暇つぶしで書いたナルトに転生   作:ペンウッド英国無双

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遅くなってすみません。

理由は
四千文字の霊圧が消えました囧rz
なんとか書き上げましたε-(´∀`; )

22話目です。


暇つぶしで書いたナルトに転生22

「凄いですね、今年の受験生達は誰も彼もが上忍クラスですよ」

 

「確かにな…しかし、もっとマシな忍びを試験に出せなかったのか?…音の奴らは皆落ちたぞ」

 

「良いんですよ、彼等はあくまで当て馬、実力が測れた時点で用済みです」

 

人が眠りにつく夜中に密談する男二人、砂の上忍と音のスパイのカブトが話しているのを影ながら聞き耳をたてながら試験官ハヤテが聞いていた。

 

(やはり、情報通り砂は大蛇丸に踊らされている様ですね)

 

「フン、仲間を使い捨てるか気に入らんな…まあいい元々音が持ちかけた計画、あんたらがしくじる様ならすぐに手を引かせてもらうだけだ…

砂はギリギリまで出ない、これは風影様の御意志だ」

 

彼等の話をもっとよく聞こうと、壁を背に死角に隠れながら僅かに殺気を放ちにじり寄る。

 

「ゴホ…これが、コチラの決行計画書です…ゴホ…それと、そろそろ彼等にもこの計画を伝えおいてください」

 

「ゴホ、ああ」

 

先程まで何事も無く話していた二人は、隠れている人影の気配を感じ警戒すると同時に喉の違和感と共に咳き込む、空気が乾燥しているわけではない、そもそも空気が乾いた程度で咳き込む程軟な鍛え方は二人ともしていない。

 

「ゴホ…ああ、あとゴホ、後片付けは…ゴホ…私がしておきま…す、どの程度の奴が、ゴフ…動き回っているのか確かめておきますから…ゴホゴホッ」

 

違和感を感じ口を抑える、咳き込んだ口を抑えた手にはベットリと血が付いていた、ドサリと何かが倒れた音と冷たい地面の感触に始めて自分が倒れている事に気がつくが体が動かせない。

 

カブトは静かに成った相手を見ると、彼は鼻口から血を流しながら地面に倒れ意識を失っている、不意にゆらりと体が揺らぎビクビクと痙攣を始めた、その身体からはおよそ意思らしきものを一切感じない。

カブトは自分のチャクラを全力で回復に回す、元々回復能力が他の忍びよりも高かったからこそ、この程度で済んでいたのだ、それでも体の中には常人では発狂する程の病気が体を侵している。

すでに目の前の上忍は気を失っているが、この苦痛を味合わなくて良いのは救いだろう、わずかでも治癒が遅ければ自分も同じようになっていたはずだ。

 

彼等が喰らった技は【月光一族の秘術・逆サ磔】月光一族の者に興味を持ってしまった場合に一部を除き例外なく条件が成立する、この術は意識をどの程度向けているかで術の効力が変化し、二人は僅かな殺気に対して意識を向け探りを入れてしまった為により強くかかってしまっていた。

 

(ク、とにかく術者を)

 

カブトとハヤテがその場から一瞬で移動し忍と書かれた屋根の上で退治すると、ハヤテは背後の刀を手に取り片手で印を組み。

 

「これは、試験官殿ではないですか」

 

「やるしかないようですね…ゴホ」

 

【木の葉流・三日月の舞‼】

 

瞬間ハヤテが三人に増え、カブトとの距離を一息で詰めると同時に刃を振るう、刃はカブトの右肩に食い込むが。

 

カブトは刃が当たる場所に対し、すでに治癒を開始していた為に刃は途中で増殖する肉に埋れ固定され動かす事が出来なくなってしまった。

 

(グ…刃が抜けない)

 

「木の葉流・三日月の舞…太刀筋は見事ですが実在する刃は止める事が出来るのも道理…しかしチャクラのメスは何人にも止められない」

 

カブトの手にチャクラが集まり刃と成ってハヤテを切り裂いた。

 

 

 

日向家道場にヒナタがハナビと共にいるヒアシの前で座っている。

 

先日のナルトの件で話が有るとハナビから連絡が有った為今回は本体がきていた。

 

「父上、話と…は」

 

演技で弱々しい落ちこぼれを演じるヒナタに。

 

(…これも演技か…私がもっとヒナタの事を思ってやれていれば…いやせめて少しでも行動に言葉に出来ていたら違った今が有ったのかもしれん)

「もう良い…全てハナビから聞いた……すまなかった」

 

突然ヒアシは首を垂れ謝罪の言葉を口にした、訳もわからず混乱するヒナタは。

 

「何が有ったのハナビ?」

(全て?とは何処まで…おそらく演技の事は知られているとしても…ナルト君の目的までは)

 

「お姉様申し訳ありません…お姉様達が中忍試験中、父上に修行をつけてもらっていた時に加減を誤り…不審に思われ、父上に話してしまいました」

 

ヒナタは僅かに動揺を瞳に映すが、直ぐに精神を落ち着かせどの程度まで話しているか予想を立て、そんな姿をヒアシは静かに見つめている。

 

(まず私の実力は知られていると思って良いかな、中忍試験でも実力の一部は見せていたからこれは確実…私とナルト君の関係も付き合っている事は知られている…ハナビが私に詳しい理由を伝えなかった事から…いや、あの時ハナビの近くには隠れていたが日向付きの暗部が隠れていた、つまりナルト君の目的を話していれば、父上の耳に入るそれを防ぐ為にあえて少ない情報を伝えた…こんなところかな)

 

確認の為にハナビを見つめると、ハナビはしっかりと見返し頷く、それに対しヒナタも頷いた。

 

「申し訳ありません父上、ハナビから聞いているとおり私は実力を隠して居ました…それと私はナルト君と付き合っています、あとナルト君が九尾の人柱力だという事も知っています」

 

「そうか…理由を聞かせてくれ」

 

今まで過ごしてきた日々で自分に対しこれ程真摯に向き合った事が有っただろうか、生まれて始めて見る父の真剣な顔に居住まいを正し。

 

「私は日向の生まれですが、日向の柔拳は力を外に解放する剛の技…しかし私には剛の技の元となる陽遁チャクラが陰遁チャクラよりも少ないのです、結果として日向の柔拳は使える程度…そんな私の修行を見たナルト君が日向では珍しく陰遁チャクラを豊富に持つ事を見抜きました、ナルト君が言うには元々日向とうちはは一つの家系だったとか陽遁を強く受け継ぐ日向が体に恵まれ白眼を、陰遁を強く受け継いだうちはが幻術などの精神に恵まれ写輪眼を、それぞれが別れたのですが、ごくたまに隔世遺伝として古の先祖の特性を受け継いで生まれる者がいるそうです」

 

「それがお前か…ヒナタ」

 

「はい…信じられませんか?」

 

「いや、信じるとも…何を今更と思うかもしれんが父として娘を信じたいのだ…本当に済まなかったな日向の修行はお前にとって辛いものであったろう」

 

この答えには流石のヒナタも虚をつかれ僅かに動揺してしまうが、その当たり前の娘の姿を見るヒアシも厳格そうな顔をやめ年相応の父親の顔で微笑んでいる。

 

「しかし、ナルト君にはお前とハナビを助けてもらった恩も有るし、日向で落ちこぼれと摘まれていた才能を開花させてもらったりと世話になってばかりだな…何か恩を返せれば良いのだが」

 

ヒアシはしばらく思案し始め、そんなヒアシにハナビが問いかけた。。

 

「あの…父上はナル兄様の事を何処までご存知なんですか」

 

それはヒナタにとっても興味があったことで、父親を見つめる、真剣に見つめてくる二人に。

 

「そうだな…そもそも彼の両親とは懇意にしていてな、特にお前達の母と彼の母親は旧知の中でな…若い時は共に馬鹿をやった事もあったんだ、それこそ一晩中飲み明かしたり、母さん達に内緒でナンパしに温泉街に繰り出したり、まあばれて後で酷い目に有ったがそれも良い思い出だ」

 

厳格な父が昔を懐かしむように顔を綻ばせている姿が余りにも楽しそうで、話を聞いていたヒナタ達を自然と頬が緩んでいく。

 

「……だがな、あの夜ナルト君のお母さんクシナさんが出産で里から離れた時にな、九尾の狐の封印が解け暴れ出した報を聴き直ぐに友らと彼の元に行ったが…時遅く全てが終わった後だった…唯一残ったのは彼等の忘れ形見のナルト君だけだった」

 

「そして彼が四代目の息子で有る事は、彼が自分の父親のせいで人柱力となり里のもの達から憎まれているなどと知られるのは余りにも不憫すぎると三代目がナルト君にうずまきの性を名乗らせ、我ら当主には九尾の監視の名目でナルト君の保護を命じられた」

 

ヒアシは酷く疲れ切った顔で、まるで自嘲するような笑みを浮かべ。

 

「それ以降は、出来る限り彼を見守ってきたつもりだったが…日向の中でも九尾否定派と人柱擁護派が居てな…むしろ私達夫婦と弟以外は殆どがナルト君否定派だった、彼を否定する者に護衛を任せる訳にもいかず、私自らが偶に様子を見てやる事位しか出来なかった…」

 

(だが、それさえも足りなかったのだな…街中であれば手助け出来たと思いたいが、ヒナタやハナビを見るに彼はこの子達以上に強いはず、自分の娘どころか親友の形見すら護れんとは…何が当主、なんと情けない男だ私は…)

 

「父上……」

 

ヒアシの苦悩に満ちた顔と血がにじむ程に握りこまれた手を見たヒナタ達には何を言って良いのか解らず黙る事しか出来なかった。

 

 

 

砂隠れの里では。

 

「御苦労だなバキよ…」

 

風影の前で首を垂れるのはカブトと密談していた砂隠れのバキ、彼は軽く咳き込みながら懐から巻物を取り出し。

 

「ゴホ、ゴホ…予定外ですが一名落ち二名本戦に残りました、ですが落ちた者も木の葉に滞在する事を許可され結果として予定通り無事三名木の葉に忍び込めました」

 

眼前の風影は笠で顔を隠し渡された密書を読むと感情を感じさせない声で。

 

「さて…これからだ…音との条約も滞りない…」

 

「ゴホ…ゴホ」

 

「風邪かね⁇」

 

「ええ…ゴホいや、木の葉で風邪でもうつされたのでしょう問題ありません…ゴホ、ところで風影様、私を含めたった四名では…火の国の近くになんらかの理由で配備出来ないでしょうか?」。

 

「木の葉とて馬鹿では無い、奴らの暗部が動き回っている、持ち込む戦力はこの通り厳しく制限されておる」

 

風影が上忍に見せたのは、中忍試験に際し詳しい内容が記された手紙。

 

「だからこそ我愛羅を行かせたのだ…わかったならば行け」

 

「ゴホ…御意に…」

 

風影の前から飛び木の葉へと向かう上忍の顔は酷く暗い笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

木の葉三代目執務室には木の葉の忍び達が集結していた、そんな彼等の前に砂隠れの上忍が現れ。

 

「首尾はどうじゃ…ハヤテよ」

 

ボンと空気が弾ける音と白煙と共に、変化が解かれハヤテがその姿をさらした。

ハヤテは跪いたまま顔を上げ。

 

「ゴホ…問題はありません全て手はず道理に、木の葉に入ったのも四名…ゴホ、今は三名になりましたが砂はこれ以上の増援はし無い様です…ゴホ、ゴホ、砂隠れの工作も全て済まして来ました指示が有れば何時でも」

 

「御苦労…音の方はどうじゃヤマト」

 

問われ返事をしたのは元根に属していた忍び甲、ダンゾウが処刑され根も同時に解散させられ新たに編成された部隊の一人。

 

「ハイ、此方も準備は整っていますが…」

 

「どうしたんじゃ?」

 

歯切れの悪い返事に疑問を持った三代目が問うと。

 

「いえ、どこか小ざっぱりしてると言うか…里としては確かに機能しているのですが重要なモノは既に片付けられているような…そんな気がするんです」

 

「フム…初めから無かったのでは無く、片付けられていると?」

 

「ええ、まあそんな事をする理由も浮かばないですし多分気のせいだとは思いたいのですが」

 

「………」

 

ヤマトの予想に薄ら寒い感覚を覚える三代目だが、彼が大蛇丸が二人居り、ナルトについた大蛇丸が片付けを済ませ重要なモノは一つとして残っていないなど知る由もなかった。

 

三代目は集まった忍び達の顔を見回し。

 

「音に関しては情報が少なすぎる、余計な勘繰りはやめじゃ…それに、いざと成ればどうとでもなる…木の葉の力を集結するまでだ…ワシは貴様らを信じておる」

 

 

 

 




仕事は分かる。
学校も分かる。
人の営みに属するすべて、俺は余さず知っている。
だが、俺は俺であるがままに中2で有るだけ。
そこに一変の後悔も無い。

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