提督の憂鬱   作:sognathus

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上手く比叡を誘導する事によって夜のお楽しみへと持ち込んだ金剛。
さて、後は提督を押し倒して勢いのまま3人で楽しむだけです。

しかし、押し倒そうとした提督から思いもよらぬ贈り物が……?

*明らかな性的描写有り


第23話 「性的要求」R-15

ゴツンッ

 

「アウッ!?」

 

「ひっ!?」

 

そのまま勢いで主導権を握って提督と甘い時間を過ごせるものと確信していた金剛の予測は呆気なく彼の拳骨によって外れた。

 

「うぅ……痛いデス……。大佐ァ、これが恋人に対してする事ナノ……?」グス

 

「人に気も遣わず勢いだけでこんな事をしようとする方が悪い」

 

「そんぁ……大佐はワタシのこと嫌いナノ?」

 

「好きとか嫌いとかそういう問題じゃないだろ。金剛、お前は無邪気で可愛げのある奴だとは思うが、色々と無計画に勢いだけ進もうとするのは悪い癖だ」

 

「そ、そんな可愛いだんテェ……」テレテレ

 

「……訂正だ。自分に都合が良いところしか耳に入れないのも悪い癖だ」

 

ペチン

 

「きゃうっ!?」

 

「金剛、俺はお前を叱っているんだぞ?」

 

「あ……ご、ゴメンナサイ……」シュン

 

「ごめんなさい!」

 

金剛が謝るのと同時に、姉が説教を受ける様を居心地が悪そうに見つめていた比叡も一緒に頭を下げた。

 

「……金剛お前が何を考えて事に及ぼうとしたのかは解る。まぁその中には自分の欲求もあったんだろうが、それだけじゃなかったんだろう?」

 

「う、ウン……」

 

「金剛、俺はな。別にお前とこういう事をするのが嫌なわけじゃない。ちゃんと理由があるから説教をしているんだ」

 

「ハイ。余りにも無神経でシタ……」

 

「それはお前の今の行動の事だろう? だが、もう一つ反省しなければならない事があるぞ」

 

「え……?」ジワァ

 

金剛は提督の言葉にまだ自分が気付いていない悪点があるのかと、羞恥と罪悪感から本当に泣きそうな顔をした。

 

「た、大佐。お願いです。お姉様をそんなに責めないで……くだ……」

 

姉が叱られる様を見ていられなくなったのか、半泣きの比叡が懇願してきた。

 

「比叡、俺は別に責めてはいない。ただ少し、金剛に気付いて欲しいだけだ。お前の為にな」

 

「わ、わたしの……?」

 

「比叡の為……?」

 

「そうだ。金剛、お前はお前なりに比叡の事を想ってこういう事をしようしたんだろうが、肝心の比叡は全くの未経験だろう?」

 

「ハイ。そう……だと思う……」

 

「そうですよ!」

 

少し自信がなさそうに肯定する金剛に、さっきとは打って変わって顔を真っ赤にした比叡が全力で肯定した。

 

「なら、もう少し気を遣うべきだったんじゃないか? お前は一回経験すれば慣れるとか考えたかもしれないが、それは経験の仕方にもよるだろう?」

 

「あ……」

 

「大佐……」

 

「多少焦じれったく感じるかもしれないが、ここはもう少し慎重に行くべきだと俺は思う」

 

「そ、それってやっぱりわたしじゃ……」

 

「そうじゃない。こんな始まりになってはしまったが……金剛」

 

「は、ハイッ」

 

「姉としてお前がしっかりサポートしてやるんだ」

 

「あ……そ、それじゃア!」

 

「い、いいんですか!?」

 

「淑女にここまでさせたんだ。ここで応えないという事なんかしないさ」

 

 

 

シュル……。

 

「はぁ……お姉様きれい……」

 

「比叡、恥ずかしい……でもしっかり見てるのヨ?」

 

「はいっ」

 

比叡はゆっくりと服を脱ぎ白い裸体を晒していく姉の姿を惚れ惚れとした顔で見ていた。

上着、スカート……そして……。

 

「正解は、緑だったか」

 

「ふふ、そこは mint って行って欲しかったカナ」

 

ここに来てようやく先のクイズに答える提督に、優しく微笑みながら金剛は正解を補足した。

 

「ほら、比叡。あなたも……」

 

「は、はい……」

 

金剛に促されて比叡も恥じらいながらもたどたどしい手つきでゆっくりと服を脱いでいった。

 

 

「わ、わたしは黄……レモン色でした」

 

「無理をしなくていいぞ?」

 

「む、無理な……あう……」

 

金剛と同じ姿となった比叡は、流石に初心らしく恥ずかしがって提督と視線を合わせ難そうな様子だった。

 

「ご、ごめんなさい大佐」

 

「? どうした?」

 

「わ、わたし……その、今の格好も恥ずかしいんですけどその……」

 

比叡は何を気にしているのかもじもじして話し難そうに口ごもった。

そんな妹がきになって金剛が優しく訊く。

 

「比叡?」

 

「お姉様みたいに……」

 

「ウン」

 

「む、胸がなくて!」

 

「エ?」

 

「胸?」

 

二人はその言葉を受けて比叡の胸を注視した。

 

「や、やぁっ……見ないでください……!」

 

視線を感じ、両腕でそこを庇うようにして比叡は背中を向けて隠す。

 

「比叡、アナタ、胸が小さい事気にしてたノ?」

 

「だ、だって……姉妹の中で一番小さいわたしだし……」

 

「確かに姉妹の中ではそうかもしれないが、一般的な感覚で言えばそれほど貧しくもないんじゃないのか?」

 

比叡の恥じらう姿を愛くるしく思いつつ提督が正直な意見を言った。

 

「ワタシもそう思いマース。比叡、たぶんソレ気にし過ぎだた思うワヨ?」

 

「そ、そうです?」

 

二人の言葉にピクリと肩を反応させて小さく震えながらも比叡は二人の方を向いた。

 

「ああ。だから間違ってもそれと似たような事を龍驤の前では言うなよ?」

 

「へ? 龍驤? あっ……」

 

「そうヨ、比叡。上には上がいるのヨ」

 

「金剛」

 

「あっ」

 

金剛は自分の口も災いの元だと直ぐに自覚した。

提督の言葉を理解して口にチャックを引く真似をした。

 

「ゴメンっ」

 

「まぁ、分かっているのならいい。そういうわけだ比叡。見た目はそんなに気にするな」

 

「は、はい」

 

比叡はそう言って胸を庇うのをやめた。

確かに金剛に比べれば小ぶりだが、女性であることを示す膨らみは十分にあるように見えた。

 

「さぁ、比叡……今度は全部……」

 

比叡が踏ん切りを付ける事ができたのを見届けると、金剛は新たな段階へと彼女を導く事にした。

即ち提督に自分が女である事を証明するのだ。

 

 

「ん……」

 

パサッ……。

 

お互いの裸を知る仲にはなったものの、やはりいざ事に及ぶとなると完全に羞恥心を拭いきれないのか、少し顔を紅潮させていた。

 

「ふぅ……」

 

興奮して徐々に息が荒くなってきている金剛は、それでも努めて平静を装って比叡に不安を与えまいとした。

 

スル……。

 

「はい、終わりッ」カァ

 

「は……あぁ……はぁ……おね……様……」

 

比叡は金剛がまるで神々しいばかりの輝きを放っているかのうような蕩けた目で興奮しながら彼女を見つめつつも、金剛に起こっていたある変化を見逃さなかった。

 

(お姉様興奮してる……。凄い……あんなになるものなの……?)

 

女性の身体の変化に驚きと強い関心に夢中になる比叡だったが、その時に自分の体にも怒っていたある反応に気付いた。

 

ジュン……。

 

(あ……? 冷た……? えっ、これわたし? お姉様の裸を見てわたしもお姉様みたいに……?)

 

驚いた比叡はなるべく悟られない様に視線だけ下へ向けると更に驚いた。

金剛の比ではないくらいの変化が自分にも起こっていたのだ。

 

「え……!?」

 

ついに驚きで声を出してしまった比叡だったが、そんな事に気付く余裕もなく自分の体の変化に、痴態に、衝撃を受けてその場所を見つめ続けるばかりだった。

 

 

「Wow 比叡、これ凄い……」

 

「え? あ、あ……だめ! やぁ!!」

 

いつの間にか肩から金剛が比叡のソコを覗いていた。

比叡はあまりの恥ずかしさに顔をトマトのように真っ赤にさせて両手で必死に隠そうとした。

 

「ダメ……お姉様……大佐……みな……見ないでぇ……!」

 

目に涙を溜めて尚も隠そうとする比叡だったが、その手を金剛が優しく掴んだ。

 

「お、お姉様……お、おねが……」

 

「No 比叡。恥ずかしがらないデ? 今は恥ずかしくて堪らないかもしれないケド、ソレは今のあなたには凄く助けになるのヨ?」

 

「た、助け……?」

 

「そうヨ。比叡、そんなに恥ずかしがることはないワ。寧ろ興奮したらそうなるのが lady としては当たり前ナノ」

 

「ほ、本当ですかぁ……?」グス

 

比叡は尚も羞恥で顔を赤らめながらも僅かに落ち着きを取り戻したのか、縋るような目で金剛に自分が異常じゃない事を確認した。

 

「really! 比叡、こんなになるなんてある意味あなたの才能ヨ。エッチをする時は自分もうんとエッチになった方がいいノ」

 

「お姉様……」

 

金剛の言葉にようやく安心した比叡は金剛の手の力に従い力を抜いた。

 

「良い子ネ比叡……さ、ちょっと順番が逆になっちゃったケド、大佐に比叡のエッチなところ見てもらいマショ……」

 

「は……はい。た……大佐……」ウル

 

 

「金剛? あまり無理をさせなくても……」

 

先程からずっと金剛の比叡へのリードを感心した顔で見守っていた提督だったが、いざ比叡のまだ泣きそうな顔を見るとまだ彼女が無理をしているように見えたので、金剛に自制を促そうとした。

 

「だ……大丈夫です。もう……お姉様が安心させてくれました……。確かにまだ恥ずかしいけど……でも……でも……」

 

「そうヨ比叡……。手伝ってあげル……。さ、比叡?」

 

「はい……」

 

背中に感じる温かくも柔らかい感触により安心感を覚えた比叡は、金剛の導きに従って彼女の手に自分の手を重ねてた。

 

スル……。

 

「ハイ、よくできましタ♪」

 

「大佐……どうですか? わたしの……」

 

「ああ。何も問題ないぞ」

 

「いやら……そんな。あっ……んっ」ピク

 

 

提督の言葉に耳まで真っ赤にした比叡は、そこで何か身体の奥から湧き上がってくるものを感じ、小さく震えた。

 

(え? 今言葉だけで? この子どこまで才能があるの……?)

 

(これは……これだけ感じ易ければ問題ないだろうが。だが……本当に大丈夫か? 比叡の意識はもつのか?)

 

提督と金剛はそれぞれに比叡の性的興奮の激しさに内心驚愕と心配を覚えていた。

 

「あ……わ、わたし……今……?」

 

「……金剛、比叡をのままま手伝ってやれ。なるべく違う場所に意識を集中させるんだ。これは、このままだとこいつがどうなるか分からないぞ」

 

「りょ、了解デス。比叡、外すヨ?」プチッ

 

「あっ……」

 

 

「んっ、恥ずかし……」

 

「比叡、しっかりするですヨ?」キュッ

 

「ああっ!? だ……う……んぁぁ!!」ピクピクンッ

 

 

「Oh……」

 

金剛は比叡の性感の高さに再び驚いた顔をした。

 

「……金剛、そのままだ。行くぞ」

 

「ハイ。比叡……ゆっくり息をして……落ち着いテ」

 

「はぁ……はぁ……お姉様? っ、た、大佐それ……」ビクッ

 

「比叡、怖がるなとは言わない。だが、どうか俺を信じて欲しい。なるべく苦しくはさせない」

 

「う……た、大佐……でも……でも……」ブルブル

 

「比叡、大佐を……信じて」

 

「お姉様……」

 

「比叡」

 

「大佐……」

 

提督と金剛、後ろと前から優しく肩を握られ、恐怖の色に染まっていた比叡の目は、徐々に落ち着きを取り戻していった。

 

「大佐……お願いします」

 

「ああ。金剛、頼むぞ」

 

「任せテ!」

 

「比叡、下を見るな。俺の顔だけ見てろ」

 

「は……あっ……? ああああああ……んんんっく、ふ……ふわぁぁぁぁぁああああ!?」

 

 

(やはり準備は事態は問題ないな。これなら痛みもそれなりに……なに、これは……)

 

(て、抵抗もなく……。 もしかしてゆる……良かった。大丈夫みたい)

 

「比叡……痛くないか? 大丈夫か?」(スムーズにいったと思ったらこの圧力……くっ……)

 

「あっあっあっ……。た、大佐、こ、これ凄……も、もっ……んっ。あああああんんん……!」キュゥ

 

「っく。こ、これなら続けても大丈夫そうだな。いくぞ比叡」(寧ろ何もしないとこっちがキツイ)

 

「っ! お、お願いします! こ、これ以上の気持ちよ……良さなん……お願い……しま……あっんん、ああああ!」

 

「ぐぁ……行くぞ、比叡……」グッ(これは今日は金剛の相手をまともにしてやれるか分からんな)

 

 

 

――数時間後。

 

「すぅ……すぅ……」

 

「フフ……比叡、凄く安らかな顔してマス♪」

 

「ああ……」

 

「大佐、大丈夫ですカ?」

 

「正直、今日程軍人として体力を付けていて良かったと思った日はない……」

 

安らかな寝息を立てて眠る比叡にそれを幸せそうな顔で見つめる金剛の傍ら、体力を使い果たした提督はベッドの上でほぼ体が動かせない上体でいた。

比叡の処女を貰った後も、彼女の性的欲求は提督の予想通り高まり続けなんと、あれから7回もしたのだ。

しかもその後に比叡のサポートですっかり欲情し切って半分性の獣溶かした金剛の相手までしたので、提督は内心腹上死を覚悟までしたのであった。

 

「し……正直……比叡の相手は遠慮……いや、まぁ軽めならいいが体力が今より付くまではまともにしたくないな……」ゼェゼェ

 

「比叡……恐ろしい子……。ワタシもあそこまえは思ってませんでシタ」ピト

 

「金剛、股が当たってる……。もう……もう無理だぞ?」

 

「当てたいノ! ついでに胸もネ。ね、大佐無理なのは分かってるから大佐の体で……ゴニョゴニョ」

 

「……何もしなくていいなら勝手にしてくれ」

 

「! 大佐愛してるワ! ありがと……んっ」ピクッ

 

(女の性的欲求は……恐ろしいものがあるな……本当に……)




どうもちょい久です。
エロに悩んでいたとか、仕事が忙しかったとか、風邪をひいていたとかいろいろあしましたが、とにかくご無沙汰しておりました。
まだこんなのでも見ていたくれた方がいらっしゃったら申し訳なく思います。
いや、例えいなくても自分の為に続けますがねw

次からはまた日常、というかネタもいろいろ仕入れたので多少ペースは戻ると思いま
す。多分。

最後に、筆者の中で比叡は超エロい子です。(確信)

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