saoから”ログアウト”できたプレイヤー   作:土ラグーン

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こんばんは!アズキャットです!
 私いろいろ未熟でした・・前回の戦闘描写の悪さはすごいです。それに、無理に長く書こうとしてしまった。そのせいでよけいわかりにくい文章になってしまうのに、やってしまった・。少し休んでそんなこと考えてました。

 私はまだ高校生でまだまだ初心者です。どんなきついご指摘でもお受けいたします!
ですので、どんどん指摘や感想などを、送ってくださいm(_ _)m




知性の奔流

 地下神殿に生息していた大型モンスター、ザ・スカル・リーパーは約1時間の戦闘により、ポリゴンの粒子となって爆散した。俺は、急にふっと体の力が抜け、へなへなと座り込む。

(おわ・・っ・・たんだな・・)

 それしか、考えられなくなるくらい、俺は疲弊していた。俺は、奥にある小部屋を見つめる。すると、あるアイテムがドロップしていた。

俺は、ふらふらとふらつく体をどうにか立ち上がらせる。そして、安定しない足取りで、ドロップしているアイテムに近寄る。そのアイテムはーーーーーー

 

「クッキー・・?」

 落ちていたのは、クッキーの絵柄が書いてある、四角い金属箱だ。かなり小さめだが、量は2人分だろう。通常、アイテムドロップは、そのアイテムの所持者が盗まれるか、死ぬかによって引き起こされる。よって、このアイテムの所持者だったものはすでに死んでいることになる。この場所で死んだのは、ユウコを脅した奴ら4人とーーーーーー

 

「"父さん"・・そっか、今日、5月6日は結婚1年記念日なんだよな‥ありがとうな・・」

 

 そのクッキーに一粒の涙が落ちていることに気づいた。そう、俺の義理の父さんがここで死んだのだ。きっと、俺たちへのプレゼントだろう。始まりの町では、ろくなものが手には入らないし、お金もない。だけど、俺たちのためを思って、なけなしのお金で買ってくれたのだ。俺が、もっと早く転移させとけば、父さんは俺たちにそれを渡せていたのに・・。

 

「っ・・」

 

 あふれる涙をどうすることもできなかった。ならいっそ、そのあふれる涙で自己嫌悪をすべて流し尽くそうとしたが、無理だった。むしろ俺はユウコの笑顔を泣き顔に変えて、父さんの約束を破ってしまったことへの恐怖が俺の心の中で増幅している。

 

「ごめん・・ユウコ・・ごめんなさい・・父さん・・・・!」

 

 俺はしばらく、疲れるまで一人でささやかに泣いていた。

 

 

 

「・・帰ろう」

 俺は、ようやく枯れきった涙を止め、手で拭う。そして、俺はその小部屋の奥に進み、転移しようとした。がーーーーーーー

 

「・・なんだこれ?」

 俺は小部屋にあった、美しいがどこか無機質さを感じる黒いオブジェクトをみながらつぶやく。そういえばこれは、スカル・リーパーと戦っているときに気になっていた奴だ。この黒いオブジェクトは、長方形の形をしている。しかも、そのオブジェクトの中央には、()()があったのだった。

 俺は気になって、その画面をタップする。すると、いきなり画面が白い光を発光し、文字が浮かんでくる。

 

【システムコンソール:ログイン ID[         ]】

 

と出てきた。そして、画面のパネルの上に、キーボードが出現した。すなわち、ホログラムキーボードであり、タッチすれば文字が打てる。

 

(ただのオブジェクトじゃねえのか!?しかもシステムコンソールだと?ということはシステムにアクセスできるのか?だがどうしてこんなところに・・?)

 

 俺は疑問を立て続けに出しても答えはわいてこなかった。

 

(しかし、仮にシステムにアクセスできるとしたら、俺がこの狂った世界を終わらせられるんだ・・!なんとしてでもアクセスしてやる・・!)

 

 そうおもい、ID入力欄の余白にタップし、カーソルを出現させる。

(確かこの世界のIDは、プレイヤーのキャラネームだったはずだ。ということは、このコンソールは、《GM(ゲームマスター)》の名前を入れれば、ログインできるんだ。ただ、このゲームに茅場はいるのか?)

 

 俺は、GMコールしたいと思ったがもちろんこのSAOにはGMはいない。だが、俺は一つ疑問に思った。

 

(このコンソールは、このゲームが何らかの以上を起こしたときに、正常に戻すためにGMが緊急アクセスする為に作られたもののはずだ。ということはつまり、茅場はこの世界にいる可能性が高い。ただもちろん、記者会見にでるような、白衣を着た科学者としての姿ではなく、アバターのはずだ。ばれちまって殺されるからな。しかし・・奴はどこにいるんだ?どんなアバターに扮している?)

 

 疲れた脳を、知性の奔流が走り、また律していく。どうやら、幼い頃の猛勉強時代のカンが戻ってきたようだ。俺は記憶を探りながら必死に材料を探す。

 

(茅場はあの日なんと言っていた?)

 

『プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ』

 

『この世界を創り、()()するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを造った。』

 

 思い出すだけで、血管が浮き出るくらい怒りが満ちてくるが、堪える。今はそんなときじゃない。プレイヤー全員の命がかかっているかもしれないのだ。

 

(しかし、未だに奴の目的がわからない。俺たちがおびえ、悲しみ、そして死んでいく様をみたいのならば、鬼畜ゲームにして殺せばいいはずだ。そして痛覚を限界まであげればいい話である。だが、このゲームは色々なところに凝っている。しかも、必死にやっていれば、生き残れなくもないゲームだ。このゲームを楽しんでるものすらいるくらいだ。)

 さらに推測を続ける。

 

(ということは、奴はもしかしたら、このゲームを()()ためにプレイヤーに扮しているかもしれない。それも観賞とも言うからな。では誰に扮している?攻略組か?それとも中層プレイヤーか?始まりの町の人か?)

 俺は仮説を3つたてる。

 

(まず3つ目はあり得ない。なぜかというと、それでは遊べないからだ。つぎに中層だがこちらは、日々のお金を稼ぐために戦闘をしているだけなので、基本は生活しているだけだ。もしかしたら、生活を楽しんでいるのかもしれないが。そして攻略組だが、これは戦いがメインだ。遊ぶというのは戦闘をするということ、といっても過言じゃないと俺は信じているが・・。)

 そこで俺は、重要かもしれないところを見落としていたことに気づく。

 

(そもそも何で奴はデスゲームなんか始めたのだろう?遊ぶためだけなら、GM緊急参戦みたいな企画を立てて、プレイヤーと合同パーティでも組めばいい。そうすれば、一緒に遊べるはずだ。だが、デスゲームにすることで奴が得られるメリットは何だ?デスゲームが始まれば、皆がおびえ、狂い、動かなくなるはずじゃーー)

 

(いや、そんなことはなかった。プレイヤーの中には、強くなって生き残ろうとする奴がたくさんいた。俺みたいな奴が。)

 俺の推測に、ある答えの電流が走っていく。

 

(そうか・・デスゲームにすれば、本気でゲーム攻略に励む奴もいる。つよくなりたいもそうだし、一刻も早く攻略して現実に戻りたいと思うやつもいる。つまり、奴がほしかったのは、ゲーム攻略に対する《モチベーション》だ!ふつうのゲームならここまでみんな真剣じゃないだろう。)

 そしてこの答えから次々と連鎖が始まっていく。

 

(ということは、茅場は攻略組に紛れ込んでいる可能性があるな。攻略最前線なら、そのモチベーションもみることも感じ取ることもできる。)

 俺は、もうとっくに疲れなど感じていない。むしろ、謎を解いているという感覚が俺の思考を加速させている。それはまるで、ボスモンスターとの戦いの時に感じる加速感にそっくりだ。

 

(じゃあ攻略組の誰が?まず、SAOでは性転換が不可能だから、男だ。いや・・まて。女のアバターにすることも可能だな。何せこの世界の神だ。何でもできる。だが、女性プレイヤーの攻略組などなかなかいない。強いて言うなら《閃光》のアスナだが、彼女は攻略会議でべらべらとしゃべっている。茅場はこの世界の創造者だ。すなわちこの世界のモンスターについては奴が全把握しているはずなので、奴がしゃべってはまずいだろう。・・・ん?そういえば、なにもしゃべらない奴がいたな・・)

 俺は、脳内記憶を探り、その名を浮かべる。俺は、答えがでた。知性の奔流が途絶え、加速が終わる。その奔流は、答えを導き出し、俺の手を動かしていく。

 

 

「・・っと。BINGO」

 

 

 俺は、画面を見る。すると、

 

【ID:Heathcliff(GMサポートログイン) 様 [警告]マスターアカウントはすでに存在しています。マスターアカウントよりも1つ下のスーパーアカウントを与えますがよろしいですか? [Yes/No]】

と、表示されたので、俺はイエスを押す。

 

【GMサポートは、現在存在しませんので、譲渡するアカウントIDをご入力ください。 ID:[         ] [Log in]】

 俺は空白をタップする。予想通りだ。

 俺は、キーボードを操作し、《Rokkuxa》といれて、(ちなみにこれは、ローマ字表記である。)[Log in]ボタンを押す。すると、画面が移動し、

 

【このプレイヤーでよろしいですか? [Yes/No]】

 俺の、顔写真がついている。が、かまわずイエスをおした。

【ID:Rokkuxa に、スーパーアカウントを与えました。】

 

 俺は一息着いた。そして、ウィンドウを右手で出した。いつもよく見る画面だ。

「・・?」

 もう一度やってみるが、やはり同じだ。なら左はどうだと思い、振ってみるとーーーーーー

 

ーーーーーーたくさんのウィンドウが出現した。窓は6つにもわかれており、現在生き残っているプレイヤーの数、モンスターのPOP率や、アイテムのドロップレート、さらに、メインウィンドウの下部に、《ログアウト》があったのだった。

 俺は吸い寄せられるようにタップする。そして、3つの選択肢があるウィンドウが出てくる。

 

【《全員ログアウト》、《ログアウト》、《キャンセル》】

おれは、迷わず一番左のタグをタップしたーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「そこまでだよ。ロックァ君。」

 

 俺は、指を止め、後ろを向く。向いた先にいたのは、ヒースクリフだった。角張った顔が厳しさを醸し出している。

 

「よお、、ヒースクリフ。いや・・茅場昌彦さんよお!」

 

 俺は、目の前の男をみた。この男こそが、この事件の真犯人だ。俺は覚悟を決めて、奴の、なにもつかめない目を見つめていた。

 

 

 

 

 




・・ちょっと無理矢理すぎたかもwけど、実際不可能ではないと思いますねw
saoアニメ24話で須郷さんを倒す話で、キリトがシステムログインしてたとき、おもいっきりヒースクリフの名前言ってましたからね…wsaoのプレイヤーidもそうなってるのかなって・・推測しました。

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