「あのジジイ…教官の方がまだ優しく見えるぜ…!」
チャゴスはナッジをジジイに改めて、敵を倒すために必死に考えて身体を動かす。
「(最初からアークデーモンなんてのは鬼畜すぎるだろうが!)」
何故チャゴスがアークデーモンと敵対しているのかを説明しよう。
~回想~
チャゴスはナッジの言われた通り真っ直ぐに進むと出口が見えてきた。
「て…ここは?」
チャゴスが出口を出ると周りは観客で一杯になっていた。
「チャゴス。」
ナッジが顔を出し、チャゴスを呼んだ。
「お前さんはとあるモンスターと戦って貰う。そのモンスターと戦ってワシが認めたら修行をつけよう…」
「わかりました。」
そして出てきたのがアークデーモンだった…
そして冒頭に戻る。
~回想終了~
「イオナズン!」
アークデーモンがチャゴスに向けて、イオナズンを放ち攻撃する。
「ヤバッ!」
チャゴスは次々と襲いかかる爆発の玉を力の盾で防いだ。
「ほうほう…やるではないか。」
ナッジはチャゴスの判断を高く評価し、感心した。何故ならイオナズンとなれば弾幕の数が半端ではなく強力である。それを全てとは言えないが自分に被害が及ばないように防ぐのは大したものである。
実際には多少ダメージを受けているのだがチャゴスのHPが多すぎてダメージを受けていないように見えるのだ。
メタい話になるが主人公最初にラスボスを倒す時はせいぜいHP300くらいだがチャゴスはHP999である。つまりダメージの割合で言うならラスボスを倒す時の主人公たちの三分の一しか受けていないということになる。
「ぬぅぅぅぁぁぁ!!」
アークデーモンのトライデント(フォークのようなあれ)を振り、チャゴスに攻撃するが…
「重っ…!」
チャゴスはそれを力の盾で受け止め、防いだ。
「ぬぅぅぅ!」
アークデーモンは力任せにチャゴスを押そうとするが
「ぐぐぐ…!」
チャゴスも負けない。チャゴスは出来る限りの力で対抗した。そしてチャゴスは力を一気に抜いてアークデーモンの体勢を崩した。
「ぬあっ!?」
アークデーモンがそう叫ぶがもう体勢は整えられない。
「喰らえーっ!!」
チャゴスは持っていた奇跡の剣でアークデーモンを斬りかかった…
「が…はっ!!」
アークデーモンは会心の一撃を当てられてしまい、その場から倒れた。
「トドメだ…悪く思うな。」
チャゴスは力の限り剣を振り、アークデーモンにトドメを刺そうとした…
「そこまでじゃ。」
しかし、ナッジがひのきの棒でチャゴスを止めた。
「終わりか?老師?」
「うむ…お主の実力はよくわかった。合格じゃよ。」
「そいつは良かった…時間内に倒せとかだったら無理だったかもな。」
「いやいや…まさかお主がアークデーモンを倒すなどとは思ってもいなかった。良くて善戦くらいは想像していたが…お主は想像以上のことをした。だから合格にしたんじゃ。」
「ところで…私の護衛はどちらに?」
「護衛?ああ…あの脳筋バカ弟子か…あやつは気絶しているぞ。」
「気絶!?何があったんですか!?」
「なに、心配するでない。お主の護衛をほったらかしにしたあやつをワシが懲らしめただけのことよ。と言っても向こうもマジじゃったからワシも骨が折れたわい…」
「はぁ…大丈夫ですか?」
「という訳で今日はここまで。明日から修行開始じゃ。良いな…」
「サー、イエッサー!」
チャゴスは身に付いてしまった軍隊のような返事をしてしまった。
「ほほほ…それじゃお前さんも身体を休めておけよ。集合場所はここじゃからな。」
そう言ってナッジは立ち去っていった。