暇つぶしで書いたナルトに転生   作:ペンウッド英国無双

20 / 29
たくさんの感想ありがとうございましたm(_ _)m

やっと予選も後半戦、まだ出てないキャラはどんな魔改造されてるのか…今回は全身タイツのあの人です;^_^A


では19話始まります


暇つぶしで書いたナルトに転生19

「ごめんナルト…余計なことを喋っちゃったわ」

 

試合から戻り済まなそうに謝るイノを優しく抱きしめ。

 

「良いんだイノ…謝らないでくれ、お前が俺の為に怒ってくれる、その事だけで俺はとても幸せだ、だからありがとう俺もお前の事を愛している」

 

「うん」

 

ヒナタもイノの背後から抱きしめ。

 

「そうだよイノちゃん…木の葉が塵なのは本当の事なんだから…気にする必要はないよ」

 

「良い啖呵だったぜ」

 

「僕もスッキリしたよ」

 

そんな彼らをよそに試合会場では我愛羅が羨ましそうに、チラチラとナルト達を見ている、すでにリーとの戦いは始まっているが砂の自動防御で攻撃全てを防いでいる為、リーは相手になってすらいない。

 

「よそ見とは余裕ですね、木の葉旋風‼」

 

ナルト達に意識を向けている我愛羅に上段の回し蹴りを放ったリー、だがその蹴りは瓢箪から噴出した砂によって阻まれる、砂は自ら意思が有るかのようにそのまま舞い上がりリーを包もうとするが、慌てて逃げるリーを逃してしまった。

 

「(くそ!)」

 

リーはとった距離を狙いを定められないようジグザグに駆けて詰めると横から攻撃を仕掛けるが、攻撃は全て砂によって防がれてしまう。

 

「さっきの不意打ち…なぜわざわざ声に出して自分の場所を教えたんだ?」

 

「…決まっているでしょう…その方がカッコイイからです‼」

 

疑問に思った事を口に出した我愛羅に、自分の理屈を述べるリー。

 

「カッコイイ?」

 

訳がわからず再度つぶやく我愛羅に。

 

「そうです!…勝つにしても負けるにしてもただ戦うのは三流に過ぎません、僕は一流の忍びに成りたいのです、だからこそ正々堂々真っ正面からぶつかるんです、それこそ僕の青春だからです‼…そして青春している僕はカッコイイんです‼」

 

最後の方は力み過ぎてもはや叫んでいるリー、。

 

「よく言ったリー!…外せーーー‼」

 

突然響き渡るガイの声に視線が集まる。

 

「で、でも、ガイ先生!それは…大切な人を【複数名】守る場合の時じゃなければダメだって…!」

 

「構わーん!、オレが許す‼」

 

ガイの笑顔つきの言葉に嬉しそうに笑うと、脛当てと籠手を外し上着をめくった、現れたのは【怒根性】と書かれた小さなポケットの並んだ何かとバネで連結されたなにか。

 

「重り?…とナニ?」

 

そう、服の下に有ったのは重りだ、もう一つバネで連結したものは【大リーグボール養成ギ○ス】に近いだろう。

 

「(あれは昔アカデミーの修行で一緒に着けてたやつか)」」

 

見物人の呟きと、アカデミーの修行を思い出したナルト。

 

「よーしィ!! …これでもっと楽に動けるぞーー‼」

 

元気良く言いながら立ち上がり、身体中から外した重りとギプスを手放すリー。

 

「(くだらねぇー)」

 

「(フン…少し位の重りを外したところで…我愛羅の砂にゃついてけるわけな)」

 

カンクロウは思いっきりバカにし、テマリもリーをバカにするが

 

【バゴンッ】

 

「「「「‼‼」」」」

 

落ちた重りの立てた音と衝撃+砕けた床と立った煙に、その場にいたほとんどの者が唖然とした。

 

「行けーー‼リー‼」

 

「オッス‼」

 

ガイの号令に大声で返事をすると同時にリーの姿が消え、次の瞬間には我愛羅の背後から拳を繰り出す、しかしそれだけでは終わらず無数の残像を残しながら拳撃と蹴撃の嵐が我愛羅を襲う。

 

それらは全て砂の防御に防がれるが、一撃ごとに我愛羅に肉薄していく。

 

「リーにはほとんど忍術・幻術のスキルがない…オレが初めて会った頃は唯一体術以外は完璧ノーセンスだった。

しかしアカデミーの頃から体術だけの才能が有ると知っていたリーは、ただそれだけを鍛え続けていたんだ。

アカデミー卒業の時点で既に基礎は完璧だった、例えるならば天高くそびえる塔を建てる基礎の上に申し訳程度の小屋が立っている状態だった、後はその土台に見合うだけの技を教えるだけ、その為だけに時間を費やし、その為に努力し、全てを体術だけに集中してきた…

他の術は出来ぬとも、あいつは誰にも負けない…体術のスペシャリストだ!」

 

我愛羅もナルト達に向けていた視線をリーに向けている、そんな彼の目の前に拳が迫る、しかしその拳も砂の壁が防ぐが先程まで微動だにしなかった我愛羅が砂を操るように手を動かしている。

 

「舐めるなよ、手掌で操れば速度は二倍だ」

 

並の者であれば見切る事すら出来ないリーの動き、それを我愛羅の目と守鶴のチャクラ感知で防いで行く。

 

一瞬で無数に生まれる質量の残る残像からの攻撃、全方向からの攻撃はそれでも速度を増した砂の壁を突破出来ない、幾百幾千の攻撃を振るっても我愛羅を一歩も動かす事が出来ないでいた。

 

一旦距離を取り。

 

「ハァー…(凄まじい硬さですね、それに僕の速度についてこれるとは…マズイですね、こうなったらどちらかの必殺技を使う必要が有りますが…肉体に負担のかかる蓮華はこの試合で使えば終わり、ここはナルト君を驚かせる意味でもアレを使いましょうか)」

 

一息吐いたリーは右手に陰遁チャクラを左手に陽遁チャクラを練りだす。

 

「(あの技は、まさか完成したのか…アカデミー時代ノリでリーに提案したネタ技が)」

 

「(なんだ?あの技は…リーなら蓮華を使うと思ったんだが?)」

 

驚きに目を見開くナルトと疑問に思うガイの視線の先でリーは。

 

「(自己を窓にして自分を無にする…)陰陽轟一・咸卦法」

 

陰と陽を纏った手を合わせた瞬間凄まじい暴風が吹き荒れる、いや…それは風それは風というにはあまりにも荒々しく、あまりにも力強い…それは膨大なチャクラの濁流。

リーを中心に吹き荒れていた濁流はうねりをあげながらひとつ纏まりリーの中に収束して行き。

 

「ハァ‼」

 

裂帛の気合と共に姿が消えると、我愛羅の顔が吹き飛ばされた、観客は火影も含めて何が起きたのか理解出来なかったが、ナルト達には見えていた…

一歩目で音速を超え・二歩目で空気摩擦で灼熱に燃え上がり、三歩目で地を蹴る意味を失い、その上で繰り出された飛び蹴りは砂の防御をものともせずに我愛羅を吹き飛ばした。

 

顔が飛ばされた我愛羅の身体がサラサラと砂の粒子に成って崩れて行く、そこから現れたのは、まだ幼く圧倒的な可愛さで持って先程のリーの技のインパクトを吹き飛ばした我愛羅の本体…その潤んだ瞳、子供特有の柔らかそうな頬をほんの少し朱が色づいている、例えどこぞのブラコンでも間違い無くその目を奪われるだろう。

 

『あ〜う〜

かぁいいよ〜かぁいいよ〜 …おっ持ち帰り〜♪』

 

どっかの第二試験官が暴走して、叫び出しているがイルカ先生に取り押さえられているが皆気にせず、愛らしい我愛羅に心奪われている。

 

「少しはやる…(ナル兄達以外で)この姿で戦うのは久しぶりだ…守鶴、いける?」

 

『おうとも、ガアたんの頼みなら何だって聴くぜぇ‼』

 

「ガアたんはやめてよ…」

 

我愛羅は砂の鎧を纏いナルト達と同年代に見せていたが、砂の鎧は重く動きがかなり阻害されてしまう、先程まで我愛羅が必要以上に動かなかったのは動く事で体力・チャクラ共に消費するのを抑えるためでもあった。

 

「それが貴方の本気の姿ですか?」

 

「うん、(全力では無いけど)…少し本気出す」

 

瞬間二人の姿が掻き消え立ち位置が変わると、試合会場は思い出したかのように崩れて行く、あまりの速さで物体の崩壊すら置き去りにして戦う二人、止まる事のない二人は幾つもの残像を生み出し破壊の限りを尽くす。

 

「(おかしいですね…今の僕は音速を超えた速度で戦っている筈なのになぜついてこれるんでしょう……)」

 

驚いているのはリーだけでは無い、我愛羅もまたナルト達以外とこの姿で戦いが成り立っている事に驚いていた。

 

「(凄い…磁遁で動きを阻害してるのにここまで動けるなんて、速さだけならイノ姉ちゃん以上だ)」

 

リーは普通の上忍程度では目に映らない程の戦闘の中確かに感じた違和感、我愛羅の近くに行くだけで速度が落ちる、まるで深海の底ように身体が重い事から。

 

「(おそらく何らかの術で僕の動きを阻害している…なら止められない程の一撃を与えるまでです‼)」

 

幾合目かの戦いの果て二人は距離を取り。

 

「これより放つ技こそ正真正銘僕の切り札…耐えられるものなら耐えて見て下さい‼」

 

宣言と共に駆け出すリー、刹那の間にその速度は音速を超え、地を踏まない足は空気を踏む事で更に加速して行く。

 

『アレはヤバそうだぜガアたん‼…悪いがアレを使うぞ』

 

「わかった」

 

守鶴に我愛羅が応えると、足元の地面が砂に変わり纏まり隆起しその密度を上げて行く、その数三つ。

 

第三宇宙速度すら超えたリーは、その速度のまま我愛羅に向けて隕石の如く必殺の一撃を放つ。

 

「必殺!…【烈火武神撃ィ‼】」

 

『ヒャッハァ〜‼…やらせねェよ!【最強最硬絶対防御・守鶴の盾ェェッ‼】』

 

三体重なった狸を象った砂の盾がリーの蹴りを阻むが、一体目は上半分を消し飛ばし、二体目は胴を穿ち、三体目我愛羅の目の前、後数センチで届くところで動きが止まった、砂の盾に埋まり動けないリーに我愛羅は可愛らしく首を傾げて。

 

「まだ…やる⁇」

 

「いえ、残念ながら僕のチャクラが残ってないのでここまでですね…僕の負けです」

 

リーが負けを認めた事で試合が終わった。

 

ナルトは試合会場から戻って来たリーの元に行き。

 

「リー驚いたよ、まさかあの技をあそこまで完成させていたとは…後で詳しく教えてくれないか?」

 

「構いません、もともと術の理論はナルト君が組み上げたモノですし、僕はただひたすら練習しただけですから簡単なコツくらいしか教えられませんけどそれでも良いなら」

 

「充分だ、予選が終わったら本線まで時間が有るしそこで話そう」

 

リーとナルトが話していると次の試合の組み合わせがスクリーンに映し出された。

 

「次はナルト君とキバ君ですか、頑張ってください‼」

 

リーの応援を聞き一つ頷くとヒナタ達に行って来ると伝え試合会場に降り立った。

 

「やっとオレの番、しかも相手は落ちこぼれのナルトとはこの試合貰ったぜ‼」

 

不用意なキバの言葉で空間が軋みをあげる程の殺気が会場に充満していく。

 

「イノちゃん落ち着いて、ナルト君が負けるはず無いんだから」

 

「そうね…ゴメン…危うく二代目サクラを作るとこだったわ」

 

ヒナタになだめられ幾分和らいだ空気の中で。

 

「では、始めてください」

 

ハヤテの合図で試合が始まった。

 

「いくぜ、赤丸‼」「いくぞ、赤丸‼」

 

「ワン‼」

 

二人が同時に赤丸を呼び……

 

 

 

赤丸はナルトの横でおすわりしている。

 

「赤丸ちっが〜う‼、何でそこにいるの⁉」

 

「ゴホ…動物や虫は忍具と同じ扱いですから何の問題もありません」

 

「そうだけどそうじゃない!、赤丸は俺の忍犬だ‼」

 

的外れだハヤテの指摘に突っ込むキバが指差す先では。

 

「良ぉお~~~~~~~しッ!

よしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし、赤丸はいい子だなぁ!」

 

赤丸と戯れるナルトの姿が。

 

「俺を無視すんなァ!…赤丸も俺以外の人に懐いちゃダメェ‼

てか、いつ赤丸とそこまで仲良くなったんだ!」

 

「理由が知りたいのか…良いだろう」

 

ナルトは何処からか一冊のノートを取り出した、その表紙には【キバの女神観察日記】と書かれていた、それを見た瞬間キバの顔が青に次いで土気色に。

ブルブルと震える指でその書を指差し、声に成らない声を上げている。

 

ナルトはペラペラとページを捲り。

 

「××年o月×日、今日は音楽の授業で女神の美しい縦笛の音色に聴くことが出来た、彼女が奏でる音色は美しくそれはまるで全ての命を祝福しているかのようだった」

 

「それ以上は次のページは見るな読むなァ‼」

 

よく有る?日記だ、なぜキバがそこまで止めようとするのか理解出来ない、ナルトは次のページを開き。

 

「授業が終わった後は体術の授業だった、授業中トイレに行く振りをして教室に戻り、女神の縦笛を取り出すと吹き口を丹念に舐め取り吸い付いた、女神の口に間接キスしていると思うとそれだけで天にも上る至福が身体を駆け巡った、自分の縦笛を女神の笛と交換し授業に戻った」

 

「やめろォ!やめてくれェェ‼」

 

血涙を流すキバを他所にナルトは別のページをめくり読み出す。

 

「××年o月×日、今日はアカデミーが休みだったので犬に変化して女神の護衛につく事にした、女神の家は厳重な警備体制に有るが俺の鼻と犬の姿でやすやすと侵入する事が出来た、ああ女神が修行をしている、飛び散る汗の飛沫一つ一つが輝いている、彼女の匂い一つ飛沫一つでも多元宇宙より切り離して永劫止めたかった。

夜彼女の家に侵入し彼女の歯ブラシを俺が使っていたモノと交換し、更に彼女の寝巻きの白襦袢を拝借して家に帰った…

ちなみにこれ以外にも何度かこんな事があったろ?…俺と赤丸が出会ったのはそんな時だ、赤丸はご主人様が居なくて腹を空かせているときに俺がご飯を上げたり遊んだりしてたらな懐かれた……な!」

 

「ワン‼」

 

ナルトが説明を終えキバを観るとキバは真っ白な灰になっていた。

 

「あ〜大丈夫か?」

 

ナルトの声を聴き、周囲の射抜くような視線の中キバは震えながら立ち上がり。

 

「貴様は……そんなにも……勝ちたいのか⁉

そうまでして中忍に成りたいかァ!

この俺の……女神への祈りさえ、踏み躙って……貴様はッ、何一つ恥じることも無いのか!?

赦さん……断じて貴様を赦さんッ!忍びの未来を我が血で穢すがいい!木の葉に呪いあれ!その未来に災いあれ!

いつか地獄の釜に落ちながら、このキバの怒りを思い出せェ!!」

 

「ほ〜ら赤丸、お前の大好きな超高級ドッグフード犬まっしぐらだぞ〜どの位欲しい?…小盛りか並盛?」

 

「クゥーン、ワンワン」

 

「そうか大盛りが良いか、イヤしんぼめ‼」

 

「ゥオン‼」

 

キバを気にせずイチャつくナルトと赤丸。

 

「聞けよォ‼」

 

キバは膝を着いて床を何度も拳で叩いている。

 

「良し赤丸先ずはあの【敵】を倒すぞ、倒したら山盛りだ!」

 

「オン!」

 

勢い良く返事をすると、赤丸は二足で立ち上がりシャドーボクシングを始めた。

 

「は⁇」

 

「行くぞ‼」

 

ナルトと共に二足で駆け出す赤丸。

 

「クソ、やってやるよ!【擬獣忍法・四脚の術】」

 

しゃがみこみ四肢に力を込めると高速でナルトに突っ込む、そのまま体当たりしているはずのキバは赤丸に投げ飛ばされた……一本背負いで。

 

「ッ…何で赤丸が!」

 

投げられながらも空中で体制を整えたキバに。

 

「ふふふ、驚いているな…遊びで完璧な二足歩行と空手、柔道、カポエラ、テコンドー、ボクシングを仕込んでいたら……犬の姿のまま人の技が使えるようになった」

 

「人の犬になにやってんだァ!…(落ち着け…こいつのペースに乗るなまだ俺にもとっておきが有る、必ず勝機は有る筈だ)」

 

兵糧丸を食べ肉体を活性化させ、両手の指に手裏剣を挟み再び四脚の術でナルトに向い駆ける。

今度はナルトが手裏剣を投げ牽制するが、ジグザグに駆けることで回避され、逆にキバを避けたことで【隙】をさらしてしまう。

 

「(貰ったぜ)【獣人体術奥義・牙通牙】」

 

体全体を高速で回転させナルトに突っ込む、後少しでナルトに当たる寸前でキバよりも早く勢い良く回転しながらキバの横っ腹に赤丸が突っ込んだ。

 

「グァッ…」

 

大勢を崩し動きの止まったキバに。

 

「これで決める【うずまき流・ナル赤連弾】‼」

 

ナルトと赤丸の無駄に息の合った蓮撃が叩き込まれ、キバの意識を刈り取った。

 

「勝者うずまき・ナルト!」




妄想をとどめ、思考を巡らす事すら出来ず息をするだけの肉袋になど成ってたまるか!

堂々と普通から外れる覚悟も無い現実の群れ如きが‼
後ろ指指す位ならば目の前に立ち堂々と異を唱えて見せよ‼

例えどれほどの迫害を受けようと私は負けん‼


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。