『うちはイタチの寄り道』   作:流星@Revers

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第26話

御坂たち3人は気絶から目を覚ました。そこにはイタチが立っていた。そしてそのイタチの周りには赤く大きな鎧のようなモノがイタチ達4人を包んでいた。

 

「一体なにがどうなってるの…?ここどこ?さっきまで研究施設の跡地に…」

 

「…ここはその研究施設だ」

 

なんと半径1kmの中にある全てのものが壊滅状態になっていた。

 

「ゲホッ!!」

 

「イタチさん!!」

 

イタチは自分の意志で発動したわけではない謎の術を発動したため、疲労で吐血してしまった。

 

「…それはそうと、早く彼女をなんとかしなければ」

 

「佐天さんがどうかしたんですか…?それにここがその研究施設って一体…」

 

「彼女がこの地域一帯を破壊した…」

 

「え…」

 

「あれ~?イタチさん生きてたんですか?死んだと思ったのに残念だな~」

 

「佐天さん!!」

 

「あれ?御坂さんも一緒だったんだ~…御坂さんたちにはよく恥をかかされましたよ…ここで恥のお返しをしなくちゃね!」

 

「やめろ涙子!」

 

「風遁、真空波の術!!」

 

するどい真空の刃がイタチ達を襲った。すると、また謎の術が発動した。だがイタチには心当たりがある術だった。

 

「…こ、この術は…まさか」

 

なによりイタチはこの術を発動するのが生まれて初めてだった。

 

「また防がれちゃった…なんなのよその術~!」

 

「これが…あの須佐能乎というやつか」

 

「その術厄介だからそれごと破壊しちゃおっ!!!風遁、剣の舞!!」

 

佐天の指先から幾つもの真空の刃が飛んできた。しかしすべて須佐能乎の前でかき消された。

 

「…やっぱりイタチさんすご~い!」

 

「がはっ!!」

 

さすがのイタチももはや限界だった。

月読と須佐能乎を続けて使う疲労は想像以上だった。

 

「イタチさん大丈夫ですの!?」

 

「……くっ」

 

ここで『frip side』さんの『only my railgun』などを頭の中ででもいいのでかけ流してみてください。

 

「はぁ…もう人殺しとかもうどうでもいいわ。あなたは私たちを助けてくれた。それだけで充分よ」

 

「御坂さん…!」

 

御坂は何か決心をつけたようだった。

 

「黒子!!!!!」

 

「は、はいお姉さま!!」

 

「佐天さんを説教しに行くわよ!手伝いなさい!」

 

「了解ですの!」

 

「だめだ!君たちには危険だ!はやく逃げるんだ!」

 

「何言ってんのよ…2人の友達を放っておいて逃げるわけないでしょ。それに私を誰だと思ってんのよ…」

 

「……」

 

「学園都市第3位、常盤台の超電磁砲、御坂美琴よっ!!!」

 

「……!」

 

イタチは生まれて初めて友を持つということはこんなにも強くて信頼できて嬉しくて優しいことに気がついた。

 

「初春さんはイタチさんをみててください!」

 

「わかりました!」

 

佐天が突然、手を下に広げた。

 

「御坂さんたちも、ここで死んじゃえ!!風遁、嵐の乱!!!」

 

ドーム程の大きさのある大きな竜巻が現れ、その中に閉じ込められた。

 

「この術は中に閉じ込めらた人が八つ裂きになるまで引き裂く術よ!!これで終わりにしましょ!!!」

 

竜巻は徐々に縮まってきていた。もはや時間もなかった。

 

「行くわよ黒子!!準備はいい!!?」

 

「はいですの!!」

 

御坂は白井の手にゆっくり触れた。

そして御坂だけ佐天より空高い位置にテレポートした。

 

「ナイス黒子!!」

 

そのあと白井も佐天の身体の後ろにテレポートをして後ろから抱いて身動きを封じた。

 

「しまった!!」

 

「何があったか存じ上げておりませんが間違いを正すのが友達ですのよ!覚悟なさい!!お姉さま!!!今ですの!!」

 

「うぉぉぉぉりゃぁぁぁあ!!!!」

 

御坂は落下のスピードを使って大きく手を広げた。そして、佐天の顔を思いっきり手のひらで引っ叩いた。

 


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