練習してから3日が経過した。
「はぁはぁ…本当に…出来るんですか…?」
「あぁ」
「…せめてヒントというかアドバイスを…ください…」
「…力を入れるのではなく、集中して念じるんだ」
「念じる…ですか…」
佐天はめげずに頑張って続けた。
そしてついに修行をはじめてから1週間が経った。
「や、やったぁぁぁ!!!私出来たよイタチさんっ!!!」
「あぁ!よくがんばったな!!」
佐天のチャクラ紙に変化をもたらした。
「そうか…涙子は風属性だったか」
「そのようですね…うっ…」
佐天はぶっ通しの修行を続けた疲労で倒れかけたところをイタチが反応して背中で受け止めた。
「…もともと忍体質でもない子が1週間でチャクラのコツを掴むとは…なかなかの素質だ」
イタチは佐天を背負って休めるところに行き、安静にさせた。
「そういやこの子の年齢は、サスケと同じくらいか…あいつ元気かな」
「ん…」
「気がついたか?」
「私、気絶しちゃったんだ…」
「あれだけチャクラを練る練習をすれば疲労も溜まるだろう」
佐天は立ち上がり、やる気満々の姿になった。
「続き、やりますか!!」
「わかった…だが無理はするなよ」
「はい!」
練習する場所に戻って次の修行を始めることになった。
「では次の練習だが…確実なチャクラのコントロールをするための練習をする」
「わかりました!…ってコントロールなんてあるんですか?」
「あぁ、まあ見てくれ」
イタチは壁の前にたった。
その瞬間、壁を歩き始めた。
「……」
佐天は唖然として立ち尽くしていた。
「これを涙子にやってもらう」
イタチは降りて佐天のところに戻った。
「…これを…私が…?」
「そうだ」
「無理無理無理無理!!さすがにこれは無理ですよ!!」
「無理ではない。この俺に出来て君に出来ないわけはない」
「そんなの…」
「ならやめるか?」
「……いえ、私頑張ります!!」
「よし、なら説明をしよう。この壁を歩くというのもチャクラをうまく使わなければならない。足にチャクラを集中しなくてはならないのだが、強すぎても弱すぎてもダメ。チャクラを平等に分散して足に集中しなくてはならないんだ」
「……ゴクッ」
佐天は汗をかきながらツバを飲む音が聞こえるほど緊張しているようだった。
「まあ、そんな緊張せずにゆっくりと落ち着いてやればいいさ」
「…わ、わかりました」
佐天は壁の前に歩き、念じ始めた。
「…よしっ!!」
壁に向かって足をつけた。
すると…
「うそ…私、立ってるっ!!!」
この光景に流石のイタチもビックリせざるを得なかった。
「なんて子だ…」
「やったぁぁ!!!っとおっとっと…」
「じゃあそのままゆっくり上まで歩いてご覧」
「はいっ!」
佐天はだんだん歩くペースを早くして天井までたどり着いた。
「そこから天井に張り付けるか?」
「やってみます!!」
なんの問題もなく張り付けることができた。
そして、壁を伝って降りてきた。
「これって意外に簡単なんですね〜!」
「いや、君が凄いんだ」
「ほんとですか〜?」
「あぁ、ほんとうだ」
「じゃあ次の修行行きましょうよ!」
「そうだな…術をやってみるか」
「よっし!やっとここまで来たぜ〜!」
佐天ははりきってつぎの修行に入った。