暇つぶしで書いたナルトに転生   作:ペンウッド英国無双

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kira01様・黒澤様・ボヘミアン様・ティール様・デュラハン様・ピクミン様、ご様感想、ご指摘、ご提案ありがとうございました。

昨晩の内に上げるつもりが遅くなり申し訳ない

6話目です。


暇潰しに書いたナルトに転生6

「すごい霧ね、前が見えない!」

 

俺達は濃霧の中小舟で波の国に向かっている。舟は建設中の巨大な橋に沿い、マングローブに隠れながら町の桟橋に到着した。

 

「あーやだやだ (次に襲って来るとしたら 中忍じゃなく上忍に違いない……)」

 

カカシ先生が随分とだらけている、先の桟橋に到着した時から見られてるの気づいた様子もないし…さてどうしたものか………とりあえず。

 

「そこだぁー‼」

 

気配を感じた場所へ苦無を投げた。

 

「ナルト! なんてことすんのよぉ!」

 

「グボォ‼」

 

苦無を投げるとピンクが俺の頭をぶん殴る、綱手の元で修行したわけでもないのになんでそんなに力が強いんだよ。

 

「そこに何が居たような気がしたんだってばよ」

 

「はい、ウソ‼」

 

「こら!チビ‼まぎらわしいことすんじゃねェ‼」

 

カカシがナルトが投げた場所を探ると、そこにはプルプル震えている“白い毛並みのうさぎ”が居た。

 

「(あれはユキウサギだ…今は春。…あの毛色は光が余り当たらない室内で飼われた、“変わり身用”のユキウサギ…さっそくお出ましか)」

 

「(苦無は予定通り森の中…しかもかすった手応えが有った、この体で上忍クラスとは戦えんが時間稼ぎくらいは出来るだろ)」

 

カカシは周囲の気配を探り始め、俺は残り少ないチャクラを練り始めポーチの中から何枚かの札を取り出す。

 

 

第七班の上、気配を隠しながら見下ろす忍び。

 

「成る程…こりゃ、あいつら【鬼兄弟】レベルじゃ無理だ…木の葉隠れのコピー忍者写輪眼のカカシ…それと」

 

カカシから金髪の少年に視線を移し、左の肩に有るかすかな切り傷をなぞる、その傷はナルトが投げた苦無がかすったものだが彼にとっては痛くも痒くもない、しかし下忍に成ったばかりのものがつけられるとは思えない。

 

「あの金髪の小僧……俺の気配に気付いてやがった…それに俺に一撃いれるとはな…少しは楽しめそうか」

 

背に背負った巨大な包丁のような刀をナルト達にむけて投げた。

 

 

 

 

「全員伏せろ!!」

 

風切り音を聞きつけカカシが怒鳴る。

 

「うごォ」

 

サスケがタズナを庇い、押し倒し。

 

「え?ナニ…」

 

何が起こったか理解できずに棒立ちのピンクを俺が覆いかぶさるよう押し倒すが。

 

「私に触れるな変態ィ‼」

 

「ガッ」

 

ピンクは何を血迷ったか、暴れ俺の顎をかち上げた。

 

迫る白刃、回避は既に間に合わない、このままでは俺の胸ごとピンクの腕が落ちる、ピンクが怪我しようが知ったことではないが変わりが来るまでの時間稼ぎ位はしてもらはないと困る。

 

刃の鎬を踵で蹴り上げ軌道を変えた、しかし刃は僅かに上方にずれただけで俺の首を切断し、そのまま飛び木に突き刺さった。

 

頭を失った首から止めどなく血が吹き出し、辺り一帯を朱に染め上げて行く……

 

「きゃ…ナニこれ…温かい水?…」

 

目を閉じていたピンクが目を開き自分に降り注ぐ血と、血を吹き出すナルトの首の無い体を見上げた。

 

「え?…」

 

ーーゴトリーー

 

ナニか丸いものがピンクの顔の横に落ちる…

 

見るな…ピンクの頭はそう警告しているのに、ピンクの体はそちらを向いてしまう…そこに有ったのは…ナルトの頭、そのガラス玉のような光を失った瞳に自分の血濡れの姿を見た瞬間ピンクは自我を取り戻した。

 

「イヤァァァァァアアア‼」

 

ナルトの体を押しのけ、無様に這い蹲りながらナルトの死体から逃げる、少し離れると胃の内容物を盛大に撒き散らす。

 

「ナルト!(…バカなナルトがこんな簡単に…おのれ許さんぞォ……ハィ?…)」

 

取り乱しながらナルトの頭を見たカカシは確かにナルトと視線が合った、それだけでなくナルトの生首は声を出さず口だけで「大丈夫だってばよ」、さらにウィンクのオマケ付き。

 

影分身とナルト本人が何時入れ替わったのかわからないが、本人が無事なら問題無い。

 

 

「(…いつの間に入れ替わったんだ?……いや考えるのは後だ、いまはこの状況をなんとかするのが先決)…クッ…サスケ、タズナさんとサクラを守れ」

 

僅かに動揺するも、すぐに考えを一度やめ唯一動けそうなサスケに指示を飛ばす。

 

カカシの指示で状況についていけなかったサスケはサクラを担ぎタズナの元に行き、二人を背に庇うように立ち辺りを警戒する。

 

サスケが警戒するのと突き刺さった剣に一人の男が降り立つのは、ほぼ同時だった。

 

「(…こいつは確か…)へーこりゃこりゃ……霧隠れの抜け忍【桃地 再不斬】君じゃないですか」

 

「お前ら手を出すな、下がってろ。こいつはさっきの奴らとは違う(…このままじゃあ…ちとキツイか…)」

 

 

足手まといを連れたまま再不斬とやるのを危険と感じ額当てを引き上げた、額当てに隠されてた左眼の瞳は赤く巴形の印が見える。

 

「写輪眼のカカシ…まさか噂に名高い写輪眼を見る事が出来ようとは…だがやめとけ既に一人死に、二人は戦闘不能と護衛対象、最後の一人も雑魚お前が守らなければあっさり殺される…ジジイをおいて行けばお前と下忍は見逃してやる」

 

再不斬の言っている事は正しい、サクラは戦えない、落ち着いて見えるがサスケとて動揺していない訳ではない、これで戦闘になればまずカカシ以外全滅はまぬがれない。

 

「ククッ…偉そーに額当てまでして忍者気取りか……だが所詮は忍びごっこ遊び…里に戻って俺のビンゴブックに乗ってから俺に殺されに来い」

 

「ピンクとアホに感しては同意見だってばよ、でもあんたも忍びを辞めたほうがいいんじゃないかってば」

 

「あ?…誰だ‼」

 

どこからか聞こえて来た声に再不斬は周囲の気配を探すも見つからない。

 

「何処を探している?目の前にいるってばよ」

 

声の聞こえる場所には首が有るだけ…………そう、首しか無い。

 

「グ…ナニィ‼」

 

首に気を取られていた再不斬の背に大量の札を巻き付けたナルトの体がへばりついている。

 

「俺の影分身は既存の影分身に改良を加えた独自のもの、一撃で内包したチャクラを全損させないと消えないんだってばよ…それじゃあの世で悔いな」

 

「まッ待て‼」

 

ナルトの体は一気に膨らみ……弾けた………

 

 

 

……辺り一帯に異臭が撒き散らされる、肥溜めの臭いを何十倍にも濃縮したような臭い、爆発に使用した札は誰得な肥溜め臭のペンで描いた激臭札、爆発と同時に対象にへばりつきどうあがいても一週間は臭いが取れない優れもの。

 

その臭いの中心に剣から落ち白目で気を失っている再不斬がいた。

 

「ぷっ…クククあっはは“まッ待て”だって、忍びを語っていながら死ぬ覚悟も出来てないなんて笑っちまうってばよ、それにそんなクサイ臭いをプンプン撒き散らして便器ブラシ・再不斬に改名したほうがいいんじゃないの?」

 

ナルトは頭だけで器用に転げ回りながらケラケラ笑っている、笑い声で目が覚めたのか再不斬の体は怒りと羞恥で震えている。

 

「…ロス…コロス!…小僧貴様だけは必ず殺すゥ‼」

 

飛び上がり首切り包丁を手にナルトの頭を真っ二つにするも。

 

「残念ムダだってばよ、本体は何処かわっかるっかなぁ」

 

ポン…と空気が弾けるような軽い音と共に頭は白煙となって消え。

 

「ククク…ブチ殺す!…何処イキヤガッッッッタァァ!糞がぁぁきいィィィ‼」

 

再不斬はナルトを探しに本来の目的であったタズナさんをよそに首切り包丁を振り回しながら森の中に駆け込んで行った、残されたのは状況についていけず呆然とする第七班とタズナさんだけだった。

 

「なあ先生さんよ…これが忍びの戦いなのか⁇」

 

タズナの言葉にカカシは答える事が出来なかった。

 

 

 

「ん…」

 

「どうしたのナルト君」

 

俺は今宿で寝ていたら、影分身が消えた事を感じ目を覚ますと、目の前にヒナタの顔が覗き込んで来た、後頭部は温かく柔らかなももの感触、どうやら寝ている俺に膝枕していたらしい。

 

「第七班に同行させてた影分身が死んだ…」

 

「Dランク任務程度で死ぬような事が有るの?」

 

「アホ共がごねた上に任務を偽られてCランクがBランクになってたみたいだ」

 

なにやってんだが、平和ボケがすぎるだろう依頼の真偽も調べられず、さらには家族のわがままを通す…何か有ったらどうするんだか、実際俺が居なければピンクは確実に死んでたぞ。

 

「そっか。第七班は大変そうだね……でどうするの?」

 

「まぐれでも俺を殺した奴に興味が有る…ちょっと行って来る」

 

「私も行っていいかな?」

 

「ああ、先に影分身を送っておく、皆で行こう」

 

 

 

「ねぇ、カカシ先生どうするの?」

 

落ち着いたのかピンクがカカシに問いかけた

 

「そうだねナルトが何処に居るかわからない「俺なら此処にいるってばよ」…いたの…それじゃ再不斬が戻る前に此処を離れよう」

 

何時の間にかカカシ達の後ろにナルトがいた、カカシはナルトの姿を確認すると疲れた顔をしていた。

 

しばらく進むと後ろから異臭とドドドっと何かが走る音が聞こえて来た、それは異形の化け物だった、撒き散らす異臭は不快で鼻が曲がりそうな程、その顔は憤怒からか醜く歪み一直線に俺達に向かって来る。

 

「まァァてェェイ!ミツケェタゾォ、ガキィィ‼」

 

その声は地獄の底から亡者達の怨嗟の声、そんな妖怪を前にカカシが俺達を庇うように前に出た…

 

「妖怪厠神が出たってばよ、トイレを汚く使ったのは誰だってば」

 

「テメェのせいだろうが…今すぐブチ殺してやりたいが、その前にカカシお前を倒さなきゃならねーようだな」

 

妖怪厠神は水の上に立ち、右手を胸の前に、左手は天を指すように印を組む。

 

(かなりのチャクラを……練り込んでやがる!)

 

「忍法……霧隠れの術」

 

辺り一帯に濃い乳白色の霧が立ち込める。

 

「消えた⁈」

 

「まずは、俺を消しに来るだろうが……奴は霧隠れの暗部で【サイレント・キリング】の達人として、知られた男だ…気が付いたらあの世行きだった…なんて事になり兼ねない…(正直この臭いで何処にいるか丸わかりだけどね)…お前達も気を抜くな!」

 

「八ヶ所……咽頭・脊柱・肺・肝臓・頸静脈・鎖骨下動脈・腎臓・心臓、さて…どの急所がいい?」

 

普通そんな問いに律儀に答える奴は余程のバカか自信家でしかない、現にピンクとアホはビビり震えているが、唯一例外のナルトは。

 

「イヤイヤ、頸静脈なんか狙いにくい所よりも頚動脈でしょどう考えても、それに鎖骨下動脈も確かに急所だけど正確に狙うなら腋窩動脈な、あと大動脈弓、大動脈、腹腔動脈、鼠径動脈、延髄、脊柱は頚椎の四より上を狙わないとあとチ○コも忘れずにね他にも急所なんていくらでも有るけどもしかして上忍のくせして知らないってば?」

 

ナルトの指摘に霧の向こうで殺気が溢れて来る、その殺気にカカシの身体が反応し、胸の前で印を組む。

 

カカシと再不斬、上忍と上忍による殺気のぶつかり合いにアホはクナイを持つ手が震えて、身体からは否応なしに冷や汗が流れ出て来る。

 

「(ス…スゲェ、殺気だ!……眼球の動き一つでさえ、気取られ殺されるそんな空気だ)」

 

今まで感じた事もない雰囲気に精神を追い詰められるアホ、それは相手の実力が自身とかけ離れている事を理解している事でも有る、実力差を理解出来ないピンクは警戒しているがアホ程緊迫していない。

 

「(…小一時間もこんな所に居たら、気がどうにかなっちまう!…自分の命を握られる感覚…ダメだ…これならいっそ死んで楽になりたいぐらいだ…)」

 

アホの状態を察しカカシが穏やかな声で。

 

「サスケ、安心しろ…お前達はオレが死んでも守ってやる、絶対に殺させやしなーいよ!」

 

「それはどうかな…」

 

再不斬の声が随分と近くから聞こえる、タズナを中心とした卍の陣の中心に再不斬が首切り包丁を構えている。

 

ナニこれ…もしかして奇襲したいの?…奇襲したいのになんで話すの?バレバレじゃん!…ナニ、妨害して欲しいの、俺に向けたその尻は誘いなの…誘い受けなんだね、なら仕方ないよ。

 

「終わりだ」

 

ナルトがニヤリと嫌な顔で笑う、首切り包丁を構えナルトに無防備な尻を突き出す再不斬に何処から取り出したのかバットを構え…ブン殴った。

 

「グォ!」

 

変な叫びと共に盛大にぶっ飛ぶ、その瞬間背後からナルトを狙った再不斬をカカシが苦無で突き刺した。

 

「終わりだ」

 

「それはどうかな…分かってねェーな、そんなんじゃ…このオレ様は倒せない…絶対にな!…俺もそんなに甘くないんだよ‼」

 

カカシの背後から再不斬が現れ蹴り飛ばした、防御が間に合わず、胸部に直撃を喰らい空を滑るように吹っ飛ぶ。

 

蹴飛ばされ、吹っ飛んだカカシは水の中に突っ込んだ。

 

「(…な、何だ?この水…やけに重いぞ…)」

 

「フン…バカが!…水牢の術‼」

 

水で作られた牢獄がカカシを包む。

 

「ククク…ハマったな。脱出不可能のスペシャル牢獄だ…お前に動かれると厄介なんでな…さてと…カカシ、お前とのケリは後回しだ。…まずは、アイツらを片付けさせて貰うぜ…(水分身の)」

 

ーードスーー

 

印を組んだ再不斬を背後からカカシが苦無で刺した。

 

「な、に」

 

再不斬は水牢の中のを確認するが中のカカシは水になっていた。

 

「終わりだ」

 

「チィ!」

 

水牢から腕を引き抜きカカシの苦無をよけ距離を取り、印を組むが、まるで鏡合わせのようにカカシも同じ印を組んで行く。

 

「(馬鹿な!)」

 

後から印を組んだカカシが先に術を発動させ巨大な水の龍を再不斬に放つ、再不斬はなす術なく流され木に叩きつけられ、後から飛んで来た苦無に体を縫い付けられた。

 

「何故だ…お前には未来が見えるのか…⁈」

 

「ああ、見えるお前は死ぬ」

 

カカシが苦無を構えると、何処からか千本が再不斬の首に突き刺さる。

 

「ふふ…本当だ死んじゃった」

 

声の聞こえた方向、木の上そこには、髪を頭上に結って白いお面を着けた人間が立っていた。

 

 




書けないから、文才が無いからって
そんな理由で現実に逃げるだけなんて耐えられない
私は厨二病
だから そう私は永劫妄想して有りたい。

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