提督の憂鬱   作:sognathus

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時間が前後します。
飛龍が蒼龍に改二の件でイジられた時の後のお話。
彼女を慰める為に晩酌を兼ねて提督は飛龍と一緒に加賀も誘ってお酒を飲んでいました。


第10話 「酒(劇)場」

飛龍「だっからぁ! わゃし言ってやってゃんでしゅ! 改ひのレベゆのしゃは、ぎゆゆのしゃじゃにゃーって!」

 

提督「.......? ああ」(何て言ってるんだ?)

 

加賀「飛龍さん、のみす......ヒック」

 

提督「加賀?」

 

加賀「だいじょ......ぶです」

 

ドンッ

 

飛龍「ちょっしょ! たいさっ、無視しにゃいでくじゃさい! 泣きますよぉ!?」

 

提督「聞いてる。だからそんなに強くテーブルを叩くな。ツマミが零れる」

 

飛龍「ちゅマミがにゃんだってんでうかー!」

 

加賀「飛龍さん」

 

飛龍「んに? っ......んぐ」パク

 

加賀「どうです?」

 

飛龍「おいし......」モグモグ

 

提督(俺のカツオの叩き......)

 

飛龍「うっ......」

 

提督「今度はどうした?」

 

加賀「まさか不味......」

 

提督「それはない。絶対だ」キッパリ

 

加賀「そうですか」(......意外に強情なとこがあるのね)

 

飛龍「う、うぅ......」ポロポロ

 

提督「どうした飛龍。味付けが合わなかったか?」

 

飛龍「うーうん、違うます!」

 

加賀「そこは違います、よ? って言っても今は無駄よね」

 

飛龍「しょうです! たーさ......」

 

提督「ん? ああ『大佐』か」

 

飛龍「にゃんで、なんでコレこんなに美味しーのかなぁ......」ウル

 

提督「ああ、それはな。今朝港で漁師に新鮮なのを......」

 

加賀「大佐、多分それ飛龍さんが訊きたいこ事違います」

 

提督「......それで、どうした?」

 

加賀(ちょっと拗ねた? 可愛い......)

 

飛龍「カツオのおいしゃが目に染みゆんでしゅ......う、ぐす......美味しいよぉ。うぇーん......」ボロボロ

 

提督「......これは喜んでいいのか? 作り手として」

 

加賀「冷静に。今話に乗ると確実に絡まれますよ」

 

飛龍「っ、大佐!」ダキッ

 

提督「うぐっ」

 

ポロ

 

加賀「あ」

 

提督(鳥皮の塩焼きが......っ)

 

ポス

 

加賀「キャッチです」

 

提督「ありがとう。加賀それを――」

 

パク

 

提督「 」

 

加賀「......美味しい」ウットリ

 

提督(......こいつも結構酔ってるんだな)

 

モゾ

 

提督「っ、飛龍? あまり動くな。酒まで零れる」

 

飛龍「んふふー♪ えー?」スリスリ

 

加賀「......」ムッ

 

飛龍「たーしゃ、しゅきです。だい好き......♪ ちゅ」

 

提督「んっ......おい」

 

加賀「飛龍さん、そこまでです。大佐は私の夫なんですよ?」

 

飛龍「やっ! わたしも好きあもん!」ギュウゥ

 

加賀「......離れなさい」

 

飛龍「いやったら嫌! うぅ、たいしゃぁ......飛龍も大佐と結婚したいよぉぉ」

 

提督「お前も頑張ればそんなに......んぐ」

 

加賀「......ちょっと」ピキッ

 

飛龍「えへへぇ、それじゃぁ先にキスしちゃいまゆ♪ んちゅっ......」

 

提督「飛龍、お前酔いすぎだ。落ち着け」

 

加賀「そうですよ。もうさっき一回キスしたじゃないですか。2回目はちょっと許せません」

 

提督「いや、そこじゃないだろ」

 

飛龍「あれぇ? キスじゃご不満ですか? んもう......しあたないですへぇ」ヌギ

 

提督「いかん。だめだ。酔った勢いはダメだ飛龍」

 

加賀「 」プチッ

 

グイッ

 

飛龍「ひゃっ!? か、加賀さん!?」

 

加賀「飛龍......ちょっとアッチでお話しましょう?」

 

飛龍「え、ちょっと。痛っ......ていうか怖......」

 

加賀「行きましょ?」ニコッ

 

飛龍「ひぃぃっ!!」ゾクッ

 

提督(あれは酔いが覚めるな)

 

飛龍「た、大佐っ、助けてっ......!」

 

提督「加賀そのくら――」

 

加賀「大佐は黙っていてもらえますか? 決して間違いは犯しませんので」

 

提督「それは信じている。だがなあま――」

 

加賀「皆の前で淫乱な貴方との夜の営みの話をしま――」

 

提督「飛龍、達者でな」

 

飛龍「大佐ぁ!?」ガーン

 

提督「大丈夫だ。骨は......いや、事が済んだらちゃんと迎えに行ってやるから」

 

加賀「......まぁいいでしょう。さ、行きますよ」ズル

 

飛龍「い、いやぁぁぁぁぁぁぁ......!!」

 

提督(許せ飛龍......)

 

 

キャーヤメテー! ココデスカ? ココガイケナイノデスカ? ウワァァァン、ソコハタイサダケノー! ......ンデスッテ?

 

 

提督「......」グビ

 

提督「......味がしない」

 

トントン

 

提督「ん?」

 

妙高「失礼します。すいません、ドアが開きっぱなしだったもので......」

 

提督「ん? ああ......いや、構わない。どうした?」

 

妙高「その......私、ほら最近......になったじゃないですか......?」チラ

 

提督(ああ)

 

提督「妙高」

 

スッ

 

妙高「あ、大佐......」

 

提督「おめでとう。飲もうか」

 

妙高「は、はい! 頂きます、大佐♪」




間を開けるとなんかスラスラと書けちゃう不思議。
いや、その間忙しかったり休んだりはしてましたけど。

やっぱ、根詰めると駄目ですね。
体調管理はしっかりしよう。

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