暇つぶしで書いたナルトに転生   作:ペンウッド英国無双

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感想を書いてくださった皆様ありがとうございますm(__)m

ここまで読まれているとやはりもっと文才が欲しいですね;^_^A

特に今話はそれを実感しました。


それでは15話始まります


暇つぶしで書いたナルトに転生15

「首尾はどうじゃった?」

 

三代目の問いに、アンコはその美しい顔に満足そうな笑みを浮かべながら。

 

「ばっちし!」

 

よほど嬉しいことが有ったのか、いつも以上に肌ツヤが良く頬をほのかに染めるその姿、男ならば誰しもが目を奪われるに違いない。

 

そんなアンコが懐から一枚の写真を取り出し三代目に渡す。

 

「これがその成果です」

 

渡された写真を手に取り、そのあまりのおぞましさに三代目は背筋に薄ら寒いモノを感じながら、しかし見ないわけにもいかず意を決して見てしまった。

 

「ブッフォ‼…げほッゴホ…(ヒ…ひどすぎる‼)」

 

その写真には大蛇丸の姿が…それがただの大蛇丸ならばまだ良い…その写真の中の大蛇丸は泣いていた、こちらに懇願するように、ペットのように首輪で繋がれ犬を思わせる耳が頭に尻尾が尻から直接伸びている、どう着いているのか考えなくともわかる…ア○ルに直挿し。

 

この惨状を見て三代目は大蛇丸が里抜けした噂の一つを思い出し…それを確認することにした。

 

「のうアンコ…大蛇丸が里抜けした理由なんじゃが、実はなある人物からのひどいイジメが原因ではないかと噂されとるんじゃが…知らんかのぉ⁇」

 

「え⁉…そんな事が噂になってたんですか?」

 

アンコは驚いた顔でもう一枚写真を取り出し三代目に見えるようにかざす、その写真は何処にでもありそうな女湯の光景…三代目以外にはそう見えるだろうが…

 

三代目は写真を見て嫌な汗が背筋を流れるのを感じた、その写真に写っていたのは若い女性の肌色と【女性に変化し女湯に堂々と入っている三代目の姿】…さすが三代目最高の忍びと言われただけの事は有る、おそらく写っている女性は誰一人気がついていないのだろう…目の前で笑顔を浮かべていアンコ以外は。

 

「(バッバカな…変化の術の他に認識阻害の術まで使っておったのにばれとるじゃと…これはまずい、もし出回ってしまえばワシは終わりじゃ⁉)」

 

「どうしたんですかぁ〜…サ・ン・ダ・イ・メ♡…そんな顔したら私濡れそうデスよ」

 

三代目はいつも以上に思考をフル活用して考える。

 

「(この事は何としてでも口止めしなければ!…アンコに記憶封印の術を用いて…いや待つんじゃワシ、これがばれているとなるとアレもナニもばれとるかもしれん…その証拠の写真が他にも有ったら防ぎようが無い…しかしなぜこのタイミングで……このタイミング⁇そうか!そういう事か済まん大蛇丸里のためじゃ…断じてワシの保身の為ではないからの)」

 

考えを纏め、アンコに向き直り。

 

「どうやらただのデマだったようじゃな…この件はワシの権限でできる限り処理しよう…いやぁ、ワシも歳かのぉ…このような噂を真に受けるとは…」

 

「フフ…三代目…まだボケるのは早いですよ、五代目が戻るまで頑張っていただかないと」

 

「そうじゃな、きをつけんとのぉ…」

 

三代目執務室に二人の笑い声が響いた。

 

 

 

「だから、チャクラを火に性質変化させて手に纏うんだってばよ…こんなふうに」

 

これで何度目だろうか、修行を始めてから既に一日たった。

試験終了まで後二日と半日ほど…ナルトが昨日からサスケに教えてるのは千鳥の火遁版、本当は千鳥を教えたかったが呪印状態での戦闘で肉体の脆さが解り、肉体活性が必要な千鳥ではサスケの体が耐えられない為に火遁版を教えている。

 

大粒の汗を流しながら肩で息をしているサスケは。

 

「クソ…ナルトのくせに粋がるな!オレがドベに劣る訳がない‼」

 

実力差は歴然だが【自分より弱いのが当り前】と思っていた相手だけにプライドが認めるのを阻み自棄になるサスケ。

 

「あ〜めんどくせぇなぁ…まだ実力差がわかんねえのかよ」

 

呆れ果てたナルトに向かってサスケは苦無や手裏剣を投げるが軽々躱されている。

 

「火遁・業火球の術‼」

 

「鬱陶しい…」

 

羽虫を払うよう手を軽く振るうだけで火球は消えさった。

 

「弱‼」

 

ナルトは弱過ぎて驚きの声を上げた、この程度なら火球を逸らせるだろうと思っての行動だったが、威力が弱すぎて消えてしまったのだ。

 

「せめて、この位はやれよ」

 

一瞬で五百度を越える炎剣を作り出しサスケに向かって爆破させ爆風を叩きつけた、周囲にある物も同時に吹き飛びサスケが立っていた場所には小さなクレーターができていた。

 

さらに一日が経ち、サスケがナルトに突っかかり返り討ちにあい、それをサクラがヒナタとイノの指導の元で治癒忍術で回復させているために自称優等生のサクラは腕をあげていく展開を繰り返している。

 

 

ナルト達が修行している頃、我愛羅はナルトなら直ぐにでもこの試験を終えられると考え試験開始後僅か1時間足らずで巻物を揃え1時間半で塔に辿り着いていた、しかし塔にはナルトは居らずイノもヒナタも居ないので不貞腐れていた。

 

ナルトなど我愛羅をよく知っている者にとっては、頬を膨らませ椅子に腰掛け足をぶらぶらさせるその姿は、その姿にもれなく垂れ下がった犬耳と尻尾が見える程悶絶するほど可愛らしい姿なのだが、我愛羅の本来の姉兄はそうは捉えていないらしく少し距離を置いて我愛羅を見て目ないふりをしている。

 

その空気に耐えられずテマリが。

 

「ねぇ…我愛羅、どうかしたのかな⁈」

 

テマリの声に振り向く、目が合うとテマリは肩を震わせその瞳に抑えようもない恐怖を写していた。

 

我愛羅は長い間多くの人々から虐げられ恐れられた、それゆえに恐れなどの感情は誰よりも理解している、そして自分がその対象だという事も……身内にすら恐れられるその事に諦めと失望感を感じながら。

 

「……何でもない…」

 

短く呟き視線を逸らす、過去我愛羅は自分の中の尾獣・守鶴とは上手く付き合えず、その力に振り回され里の者たちからは恐れられ、化け物扱いされ、恐れ忌諱され迫害されて育った。

 

そのうえ力を制御しきれなかったため、危険因子として何度も実の父親に命じられた暗殺者に暗殺されかけた、眠れば砂の守鶴に体を乗っ取られてしまうため眠る事が出来ず、日に日に精神を蝕まれていた。

 

そんな中唯一心を許せた我愛羅のお目付け役、加瑠羅の弟でもあった夜叉丸も、ある夜返り討ちにした暗殺者は他ならぬ夜叉丸だった。

 

これは父・風影の命で仕方がなかったのだと、夜叉丸を信じた我愛羅に風影の命は断ろうと思えば断っていた、心のどこかで自分の姉を殺した我愛羅を恨んでいたからだと言う、このとき自分の名の由来が【我を愛する修羅、自分だけを愛し、自分だけのために戦い続ける】という意味でつけられたと教えられ、母からも愛されていなかったと言われて、そのせいで守鶴の力を暴走させてしまう…そんな時に出会ったのがナルトだった、完全に暴走する前にナルトは我愛羅を連れて我愛羅の精神世界に入った、そのせいで現実世界で我愛羅は原因不明の意識不明状態に陥ったが。

 

我愛羅の精神世界は広大な砂漠が広がっていた、そんな中ナルトは荒れ狂う一尾を巨大な鳥居で取り押さえた。

 

我愛羅はナルトと一尾守鶴と話し合い、守鶴と和解し守鶴の中の母加瑠羅を解放した、その後自分と同じ苦しみを知りそれでも前に進むナルトを兄と慕いなついた。

 

我愛羅が目を覚ますと、意識を失ってから数日が経っていて、その間に風影が命じ我愛羅を殺そうとした暗殺者達は皆殺しにされ、自分で殺そうとした風影ですら大怪我を負い誰も手を付けられず監視にとどめられていた。

 

里の者達は風影すら倒す我愛羅を更に恐れ誰も近づかなくなっていた、誰に話しかけようとも恐れられ距離を置かれる日々、その反動か精神世界の守鶴や母加瑠羅・ナルトにより甘えるようになっていったのは必然だったのだろう。

 

「(ナル兄早くこないかな……寂しいよ)」

 

 

 

 

第二の試験が始まってから四日目の昼過ぎにようやくサスケは炎を刀の形状に留める事が出来た。

 

「やれやれ、この程度の術を覚えるのにこんなにかかるとは、まぁ良いその技はチャクラの練り込む量で温度を変化させられる、ちなみに名は砕破…」

 

ナルトは炎の刀を鞭の形にして。

 

「これが次に教える予定だった焔群」

 

鞭を刀に戻し振るうと共に剣先を爆破させ爆風で木を薙ぎ払った。

 

「ついでに、お前を何度も吹っ飛ばした今の技が崩だ」

 

炎を手に纏った状態に戻し。

 

「こんなふうに形態変化だけで多数の戦闘が可能になるお得な技なんだが…まさか一つしか教えられないとはな」

 

「いいんじゃないかな、サスケ君程度じゃあこれ以上は無理だとおもうし」

 

ナルトとヒナタが話しているのを少し離れた場所で見ているテンテン、リー、ネジ。

 

「テンテン……アイツとは同期だったんだよな?…(あれだけの実力を秘めていながら、アカデミーで落ちこぼれだったとは考えられない)」

 

「うん…でも卒業後どんな修行を積んだのかは知らない、あんなに強くなってるなんて…」

 

テンテンは今までナルトの事を【世話の掛かる弟】として見ていたが今回一緒に修行する中で【強くて頼りがいの有る男の子】として見るようになっていた。

 

その後ナルト達は塔に入ると、少し広くなった場所に。

 

【天】無くば 智を識り機に備え 【地】無くば 野を駆け利を求めん

 

天地双書を開かば危道は正道に帰す これ即ち【 】の極意…導く者なり

                           三代目

 

 

「多分…巻物の事だな…【天地】の巻物を開けって事だと思うぞ…」

 

既に演技を辞めたナルトの提案に、サスケとサクラの2人は巻物を手に持ち。

 

一気に巻物を開いた。

 

巻物の中心に描かれていたのは【人】の文字、それらを取り囲むように術式が書かれている。

 

「(これは口寄せ‼)」

 

巻物を広げた2人の頭上には疑問符が浮かんでいたがナルトはいち早く巻物の正体に気がつき、巻物を取り上げ遠くに投げた。

 

投げられた巻物が白煙に包まれ中からナルト達には馴染みのイルカが現れた。

 

「よっ!久しぶりだな…お前達」

 

「ど…どういうことォ⁉」

 

「なんでここにイルカ先生がいるんだってばよ‼」

 

驚くサクラ、サスケ、ナルト、特にナルトは驚きから演技で使っていた口調が出てしまっている。

 

「この試験の最後はオレ達、中忍が受験生を迎える事になってな……偶々、オレがお前達の伝令約を仰せつかったわけだ」

 

イルカは懐から懐中時計を取り出し時間を確認すると。

 

「あと一日残しての合格か、良く成長したなお前ら‼」

 

自分の教え子達の成長が何よりも嬉しいのだろう、自分の事のように喜んでナルト達を祝福してくれている。

 

ホッとしたのか緊張の糸が切れ座りこむサスケとサクラ。

 

「所であの壁紙は何なの?…何か虫食い文字になってるし…私達じゃ、全然意味分かんないんだけど…」

 

自称優等生なサクラは、アカデミー時代と同様に挙手して質問した。

 

「そんなモノはどうでもいい、俺達は合格したんだから」

 

サスケは今にも眠りにつきそうな気だるげな態度で不要と言うが。

 

「あのなサスケ、オレはこれを説明する為の伝令でもあるんだがな…読んでみろ…これは火影様が記した【中忍】の心得だ」

 

「心得…⁉」

 

「そう!この文章の【天】とは即ち人間の頭を指し、【地】は人間の身体を指してるさ…」

 

イルカは壁紙の方を向き。

 

「【天無くば智を識り機に備え】あれはつまり…例えばサスケの弱点が頭脳にあるなら……【様々な理を学び、任務に備えなさい】

 

そして【地無くば野を駆け利を求めん】サクラの弱点が体力にあるなら【日々鍛錬を怠らないようにしなければなりませんよ』と言う意味だ】

 

「へ~」

 

サクラが感心したように頷く。

 

「そして天地両方を兼ね備えれば―どんな危険に満ちた任務も正道…つまり覇道とも言える安全な任務にになりえる…と言う事だ!」

 

「じゃあ…あの抜けた文字の所は…?」

 

続けて聞いてくるサクラにイルカはアカデミーでの日々を思い出したのか笑顔になる。

 

「だから…中忍を意味する文字…さっきの巻物にあった【人】と言う一字が入ると言う理由だ

この5日間のサバイバルは受験生の中忍としての基本能力を試す為のモノ……

そしてお前達はそれを見事クリアした…中忍とは部隊長クラス…チームを導く義務がある…任務における知識の重要性、体力の必要性を更に心底心得よ。

この【中忍心得】を決して忘れず、次のステップに挑んで欲しい」

 

アカデミーの教師としてでは無く、一人の先輩忍者としての激昂の言葉は、二人の胸に確かに刻まれた。

 

「これが…オレが仰せつかった伝令の全てだ!……サスケ…聞いてるか?」

 

大の字で寝っころがるサスケの顔を覗き込むと…

 

「コイツ…寝てやがる」

 

「おい‼サスケ起きるってばよ‼」

 

ナルトが身体を揺さぶるが、一向に起きる気配がない。

 

今までろくに修行をしてこなかったサスケが、サバイバルという極限状態でなおかつ辛い修行を乗り越えたのだから当然といえば当然なのだが…時と場所を選ぶべきではある…

 

「第3の試験が始まるまで、まだ一日ある…そのまま寝かしといてやれ。お前達も疲れたろう」

 

「そうね…少し休もうかしら…」

 

緊張と修行の日々に、サスケとサクラの肉体は疲労しきっていた…サクラはサスケに寄り添うように横になり寝息を立て始めた。

 

 

 

 

 




我愛羅の過去…何を書いているのか作者自身わからなくなってきました…少しでも伝わるといいのですが(⌒-⌒; )

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