提督の憂鬱   作:sognathus

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鈴谷達が部屋で暇をしています。
部屋にはエアコンがないので暑い時は扇風機に当たるしかありません。
そんな時のお話です。


第45話 「避暑」R-15(挿絵あり)

提督が所属している鎮守府は日本ではなく、海外。

それも、果たして日本人でどれだけの人が知っているのか分からない程の果ての地。

其処は一年を通して気候が温暖で、よく言えば常夏気分、悪く言えば年中蒸し風呂の気分が味わえた。

 

鈴谷「あっち~」バッサバッサ

 

熊野「はしたないですわよ鈴谷。下着が丸見えではありませんか」

 

鈴谷「だってあっついんだもん」

 

熊野「暑いからと言って淑女が扇風機の前でスカートを捲り上げるなんて下品ですわ!」

 

【挿絵表示】

 

鈴谷「捲り上げてるだけじゃないじゃん。バサバサやってるし」

 

熊野「子供じみた言い返しをしないでくださいまし! は・し・た・な・い、と言ってるのです!」

 

鈴谷「えー、だってこれ涼しくて気持良いんだもん」

 

熊野「だからって、気軽にやっていいものでは......」

 

鈴谷「クマノン、ま・じ・め・す・ぎ。女同士なんだから別にいいっしょぉ?」

 

熊野「わたくしは貴女に節度を持って欲しいのですっ」

 

鈴谷「あー鈴谷、そういうの無理。超無理。だから諦めて」

 

とうとう鈴谷は、スカートをはためかせるのをやめて、捲りっぱなしにして直接当て始めた。

 

熊野「な、なんという堕落......」

 

鈴谷「ていうか、クマノンも暑いっしょ? やればいいじゃん?」

 

熊野「わたくしはそんなはしたない事はいたしませんわ!」

 

鈴谷「無理しない方がいいよー? 熊野んだってスカートの中蒸れて暑いっしょぉ?」

 

熊野「例えそうだとしても、そこは淑女として忍んでこそ......」

 

鈴谷「えー、でもあんま我慢しちゃうとさぁ」

 

熊野「な、なんですの?」

 

鈴谷「大事なトコに汗疹ができちゃうよ?」

 

熊野「......っ」カァ

 

熊野は顔を赤くしてスカートを少し抑えた。

くしくも鈴谷の指摘の効果があったようだった。

 

鈴谷「あー鈴谷見たくないなー。クマノンが汗疹ができちゃってお股掻いてるところなんて」

 

熊野「そ、そんな事、例え汗疹になってもわたくしがするわk」

 

鈴谷「あ、じゃあ汗疹になってもいいんだ?」

 

熊野「そ、そういうわけでは......」

 

鈴谷「頑固だなぁ......あ、そうだ!」ポン

 

熊野「鈴谷?」

 

鈴谷「こうすれば解決じゃん!」

 

鈴谷はそう言うとおもむろにスカートの中に手を入れ、下着を脱ぎ始めた。

 

熊野「あ、貴女何をしてるんですの!?」

 

鈴谷「鈴谷的にはこれが一番、ココが蒸れない方法でありましてー」

 

鈴谷「それにこれなら鈴谷の方がはしたないわけだから、クマノンもスカート捲ってもそんなに恥ずかしくないっしょ?」

 

熊野「ど、どういう思考回路してますの貴女は!?」

 

鈴谷「当然の結果でありますー!ってことでポーイ」

 

パサッ

 

薄いブルーの可愛いショーツが綺麗な放物線を描き、見事に鈴谷のベッドに着地した。

 

熊野「す、直ぐに穿きなさい!」

 

鈴谷「やだ。あ、これー超気持ち良い! 超涼しいー♪」

 

熊野(あわわ......鈴谷のアソコが丸見え......)

 

鈴谷「もう、クマノンも我慢しないで早く捲っちゃいなよ?」

 

熊野「それより早く下着を......!」

 

鈴谷「じゃ、クマノンが最初、鈴谷がやってたみたいにしたら穿いてあげる」

 

熊野「そ、そんな卑怯ですわ!」

 

鈴谷「やってみなってー。絶対に気持ち良いから」

 

熊野「で、でも......そんなはした......恥ずかし......」

 

鈴谷「今は、鈴谷の方が恥ずかしいから問題ないって。ほらほら」ピラピラ

 

そうやって鈴谷は無毛の無防備な秘所を見せつけた。

本人が全く動じてない時点で、秘所という言葉自体が適切かどうかも怪しかった。

 

熊野「っ、何見せつけてるんですの!」

 

鈴谷「クマノンが早くしてくれたらやめたげるー」

 

熊野「くっ」

 

鈴谷「ほらー、早くやってよー」

 

熊野「......わ、わかりましたわ。で、でもあまり見ないでください......まし」

 

鈴谷「やだ、見る」

 

熊野「そんなっ」

 

鈴谷「今の鈴谷の方が恥ずかしいカッコしてるじゃん。普通だって普通」ピラピラ

 

その普通は明らかに普通じゃないはずだったが、完全に鈴谷のペースに飲まれた熊野には既に反論する考えが起こらなかった。

 

熊野「うぅ......もう、分かりました......。だからそんなに見せないで下さい......」

 

鈴谷(顔を真っ赤にしてるクマノン可愛いー♪)

 

鈴谷「ほら、早く早くー。仲間になれー♪」

 

熊野「その言葉がどれだけわたくしの覚悟を挫いてるのか分かってますの!?」

 

鈴谷「もうっ、分かってるから、ハイ!」バサッ

 

熊野「きゃぁ!」

 

不意に鈴谷にスカートを捲られて、熊野の可愛い下着が姿を現した。

薄いピンクに控えめのフリルが飾られた熊野らしいオシャレなショーツだった。

 

鈴谷「お、可愛いの穿いてるじゃん、クマノン~♪」

 

熊野「み、見ないで......!」

 

鈴谷「ほらー、やっぱり太ももの所とか汗ばんじゃってるしー」

 

熊野「うぅ......」プルプル

 

鈴谷「ほらほら、次は扇風機デビューだよっ」

 

熊野「わ、分かりましたから。そんなに押さないで......」

 

鈴谷「はーい。お客様一名入りまーす!」

 

熊野「何処のいかがわしいお店ですの!?」

 

 

ブォォ

 

熊野「あ......」

 

鈴谷「どう? どう?」ウキウキ

 

熊野「す、涼しい......」スー

 

鈴谷「でしょー?」

 

熊野「しょ、正直言いまして、これ程とは......ふぅ」

 

扇風機の風が当り、汗を掻いて蒸れていた箇所が急速に冷やされる感触を感じた。

汗が冷やされるという感覚が、ここまで涼しさを感じさせるという事に熊野は驚いているようだった。

 

鈴谷「ねっ? 癖になるっしょ? 最高っしょ?」

 

熊野「ちょ、あまり調子に乗らないで下さいまし。......でも、確かに気持ち良い......涼しい......」

 

鈴谷「ね、今度はパンツ脱いでみなよ?」

 

熊野「やっ、さ、流石にそれは......」カァ

 

鈴谷「ぜっったいに今より気持ち良いって!」

 

熊野「貴女、さっき言ってた事と違いますわよ! わたくしがやったら穿くという約束だったじゃありませんか!?」

 

鈴谷「クマノンも脱いでくれたら、ちゃんと穿くってー。ね、一回でいいからっ」

 

熊野「そ、そんなにお願いされたって......」

 

鈴谷「そんなに恥ずかしがることないってー。大体、一番最初にやってたのは鈴谷じゃなくてモガミンなんだよ?」

 

熊野「えっ?」

 

熊野は鈴谷の言葉に驚きの声を上げて、今まで我関せずの態度でベッドで本を読んでいた最上に視線を向けた。

 

最上「ちょっと鈴谷、そこで僕を巻き込まないでほしいな」

 

鈴谷「でも現にモガミン今、穿いてないっしょ?」

 

最上「まぁね」

 

鈴谷「熊野んに証拠見せてあげてよ」

 

最上「見せろって言われると、なんか露出狂みたいで気に入らないんだけど、まぁ減るものでもないし。......はい」ピラ

 

最上は、鈴谷と同じく無毛の秘所を恥ずかしげもなく晒した。

確かに穿いていなかった。

 

熊野「......!」カァァ

 

鈴谷「ね、穿いてないっしょ?」

 

熊雄「そ、そんな......」

 

鈴谷「あー、でもやっぱり毛は剃ってるよねー? こう暑いと見苦しいし、毛もベッタリになっちゃうもんね」

 

最上「僕は生えてないよ。薄いと勘違いしてたの?」

 

鈴谷「あ、モガミンもそうだったんだ。うん。鈴谷も生えてない派」

 

最上「なんだ仲間じゃん」

 

鈴谷「だねー。パイパン同盟ー、なんて」

 

最上「それ人前で絶対言わないでね」

 

鈴谷「流石に言わないってー。てことで、クマノン?」

 

熊野「え?」

 

鈴谷「脱いで♪」

 

熊野「......もうどうでもいいですわ」スル、パサ

 

この時点で熊野は完全に鈴谷に負けたと自覚しており、下着を脱ぐという行為に対する羞恥心も消えかけていた。

 

鈴谷「お、クマノンも生えてないんだ―」

 

最上「全員同じだったね」

 

熊野「ちょ、そんなに見ないで!」

 

鈴谷「あはは。人の事言えないけどツルツルで赤ちゃんみたいー♪」

 

熊野「もうっ、やめてって言って......」

 

鈴谷「はいはい。めんごめんご。じゃ、当ててみー?」

 

熊野「なんて軽い謝罪ですの......もう」

 

ブォォォ

 

 

熊野「あふぅ......」

 

直接肌に当たる風は確かに気持ち良かったが、それとは別のなんともいえない初めての感覚が熊野の表情を緩ませた。

 

鈴谷「お、クマノンのレア顔キタコレ!」

 

熊野「何言ってるの!?」

 

最上「気持ち良いでしょ?」

 

熊野「え? まあ、その......うん」コク

 

鈴谷「鈴谷は暫くモガミンとお話してるから、クマノンは当たってていいよ?」

 

熊野「そ、そう?」

 

鈴谷「うん。遠慮しないで。ね? モガミン」

 

最上「僕も鈴谷も熊野が部屋に来るまでに結構やってたからね。遠慮しなくていいよ」

 

熊野「そ、そう? で、では有り難く使わせてもらいますわ」

 

熊野(アレ? なにか忘れているような......)

 

鈴谷「落ちたね」ボソ

 

最上「そだね」ボソ

 

 

――数分後

 

熊野「~♪」

 

熊野はすっかりこの状態が気に入り、ご満悦の様子だった。

鈴谷と最上はそんな彼女を尻目にガールズトークに花を咲かせていた。

 

鈴谷「いやー、すっかり気に入ったみたいだねー」

 

最上「そだね。それにしても」

 

鈴谷「ん?」

 

最上「こうして熊野を後ろから見てると、時々扇風機の風がスカートの後ろまで捲って半分お尻見えたりしてるじゃん?」

 

鈴谷「まぁ強だからね」

 

最上「あの、熊野がって思わない?」

 

鈴谷「だねっ。なかなかシュールな光景だよねー」

 

最上「これは、基地内でのノーパンの許可を大佐に貰う必要があるかもね」

 

鈴谷「それ、ナイスアイディア!」

 

 

~数日後、執務室

 

鈴谷「という事でノーパンを希望します!」

 

提督「そうか。俺の説教と罰則を受ける覚悟はあるという事でいいんだな?」




なんか、最近タガが外れてきた気がします。
いや、書いてて楽しいんですけどね?

更新速度が落ちてしまって申し訳ないです。
でも、止まったりはしないので宜しくです。

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