおおお!?」

 

鈴谷「やっぱりCポイント通過したときネーサン達がフラグつくっちゃったんじゃね?」←無傷

 

足柄「そうかもね」←無傷

 

Z1「敗けちゃった」←無傷

 

Z3「いいえ。撤退する限り敗けじゃないわ」←無傷

 

Z3「そうでしょ?姐さん」

 

足柄・鈴谷「わかって るじゃない」んじゃん」ニッ

 

足柄「さ。さっさとあそこで駄々捏ねてる大人引っ張って帰るわよ」

 

鈴谷「あーい」

 

 

~提督執務室

 

提督「ご苦労」

 

足柄「ごめんなさいね」

 

提督「気にするな。いつか越える」

 

鈴谷「そうそう。何回もやってりゃそのうち抜けるって」

 

提督「お前はもう少し言動とやる気を一致させろ」

 

鈴谷「無理!」

 

提督「上等だ。次も頼むぞ」

 

鈴谷「ウース」

 

提督「レイス達はどうだった? 今回の出撃は?」

 

Z1「難しかった......でも、攻略は不可能じゃないよ!」

 

Z3「そうね。私も手応えを感じました」

 

提督「頼もしい限りだ」

 

提督「それと......」

 

金剛・Bis「......」ズーン

 

提督「まぁあいつらには俺から後で言っておく」

 

足柄「大佐も大変ねぇ。毎度」

 

提督「お前がいなくなった分マシにはなったさ。いや、少し寂しいか?」

 

足柄「ちょ、ちょっとやめてよ!」カァッ

 

鈴谷「お、姐さん赤くなってない?」ニマニマ

 

Z1「え? そう?」

 

Z3(恥ずかしがってる姐さん可愛いわね)

 

足柄「もうっ、行くわよあんたたち! 大佐、この人たち宜しくね」

 

提督「任せとけ」

 

足柄「あ、それと」

 

提督「分かってる。今日は良い酒を用意しておく」

 

足柄「分かってるじゃない」ニッ

 

鈴谷「あ~、鈴谷もお酒飲みたいなぁ」

 

足柄「酎ハイで酔っぱらう子が何言ってるのよ。ほら行くわよ」

 

Z1「それじゃ提督」

 

Z3「失礼します」

 

提督「ああ、ゆっくり休め」

 

バタン

 

 

提督「さてと......」クル

 

金剛・Bis「......」ズズーン

 

提督(足柄が来るまでに終わらせておかないとな)

 




はい。最多文字量更新しました。
ただ、思い入れのある所なので筆は止まりませんでしたが。
5-3難しいですよね。
あ、因みにこの話はリアルで今日のことですw
ま、足柄さんも言っていましたがいつかクリアします。

ちょっと足柄さんへの愛が溢れてしまいましたがご容赦下さい。
足柄さんの晩酌は書くとして、紅茶たちを慰める話どうしようかなぁ。

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