暇つぶしで書いたナルトに転生   作:ペンウッド英国無双

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長らく放置していましたが久し振りに息抜きで書いてみました。
相変わらずの駄文ですが宜しければお目汚しください。


暇潰しで書いたナルトに転生27

イタチの指示でサスケとイタチ、影分身のナルトは里から離れていく我愛羅達を追いかけている。

 

「背後から9人、このままだと追いつかれる」

 

「サスケとイタチさんは先に行ってくれ俺が足止めする」

 

「任せた」

 

「ウスラトンカチはおい疲れないよう逃げとけ、俺と兄さんがすぐに助けてやる(兄さんと一緒ならどんな敵だって倒してみせる)」

 

背後から迫る忍びを足止めするためにナルトはその場で止まり、サスケとイタチはその横を通り過ぎ森の奥へと向かっていく。

 

サスケとイタチが離れてからしばらくすると音隠れの忍び9人がナルトの前に現れ。

 

「大蛇丸様からお話は伺っております」

 

「そうか、お前達の役割は俺の足止めだ木の葉忍びが見ても違和感無いようにな」

 

彼らは頷くと一瞬で隠れ苦無や手裏剣、術で牽制しながらナルトの動きを抑えに掛かる、当然本気で殺しにかかっているがナルトはポケットに手を入れたまま微動だにしない。

 

空気が弾けた音が聞こえると同時に音隠れの忍びが放ったものが弾かれ隠れていた木々がへし折られていく。

見る事が出来るものがいればナルトの拳が居合の如く抜き放たれた事が見て取れただろう。空気を置き去りにしたその拳のまとう拳圧だけで大人4、5人で囲える木を容易く圧し折る様は恐ろしく音隠れの忍び達は死に物狂いで逃げ惑いながら牽制を必死で仕掛け続けた。

 

 

 

イタチとサスケが我愛羅達に追いついた時我愛羅達は既に倒され拘束されていた。彼らの横に立つ者達は皆赤い雲の描かれた外套を纏い仮面を付けている。

 

「貴様らは!」

 

「兄さん知っているの」

 

「ああ、暁と呼ばれた組織だと三代目から聞いた、今回の木の葉崩しにも関わっている組織、何故ここにいる何が目的だ‼︎」

 

画面越しだからかくぐもった男の声が。

 

「我々の目的は世界平和だ、その為に必要な物を集めている今回もその為に来た。しかし君たちから来てくれて助かるこれで必要な物の内2つ揃った」

 

「何を?」

 

「我々が欲しいのは尾獣とそれを支配できる写輪眼だ、火影になるほどの男の物だ我々の必要分としては十分だろう」

 

「なん…だと」

 

「抵抗はしてくれるな万が一目に傷がついては困る」

 

「ギャァアアア‼︎」

 

イタチの背後から聞こえた肉を切り裂く音と共にサスケの悲鳴が聞こえ、続いて湿った何かが地面に落ちた音で振り向くとそこには背後から切り裂かれ大量の血を流し痙攣するサスケがいた、痙攣は徐々に小さくなりやがて完全に止まる。

 

「うちはと言えどガキはこんなものか」

 

そのまま目を抉り出そうとする姿を見てイタチは頭の中で何かが切れた音を確かに感じた。

脳の奥から溢れ出す熱量と激痛、しかしその痛みはサスケを殺された憤怒に上書きされ塗りつぶされていく。

 

「(何処か遠くで笑い声が聞こえる、うるさい黙れ)」

 

嫌に聞き覚えのある笑い声がイタチの鼓膜を震わせ脳を溶かしていく。

 

「ハハハアハハハハハ(ああそうか、これは俺の声だ)アハハハハハハハハ・・・殺す‼︎」

 

「あまり強い言葉を使うな、弱く見えるぞ」

 

声の次に感じたのは背後からの衝撃と胸の焼け付くような痛み。視線を下げれば背中から突き刺された刃が胸まで貫通し体を貫いていた。

 

「兄…さん」

 

意識が飛ぶ寸前聞こえたのは最愛のサスケの声、動かすことすら億劫な眼球を動かすと僅かに息のあるサスケを視界に収める事ができ安堵とともに暗闇に意識は飲まれた。

 

仮面を付けた男は地に伏す二人を仰向けに寝かせ目を無理やり開かせると二人とも写輪眼が万華鏡写輪眼へと変化している。

 

仮面の裏で僅かに笑うと二人の眼球を抉りサスケの体とイタチの眼球を背後の者に渡し。

 

「大蛇丸に応急処置と眼球の移植をさせとけ、我愛羅お疲れ様」

 

「ナルにぃお疲れ様」

 

今まで身動きひとつしなかった我愛羅は顔を上げ仮面の男を見上げる、男は仮面を取りナルトの顔で我愛羅の頭をなでながら。

 

「もう少しすれば木の葉の忍びが来る、俺たちは木の葉と戦い逃げる風を装いこの場を離脱する、何か聞かれても我愛羅はいきなし気を失わされて何も覚えていないと伝えてくれ」

 

「うん!」

 

ナルトは背後にいる実験体に任せてその場を去っていった。

残された実験体はその手にした刃をイタチに向けて振り下ろしす。

 

 

イルカとアスマは音隠れの忍者に足止めされていたナルトを助け先行しているイタチとサスケを追っていた。

 

「ごめんってばよ、ヒナタと全力で戦ったから正直かなりきつかったってば」

 

「あんだけの戦いをしたらまぁ当然だな」

 

「ナルト、忍びの基本はどんな状況でも戦えるようにすることだからなチャクラが練れなくなっても体術でカバーできるように鍛えておくんだぞ」

 

「わかったってばよイルカ先生」

 

イルカ先生は腰に刀を左右に6本挿し両手には抜き身の刀を持って走りその後ろをナルト殿をアスマがカバーしている。

 

「ッ・・マズイ」

 

走っていたイルカ先生が一瞬で消えると前の方から金属の打ちあう音が聞こえた。

 

「おいおい、アレで中忍って俺でも目で追えない動きしてんのにありえねぇだろ」

 

「アスマさんでも見えなかったってばよ」

 

「おう」

 

 

イルカはイタチに振り下ろされた刃を伸ばした腕の振りだけの無茶な動きで弾きイタチを抱えて距離を取る。

 

「憤怒のイルカか」

 

仮面の男は幾つもの手裏剣を放つがその悉くを刃が切り裂いた。

 

「貴様は俺の生徒に手を出したゆえに見せてやろう、剣戟の極致」

 

放たれたのは一振りされどそこより放たれたのは幾千幾万の斬撃、仮面の男は神威を使い回避しようとするがとっさに感じた危機感地から神威を発動させたまま斬撃の間に身体を滑り込ませた。

神威は異界に身体を滑り込ませて回避する絶対防御本来であれば誰も触れることすらできないはずのその身体には明確に斬撃の跡が刻まれていた。

 

「馬鹿な何故切れる‼︎」

 

「俺が切ったんだ斬れないわけがないだろうが」

 

「意味がわからん」

 

「知らなくてもいい、どうせこの場で死ぬんだ」

 

両手の刃を地に突き刺し腰に帯びた一振りを鞘ごと抜いて構える。

溢れていた剣気と殺気がその一振りに集まり鞘に納まる、全ての剣気と殺気が納まり紡ぐは自己を改編し事象を改竄する祈りの言葉。

 

【その首置いてけ!なぁその首置いてケェ‼︎・・首落としの風ーー蝿声‼︎】

 

チン、鍔鳴りの音のみを残し放たれたのは首を落とすという概念の斬撃。首を落とすという結果が先にありその後を斬撃がなぞる極死の一撃それゆえこれは必然、首が落ちたその結果だけが残った。

 

「アスマ先生、火影を殺せる相手を殺す中忍て何なんでしょうね」

 

「俺に聞くな」

 

アスマ先生は遠くを見ていながらイタチさんの応急処置を施していた。

 

 

ナルト達が帰り木の葉の里に着いた時には既に決着はついており他里の忍びの連行と皆復旧作業を始めていた。

大蛇丸は情報収集の後大名達の前で公開処刑される運びとなり地下牢へと入れられ。その他の忍び男は全てアンコの元に送られ調教される運びとなり女は人質として賠償金と共に各里へと送り返される運びとなった。

 

必要となった大量の復興物資は白斬りカンパニーから割高の値段で木の葉の里に売られることとなった。

木の葉の損害といえばこの資金程度で大した損害はなく終わりを迎えた。

 

むしろ多くの被害が出たのは木の葉以外の国だった、中忍試験という一大イベントに各国の大名やその護衛を割いたことで通常より落ちていた警備体制の中、国の表には出せない裏の帳簿や書類、その他隠し財産や裏金大量の備蓄食料などが盗まれた。

それら表に出せない裏資産のため表の警備や里の忍びに頼るわけにもいかず大名やその下の者達も必死に隠蔽を行い情報を隠した。

 

 

 

 

 


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