暇つぶしで書いたナルトに転生   作:ペンウッド英国無双

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沢山の感想ありがとうございますm(__)m

評価がいきなり上がり驚いていますΣ(゚д゚lll)

皆様の暇つぶしになっていると思うと嬉しい限りです。

では12話です


暇つぶしで書いたナルトに転生12

第二試験官のアンコに連れられた場所。

 

そこは鬱蒼と生い茂った巨木、日中で有りながら森の奥は日の光が届かないのか暗く先が見えない。

それを取り囲むように設置されたフェンスには立ち入り禁止の注意書きに入り口は幾重にも掛けられた錠前。

 

「此処が【第2の試験】会場、第44演習場…別名【死の森】よ‼」

 

薄気味悪い森に呆気に取られた下忍達に楽しくてたまらないと笑顔を向けるアンコ。

 

「フフ…ここが何故【死の森】と呼ばれるのかは、直ぐにわかるわ」

 

「そんなことで怖がる俺たちじゃ無いってばよ…」

 

俺はおどけながら位置を調節し、アンコの前に立つ。

 

「ふ〜ん…君は元気が良いのね」

 

アンコは下忍達には見えない速度で苦無を俺の頬を掠るよう投げた、俺の頬からは薄っすらと血が流れその血を美味そうに背後に回ったアンコが舐める。

 

「あんたみたいな子が真っ先に死ぬのよね…」

 

「(おいアンコ…当てる必要有ったのか?)」

 

「(ゴメンね、でもこのほうが相手も油断するでしょ)」

 

「(そういう事は事前に教えてくれ…)」

 

アイコンタクトでやり取りする俺達の背後に、殺気を出し近づく気配が。

 

「苦無…お返ししますわ…」

 

丁寧な口調で草隠れの下忍が長い舌で苦無を持ってアンコに向けた。

 

「わざわざありがとう…でもね、殺気を込めて私の後ろに立たないで…早死にしたくなければね…」

 

「いえね…赤い血を見るとつい、ウズいちゃう性質でして…

それに私の大切な髪を切られたんで興奮しちゃって…」

 

去っていく草隠れの下忍にアンコが。

 

「悪かったわね」

 

「どうやら、今回は血の気の多い奴が集まったみたいね…フフ…楽しみだわ…」

 

アンコは笑みを浮かべ、楽しそうに下忍達…特に去っていった草隠れの忍びを見ていた。

 

「(やれやれ…暗部に居た時からこいつはわからん)」

 

少々辟易しながら、舐められた傷口を手で押さえた。

 

「それじゃ、第2の試験を始める前に…アンタらにコレを配っておくね!」

 

懐に手を入れ、取り出したのは【同意書】と書かれた紙の束…

 

「?」

 

「!」

 

「(その服のどこに隠してたんだ?)」

 

疑問の表情を浮かべる受験生達、ナルトだけがアンコの服に悩んでいた。

 

「同意書よ…これにサインしてもらうわ」

 

「……何でですか?」

 

「今から説明して上げるから…」

 

サクラの問いにアンコは笑顔を深めて。

 

「……こっから先は【死人】も出るから、

それに付いて同意を取っとかないとね!

私の責任になっちゃうからさ~♡」

 

笑って述べるアンコに、受験生達が…それは笑い事じゃないだろ…と心の中で突っ込んだ。

 

「まず、第2の試験の説明をするから…その説明後にこれにサインして、班毎に後ろの小屋に行って提出してね…」

 

森の前に設置された小屋に中忍が待機している、あれが提出する小屋みたいだ。

 

「じゃ!第2の試験の説明を始めるわ、早い話、此処では…

極限のサバイバルに挑んでもらうわ」

 

同意書を回す下忍達の前でアンコは演習場の地図を広げ説明を続ける。

 

「まず、この演習場の地形から順に追って説明するわ

この第44演習場はカギの掛かった44個のゲート入口に円状に囲まれてて…川と森…中央には塔がある。

その塔からゲートまでは約10キロメートル…。

この限られた地域内で【ある】サバイバルプログラムをこなしてもらう。

その内容は…各々の武具や忍術を駆使した……

何でもアリアリの………【巻物争奪戦】よ‼」

 

「巻物?」

 

下忍達の中から声が上がる。

 

 

「そう【天の書】【地の書】…この2つの巻物を巡って闘う、此処には93人、つまり31チームが存在する。

その半分15チームには【天の書】、もう半分の16チームには【地の書】を。

それぞれ1チーム1つずつ渡す…そしてこの試験の合格条件は……」

 

アンコはそれぞれの手に【天の書】と【地の書】を持ち。

 

「【天地両方の書を持って、中央の塔まで3人で来る事】

つまり、巻物を取られた16チーム…半分が確実に落ちるって事…

ただし、時間内にね…この第2試験、期限は120時間…ちょうど5日間でやるわ!」

 

「5日間⁉その間ごはんはどーすんのォ!?」

 

チョウジは食事の心配をするが。

 

「自給自足よ!森は野生の宝庫…ただし、人喰い猛獣や毒虫・毒草には気を付けて…」

 

アンコは軽く答え、さらに説明を続ける。

 

「それに15チーム45人が合格なんてまず、有り得ない。

何せ行動距離は日を追うごとに長くなり…回復に充てる時間は逆に短くなって行く。

オマケに辺りは敵だらけ、迂闊に寝る事もままならない。

つまり、巻物争奪で負傷する者だけじゃなく…コースプログラムの厳しさに耐え切れず死ぬ者も必ず出る」

 

ナルトと修行した面々は既に何度も経験しているが、ほとんどの下忍が初めての経験だろう。

 

アカデミーでの演習や下忍の修行でサバイバル訓練はするが、五日もの間命懸けでやる事はまず無い。

 

「続いて失格条件について話すわよ!

一つ目…時間内に天地の巻物を塔まで持ってこれなかったチーム。

二つ目…班員を失ったチーム又は、再起不能者を出したチーム。

ルールとして…途中のギブアップは一切無し、5日間は森の中!

最後に…巻物の中身は塔の中に辿り着くまで決して見ない事!」

 

「途中で見たらどうなるんですか?」

 

優等生らしく手を上げて質問するサクラにアンコは笑みを深めて。

 

「それは見た奴のお楽しみ♪」

 

「?」

 

「中忍ともなれば、超極秘文書を扱う事も出てくるわ、信頼性を見る為よ。

説明は以上、同意書3枚と巻物を交換するから…その後はゲート入口を決めて、一斉スタートよ!」

 

一息ついて、下忍達を見回し。

 

「最後にアドバイスを一言―死ぬな!」

 

「そろそろ巻物と交換の時間だ」

 

アンコの言葉に続いて待機所にいる中忍が時刻を知らせた、小屋にはいつの間にか暗幕が掛けられ外から中が見えない。

 

「(成る程…各チームが渡された巻物の種類…そして3人の内、誰が巻物を持っているのかも分からない…ってわけか

…つまり俺の出番だな…俺が華麗に敵を倒し巻物を奪う…クソイビキの第一試験とは違って俺の本当の実力を見せてやる…)」

 

サスケは小屋の中に入っていく下忍達をみながら無駄にカッコ良いポーズを決めながら録でもないことを考えていた。

 

「(全員が敵‼…だがどいつも俺以下の雑魚だ

出来るだけ殺さないよう注意しないとな…)」

 

サスケにとってリーとの一戦は何の役にもたたなかったらしい…

 

「(フフ…同意書の意味…少しは分かったみたいねェ…)」

 

アンコは受験生達の顔色を伺いながら、楽しそうな笑みを浮かべていた。

 

 

 

下忍達が巻物を受け取りアンコの開始の合図と共に森の中に入って、それほど経たずに悲鳴が森の中に響いた。

 

その頃ナルトは自分達を木陰から覗いている視線を感じていた。

 

「(…隠れているのは一人…サスケとサクラで何とか出来る実力だな…俺はあいつ等に会いにいく必要が有るし…)…サスケ・サクラちゃん森の奥に入る前に食料調達しようってばよ」

 

「そうね…森の奥に行けば敵に遭遇しやすいし今の内にしましょサスケ君(…私はサスケ君と一緒に行こっと…)」

 

俺とサクラの提案を聞きサスケが苦無を地面に突き刺し。

 

「…三十分後にここに集合だ…」

 

 

 

二人と別れ森の中を進みながら予定していた集合場所に着くと、変装し下忍として試験を受けていた白とザブザが待っていた。

 

「またせたな…」

 

「問題ねぇ、巻物だ」

 

ザブザは懐から取り出し投げた地の書を受け取り。

 

「大蛇丸は必ず俺達の班…恐らくサスケを狙う、悟られないよう俺達についてきてくれ…俺達と奴が一戦交えた後奴が一人になったところで」

 

「ああ、わかってるぜ…任せろ」

 

獰猛な笑みを浮かべるザブザと黒い笑顔のナルト…側でその光景を見た白は、これから起こるであろう出来事に、あったこともない大蛇丸に同情していた。

 

「(この人達に目をつけられた大蛇丸さん…逃げてください…死ぬより酷いことになりますよ‼)」

 

 

白が心の中で必死に訴えていた頃、森の中とある草隠れの下忍。

 

「ブェクション‼」

 

突然アンコに苦無を返した下忍が盛大にクシャミをして周囲の下忍達を驚かせた。

 

「どうかされましたか?」

 

「………アンコに会った後くらいから身体が少し熱っぽいのよ…そのせいかしら、すさまじい悪寒を感じたわ…(あえて言うなら私の貞操を奪われそうな…そんな気配を…)…ありえないわね」

 

心配そうにこちらを伺う部下達に、なんでもないと伝えると、彼らと別れ一人森の中に入っていった……

 

その先にナニが待ち受けているとも知らずに……

 

 

 

 

 

ナルトがザブザ達と会っていたころ、第七班の二人は…サクラはサスケのカッコ良い⁇姿や言葉にときめいたり、サスケは何気無いサクラの仕草に目を奪われたりと…この状況で何をしているのだと、隠れて見ている雨隠れの下忍はツッコミたい衝動を必死に抑えていた。

 

「(超アンラッキー!こいつら、忍びを辞めろォォ‼…ウゼェ、超ウゼェ‼…ダメだ精神衛生上こいつらとは付き合えない…巻物を持ってる奴を特定したら仲間を呼ぶつもりだったが、もう無理耐えられねぇ)」

 

…もう限界のようだ、いやここまでよく耐えたと褒めるべきだろう…

 

この場にいないナルトに変化して。

 

「あれ?サクラちゃんにサスケ、何でこんな所にいるんだってばよ?」

 

突然出てきた人影に驚いたサクラだったが、相手がナルトと気づき。

 

「ナルトあんた何でここに居るのよ…(せっかくサスケ君と二人っきりだったのに‼)」

 

「道に迷ったんだってばよ」

 

普通に話してるナルト、しかしサスケはわずかに違和感を覚えナルトの背後に回り。

 

「(気のせいか…)…ナルト食料はどうした?」

 

「え…ああ、それなら集合場所に置いてきたってばよ」

 

その答えを聞き怪しむサスケ。

 

「サクラ…こいつから離れろ」

 

「え⁇」

 

「こいつは道に迷ったと言ったが、集合場所に荷物を置いたと言った、それに手裏剣のホルスターが左脚に付いてる…アイツは右利きだ」

 

ナルトは白煙に包まれ、白煙か上がり現れたのは口を金属で覆い、目の位置に穴の開いた布を巻いた下忍、額宛が示すのは雨隠の四本線。

 

「アンラッキー!バレちゃあ仕方ねえ‼巻物を持ってんのはどっちだ⁉」

 

咄嗟に戦闘体制を取るサスケと状況についていけないサクラ、狙われるのは当然戦闘中に隙をさらしたサクラ。

 

「こうなったら実力行使だ!」

 

しかし、サクラの前にサスケが割り込み印を組み。

 

「火遁 鳳仙花の術‼」

 

口から吐き出したのは幾つもの炎、だが次々に躱されいく。

 

サスケは苦無を手に、サクラから離れ雨隠れの下忍を追う、雨隠れの下忍か投げた苦無を避け互いに打ち合う。

 

「さっきの苦無避けて良かったのかなぁ?」

 

振り向くと、避けきれず足に苦無を受けたサクラ、サスケが避ける事を想定して投げた苦無がサクラに当たっていたのだ。

 

「ほら、隙ができたぁ、ラッキー‼」

 

サクラに気を取られ隙ができたサスケに苦無を投げた、サスケは木の枝を盾にするも、クナイには起爆札が貼り付けられ煙を上げている。

 

気づいた時には既に遅く、爆発で吹き飛んだ木の破片と爆風がサスケを襲う。

 

サスケはそのまま地面に落ち…頭から地面に突き刺さった…いわゆる犬神家のスケキヨスタイルである。

 

突き刺さり、下半身を地面の上に出しているサスケに背後から近寄りクナイを突き付け。

 

「これぞラッキー!動くと殺す!巻物を大人しく渡せ‼」

 

サクラに見せつけるように苦無をサスケに突きつけながら反対の手でサスケの身体を探っていく。

 

「ラッキー‼、巻物ゲットォ‼」

 

巻物に意識を向けた一瞬の隙に、伸びてきたチャクラの刃が苦無を持つ腕ごと肩を貫き、そのまま伸び続け後ろの木に叩きつけた。

 

混乱が覚める前に突然目の前に現れたナルトの当身を腹に受け意識を刈り取られた。

 

 

 

 

戦闘の後、俺達は集合場所に戻り、地の書を手に入れた事を伝え、これからどう塔へ向かうか話し合っている。

 

「五日間修行すべきだってばよ‼…(…あの程度の敵にすら二人掛かりでてこずるとかどんだけ弱いんだよ…せめて自分が弱い事を自覚してくれ…)」

 

「いや…そこまでする必要はない、直ぐに塔に向かう」

 

「そ〜よ、こんな森の中いつまでも居られないわよ、早くお風呂にも入りたいし、髪がボサボサになるじゃない」

 

五日間修行をするべきだと提案するナルト、しかしナルト以外の二人は聞く耳持たない、それどころか…

 

「俺が後れを取った奴、恐らく今回の下忍の中でもトップクラスの実力者だ、だがあいつが上限だと考えればそれ以下しかいない現状で五日間程度の時間修行に費やしても無駄だ…俺なら中忍になれるお前と違ってなナルト」

 

ナルトを意識的に大きく言って見下すような笑み。

 

「(こいつら…救い用がないバカだとは思っていたがここまでとは…まあいい第二試験後は個人戦だ、塔につくまで護衛するしかないか……その前にサスケには呪印をプレゼントして貰わないとな)…わかったってばよ…それじゃさっきみたいに離れ離れになった後の合言葉を決めようってばよ」

 

「そうだな…良く聞け、言うのは一度きりだ……忍歌【忍機】…と問う、その答えはこうだ」

 

 

「【大勢の敵の騒ぎは忍びよし…静かな方に隠れ家もなし

忍には時を知ることこそ大事なれ…敵のつかれと油断するとき】」

 

 

「OK!」「わかったってばよ」

 

自称優等生のサクラは一度聞いただけで覚え、ナルトも問題なく覚えた。

 

「巻物は俺が持つって「いや…お前じゃ無理だ俺が持つ」…わかったってばよ、天の書はサスケがもて、地の書は取って来た俺が持つってばよ」

 

俺はサスケに天の書を投げたが。

 

「ナルトお前の実力じゃ無理だと言っている…(何度も言わせるなよ…これだから実力を理解できない落ちこぼれは…)」

 

先ほど巻物を盗まれた人間の言葉とは思えない。

しかし、ナルトは無視して森の奥から突然強く吹いてきた風に意識を向けて行動を始めていた。

 

風はどんどん強くなり、ナルト達を吹き飛ばす。

 

 

風が止み茂みから出てきたサスケとサクラは。

 

「サスケ君!」

 

「寄るな!まずは合言葉だ…【忍機】!」

 

クナイを構え、サクラに合言葉を問う。

 

「あ!うん…【大勢の敵の騒ぎは忍びよし…静かな方に隠れ家もなし

忍には時を知ることこそ大事なれ…敵のつかれと油断するとき】」

 

「よし!」

 

本人だと確認した二人の近くの茂みから。

 

「いってー……おい、みんな大丈夫か?」

 

ナルトが姿を現した。

 

「ナルト!ちょい待ちなさい!合言葉……」

 

サクラは身構え、出てきたナルトに聞く。

 

「分かってるって…【大勢の敵の騒ぎは忍びよし…静かな方に隠れ家なし

忍には時を知ることこそ大事なれ…敵のつかれと油断するとき】」

 

正確に答えたナルトに対し警戒を緩めたサクラ。

だが、サスケは突然ナルトに向かってクナイを思いっきり投げ付ける。

 

「うわあ!」

 

「え!?サスケ君…何で?ナルトはちゃんと合言葉を……」

 

慌てて避けるナルトと、なぜサスケが苦無を投げたのかわからず動揺するサクラ。

 

「今度はオレの攻撃を避ける程の奴か……」

 

「な…何を言ってるの、サスケ君⁉」

 

「フフ…フフフ…よく分かったわね…」

 

ナルト?は不気味な笑みを浮かべ、片手で印を結び白煙がナルト?を覆う、白煙が晴れ中から草隠れの下忍が姿を現した。

 

「何故、分かった?私が偽者だと…」

 

「ナルトはバカなんだよ…そんな合言葉覚えられる訳がない…つまりお前は偽物だ…本物のナルトなら【合言葉なんて忘れちまったってばよ】っていうはずだからな!」

 

草隠れの下忍は笑みを深め傘を取り。

 

「成る程…つかれも油断もないって理由ね…思った以上に楽しめそう…」

 

 




ああ、朝の光は要らぬ。なぜなら昨日は夜勤だったのだ
夜に睡眠を取る人に成りたい
この仕事の疲れを絞り出し、我を安眠させる暗黒空間(電気を消した部屋)と暖かな宝具(布団)を
崩れ落ちろ現実ーーこれより我は妄想を描く厨二病となる

厨二の腐敗騎士

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