提督の憂鬱   作:sognathus

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弾薬がヤバくなったみたです。
提督はどうするのでしょう?

*今回は他の鎮守府の提督がメインです。


第39話 「トレード」

提督「ふむ......」

 

翔鶴「弾薬、今月は厳しいですね」

 

提督「そうだな。とうとう3桁だ」

 

翔鶴「他の資材は6桁あるんですけどね......」

 

提督「常に保有限界の鋼材とボーキを弾薬と交換できればな」

 

翔鶴「一度、本部に相談してみては?」

 

提督「......そうだな。こうして悩んでても埒が明かないか。翔鶴、通信を繋いでくれ」

 

翔鶴「はい。分かりました」ニコ

 

 

――数十分後

 

提督「ふぅ......」

 

翔鶴「どうでした?」

 

提督「何とかなりそうだ。特定の資材が不足している鎮守府と交渉して交換するよう指示を貰った」

 

翔鶴「よかった♪ それなら何とかなりそうですね」

 

提督「そうだな。では早速各鎮守府に連絡を取ってみるか。翔鶴、すまないが」

 

翔鶴「はい。連絡先の一覧表ですね? こちらに」トン

 

提督「ありがとう。ふむ......」ペラ

 

 

~とある鎮守府

 

T督「えっ、資材の交換ですか?」

 

提督『そうです。何か不足している資材がありましたら、弾薬以外とならで交換が可能なんですが』

 

T督「というと、そちらは弾薬が不足してるんですね?」

 

提督『そういう事です』

 

T督「なるほど。因みに交換をするとして、そちらはどれくらいの弾薬をご希望なんです?」

 

提督『そうですね。本当に不足しておりまして......できましたら、今後の事も考えて3万ほど頂けらたらと』

 

T督「3万ですか? うーん、3万かぁ......それは......うーん......」

 

提督『当方としては弾薬さえ頂けるのでしたら、同数の資材でなくてもある程度融通を効かせることは可能ですが』

 

T督「ほう。というと?」

 

提督『そうですね。もし先ほど提示した数量の弾薬を頂けるのでしたら、鋼材かボーキどちらかを1万余分にお付けさせて頂く、というのではどうです?」

 

T督「よ、余分に一万ですか? あの、それは折半とかも可能ですか?」

 

提督『資材ごとに分割したいという事ですか? 勿論可能です』

 

T督「そうですか! それは助かります。あ、でも本当に大丈夫ですか? 一万も追加なんて......」

 

提督『御心配には及びません。その2つに関しては常に大体保有限界を保ってますので』

 

T督「そ、そうですか......」(一体どういう運用をしてるんだ?)

 

提督『それで、いかがでしょうか?』

 

T督「え? ああ、はい。そちらが問題ないのでしたらその条件で! 」

 

提督『そうですか、ありがとうございます。では、後ほど本部から指示書が届くと思いますので、交換の手順についてはそれに沿って頂いて』

 

T督「はい。わかりました。こちらこそありがとうございます。助かります」

 

提督『いえ、それはこちらも同じですから礼には及びません。では、よろしくお願いします。失礼します』

 

T督「はい。それではまた。失礼します」

 

ガチャ

 

 

叢雲「どうだった?」

 

T督「やったー! これで資材不足の問題が何とかなるぞー!」

 

叢雲「そんなに貰えるの?」

 

T督「弾薬は半分になっちゃうけど、それを補って余りある成果だよ!」

 

叢雲「へぇ、よかったじゃない」

 

T督「うん。本当にその通りだよ。これで大型建造でまた大和を狙えるぞー!」

 

叢雲「っ、そういう使い方をやめなさいって言ってるでしょ!」ドン

 

T督「じょ、冗談です。ごめんなさい......」

 

叢雲「全く、いつまで経っても......子供じゃないんだから。あら?」

 

T督「ん? どうしたの?」

 

叢雲「さっき交渉していた提督ってこの人よね?」

 

T督「うん。そうだよ。それが?」

 

叢雲「この人、階級が大佐ね。貴方より階級が下じゃない。話しぶりから目上の人かと思ってたわ」

 

T督「あ、ホントだ。多分不足階級の人じゃないかな」

 

叢雲「不足階級?」

 

T督「うん。本来は僕と同じか上の階級なんだけど、なんらかの理由で一定の戦果が維持できない人の事だよ」

 

叢雲「貴方はこの人の事、実際は上の人だと思ってるの?」

 

T督「そうだね。話し方が落ち着いていて丁寧だったし、奢りとかも感じなかった。多分、少将か中将クラスの大佐だよ」

 

叢雲「階級が安定しないっていうのも大変ね」

 

T督「僕ら提督の殆どは特別勅令徴兵で集められた人たちだからね。正規の軍人というわけでもないし、仕方ないよ」

 

T督「どんな人なのかなぁ。一度その人の鎮守府を見に行ってみたいな」

 

叢雲「視察目的なら可能だと思うけど......浮気とかしちゃ嫌よ?」

 

T督「大丈夫! この指輪は裏切らないよ! カッコカリでも僕は本気さ!」

 

叢雲「うん......ありがとう♪ ん......」チュ

 

T督「ん......」

 

T提「でも、この資材は本当に有り難いよ。臨時でもね」

 

叢雲「そうね。また何処の鎮守府に応援要請が来るか分からないし、備えは必要だわ」

 

T督「あのレ級達強かったなぁ......」

 

叢雲「襲われた鎮守府は半壊だったわね。全滅する前に間に合って良かったけど......」

 

T督「指揮官クラスは全部逃げちゃったからねぇ。しかも最後にこっちに向かって」

 

『またねー』

 

T督「だってさ」

 

叢雲「全くというほど、悪意を感じなかったわね。それでいて敵意はしっかり持ってて攻撃に迷いが全くない......恐ろしい敵」

 

T督「そうだね。でも負けるわけにはいかない」

 

叢雲「あまり無理しないでね」

 

T督「ありがとう。でも本当にもしもの時はごめんね。僕、正規の軍人じゃないけど、それでも軍人としての覚悟は正規の人以上のつもりだから」

 

叢雲「絶対にそうはさせないわ......。貴方と私はずっと一緒よ」ギュ

 

T提「うん......僕もそのつもりだよ」ギュ




リア充爆発しろ!
鎮守によっては同じ艦娘でも微妙に違う可能性ありますよね。
こちらの叢雲は甘々の熱々です。

*リアルの提督はここまで立派でもイケメンでもありません。
*弾薬はここまで枯渇してるわけではありませんが、同じ遠征しかしない所為で最後に6桁になったのはいつかだったか覚えてないくらいには常に不足してます。

ご利用は計画的に!

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