saoから”ログアウト”できたプレイヤー   作:土ラグーン

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こんにちは!アズマオウです!

今回は少しばかりコンバートシステムを変更しました!ステータスと以前のゲームと共通するスキルなどデス(キャンペーンということにしました)!まあ要はソードスキル(この場合体術)引き継げちゃうってことです。・・まあキリトってソードスキルのデータ失ってないよねっていう考えです。だって、再コンバートして挑んだキャリバークエストで、フツーに上位スキル使ってますもん。だからソードスキルのデータは失われてないんだなって思いました。


あと、お気に入り登録80人突破ああああっっ!!!!ありがとうございます!
これからもよろしくお願いします!


死へのリンクスタート

 俺は、あるストリート街へ来ていた。屈強な男や女たちが背をぴんと伸ばして歩いている。俺はというと、腕はそれなりの太さで、胸筋はふつうである。俺は、来ちまったかという感慨に襲われていた。そう、ここは現実世界ではない。新しくできたVRMMORPG《ファイティングソウル・オンライン》の中の主街区《センターソウルシティ》である。

 俺はあたりを見渡すと、そこに若そうな、ひょろっとした男性プレイヤーがいた。俺と目線が交錯するや、その男は俺に向かって走ってきた。

「おーいロックァ!」

「トーガか?」

 俺たちは、バーチャルワールドでの再会にニッとし、笑いあう。

「早速だけどレクチャー頼む。」

「いいけど・・装備が悲しいね。僕のいらない奴あげるよ。」

 確かに俺の装備は悲しい。腕には真っ白な肌が覗かせており、短パンだけしかはいていない。トーガはウィンドウをいじくって、トレード申請してきた。トレードといっても、受け取る方は別になにも渡さなくても大丈夫である。まあ、お金とかを渡すことも可能だが、俺はろくに持っていない。コンバートする直前に知ったのだが、お金は引き継がれないらしい。だから俺は急いでALOの倉庫に押し込んできたのだった。

 トーガから受け取ったものは、獰猛さを思わせる丈夫な皮のグローブ、初期装備の短パンなんかよりもずっと丈夫そうなそれ、軽さを重視した耐久度の高いシャツなどである。俺は早速それを装備し、拳を振ってみた。

「なあ、これって必殺技みたいのはあるのか?」

「それはフィールドにでて説明するよ。」

「フィールド!?そんなのあるのか?」

「意外だろ?」

「PVPが主流だと思ったぜ・・」

「それは変わらないけど、モンスターと戦ってコンボ練習したり、スキルを上げたりできるんだ。レベル制じゃないからね」

「なるほどな・・」

 俺たちは町の外にあるフィールドへと歩き始めた。

 

 俺の拳が、そこらにうろついているイノシシに刺さった。そしてポリゴンの塵と化した。

「そうそうその調子!通常攻撃はね。」

「なんつーか必殺技みたいなのはないのか?」

 俺は、草原フィールドでトーガ講座を受けていた。

「うーんとね、昔お前がやっていたSAOのソードスキルって言うんだっけな。それと同じなんだってさ。SAOプレイヤーも何人かやってて、すぐに必殺技のカンをつかめてたよ。」

「ソードスキルと一緒か・・」

 試しに俺は、体術スキル《閃打》のモーションをした。すると、右手が閃き、素早く突き出された。びゅんっと空気がふるえ、草をなでていった。

「そうそうそれが必殺技だよ!」

「なるほどな・・ほかにも使えるみたいだ。あ、体術スキルカンストしてやがる」

「コンバートの影響だな・・今なんか、ALOからコンバートしてきたプレイヤー限定で、体術スキルのみ引き継げるキャンペーンやっているんだった。うらやましい・・まあ、でもそれは上級プレイヤーになるための条件にすぎないけどね。俺もカンストしてるし」

「・・なんだよ。俺もしかして一番じゃねっておもったのによ」

 俺はそこらにあるイノシシをひたすら殴りつけて、勘に慣れる。そして俺は、ふうっと息を吐き、トーガに言った。

「こいつは楽しいぜ・・あ、悪い。今日俺レポートあるから片づけなくちゃいけないんだ。まあ、提出明後日だけど、今日やんねえと終わらないからな。だから今日は挑戦受けられねえ。ごめんな」

 すると、トーガの顔が一瞬強張る。しかしすぐに戻していった。

「あ~わかった。じゃあ伝えておくよ」

「悪いな!じゃあ俺は落ちるぜ!レクチャーサンキューな!」

「いえいえ~じゃあ明日決闘する?」

「ああ、いいぜ!何時にするよ?」

「ええとね・・昼の1時あたりがいいかな?」

「・・おまえなあ・・明日俺学校だよ?」

 俺はあきれ顔で言う。

「ずる休みしろよ。そうすればレポートもできるだろ?」

「あ~なるほどな!そういう手があるな。よし、わかった!明日休んで決闘する!」

 トーガは指ぱっちんして、乗ってくる。

「そうこなくっちゃな!」

 俺はそれを見て笑い、右手を降る。ログアウトボタンを押し、この世界から離脱するコマンドを押した。

「よし、また明日な!トーガ」

「・・うん。また明日な。」

 トーガは手を振って俺を見送った。俺も薄れゆく意識の中、ずっとトーガを見ていたのだった。

 

 

 

 男はウィンドウのメールボックスをにらんでいた。イライラしながら、合図を待っている。もうかれこれ30分待っているのに連絡すらこない。やがて、待ち望んでいた、ポーンというメール受信音が響く。男は稲妻のごとく、それにタップし、メールを開く。すると、吉報とはいえない内容が見えた。

「ログアウトしただと・・・・!?くそったれ!」

 男は町にある壁へと殴りつける。当然、圏内なので傷はいっさい付かないが、かまわずに先へと進む。

「ただ・・明日がある。明日必ず殺すぞ・・俺の手で、必ず・・」

 男はぼそぼそとつぶやいて、右手を振ってログアウトした。勝利への確約が見えたかのような、笑みを浮かべながら・・

 

 

 

「え!?今日やすんじゃうの?」

「レポート終わんねえからな‥俺は今日はさぼる。」

「そんなのだめだよ~!」

 俺の彼女、優子がギャーギャーわめいている。俺は、必死になだめていた。

「内職できねえからしょうがねえじゃん!席前から2番目なんだぞ!」

「でも・・さびしいよっ・・」

 彼女の声のイントネーションが下がった。俺と行けないのが寂しいのだろう。

「まったく・・甘えん坊だな・・。わかった。学校終わって俺のレポート終わったら・・そうだな、確か今日は、イルミネーション点灯の日なんだよ。だから・・2人で見に行かないか?」

「・・いいの?」

「いいもなにも、行くんだよ。必ずな。だからそれでおあいこにしてくれよ?頼む!」

 俺は、お願い口調でそういった。

「・・もう、しょうがないな~それで許してあげる!」

「まじか・・サンキュー!よし、早速レポートやるぜ!ほら、優子も早く電話切れよ。電車だろ?」

「うん・・じゃあ、今日の夜ね?」

「ああ・・じゃあな・・」

 俺は、通話終了ボタンを押し、ベッドに放る。同時に、自分の体ごとベッドに預ける。今日は親や兄弟たちは全員家にはいない。だから今日は俺の自由だ。俺は、まず朝飯を簡単に作って、その次にMMOストリームをみる。ここにいろんなVR情報が詰まっているので、必ず見ている。以前、今年の11月に、コーナーの一つである《今週の勝ち組さん》で、今流行っている超ハードなゲームかつ、廃人を越えたプロがたくさんいるVRFPS《ガンゲイル・オンライン》、略して《GGO》の有力プレイヤーが出演していたが突然アバターが消えてしまったということもあったなーと思いながら、俺はパソコンを起動して、視聴する。

 その後、俺はレポートへと取りかかり、さんざん一人で愚痴をこぼしながら、何とか完成まで後半分までとなった。明日に終わるなと思って今日は辞めにし、時計をみる。もう12時だ。俺は冷食のスパゲティをとりだして電子レンジで暖めて、5分で食べた。その後、少し水分とって、自室に戻り、ベッドに寝転がる。

(俺に挑む奴か・・そこまでおれ有名なんだな~まあ、2D格ゲーは確かに全国いったけどな)

 俺は不敵にほほえみ、ナーヴギアを被った。そして、叫ぶ。

「リンク・スタート!」

 

 

 

ーーそれが、死へのリンクスタートになるとは、俺は思いもしなかった。

 

 

 

「よくきたね!じゃあ案内するよ!」

 《FSO》にログインした俺は、早速トーガに会い、決闘の場所へと案内される。決闘の場所はどうやら、主街区《センターソウルシティ》の大広場らしい。俺たちがそこまでくると、すでに人がたくさん集まっていた。数はおよそ、30人だ。

「あれがロックァか~!強そうだな~」

「ああ・・!俺始めてみた・・」

「あいつ勝てるのかよ~~」

 そんな声が散り散りと聞こえる。

「んで、だれなんだ?戦うって奴は?」

「まだ来てないみたいだ・・後2分なのに・・」

「ったく・・コンバートまでしてきたのによ・・」

 俺が舌を盛大に鳴らすと、トーガはまあまあといって俺をなだめた。

「まあもう少し待てばくるよ!まってよっか!」

「・・しょうがねえな。30分たっても来ねえなら俺おちるからな」

「わかったよ」

 そして、現在時刻12時59分50秒。ふうっと息を吐き、落ち着かせる。そして何度かパンチを出して、感覚をつかんでいく。そして、約束の時間がきた。だがーーーー

 

ーー現れなかった。

「あれ、あいつ遅くね?」

「なにやってんだよ」

 不満の声が徐々に出てくる。確かに向こうがふっかけてきた勝負だ。なのになぜ来ない?俺は、フレンドメッセージを送れよと、トーガに歩み寄ろうとしたそのとき。

 

ーー不意に胸が苦しくなった。何かにぎゅっと捕まれていて、つぶされてしまうかのような苦しさだった。俺は反射的に鷲掴みしこらえるが、どうしようもできない。呼吸が入っていないような感覚だった。いや、実際入っていないかもしれない。耐えられなくなって、そのまま俺はひざを折り、ガクンと地面に落ちていき、地面に這いつくばる。俺の息は、短くなっており、ろくに入っていない。まあこの世界の呼吸は現実世界ではなにも影響はないが。だが、この苦しさだけは例外ではないはずだ。そもそも、VR環境は、痛覚や肉体的な苦しみから解放された世界である。すなわち本来はそのような現象は起こらないはずだ。だが実際現在進行形で起こってしまっている。なにが・・どうなっていやがる・・?

「お、おいロックァさん!?」

「誰かー救急車だー!」

「バカやろう!救急車なんかないだろ!」

 そんな声が聞こえるが俺にはうっとうしさと苦痛にしかならなかった。

「大丈夫か!?すぐにログアウトできるはずだから安心しろ!」

 ナーヴギアやアミュスフィアの場合、現実で体調不良を起こしたりしたら、強制ログアウトされる。それを俺はひたすら待ち続けた。果たして、俺の意識は薄れ、意識は現実へと消えていった。

 

 

 

 しかし、俺の意識が覚醒することはなかった。

 

 

 

「翔悟君ーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」

 

 

 

 聞こえたのは、少女の涙混じりの叫び声だけだった。

 

 




ではとりあえず、FSOの設定を書き連ねていきます!
主街区:センターソウルシティ
導入制度:スキル制(ソードスキルに近いもの。今だけ新生ALOからのコンバートだと、ソードスキルの体術は引き継げる。また、たくさん敵と戦う度に上昇していく。さらに、スキルスロット制も導入しており、体術のほかに水泳、軽業、受け身などがある。)
大会:スピリットソウルバトル(最大のPVPトーナメントバトル。月1で行われる。優勝者には、賞金1000万と、Mストの特集にのるという褒美がある。)
また、アリーナと呼ばれるPVP施設も各都市に配置されている。


ざっとこんなもんですが、付け加え忘れとかあったら指摘お願いします。

あと、私今ゲーセンで稼働している、「電撃文庫fighting climax」という、格ゲーのストーリーの小説を投稿しました!キリト君が主人公ですので是非読んで感想お願いします!

もちろん、この作品の感想、指摘、お気に入り登録お待ちしております!

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