何と今話は10わめです、ここまで続くとは作者にとっても驚きです、これもひとえに読んでくださる皆様あってのことですね(≧∇≦)
こんな駄作に付き合っていただきありがとうございます。
ナルトは木の葉に戻ると直ぐに三代目の元を訪れ、霧隠れクーデターの真実が暁というテロ組織により傀儡とかしていた四代目を殺し霧隠れの実権を霧隠れの里に戻すためで有った事を伝えた。
「そんな組織がのぉ…しかし四代目水影がテロ組織に操られておったとは…大変じゃったの再不斬」
「気にしてねえぜ…今の五代目はそこそこまともな奴らしいしな、俺は気兼ねなく俺達の里をめちゃくちゃにしやがったクズどもを殺せるぜ」
じいちゃんは警戒しながら話を聞き驚いていたが、再不斬が名誉の代わりにあえて汚名をかぶっている事を聞き、さらに里の為にテロ組織を調べていた事を知って、最初の警戒心はかなり減っていた。
「それで…お主らを保護すれば良いのかの?」
「いや、それだけじゃ足りないってばよじいちゃん、再不斬の調べでは十年前九尾の狐を使って木の葉を襲ったのも、うちはのクーデターの裏で糸を引いていたのもその暁らしいってば、実際今回の任務でも俺の中の九尾を狙って襲われたってばよ」
「なんじゃと⁉」
「他にも有るぜ・・・
三代目執務室の明かりはその日の夜遅くまで消える事はなかった。
☆
波の国から帰ってきた第七班のナルトはカカシは川の掃除や犬の捜索、子供のお守りなど簡単な任務をこなしていた。
なぜサクラとサスケが居ないのか、サクラは白に秘孔を貫かれた他にも身体中に打撲・裂傷・骨折など怪我の見本市と成って意識不明のまま入院、サスケも同様だが意識は有るらしい。
ちなみに余談だが任務を偽られ更に大事な弟がボロボロで帰ってきた事にイタチが波の国に対して報復戦争をしようとして『だからあの時まだ早いと言ったでしょうがァ‼』とブチ切れたイルカ先生にボコボコにされ、イルカ先生を止めに入った暗部や上忍と一緒に病院でお世話になっている……ちなみにこの話が里の外にまでもれてイルカ先生が【憤怒のイルカ】と呼ばれるようになったとか。
波の国から帰ってから数週間がすぎ、サスケとサクラは退院しリハビリをかねて俺とは別に病院で出来る任務に着き、俺はカカシ先生と任務にきている。
「ふ〜、先生、カカシ先生これでどうだってばよ」
今日最後の任務、畑の芋掘りを終えカカシ先生に確認した。
「うーんと…うん、いいでしょ本日の任務終了…お疲れさん」
「おう‼」
任務終了を受けると、上空に任務を知らせる鳥が飛んで来たのが見えた。
「(緊急招集?)…俺はこれから、この任務の報告書を提出せにゃならん…ここで解散な」
カカシが瞬身の術で移動したのを確認して、俺は木の葉に新しく出来た白斬りカンパニー系列のカレーハウス鬼人に来た、ちなみにこの白斬りカンパニーはガトーカンパニーを買収したこの世界最大の大企業、各里に飲食店を経営している。
その実態はナルトの指示で白と再不斬に任された企業で大量生産により各里に格安で高品質の物資を売りさばき各里の資金や情報を集め、各国に少なくない影響力を及ぼし始めている。
どんなにご大層な御題目を並べても世の中充分な食料とまともな生活環境、そして娯楽が有れば良いのだ、紛争地域に食料支援と医療支援して戦争を無くしあぶれた忍びや難民に土地を与え農地を広げる、言う事聞かない頭に蛆が湧いちゃった可哀想な大きな子供には少し脳味噌コネコネすると、とても良い子になってくれた。
そんな事を続けた結果各地に小さな争いはあれどかなり鎮火に向かっている、暁が争いの無い世界を望んで痛みを世界に教えるなら、はなっから争いを無くしてしまえば良い。
「いらっしゃいませ〜お一人様ですか?」
カレーハウス鬼人は既にランチタイムが終わり客は居ない、そんな中接客に現れたのは…黒い生地に白い雪の結晶が描かれた浴衣を着た雪の様に白い肌、艶やかな黒髪の美少女?が出迎えてくれた。
「……白…ナニしてんだ⁇」
「お客様誰かと勘違いされてませんか?私は白雪ですよ」
白雪と名乗る美少女?…本当にこいつはどっちの性別か解らん…もしかして女装癖が…突っ込むのは辞めとこう…そんな事を考えてると席に案内され。
「鬼人カレー、…あといつもの」
メニューを聞いてチューボーに向かう美少女?、暫くして持ってきたそれは…赤かった…真っ赤な何かがボコッボコッとまるでマグマの様に煮え立ち、見ているだけで汗が出てくる。
「なんだ…これは…」
「新商品の鬼人カレー鬼殺し味です」
語尾にハートマークが付きそうなほどノリノリで紹介しやがったよ、チューボーをみると再不斬がイヤラシイ顔でニタニタ笑ってやがる。
いいだろう、俺も男だ。カレーを前に覚悟を決めて。
ナンをちぎりカレー?に付けて口にいれてみる…瞬間…口の中が爆発した…辛いでは無い既にその次元は超えている、痛みすら生ぬるいただの劇物、意識が遠のきそうになるのを必死で堪えていたら。
「ククク、どうだ!お前を倒す為に開発したこのカレーの味は旨すぎて声もでねぇってか⁉」
自慢気に笑いながら再不斬が近づいてくる。
だがしかし、まだまだ甘い‼再不斬よ俺は貴様が勝利を確信しノコノコ近づいてくるこの瞬間を待っていたぞ‼
カレーの皿を持ち口を開けて笑っている再不斬の口に流し込む。
「◾◾◾◾◾◾‼…」
「再不斬さーん‼」
白目を向いてビクビクと体を痙攣させる再不斬、そんな再不斬の体をなぜか嬉しそうな顔でまさぐりながら介抱する白……カオスだなぁ…
意識を取り戻した再不斬から集めた情報と頼んでいた事の成果を確認すると、どちらも上々良い塩梅だこれなら問題無い…
☆
カカシが緊急招集に集まるとその場所には木の葉の上忍と中忍が集まっていた。
「ふむ…皆集まってくれたようじゃのぉ…これより話すのはとても重要な事じゃ…まず、その為には十年前の真実を話さなければならん………
十年前九尾が里を襲った、その真実はテロ組織暁じゃ、テロ組織が九尾の封印を解き木の葉にけしかけたんじゃよ
さらに不発で終わったがのぉ、うちはのクーデターの裏で糸を引いていた志村ダンゾウに接触していたのも暁じゃ。
暁は他にも尾獣集めをしたり、四代目水影を影から操り霧隠れを支配しようとしたりの…
そして今度は風影を殺し砂隠れを裏から操り【木の葉崩し】をしようと企んでおる‼
時期は今度開催される中忍試験!風影に変装し木の葉に来るのは木の葉の抜け忍大蛇丸…これはチャンスじゃ今まで尻尾を出さなかった奴等暁のメンバーを捉えるまたと無い機会じゃ。
そこでワシ等は作戦を考えた………
………ということじゃ…なにか質問は有るかの?」
三代目が周りを見回すとカカシが手を上げ。
「あの〜三代目、話は分かったんですが……五代目は⁇」
カカシの問に三代目はイルカをチラチラと伺いながら。
「その…な…体の方は問題無いんじゃが心がのぉ…先程退院したんじゃが、先日の件でPTSDを患ってしまったらしくイルカの顔を見た瞬間奇声を上げながら暴れて病院に逆戻りじゃ…今はイルカの後ろ姿の写真でリハビリしておる…」
「まったく…あの程度で火影ともあろうお方が情けない」
三代目の後にボソッと言った言葉で周りの忍び達の視線がイルカに集まるが…
「なにか⁇」
イルカが首を傾げて問うと皆が勢いよく一斉に視線をそらした、木の葉に置いて新しい掟…決してイルカを怒らせてはならない…が暗黙の了解として広く識れ渡っている事をイルカだけが知らない。
☆
ナルトがカレーハウス鬼人から出て道を歩いていると。
「木の葉丸ちゃん‼」「木の葉丸君‼」
角を曲がった所から子供の叫び声が聞こえた、気になり曲がると、そこには顔にペイントをした黒尽くめの少年と大きな扇子を担いだ少女と三人の子供がいて、黒尽くめの奴が子供を掴み上げている。
あれは砂隠れの下忍…我愛羅の兄妹と確か…じいちゃんの孫の木の葉丸、だったか?
「お前等、何してるんだってばよ…(相手国の超重要人物の関係者に手を上げて、こいつ等は戦争でもしに来たのか?…まあいい機会だ利用させてもらうぞ)」
黒尽くめが振り向き俺を見て。
「(フン…こいつは木の葉の下忍ってとこじゃん)…」
「やめときなって!…後でどやされるよ!」
砂隠れの少女が黒尽くめを止めるが。
「うるせーのが来る前にちょっと遊んでみたいじゃん…」
「ぐ…うっ…」
黒尽くめが木の葉丸をさらに締め上げ、木の葉丸が苦しそうにうめいた。
俺は木の上の人物にしか分からないよう合図を送った。
「貴様等、何をしている…ここに戦争をしにきたのか?」
木の上のからかかった声に黒尽くめがビクッと体を震わせた。
「里の面汚しが…(…ナル兄久しぶり!…)」
「が…我愛羅、聞いてくれ…こいつ等が先につっかかってきたんだ…!」
「黙れ…殺すぞ…(ナル兄に手を上げようなんで、犬の餌にするぞ)」
黒尽くめがどもりながらもなんとか声を出すが、我愛羅は歯牙にも掛けず切り捨てた。
「わ…分かったオレが悪かった」
「ゴメンね…我愛羅…ホントゴメン」
我愛羅は一瞬で木の上から兄妹の間に降り立ち。
「済まなかったな…所で…君の名は?」
「うずまき・ナルトだってばよ…お前は何ていうんだってば?」
「俺の名は砂漠の我愛羅…黒尽くめが兄カンクロウ、扇子を担いでいるのが姉のテマリだ、ここには中忍試験で来た…お前とは仲良く出来そうだ」
「「(我愛羅が笑った‼)」」
我愛羅が笑った事に驚いてる二人は置いといて。
「ああ、俺もだ(…これで表でも我愛羅と知り合いに成れたわけだ…ベストなタイミングをありがとよカンクロウ君)」
「いくぞ!」
三人はその場から立ち去り俺もその場を後にした。
我愛羅が居た木の上の反対側にはサスケが、かっこいい出番を考えて最後まで出る事が叶わず、手に持った石を転がして。
「ふ…あいつ等命拾いしたな」
一人寂しくボヤいていた。
☆
その日の夜。
「またせたわね」
「やっと来たか」
とある場所、そこには爬虫類を彷彿とさせる姿、こちらを舐め回すような視線、その男の目の前には狐の面を付けた二人組がいた。
「俺たちが出来るのはここまでだ、必要が有れば何時もの方法で連絡を取れ」
「あら、つれないわねぇ…私としては一生そばで使えて欲しいのだけど」
「俺達は俺達の目的が有って協力しただけだ…ここから先は俺達だけで動く」
「そう…残念だわ」
少しも残念そうな態度を見せずに男はその場から去って行った。
後に残された二人の背後から。
「ご苦労だったな、白、再不斬…」
人の気配がしない薄暗い森の中で、突然聞こえてきた声に白と再不斬は内心飛び上がりそうになりながら。
「ナ、ナルト君…不意を突かないで下さい。ただでさえ気配が薄いのに本気で気配を周囲に溶け込ませたら全く気づけないじゃないですか」
僅かに震える声を上げながら振り向いた小柄の仮面の男…白の背後には、何時の間にかナルトが静かに佇んでいた。
「さて…木の葉以外の里は?」
「問題ねぇぜ…全て順調だ、こちらの予定通りな、ここまでお膳立てしたんだ失敗するわけがない」
「そうだな、お前達は一先ず指示あるまで通常任務に戻れ」
「はい」
「たく…人使いが荒すぎるぜ」
ぼやきながらも再不斬と白は瞬身の術でその場を後にした。
☆
次の日第七班が任務の為に集まるが、今日も今日とてカカシは遅刻している。
「やあやあ、ゴメンゴメン…今日は人生という道に迷ってしまってね」
「はい、ウソ‼」
カカシは全然悪びれた風もなく…
「まあ、そんな事は置いといて…突然なんだがお前達を中忍試験に推薦しちゃった」
「「ええええええ‼」」
目的?美しい我が愚妹
極論すれば妄想に目的など無いのだよ
覚えておくといい世の中には手段の為に目的を選ばない者も居るのだよ、そう私達のような厨二患者のように