提督の憂鬱   作:sognathus

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お昼休みも中ごろとい頃、提督は目処を付けることができずに、ずっと仕事をしていました。
そんな時に鳴った腹の虫がある事実を教えてくれます。
空腹だけではありません。
それは……


第12話 「配膳」

グ~……

 

提督(む、腹が……)

 

提督(そういえば、今日は秘書艦を充てがうの失念していたな。まさか、昼の仕事が終わるまで気づかないとは……)

 

提督「……食堂に行くか」

 

コンコン

 

 

提督「ん?」

 

 

鳳翔「鳳翔です。大佐、いらっしゃいますか?」

 

 

提督「ああ、入れ」

 

ガチャ

 

 

鳳翔「お邪魔します」

 

提督「どうし……た」

 

鳳翔「ふふ、やっぱりお食事、摂られてなかったんですね」

 

☆配膳メニュー

『赤みその味噌汁・麦飯・香の物・焼き鮭』

 

 

鳳翔「秘書艦らしい方が見えられなかったのでもしかして、と思ったんです」

 

鳳翔「食堂のメニューは全部終わってしまいましたが、残ってた食材で形だけ拵えてみました……。如何です?」

 

グ~……

 

提督「む」

 

鳳翔「ふふ、気に入ってもらった様でなによりです♪ お召しになって下さい」

 

提督「ありがとう」スッ

 

鳳翔「あ、あの……」

 

提督「ん?」

 

鳳翔「もし宜しければ……宜しければでいいんですが……」

 

提督「なんだ? せっかく気を遣ってこんな美味しそう食事を用意してくれたんだ。遠慮なく言ってくれ」

 

鳳翔「あ……ありがとうございます。それでは……スゥーハー……」

 

提督「?」

 

鳳翔「もし宜しければ……食べせてさしあげたいんですが……」

 

提督「な……」

 

鳳翔「遠慮なく、と申しました……よね?」チラ

 

提督「俺は病人でも怪我人でもないぞ」

 

鳳翔「意地悪しないで下さい……。私にだって……少しくらい、アピールさせてく下さい……」ボソ

 

提督「……頼む」

 

鳳翔「っ! はい、承知致しました!」パァ

 

 

鳳翔「それでは……」スッ

 

鳳翔「ふぅ……ふぅ……」

 

提督「なぁ」

 

鳳翔「はい?」

 

提督「そんなに熱そうに見えないんだが」

 

鳳翔「気のせいです♪」ニコ

 

提督「……そうか」(あと息が近い、とは言わない方がいいんだろうな)

 

鳳翔「はい、どうぞ」

 

提督「ん……」パク

 

鳳翔「どうです?」

 

提督「……美味い」

 

鳳翔「良かった! それじゃあ次は……」

 

 

~数十分後

 

提督「美味かった。ごちそう様」

 

鳳翔「お粗末さまでした」

 

提督「まぁ形はどうあれ、本当に美味かった。改めて礼を言う」

 

鳳翔「そんな、大げさですよ」ニコニコ

 

提督「いや、また食べたいくらいだ」

 

鳳翔「お望みでしたらいつでも」

 

提督「それは流石に体裁もあるかな。こういう時か、俺から頼みに来た時でいい」

 

鳳翔「遠慮なさらなくていいのに……。あ」

 

提督「ん?」

 

鳳翔「お茶、残ってますね」

 

提督「ん? ああ、全部飲んだ方が片付け易いか。ちょっとまt」

 

鳳翔「待ってください」

 

提督「?」

 

鳳翔「……」ス

 

提督「おい……」

 

鳳翔「……コクコク」

 

提督(まさか……)

 

鳳翔「ん……」ズイ

 

提督「大胆だな……」

 

鳳翔「……」カァ

 

鳳翔「んっ……」フルフル

 

提督(そのまま飲めとも言えないか、苦しそうだし)

 

提督「鳳翔……」

 

鳳翔「んぁ……ぁ……ん……」

 

提督「くちゅ……こく……」

 

ツー

 

提督「ふぅ……」

 

鳳翔「はふぅ……」ドキドキ

 

鳳翔「あの……」

 

提督「ん?」

 

鳳翔「申し訳ありませんでした。失礼な真似を……」

 

提督「……“お前の”お茶は美味かったぞ」

 

鳳翔「っ」カァァ

 

鳳翔「大佐……」スッ……ピト

 

提督「ん」

 

鳳翔「ありがとうございます……」

 

提督「ああ」

 

鳳翔「私にだってこういう時くらいあるんですよ?」

 

提督「そうだな」

 

鳳翔「嫌いに……なりました?」フルフル

 

提督「……鳳翔」

 

チュ

 

鳳翔「たいs……ん……」

 

提督「……ふ。……悪いな。昼休みも僅からだからこれが限界だ」

 

鳳翔「大佐……」ポー

 

提督「鳳翔? すまん。俺が無神経d」

 

鳳翔「……手を」

 

提督「ん?」

 

鳳翔「手を……私の胸に……」

 

提督「……」(鳳翔を信じよう)

 

フニョ

 

鳳翔「ん……」ピクッ

 

鳳翔「慎ましやかですみません。……どうです?」

 

提督「激しい鼓動を感じる」

 

鳳翔「もう、もっとそれっぽくお願いします。」

 

提督「凄くドキドキしているな」

 

鳳翔「これが私の気持ちです」

 

提督「そうか……」

 

鳳翔「大佐」

 

提督「ん」

 

鳳翔「今夜……閨をお訪ねして宜しいでしょうか……」

 

提督「ああ。皆が寝静まってから来い。寝ないで待っている」

 

鳳翔「っ! ありがとうございます……!」ウル

 

 

鳳翔「それでは失礼しますね。また……今夜に……」カァ

 

提督「ああ」

 

バタン

 

 

提督「……あの鳳翔が、な」

 

 

 

 

 




鳳翔に改二が実装されたら間違いなく育てまくるでしょう!(断言)

提督も流石に女性の扱いが上手くなってきた模様。

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