提督の憂鬱   作:sognathus

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飛龍達のカラオケに行った時のお話です。

それだけです、多分。


第59話 「好奇心」R-15

蒼龍「~♪......どうよっ」

 

パチパチパチ

 

提督「上手いものだ」

 

望月「うん。確かに」

 

飛龍「相変わらず上手ねぇ」

 

蒼龍「どうもどうも~♪」

 

蒼龍「ふぅ、ちょっと休憩っと。あ、もっちー隣いい?」

 

望月「だから......はい、どうぞ」

 

蒼龍「ありがとう。お邪魔するね」

 

飛龍「大佐は何を歌います?」

 

提督「まだ決めてない」

 

飛龍「じゃ、一緒にこれ読みましょうか」

 

提督「別にお前から先に決めていいんだぞ?」

 

飛龍「まあまあ、大佐がどんな曲を知ってるのか興味もあるし」

 

提督「そうか......」

 

提督・飛龍「......?」「......、......♪」

 

 

蒼龍「ねえねえ、もっちー」

 

望月「んー?」

 

蒼龍「さっきから飛龍ったら大佐との距離が近い感じしない?」

 

望月「近いっていうより密着してるじゃん」

 

蒼龍「攻めるねぇ」

 

望月「あんな短いスカートまで履いちゃってさ」

 

蒼龍「見えてるよね?」

 

望月「少なくともわたし達からは丸見えだね。大佐の位置からでもギリギリ見えてるんじゃないかな」

 

蒼龍「あんなオシャレなの穿いちゃって......今日は本気、かな?」

 

望月「それはないと思うよ。いくら求められても大佐が外で迷惑を掛けるような事はしないと思うし」

 

蒼龍「んー......じゃあ、今回は飛龍の熱烈なアピール作戦てとこかな」

 

望月「そうじゃない? 飛龍さんだって時と場所を弁える常識はある筈だし」

 

蒼龍「と、なるとわたし達も手を咥えて見てるわけにはいかないなぁ」

 

望月「あんまり余計な事はしない方がいいと思うけど?」

 

蒼龍「まあまあ、そう言わずに。という事でちょっと作戦タイムに行こう」

 

望月「作戦タイム?」

 

蒼龍「大佐!」

 

 

提督「ん?」

 

蒼龍「わたしともっちー、ちょっとトイレに行ってくるね」

 

飛龍「二人揃って?」

 

蒼龍「まとめて済ませておくに越した事はないでしょ?」

 

望月「......」

 

飛龍「それは、まあそうだけど」

 

蒼龍「というわけで行ってくるね。あ、戻るときにドリンク持って来る?」

 

提督「いや、いい。俺はまだ残ってる」

 

飛龍「わたしもいいかな。ありがと」

 

蒼龍「そ? じゃ、行こっか? もっちー」

 

望月「......はいはい」

 

バタン

 

 

提督「ふむ......」←曲録を見てる

 

飛龍(これは、チャンスね!)

 

 

~障碍者用トイレ

 

望月「作戦会議ってここで?」

 

蒼龍「個室に二人で入るわけにもいかないじゃん」

 

望月「そりゃそうだけど......で、何するつもり?」

 

蒼龍「んー......ノーパンとか?」

 

望月「痴女じゃないんだからさ。それに外で迷惑を掛ける行為はアウトだよ?」

 

蒼龍「別に本番するわけじゃないし、個室なら分からないって。ただ、そう。セクシーアピールってやつよ」

 

望月「そういう軽はずみの行動が後悔に繋がるんだよ」

 

蒼龍「もっちーって、意外に真面目だね」

 

望月「人並みに常識があるだけだよ」

 

蒼龍「うー......じゃ、じゃぁ体験だけ体験!」

 

望月「体験?」

 

蒼龍「ここで脱いでみて。ダメそうならやらない」

 

望月「そこまでしないと納得いかないの?」

 

蒼龍「やらないで後悔したくないもん」

 

望月「......はぁ。仕方ないなぁ」

 

蒼龍「勿論、もっちーも脱いでね?」

 

望月「脱いだところでわたしは意見変わらないと思うけど」

 

蒼龍「だから体験なんだって」

 

望月「はいはい......分かったよ」スル

 

蒼龍「えっ、こっち向いて脱ぐの?」

 

望月「密室なんだから恥じる必要ないでしょ?」

 

蒼龍「そ、そういうものかな」(もっちーって意外にこういうとこ淡泊なのね)

 

蒼龍「じゃ、じゃあわたしも......」スル

 

望月「どう?」

 

蒼龍「す、スースーする......。これは無理かな」

 

望月「だから言ったじゃん。じゃ、穿くよ」

 

蒼龍「あ、ちょっと待って」

 

望月「ん?」

 

ピラ

 

望月「......何してんの」

 

蒼龍「まぁ、予想はしてたけど、もっちーってツルツルだね」

 

望月「駆逐艦でそうじゃない子なんていないと思うけど? 少なくとも睦月型ではいないよ」

 

蒼龍「へぇ、そうなんだ」

 

望月「もしかして、それを確かめたくて捲ったの?」

 

蒼龍「あはは」

 

望月「もう何考えてるんだか。取り敢えず、もういいでしょ? 手、離してよ。お腹が冷えちゃう」

 

蒼龍「ああ、ごめん。ん......?」

 

望月「どうかした?」

 

蒼龍「ああ、いやなんでもー。あはは」

 

望月「なんか凄く変な事考えてる予感がしたけど?」

 

蒼龍「だ、大丈夫! なんでもないから。あははは」

 

蒼龍(流石にあんな事考えていたなんて本人の前では言えないよね)

 

望月「ま、面倒な事にならなかったら何でもいいけど。そろそろ戻ろ」

 

蒼龍「りょうかーい」

 

 

ガチャ

 

蒼龍「大佐、ただい......あ」

 

望月「戻った......よー」

 

 

提督「また恋愛の曲か? もう勘弁してくれないか」

 

飛龍「私、これがどうしても好きで!」

 

提督「そのセリフ、もう何回目だ?」

 

飛龍「これで最後、最後ですから!」

 

提督「いや、そろそろ精神的にキツイんだが」

 

飛龍「男性なんですから頑張ってください! さ、いきますよー」

 

提督「待て、歌うとは言ってn」

 

飛龍「コイスルオトメ、参ります!」

 

提督「 」

 

 

望月「飛龍さんて奥手なんだか大胆なんだか分かんないね」

 

蒼龍「わたし達が来るまでずっと恋愛曲歌わされてたんだ......そりゃ、キツイわ」

 

望月「ほら、ブレーキ役、しっかり」クイクイ

 

蒼龍「ふぅ、全く......はいはい。ちょっと飛龍――」




蒼龍が新たなフェチに目覚めない事を祈ります。
多分、大丈夫だとは思いますが。

望月は怒らせると意外に怖い印象が何故か俺の中ではあります。

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