それを見掛けた中将が何となく気になって声を掛けました。
???「......」
中将「どしたの?」
???「?」
中将「掃除?」
???「はい」
中将「そっか。手伝おうか?」
???「......中将殿のお手を煩わせるかけにはいきません?」
中将(......旧式だな。殆ど封印されてると思ってたけど、こんな所にもいるんだな)
中将「はい、貸して」ヒョイ
???「あ」
中将「いいのいいの。暇だから。はい、君そこね」
???「了解しました」
中将「君名前は?」
???「朝日です」
中将「そっか」
朝日「......」サッサッ
中将「はい、終わり」
朝日「ありがとうございます」
中将「礼はいいって。そいじゃ――あ、大将」
大将「......中将」
中将「どうも、おはようございます」
大将「ああ、おはよう。で、お前は朝から艦娘をナンパか?」
中将「いやぁ、私もこの歳なんでこんな若い子は無理ですよ」
大将「そうか。いや、失礼な事を言ったな」
中将「いえいえ」クイクイ
中将「ん?」
朝日「......」ジッ
大将「ほう」
中将「? どしたの?」
朝日「......あ」
大将「中将、お前、娘はどうだ?」
中将「は?」
大将「冗談だ」
中将「......ま、いい奥さんがいたらいいんですけどね」
大将「いないのか?」
中将「ははは。これがなかなか縁がなくて」
大将「艦娘には抵抗はあるか?」
中将「ああいえ、あいつらはどっちかというと部下ですから」
大将「ふむ」
中将「あ、でも可愛いとは思いますよ? 別に異性に興味がないわけじゃありませんから」
大将「そうか」
クイクイ
中将「ん?」
朝日「......あの」
中将「うん」
朝日「私......ありがとうございます」
中将「お礼の言葉はさっきもらったよ」
大将「......中将」
中将「はい?」
大将「こいつ、朝日をお前の艦隊で引き取らないか?」
中将「え?」
大将「無論、戦力としてではない。事務方の仕事でもさせるといい」
中将「はぁ」
大将「何か不満が?」
中将「いえ。お受けします。暇なんで」
大将「暇?」
中将「あ」
大将「......くく、面白い男だな。じゃ、任せたぞ」
中将「はっ」
中将「......朝日」
朝日「はい」
中将「よろしく」スッ
朝日「......!」パァ
ギュッ
中将(こんなに笑うんだねぇ)
信濃「司令」
中将「うん?」
信濃「こちらの方は?」
中将「朝日ちゃん」
信濃「はぁ」
中将「仲良くしてね」
朝日「よろしくお願いします」ペコ
信濃「信濃です。よろしくね」
朝日「はい」
信濃「司令」
中将「ああ、うん。旧式の子だよ」
信濃「やっぱり。でもなんで?」
中将「いやぁ、偶然見つけたらなんか大将に面倒を見るように言われちゃってさ」
信濃「はぁ」
中将「ま、こんなオジサンだったら手を出さないと思ったんじゃない?」
信濃「は?」
中将「ごめんなさい。失言でした」ペコ
信濃「全く......また娘が増えたわね」
中将「あ、信濃さんもそう思うの?」
信濃「寧ろ、そう思ってなかったの?」
中将「はっはっは。結婚してないのに娘が多いってのもアレだね」
信濃「そう? 結構いい父親してると思うけど?」
中将「やめてよ。俺は信濃さん一筋よ?」
信濃「窓を眺めながら言うセリフじゃないでしょ......」
中将「いい天気だなぁ......眠い」
信濃「え?」
中将「さーて、仕事仕事!」
信濃「......はぁ」
朝日は中将に引き取られたみたいです。
彼がロリ○ンでないことを祈りましょう。
あ、それは筆者なので大丈夫ですね(ア