「まったく、あれほど言ったのに零士は無茶をしたのか」
張譲が去った後、華佗がすぐに駆けつけてくれ、再び治療してくれた。華佗曰く、しばらくは寝て過ごすことになるらしい。ちなみに小蓮は薬で眠らされただけだったみたいで、特に異常はなかった
「それで、太史慈に凌統と言ったか?お前達二人は呉に入りたいそうだが」
冥琳は太史慈、凌統の処遇を話し合っていた。どうやら二人は呉に加わりたいらしい
「あぁ。俺はより強い者と闘いたい。ここに居たら、その機会があるのだろう?」
「無論だな、太史慈殿。退屈はせんぞ」
太史慈の目的は自分を高める事。ただ純粋に、力を追い求めているようだった
「私は思春の姉御についていくんでー」
「姉御?」
凌統の発言に、私も冥琳も首をかしげてしまう。あの思春を姉御呼ばわり?
「何年も前の話なんすけどー、私の親父ってどーしよーもない最低な奴でー、母さんにも暴力振るってたんすよー。そんなある日ー、うちのクソ親父が思春の姉御に殺されてー。それ以来恩感じてたんすよー。解放されたーって」
江賊時代の思春のやってきたことか。ふーん、こうやって救われた人もいるんだ
二人の話を聞き、二人とも悪い奴じゃないと判断した。ただ、悪い奴に雇われただけだった。他の半数の兵も、二人と同じように雇われただけと言う者もいれば、残り半数は私達に恨みのある者もいた
虎は全てを食らう。私達はこの者達を迎え入れた
「さて、張譲に会ったらしいな…」
華佗は張譲について、ひいては太平要術の書について教えてくれた。その恐るべき力、黄巾や連合にも関わっていた事も…
「その太平要術を使って、身体能力が上がるなんてことはあるのかしら?」
あの時の黄祖の力は、明らかに何らかの細工があった。あり得ない力に速さ、そして反応速度。それに技術も持ち合わせていたら、今無傷でいるかわからなかった
「俺も詳しくはわからないが、あり得ない話じゃない。あの書にかかれば、あり得ないということがあり得ないのかもしれないな」
ふざけている。皆を不幸にして、奴の目的は一体何?
「わかったわ。こちらでも張譲を探しておくわ」
「すまない」
「いいわよ。貴女には明命や蓮華、それに零士を救ってもらった。これくらい安いことよ」
張譲か。次見つけたら必ず殺してやる
そして夜になり、皆が部屋へ帰って行った。
私は、零士のそばに残ることにした…
†††††
零士視点
ふと、目が覚める。辺りは既に暗い。ずいぶんと寝てしまったようだ
「ん?」
横を見ると、雪蓮ちゃんが僕の手を握り寝ている姿があった
「すー…すー…」
「また、心配かけちゃったな。ごめんな雪蓮ちゃん」
僕は右眼を隠し、周りを見渡してみた。見えた風景は、靄がかかったような世界だった
やはり、もう左眼の視力はほとんどない。あの時、雪蓮ちゃんを庇った時に、僕は矢を弾き損ねた。そして一本が不幸にも掠ってしまった。油断していたとはいえ、なんたる失態
「衰えたな…」
昔なら、片目だけでも、全ての矢を弾けただろう。だがそれができなくなってしまった。最前線から遠退いたからだろう。これがいい事なのかどうか、ちょっとわからないな
「ぅん~…」
「…ふふ」
雪蓮ちゃん、何処と無く蓮鏡さんに似てきたな。寝顔なんてそっくりだ
僕は雪蓮ちゃんの頭を撫でる。こんな若い子が、いや、雪蓮ちゃんだけじゃないか。この大陸の王は皆高校生か大学生くらいの者ばかりだ。そんな子が、一国を預かるという事は一体どういう気分なのだろう。僕にはわからない。少なくとも、僕にはできない事だ
「んー…?……れーじ?」
†††††
雪蓮視点
「おっと、起こしちゃったかな?」
あれ?零士が起きてる…私、寝ちゃってたんだ………!!
「れ、零士!大丈夫なの?」
「はは。もう大丈夫だよ。心配かけたね」
よ、よかった。いつもの、あの余裕のある零士だ。助かったんだ…
「…ぐすっ……うっ…」
「え?ちょっと、雪蓮ちゃん?大丈夫かい?」
「ぐすっ…よかった…ホントによかったよぉ…私、また、大好きな人…いなくなっちゃうかと…」
私は涙を止める事ができなかった。本当に、心配したから…もし母様みたいに、もう二度と起きなかったらどうしようって思ってたから…
「ごめん」
零士は優しく頭を撫でてくれた。零士の暖かい手、不思議と落ち着く。それでも、涙が止まることはなかったが、止まるまで零士は頭を撫で続けてくれた
「落ち着いたかい?」
「うん…」
私が泣き止むと、零士は撫でるのをやめた。少し名残惜しいな。もうちょっと泣いててもよかったかも
「ふふ。王がほいほい泣いてよかったんだっけ?」
「むぅ…零士の前では女の子だもん…」
「はは。そっかそっか」
「零士が言ったんだもん。女の子でいていいって」
私はちょっと拗ねた感じで言ってみる。意地悪を言った罰だ。困らせてやる
「あはは。機嫌を損ねちゃったかな?」
「つーん」
「困ったなぁ……では雪蓮お嬢様、お嬢様のご機嫌はどのようにすれば直るのでしょうか?」
「っ!」
ちょ、ちょっと!妙に手慣れてる感じね。思わずドキッとしちゃったじゃない!零士の服(スーツ)も合間って凄く似合ってる…
「う、そ、そんな簡単に許さないわよ…」
「承知しております。なんなりと、お申し付け下さい」
な、なんでもいいのかしら?な、何しよう…………!!
「では零士!わ、わわわ、私と………」
言葉が詰まる。は、恥ずかしい!私は何を言おうとしたの!?
「私と?」
うぅ~~!!
「私と……添い寝したら許してあげる…」
「添い寝?」
零士はポカンとしていた。あぅ。恥ずかしいよぉ。顔が凄く熱い…
「はっはっは。添い寝かぁ。もっと凄い事をお願いされるかと思ったよ」
零士は私を見て笑った。こんな笑顔もするんだ。いつもは微笑むくらいなのに……ん?
「えっと、何をお願いされると思ったのかしら?」
少し気になった。一体何をしようとしたのだろう。だが、答えはすぐわかった
「んー?それはね…」
「え?きゃっ!」
私は零士に腕を掴まれ、一気に寝台に引き込まれてしまった
きゃー!顔が近ーい!ちょっとちょっと!何する気よー!まだ心の準備が…
「クッ、はっはっは!さっき大好きって言われちゃったからね。これくらいしろって言われると思ったよ。まさか添い寝とは」
はぃ…最初はそのつもりでした。でもヘタレちゃってお願いできませんでした…だって、はしたないって思われたくないし………あれ?私、大好き、なんて言ったかしら?
「れれ、零士?私、あなたに大好きって言ったの?」
「うん。泣きながらね」
きゃーーーー!!私なにしちゃってんのよーー!泣きながらってなに!?全然覚えてない…
「あー、覚えてなかったかな?」
「…」
恥ずかしいよぉ……助けて母様……
「…え?」
私が恥ずかしさのあまり、飛び出したいなんて考えていると、零士が静かに、優しく抱きしめてきた
「君を抱きしめるのは、三年振りになるのかな」
暖かい。三年前と同じ、不思議と心が落ち着いて、安心して、そして、とても愛おしい
「…好き…零士が、好き」
私はすんなりと、自分の気持ちを言うことができた。今まで散々恥ずかしがっていたのが嘘のように、今は心穏やかだ
「ありがとう」
零士は私を抱きしめながら、頭を撫でてくれた。癖になりそう。とても気持ちいい
「大好きよ、零士…」
†††††
チュンチュン
「……んぅ……」
鳥が鳴いているのが聞こえる。眩しい…もう朝なのね…
「……あれ?ここ、どこ?」
覚醒しきっていない頭で、辺りを見渡す。見覚えのない部屋だった。少なくとも、私や冥琳の部屋じゃない。ここはどこだろう
「すー…すー…」
零士が隣で寝息を立てていた。そうか。ここは零士の部屋だったのね。………え?零士の部屋?
「きゃーーーっ!!」
「うぉっ!な、なんだ?」
私は慌てて寝台から飛び出る。私、何しちゃったの!?なんで零士と寝てるの!?…ハッ!まさか一線を…
「ど、どうしたんだい雪蓮ちゃん?」
零士の姿を見てみると、しっかり服を着ていた。ていうか、私も服を着ていた。別に乱れてもいない
「あ、ああああ、あの!さ、昨晩、私たちって、どうなったんだっけ?」
服は着ているから、一線は越えてないんだろうけど…
「ん?あの後雪蓮ちゃんはすぐ寝ちゃったんだ。とりあえず仕方ないし、雪蓮ちゃんの命令通り添い寝をしといたんだけど、なにかまずかったかい?」
何もされてない?添い寝しただけ?それはそれで、ちょっと悲しいような…魅力ないのかな…
「それにしても、雪蓮ちゃんみたいな綺麗な子と寝るのは、結構緊張したな。ドキドキしっ放しで、なかなか寝付けなかったよ」
零士は少し顔を赤らめて答えた
魅力、あったんだ。私といると、ドキドキしてくれたんだ!
「きゃーーー!!♪」
ガチャッ バタン ばたばたばた
「えー」
私は部屋を飛び出して、るんるん気分で歩いていると、冥琳が歩いてくるのが見えた
「ん?どうした雪蓮?ずいぶんとご機嫌だな」
「冥琳♪えへへー!零士がねー、ドキドキしてくれたんだー!」
「あ、あぁ。それはよかったな。一夜を共に過ごしたのだ。一線は越えたのだろう?」
「めめ、冥琳!?そんな事言わないでよ…」
「お前、本当に雪蓮か?これではただの生娘ではないか。私とはそんな反応しないくせに」
それはちょっと失礼じゃない?
雪蓮「いーのよ冥琳!この私もまた、私なのよ!」
†††††
それからあっという間に日が経った。零士は徐々に回復していき、少なくとも一対一では誰にも負けないくらいまで調子を取り戻していた
ちなみに私はと言うと、仕事の合間合間に零士と共に時間を過ごしていた。一緒にご飯を食べたり、街へ出たり、釣りにも行った。私の人生で一番楽しかったかもしれない。唯一残念だったのは、一緒にいても何もされなかった事だ。少しくらいは、期待してたんだけどな…
そんな楽しい日々も、今日でとうとう終わりを迎える。零士達が『晋』に帰るとの事だ
「ずいぶんお世話になったね。お土産もこんなに頂いちゃって」
「なに、気にする必要はない。こちらも助けられたのだからな」
「また来てくれよ。零士が持ってきた酒、なかなか美味かったぞ」
「本当にいろいろとありがとう。咲夜にも、よろしく伝えておいてくれ」
「…はぁ…雪蓮。なにをモジモジしている?」
「あぅ…」
冥琳に呼ばれ、少しびっくりしてしまう。だって、何言っていいかわからないし、泣いちゃいそうだし…
「………雪蓮ちゃん」
私がどうしようか迷ってると、零士が優しく抱きしめてくれた。それに対し、私も抱きしめる
「まったく、雪蓮は」
「はっはっは!見せつけてくれるのう!」
「し、雪蓮姉様…」
冥琳、祭、蓮華は三者三様の反応を示してくれた。特に蓮華なんて、顔を真っ赤にしてる。でも、人の事は言えないかも。きっと私も同じくらい顔が赤い
「また、会える…?」
「あぁ。必ず」
「いつ、会える…?」
「平和になったら、かな。今度は雪蓮ちゃんが、うちに遊びに来るといい」
「絶対行くわ。平和になったら、絶対行く…」
「あぁ。待ってるよ」
私も零士も、抱きしめあい、囁くように約束した。そして私は零士に向き直り…
「…ちゅっ」
男の人と初めての口付けをした。零士は一瞬驚いた表情を見せてくれたが、すぐに受け入れてくれた。ポカポカと、とても暖かく、穏やかで、優しい気持ち。ずっとこのままでいたい。でも、もう時間ね…
「仲睦まじいな!」
「あらやだ孫策ちゃんたら大胆!」
「恋する乙女の顔だな!」
「あ、あれが口付け…」
華佗、貂蝉、卑弥呼、華雄が何かを言っている気がしたが、私は零士との口づけに集中した。きっと、しばらく会えないから…
「あー、はは。参ったなぁ。年甲斐もなくドキドキしたよ」
顔を離し、お互いの顔を見ると、零士は少しだけ顔を赤らめていた。とても珍しい表情だ
「零士、待ってて。私が平和な世界にするから。絶対に行くから!」
「あぁ。楽しみにしてるよ。それじゃ、また会おう」
そして零士達は馬車に乗って行ってしまった。私は、零士達の姿が見えなくなるまで見つめ続けた
「行っちゃった…ねぇ冥琳?追いかけちゃ…」
「ダメだ」
「むぅ、冥琳の意地悪…仕方ないわね。頑張って、平和な世を作る!さぁ、忙しくなってくるわよ!」
平和になったら、一目散に『晋』を目指そう。家督は蓮華に譲って、私は零士と暮らして、いつか子どももできて……あは!なんだか楽しくなってきたわ!
†††††
零士視点
僕たちは馬車に揺られながら帰路につく。恐らくもうすぐ許昌だろう。見覚えのある景色になってきた
「はは。雪蓮ちゃんにはやられちゃったなぁ」
あの娘が好意を寄せていたのは知っていた。だがまさか、最後にキスされるとは思わなかったな
僕は、別れ際に雪蓮ちゃんから咲夜宛にと預かった手紙を見ながら思う。あの娘も、年頃の娘なのだな
「……よし。解析完了。どれ……」
僕は以前入手した龍の素材を解析し、さっそく魔術で現出させてみる
「ん!?」
さ、さすがは龍の素材だな。結構魔術を食ったぞ。だが、成功だな。僕は龍の素材で作った大斧を見て満足する。贋作かもしれないが、素晴らしい出来だ
「華雄ちゃん」
僕はさっそく華雄ちゃんを呼んだ。外の風景を眺めていた華雄ちゃんがこちらに向き直ると、早速大斧に視線を集中させていた
「ん?なんだ零士?その大斧はどうしたのだ?」
「君用に作ったやつだ。良ければ使ってくれ。多分、龍の力が宿ってる」
僕は華雄ちゃんに大斧を手渡す。すると華雄ちゃんは目を輝かせて見ていた。気に入ってくれたようだ
「ふむ。悪くないな!礼を言うぞ零士」
よし。後は咲ちゃん用のナイフを数本と、悠里ちゃん用の棍も作って、恋ちゃんの方天画戟も作ってみよう
「零士、許昌についたぞ」
華佗に呼ばれ、僕はハッとする。帰りはなんだかあっという間だな
「お!なら降りなきゃな。華佗達はどうするんだい?」
「俺達はこのまま別の街に行ってみる。まだまだ大陸には患者が絶えないからな!」
ふふ、華佗らしい
「名残惜しいけど、ここでお別れねん!最後にちゅーしましょうか?」
「ふむ。ではわしからも…」
「あはは、遠慮しとくよ」
この二人も、相変わらずだけど、僕にその趣味はないなぁ
「ではな零士。月様達をよろしく頼む」
「あぁ。そっちも気をつけて」
僕は華佗を見送り、許昌に入る。約一ヶ月くらいの旅だったが、なかなか濃い時間だったな。おかげで許昌の街並みがずいぶん懐かしく感じる
「お!『晋』が見えてきた。はは、相変わらず恋ちゃんは寝てるな」
遠目からでもよくわかる、見慣れた我が家。そして店の入り口付近に設置したソファで寝る恋ちゃん。帰ってきたんだな
「…!!」
ん?恋ちゃんのアホ毛が動いたような…あ、恋ちゃん起きてこっち見た。あのアホ毛はレーダーなのかな?
「!!」
おー駆け寄ってきた。セキトも一緒にきた
「ただいま恋ちゃん」
「おかえり」
お?恋ちゃんが突然後ろに回ったと思ったら、背中に乗って来たぞ。いわゆるおんぶ状態というやつだ
「♪」
「はっはっはっ」
セキトもすり寄ってきた。あはは、なんだかんだ、寂しかったのかな
カランカラン
僕は恋ちゃんをおんぶしたまま『晋』に入った。この扉を開けた時のベルの音もまた懐かしい
「ただいまー」
「いらっ…あ、東さん!おかえりなさい!」
「おー!東おじさん!おかえりー!」
扉を開け、月ちゃんと悠里ちゃんが迎えてくれると、突然左腕に月ちゃん、右腕に悠里ちゃんがそれぞれ抱きついてきた。あれ?この子達、こんな事するような子達だっけ?
「えーっと…どうしちゃったのかな?」
「へぅ、寂しかったんですよ…」
「そうですよ!これくらいされたって文句言えません!ていうか、むしろ役得ってやつですよ!」
んー?寂しかった…のかな?店の奥を見ると、詠ちゃんがこちらをチラチラ見ていた。あの子もなのか?
「あー、詠ちゃんただいま。君もその、抱きついたりするのかい?」
「う、ば、バッカじゃないの!?僕がそんな事するわけないじゃない!でも、おかえり…」
詠ちゃんは顔を真っ赤にして答えた。あぁうん、まぁそう返すよね
「ごめんごめん。…あれ?咲ちゃんは?」
僕はこの場には見当たらない咲ちゃんを探してみる。一体どこに…
「私なら、いるぞ」
咲ちゃんは奥の厨房から出て来た。ナイフを持って
「やぁ咲ちゃん。ただいま。えーっと、なにか怒ってるかな?」
「なぜだ?」
「いや、なんとなく、空気が…」
それにナイフを研ぎながらだし。なんだか怖い…
「そうか…大丈夫だ零士。別に怒ってはいない。ただなんとなく、ナイフを研いでるだけだ」
「そ、そうかい?」
うわぁ、あのナイフ、いい感じに鋭利だ。咲ちゃんの技量も合わせてあれで切られたら、文字通り真っ二つになるだろうな
「いいんですか咲夜姉さん?まだ前空いてま…」
ヒュッ すとーん
さ、咲ちゃんがナイフ投げた…ナイフは悠里ちゃんの横を通って、壁に刺さった
「悪い悠里、少し手が滑ってしまった。さて、さっき何か言ったか?」
悠里ちゃんは無言で首を全力で横に振った。怖いもんね
「零士」
「はい!なんでしょうか?」
僕は咲ちゃんに呼ばれると、無意識に敬語になってしまった
「…おかえり」
そして咲ちゃんは微妙に顔を赤らめ答えた。はは、相変わらずこの子は…
「ただいま」
これにて孫呉編は終了です。
今回のお話は、いわゆる蜀√では、なぜ雪蓮が生存できたのかっていう発想を元に作ったお話でした。まぁ原作に零士も司馬懿もいないんですが、きっとこんな感じかなってやつです。
そして過去話ですが、雪蓮が孫堅の後を継ぐ時、蓮華が雪蓮の後を継いだ時と同じような葛藤があったんじゃないかなぁって妄想があったので書きました。先代の光ってのは強く見えるもんなんですよ
あとは乙女な雪蓮ちゃんを書きたかった! 原作の雪蓮ちゃんが好きな人は申し訳ありませんでした!