提督の憂鬱   作:sognathus

138 / 404
今日は赤城と食堂でご飯です。
相変わらずご飯の量に対してオカズが少ないです。
そんな赤城を見ながら提督は、ふと、こんな事を言ってきました。


第14話 「お誘い」

赤城「おかわりです!」

 

提督「お前それだけご飯だけ食べて、よく飽きないな」

 

赤城「ご飯はオカズなんですよ」

 

提督「味は変わらないだろ」

 

赤城「ほら、塩」

 

提督「......塩味のご飯をおかずに普通のご飯を......?」

 

赤城「そうです」

 

提督「......」

 

赤城「大佐?」

 

提督「赤城」

 

赤城「はい?」

 

提督「今度一緒に食事でもどうだ?」

 

赤城「えっ?」

 

食堂のイス「ガタッガタッ」

 

赤城「た、大佐......そ、それってデ、デートの......」

 

提督「なんだかお前を見ていたら不憫に思えてな。一度美味しい食事を食べてもらいたいとつい思ってしまった」

 

赤城「何ですかその理由!?」ガーン

 

提督「嫌か?」

 

赤城「行きます! ......ついで大佐もた、食べちゃったりして......」ポ

 

食堂の視線「ギロッ」

 

提督「そういう事を安易に言うな」

 

 

――数日後、提督執務室

 

赤城「お食事って提督が作ってくださるんですか」

 

提督「料理が好きでな」

 

赤城(執務室に食卓とキッチンがある......)

 

提督「というわけで、今日は俺の好物をこしらえてみた」コト

 

食卓『海老ピラフ:2升 ツナサラダ:5㎏ わかめスープ1ℓ』

 

赤城「わぁ♪」

 

提督「シンプルで悪いな」

 

赤城「いいえ! わたし、こういう方が好きですよ♪」

 

提督「そうか。良かった」(量はこれでよかったみたいだ)

 

 

提督「それでは頂こうか」

 

赤城「はい♪ 頂きます」

 

ぱくぱく

 

赤城「んー、美味しい♪」

 

提督「そうか?」

 

赤城「ええ。とっても」

 

赤城「このピラフの海老、予想以上にプリッとしてて」

 

提督「ああ、食材はなるべく新鮮な物を用意してこしらえたからな」

 

赤城「え、そうなんですか?」

 

提督「ああ。今日料理に使った食材の殆どはお店ではなく、市場から直接仕入れたものだ」

 

赤城「う......ごめんなさい」

 

提督「どうした急に」

 

赤城「大佐に面倒を掛けちゃって......」

 

提督「気にするな。俺は料理が好きだと言ったろう。結構楽しかったぞ。それに」

 

赤城「?」

 

提督「お前とこうして二人で食事をするのも久しぶりだしな」

 

赤城「あ......」

 

提督「昔を思い出したか?」

 

赤城「ええ......」

 

提督「あの時は戦力が心許なかったからお前に苦労を掛けてしまったな」

 

赤城「そんな! わたしは楽しかったですよ?」

 

提督「ん?」

 

赤城「確かに戦力が少なくて苦労したかもしれませんけど、だけど......」

 

提督「なんだ?」

 

赤城「人が少なかった分、大佐との時間は今よりありましたから......」

 

提督「ああ......」

 

赤城「大佐」ニギ

 

提督「ん」

 

赤城「偶にはわたしの相手もして下さいよ」

 

提督「そうだな。機会は増やせるようにする」

 

赤城「ホントですか?」ジッ

 

提督「約束をするか?」

 

赤城「ん、いいです。大佐のこと信じてますから」

 

提督「部下に信用されること程、指揮官としてはこれほど有り難い事は無いな」

 

赤城「信用じゃ、ありません。信頼です。それと」

 

提督「ん?」

 

赤城「“部下”なんて、言わないで下さいよ.....」

 

提督「む」

 

赤城「それは、大佐からしたら一番付き合いが古い部下の一人かもしれませんけど......」ムス

 

提督「赤城......」

 

赤城「もう解ってますよね? じゃぁ、ちょっと大佐の膝に座りたいです」

 

提督「膝に? ああ......」

 

赤城「そ、その......久しぶりに抱きながら食べさせ......」カァ

 

提督「そういえばお前は空母の中で一番甘えん坊だったな」

 

赤城「そ、そうでうですよ。皆には内緒ですけど」

 

提督「そうだったな。俺の前だけでは、だったな」

 

赤城「うん......それで、そっち、行っていいですか?」

 

提督「おいで」

 

赤城「大佐ぁ♪」パァ

 

 

ギシ

 

赤城「重く、ないですか? その、久しぶりだから......」

 

提督「いや。意外と言えば失礼だが、空母の奴は見た目より軽い奴が多いからな」

 

赤城「わ、私そんなに重く見えてました?」

 

提督「見た目からは特に。ただ、よくたb」

 

赤城「そ、それは分ってます。それにわたし太らないですし」

 

提督「悪い。少しからかってしまった」

 

赤城「もう、以前の大佐からは考えられないです」

 

提督「機嫌を損ねたか?」

 

赤城「ん......いいえ。もっと......構って、いじめて......欲し......かったり」

 

スル

 

提督「下着、見えてるぞ」

 

赤城「見せているんですけど?」

 

提督「......今はダメだ」

 

赤城「今晩はいいんですか?」

 

提督「......お前がいいならな」

 

赤城「っ! ほ、本当に?」ジッ

 

提督「待たせてしまっていたか......?」

 

赤城「そうですよ! でも、嬉しい......やっと......」ジワ

 

提督「む、泣かせてしまうほどか......すまん」

 

赤城「ううん、いいんです。やっと、思いを遂げる事ができるのなら」

 

提督「......ありがとう」

 

赤城「それは......もう、いいです」クス

 

提督「そうか」

 

赤城「大佐」

 

提督「ん?」

 

赤城「その......本番の前に、キス......欲しいです」

 

提督「ああ」

 

チュ

 




次回R-18(確定)です。

よろしくおお願いしマース!(KONGO風)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。