提督の憂鬱   作:sognathus

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鳳翔と大淀との一件以降、提督は疲れが溜ったせいか、執務室でボーっとしていました。
そんな大佐を見て暇そうだと判断したのか、島風と雪風が執務室に遊びに来てまいました。


第34話 「心労」

島風「大佐ー、ヒマー」ゴロゴロ

 

提督「......そうか」

 

雪風「島風ちゃんソファーの上でゴロゴロしちゃダメだよ。大佐に怒られちゃうよ」

 

提督「......」

 

雪風「大佐?」

 

提督「ん? ああ、悪い。なんだ?」

 

雪風「あ、いえ......」

 

提督「?」

 

島風「大佐なんだか疲れた顔してるー」

 

雪風「し、島風ちゃん!」

 

提督「俺が?」

 

島風「うん。だって、ずーと机で腕組んでるだけなんだもん」

 

提督「ん? ああ、これは......今は休憩中だからな」

 

雪風「休憩中に腕を組むなんて、何か考え事ですか?」

 

提督「いや、考え事というわけじゃないんだが......」

 

島風・雪風「?」キョトン

 

提督「......子供はいいな」

 

島風・雪風「え?」

 

提督「無邪気で、元気で、素直で......」

 

雪風「え、あの? 大佐?」

 

島風「むぅ、わたしは大佐が言うほど子供じゃないよ!」

 

提督「ははは。まぁそうムキになるな。可愛いけどな」ナデ

 

島風「!?」ゾゾ

 

雪風「ひっ」ビクッ

 

提督「ん? どうした?」

 

雪風「え? な、なんでもないです......よ?」

 

島風(な、撫でてもらったのに何だか凄く怖......かった? なんで......?)

 

提督「ん? 二人して一体どうしたんだ?」ニコ

 

島風・雪風「!?」ゾゾゾ

 

島風「大佐......何かあったの?」

 

提督「え?」

 

雪風「そんなに愛想が良くて笑う大佐なんて大佐じゃないです......」グス

 

提督「なに?」

 

島風「あ、今の大佐っぽい!」

 

雪風「ほ、本当です! ちょっと怖くて気分を害した顔をしてました!」パァ

 

提督「......お前たちは一体何を言ってるんだ」

 

不知火「いつもの大佐らしくないと言っているんです」

 

島風「わっ、不知火ちゃんいつの間に」

 

不知火「失礼。休憩中の所為かは解りませんが、ドアが開きっぱなしだったもので」

 

提督「ああ、ドアを閉めるのを忘れていたのか」

 

雪風「......大佐」

 

提督「ん?」

 

雪風「なんだか疲れてません?」

 

 

不知火「なるほど。つまり鳳翔さん達に振り回された所為で大人の女性との恋愛に飽きて少女趣味になったと」

 

提督「おい、自然に自分の願望を織り交ぜて俺の心労を曲解するな」

 

雪風「そうだったんですか......大人の恋愛は大変なんですね」

 

提督「雪風ありがとう。お前は天使の様に優しいな」ニコ

 

雪風「ひぃ!?」ゾゾ 不知火「っ!?」ゾゾ

 

島風「もう! 二人を苛めちゃだめだよ大佐!」

 

提督「はっ」

 

不知火「......なるほど。これは重症ですね」

 

雪風「完全に心の癒しを子供に求めちゃってますね」

 

島風「それってダメなの?」

 

不知火「不知火達的には幸運なんでしょうけど......」

 

雪風「大佐本人の性格が壊れてちゃダメですよ......」

 

提督「俺は......」フルフル

 

雪風「あ、ようやく自覚してきたみたいです」

 

不知火「大佐、不知火達に癒しを求めるのは結構ですが、ご自分を見失っては困ります。求めるなら“卑し”にして下さい」

 

提督「おい、不知火。お前今どういう意味で同じ音の言葉を二回言った?」

 

島風・雪風「?」

 

不知火「不知火は下着くらいなら大佐に平気で見せることはできますよ?」ピラ

 

雪風「きゃっ」カァ

 

島風「パンツを見られるのが平気なのがどうかしたの?」キョトン

 

提督「よし、俺はった今完全に調子を取り戻した。だからお前たちはここから出ていけ」ヒラヒラ

 

雪風「ええ!? 雪風もですか!?」ガーン

 

島風「わたし何もしてないよ!?」プク

 

不知火「反省しました。なのでここに居させてください。頭撫でてください」

 

ギャーワー

 

 

提督(ふぅ......やはり何だかかんだ言って、こいつら無邪気な反応は癒しになるな」

 

 

 




どうも、疲れが抜けず、大体寝落ちして最近投稿ペースが落ちている筆者です。
明日は休み、休みの日くらい多く投稿したいですね。

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