護衛こと鬼教官はチャゴスを鍛えていた。
「(そろそろ老師のところに預けてもいい頃合いだ。もう一人で旅くらい出来るだろう…)」
鬼教官はチャゴスの動きが良くなったところを見計らい、とある人物を紹介しようとしていた。
「チャゴス!そこまでだ。」
鬼教官はチャゴスに声をかけて訓練をやめさせる。
「はっ!」
チャゴスはすっかり軍人らしく鬼教官に敬礼し、背筋を伸ばして気をつけをし…手を上げた。
「教官!質問があります!」
チャゴスは鬼教官に対して質問する為にわざわざ手を上げたのだ。そうでもしないと『質問を許した覚えはないぞ!チャゴス!!』と言いチャゴスにトレーニングをさらに強要させるのだ。
「許す。」
鬼教官はチャゴスの質問を許して聞く準備に入る。
「次は何でありましょうか?教官。」
チャゴスは次のトレーニングについて聞いた。すっかりトレーニング馬鹿になった証拠である。
「いや今日はここまでだ。お前にあるお方を紹介する。」
「あるお方?」
「荒くれ者の町パルミドの南の建物に赤と緑の服を着たモリーという者にこれを渡してこい。そうすればそのお方に会える。」
「(え~と確かパルミドの行き方は…海を渡らなきゃ無理じゃん…)」
ちなみにチャゴス達は現在サザンビークの海の近くの砂浜に来ている。パルミドに行くには海を渡らなければならなかった。
「餞別だ…これをくれてやる。」
そう言って鬼教官が渡して来たのは小さなメダル110枚、お金10000Gとイカダだった。
「さあ行ってこい!」
鬼教官はそう言ってイカダを流し、小さなメダルとお金を持ったチャゴスをイカダに向かって投げた。
「げふっ!」
チャゴスはイカダに着地し、そのまま流されて行った。
「さてと…俺は先行っているぞ。ルーラ!」
一方鬼教官はチャゴスを差し置いてモリーのところへと向かった。まさに鬼である…
~メダル王家の城~
チャゴスはご都合主義なのか全く持ってわからないがメダル王の城に着いた。
「ひでえ目にあった…」
チャゴスはあれから海のモンスターに遭遇し、とにかく殴っては斬っての連続だった。
「肉体的には疲れなくても精神的に疲れた…」
チャゴスのHPは999である。その為肉体的な疲労は全くと言っていいほどなかったが何回も何回も同じ作業をしていれば精神的に疲れるのは無理なかった。
「とにかくこの小さなメダルを交換しよう…」
チャゴスはメダル王家の城に着いたからには先ほど貰った小さなメダルと交換し、良い景品と交換しようと考えていたのだ。
「失礼します。」
チャゴスは相手は自分と同じ王族なので精神的に疲れていてもしっかりと背筋を伸ばして挨拶をした。
「おや…?あなたは?」
そこにいたのは一人の姫だった。
「私はチャゴスと申します。そちらで小さなメダルと景品を交換出来ると聞いて尋ねてきたのですが…間違いありませんか?」
「ええ…間違いありません。」
「良かった…」
「ところであなたはそのメダルを何枚持って来たですか?」
「これだけです。」
そう言ってチャゴスが出したのは小さなメダル110枚だった。
「こんなに!?ちょっとお待ちくださいませ…ホホホ…」
メダル王女はチャゴスが出した小さなメダルの量に驚愕し、乾いた笑みをして上へと上がって行った。
「お待たせしました。」
メダル王女は姫としての威厳を出しチャゴスに話しかけた。
「それで…どんな景品が貰えるのでしょうか?」
「皆の者!」
メダル王女は従者を呼び寄せ、チャゴスの前に景品を持ってきた。
「チャゴス殿。貴殿のメダルの寄贈誠にありがとうございます。礼としてこれら全てを差し上げます。」
そう言ってメダル王女は景品を差し出し、チャゴスに譲渡した。
「ありがたく頂きます。」
チャゴスは景品全て頂き、奇跡の剣を装備した。
「メダル王女殿…それとこれとは関係ないのですが世界地図を見せて頂けませんか?」
チャゴスは世界地図の全てを覚えている訳ではない。その為の要求だった。
「ではこれを…」
そう言ってメダル王女が取り出したのは世界地図(センサー付き)だった。
「ありがとうございます。…これをお返しします。」
チャゴスはそれをみて自分がどこにいるかはっきりさせてメダル王女に返そうとした。
「それはあなたがお持ちください。小さなメダルをこんなに集めて下さったので何かの便利になるでしょう。」
メダル王女の中でチャゴスはすっかりお得意様となり、世界地図を譲渡した。もちろんそれだけの理由ではなく今後も小さなメダルを見つけたらここに来るように借りを作らせたのだ。
「わかりました。では失礼します。」
チャゴスはそういい去って行った。
〜海上〜
「さて…その奇跡の剣がどれだけ有効に活用出来るか楽しみだ。」
第三者がいるならチャゴスが剣持っている危ない人に見えるだろう。
「シギャァァッ!」
すると早速マーマンが現れ、チャゴスに襲い掛かって来た。
「待ってました!」
チャゴスは鬼教官の指導のおかげで会心の一撃が出やすくなっていた。当然マーマンは奇跡の剣を装備したチャゴスに会心の一撃を当てられ一撃で沈んだ。
「おおおお…!凄え…!!だけどあまり調子に乗らない方がいいな。パルミドに着いたら他の武器に変えよう。」
チャゴスはそう決心し、とりあえずパルミドに向かった。
さて問題です!
鬼教官の言っていた老師とは誰でしょう?この中で選んで下さい
1、ダイの大冒険に出てくるブロキーナ
2、ドラクエソードに出てくるナッジ
3、ドラクエⅤに出てくるモンスター爺さん
モリーが絡んでいるとはいえモンスター爺さんが出てくるとは限りません!
ではまた次回…