暇つぶしで書いたナルトに転生   作:ペンウッド英国無双

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いや〜嬉しい限りです、頑張って続けて行きます。


23話始まります。


暇つぶしで書いたナルトに転生23

中忍試験会場観客席には各国の大名や隠れ里の忍び頭など多くの観客が集まっている、彼らの視線の先円形の試合会場にはこれまでの試験を乗り越えて来た十人の下忍と審判のハヤテが並んでいる。

 

僅か一月前の予選から更なる修行を課した者、対戦相手を入念に調べ上げた者、それぞれ緊張と僅かな興奮が見て取れる。

 

「いいですか、君達ががこの【本戦】の主役です、しっかり逆に顔を覚えて貰って下さい」

 

ハヤテの説明を聴き皆が客席に向き直る、彼等の視線の先では火影と風影が談笑しているのが見える。

 

話し終えたのか火影が立ち上がり。

 

「えー、このたびは木の葉隠れ中忍試験にお集まり頂き誠に有り難うございます‼

これより予選を通過した10名の【本戦】試合を始めたいと思います。

どうぞ最後までご覧ください!」

 

火影の演説の後ハヤテがトーナメント表を取り出し。

 

「これを見て下さい、ゴホ、自分が誰と当たるのかしっかり確認して下さい…ゴホ

いいですか皆さん、これが最後の試験に成りますルールは【予選】と同じです。

では一回戦【シカマル】【テマリ】を残して他は控え室まで下がってくださいゴホ、ゴホ」

 

二人を試合会場に残し他がその場から離れた。

 

中忍試験が始まるのを待っていた観客達の意識は自然と会場に残った二人に向く。

 

「フー…あいつはヤル気ゼロだからなぁ…」

 

心配するシカマルを今まで見てきたアスマがボヤくが、彼の心配を他所にシカマルは気の抜けた表情で対戦相手を見ている。

 

「ゴホ、では第一試合始めてください‼」

 

ハヤテの合図で試合が始まり、巨大な扇子を振り回したテマリを見たシカマルは、直ぐに会場の壁の影になっている場所に生えている木に隠れるのと、鎌鼬がさっきまでいた場所に殺到したのはほぼ同時だった。

 

「あ〜、参ったなぁ…正直やる気ねぇし、さっさと負けようかな」

 

木に隠れやり過ごしたシカマルはやる気なさげに気の抜けた表情で空を見上げている。

 

「どうした!隠れてばかりとは情けない、さっさと出て来い‼」

 

テマリの苛立ちに満ちた声と風の刃が何度も襲い、木が削れ地面に幾つもの斬撃が刻まれていく。

 

「おっかねぇなぁ~…【影法師の術】」

 

何度か繰り返され砂塵が舞い視界が悪くなった事で攻撃の手を止めると見計らったかのように砂塵に人型の影が見え。

 

「ふん、舐めすぎだ」

 

扇子を振り風の刃が砂塵の中の影を斬り裂き、勝利を確信したテマリがハヤテに視線を向け…悪寒と共にその場を飛び退いたのと背後からの衝撃を受けたのはほぼ同時だった。

地面を転がり勢いを殺して背中の痛みを感じながらも、なんとか立ち上がり。

 

「グ…何が」

 

自分が立っていた場所を確認すると、そこには自分を殴ったのであろう拳を突き出したシカマルが立っていた。

 

「あっちゃ〜、不意をつけたと思ったんだがなァ」

 

不意打ちが失敗したと頭を掻きながらボヤく姿は隙だらけで、その隙を逃すはずも無く風の刃が襲うがシカマルは影の中に隠れてやり過ごす。

それを確認すらせずテマリは扇子の上に乗り風を操り空に浮かぶと地面の自分の影から無数の苦無が飛びそれらを風を操り弾く。

 

「卑怯者が、隠れる事しか出来ないのか!

正々堂々戦え‼」

 

(あいつはいきなり私の背後に出て来た、そしてさっきは鎌鼬を避ける為に影の中に潜り今は影の中から攻撃をして来ている、それに一番最初人型の影を囮に使ったところから

…影真似の術とは影の中を自在に移動し、おそらくは影の形を変え攻撃も可能な術…)

 

影真似の術の性質を分析し、地面の影がシカマルが潜って居るで有ろう影に戻った事を確認し扇子の上で印を組み。

 

(良し本体はこのまま隠れ、分身を飛び出させ陽動をかけながら影から出て来た所にチャクラを最大に練りこんだ鎌鼬でバラバラにしてやる)

 

【分身の…】

 

術を発動しようとチャクラを練ると何故か体が動かなく成った事に気がついた。

 

(馬鹿な体が動かない…影はここまで届かないはず)

 

「知ってるか?、影の中は全部繋がってるんだよ、例え相手が星の裏側にいようが空にいようが影を通れば距離なんざ関係無えんだよ」

 

声が聞こえるのは自分の真下、自分が隠れる扇子に人の口と目が現れこちらに話しかけている。

 

「木の葉隠れはうちはだけじゃ無いんだよ、ついでに喰らっとけ」

 

【影縛りの術】

 

影がテマリの体を這い上がり首に巻き付き意識を刈り取った。

二人が地面に降り、ハヤテがテマリの意識を確認し。

 

「勝者奈良・シカマル」

 

勝ち名乗りを上げて決着がついた。

 

「おいおい、あいつあんなに強かったのかよ…任務は手ェ抜いてやがったな」

 

「貴方の所も?…私の班のヒナタも予選の時に見せた強さは異常なのよ、いくら名家の子供でも下手な上忍よりも上だなんてあり得ると思う」

 

戦いを終えたシカマルの担当上忍のアスマと紅は首を傾げる。

他の観客達も予想以上の戦いに盛り上がっていた。

 

「ゴホ次第二試合山中・いの…秋道チョウジ降りて来てください」

 

試合を終えた二人が会場を出て、次の二人が呼ばれるがチョウジはお菓子を食べてる手を上げて。

 

「ボク、棄権しま〜す」

 

「ちょっと、チョウジナニ言ってんのよ、せっかくヤル気に成ってたのに」

 

「エ〜、だって僕じゃイノには勝てないもん」

 

呼ばれた二人の内チョウジが棄権を伝え、イノと漫才のようなやり取りをする中。

 

「では棄権でいいんですね?」

 

「はい」

 

「わかりました、ゴホでは第三試合油女・シノ、日向ネジ降りて来てください」

 

名を呼ばれると会場の片方に虫が集まり次第に巨大な虫玉を作るとその中からシノが現れた・その反対側にはネジが飛び降りて来た。

 

「第三試合始め‼」

 

先に動いたのはシノ、自分の周囲に待機させていた虫達を一斉にネジに突撃させる。

ネジはその場を動かずせわしなく手を動かして掌底で一匹一匹撃ち落としていく。

虫の中には毒虫や人喰い虫チャクラ喰い虫など様々な虫達が襲い来る、チャクラを手に纏わせ直接触れる事を防ぐがその場から動く事が出来ない、しかしそれはシノも同じで死角を探そうとネジの全周囲から虫を向かわせるが白眼で全て見切られ決定打となる攻撃が出来ず拮抗状態が続いている。

 

このままでは埒が明かないと大量の虫達を全方位からネジを包むよう攻撃させるシノ、大量の虫でネジの姿が隠れる、不快な羽音と蠢く数多の虫達、流石にこれだけの量の虫に対応はできまい。

 

観客達も勝負が決したかと考えたが、次の虫達は中から爆発を受けたかのように弾け飛んだ。

 

【八卦掌回転】

 

虫達が弾けた事でネジは一瞬でシノに距離を詰め、足を大きく開き半身で右手を後方、左手を前方に突き出した独特の構えを取った。

 

【八卦六十四掌‼】

 

打ち出される掌底は高速の蓮撃、シノの経穴を次々穿つ。

最後の掌底を受け背後へ倒れこむシノ、動こうと四肢を動かすが震えて上手く動かす事が出来ない。

 

「やめておけ、お前の体のチャクラを流す経絡を絶った暫くはチャクラを練る事すら出来ない、審判勝負はついたこれ以上続けるなら俺は彼を殺す事になるぞ」

 

勝利を確信し審判に勝ち名乗りを上げるよう訴えるネジだが、審判のハヤテはネジを見た後シノを見て。

 

「ごほ…彼はまだヤル気見たいですが?」

 

「なに?」

 

言われシノに視線を向けると、彼はフラフラしながらも両足で立ち上がった。

 

「まず最初に謝らせてくれ、油断していた訳では無いが貴方を舐めていた…ここからは俺もそれなりで戦おう」

 

立ち上がったシノの言葉、それでもネジにはなんら脅威には成らない、すでにチャクラを流す事は出来ない身どうあがこうが戦う事など出来ないのだから。

 

しかし、彼の予想は覆される。

 

「起きろ【刻印虫】」

 

何かの虫の名前だろうか、その名を口にした瞬間シノの身体から莫大なチャクラが溢れ出す、変化はそれだけに留まらず身体中に有った痣や傷は瞬時に修復した。

 

「馬鹿な…貴様そうか体の中にもう一つ経絡系が有るのか!」

 

ネジが白眼を発動し見たシノの身体には絶った経絡系の他にもう一つの経絡系が存在した、今まで隠していた経絡系が活性化するのと同時に絶たれた経絡系も再びチャクラを流し始める。

 

会場を圧倒する濃密な闘気がシノから放たれ、気の弱い観客達は気絶してしまう。

 

【人虫同化の術…タイプ・カッコウ虫】

 

シノの右腕にカッコウ虫が取り付きチャクラを喰らって人の手首程の大きさに成長すると、虫とシノの腕が同化し伸びていく、変態を終えたのかその姿は見る人が見たならばフリントロック式の銃を思い浮かべるだろう。

 

【有象無象の区別無く俺の弾頭は赦しはし無い・魔弾の射手】

 

紡がれた言葉は、所謂自己暗示…されどその言葉にてシノの存在と気配を一つ上の次元へと押し上げる、場を席巻する常軌を逸した圧力、それが銃口に収束して行き放たれる。

 

放たれた弾丸はあり得ない方向に向けて放たれる、誰しもがその攻撃が外れた事を感じた。

当然ネジもそう考えたが放たれた弾丸がおかしな起動を描き自分の背後に回ったのに気がついた、しかも自分しか知らないはずの白眼の死角に潜り込むかのように飛来したのだ。

 

「ッ!…舐めるな‼」

 

気がついたからは行動は早かったネジはすぐさま振り返り掌底で弾丸を弾こうとするが、弾丸はネジの掌に突き刺さり、弾丸自体に意思が有るのか腕の中を喰いながら勢いを殺す事無く体に向かって上がって来る。

 

「クソ…フン!」

 

自分の腕を断ち切るかの勢いで掌底を叩き込み中の弾丸を体外に弾く、弾かれた弾丸は驚いた事にその場で羽ばたきシノの元に戻った。

 

肘の肉が吹き飛び骨が飛び出している、既に動かない腕を口に咥えてなお、戦意を失う事無くシノを睨みつけるネジ。

 

「さっきまでの威勢はどうしたんだ、この姿まで晒したんだ俺を落胆させるなよ」

 

再び放たれる弾丸、受ければ肉を喰らい避けてもそれ以上の早さで追跡して来る、迎撃しようにも苦無や手裏剣では容易く回避され運良く当たってもそれ等すら食い千切られて襲い来る。

取れる手は原因で有るシノを倒す事。

 

(あの虫を同化してから他の虫を出す事無くあの場所にとどまりこちらを見ている、恐らく弾丸の操作の為に相当の集中力を必要ということか。)

 

考えをまとめたネジは、残り全ての忍具を弾丸に向け放ち全チャクラを練りこんだ拳をきつく握る。

早く、イメージは予選で見せたリーのあの動き、シノに近づくだけで押し潰されそうな圧力を感じながらも、気迫で速度を落とす事無く、限界まで圧縮された視認できる程のチャクラの拳を突き出し…その姿のまま動きが止まった。

 

「ナッ…にィ」

 

「ああ、お前なら諦める事無くここまで来ると信じていた」

 

ネジの腹に銃口を突きつけ引き金を引いた。

 

ネジは衝撃と共に意識を奪われた。

 

「勝者、油女・シノ」

 

勝ち名乗りを受けて、会場を圧倒していた圧力が消える、シノの身体からミミズのような虫が這い出てネジの傷口に群がり傷口を塞いでいき、虫が完全に肉体と同化した場所には傷跡すら完全に消えていた。

 

 

 




ああ、何故だ何故神はこんなにも我に試練を与えるのだ



こんな日に残業て、さらに電車が止まった俺はどうやって帰れというのだァァ!

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